2020年05月02日

赤の台頭を願う


今日も暑い〜
世間の皆様は普通なら今日から5連休なんでしょうが、普通に仕事していない方も多いでしょうから、何だかなぁ…

カーヴミツクラは12時〜19時の短縮営業ですが、毎日やっております



今日は店頭の定番ですが、新ヴィンテージが来たので紹介します

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ポール・ブランク ピノノワール F 2012

何回か紹介してると思います。
フランス、アルザスの赤ワインです

ちょっと背が高いのでセラーで大変かな

ポール・ブランクはアルザスワイン産地の中心地であるコルマールからすぐのカイゼルベルクにあります。
今日は地図無し、自分で見てちょ。

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いい眺め、HPより

オーストリア移民の先祖がブドウ畑を取得したのが1610年という、とても長い歴史がある家族経営のドメーヌです。

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HPより

5つの特級畑を含む、86エーカー=約35haの畑を所有しています。
家族経営としては大きいですね

持っている5つのグランクリュは、

フルシュテンタム
シュロスベルグ
マンブール
ゾンマーベルグ
ヴィネック・シュロスベルグ

です。

どれも超有名な別格のグランクリュばかりです

最後のヴィネック・シュロスベルグが一番聞きなれないですね。
ここは、カイゼルベルグのすぐ南に位置するカッサンタールという村にあります。
中世から残るカッサンタール城があり、それ故にシュロスベルク(=城の町)の名前が付けられたのでしょう

アルザスには廃墟になってはいますが、古い城がたくさん残されています。

シノン城といい勝負、もっとマイナーな城ばっかりですけど
てんちょ、去年行った時でもお城を見ようとは思わなかったです…
そこがロワールとの大きな違いですね。

ブドウ畑に囲まれた古城は、アルザスでもこのカッサンタールだけだそうです

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出水商事 メイエ・フォネの紹介より

さて、今日のワインは上記の5つのグランクリュのどれかですが、ワイン好きなら当然お判りでしょう

紹介のピノノワールは特級フルシュテンタムの区画から取られたものです

でも、グランクリュとかフルシュテンタムとか書いてありません
それは、書けないからなんです

何でかと言いますと、アルザスのグランクリュは白ブドウ4種類のみに認められたAOCであり、赤のグランクリュは無いんです
従いまして、ラベルに記載も禁止。
ブルゴーニュではあんなに高額で人気ありまくりのピノノワールなのに、アルザスでは2級扱い

それで、ポール・ブランクでは区画の頭文字だけを取ってFと表記してるんです

何故、アルザスには赤の特級が無いかと言うと、元々アルザスはヴォージュ山脈のおかげで比較的温暖で乾燥した土地とは言え、そこはやはり谷間で北部の産地なので、日照条件が乏しくて黒ブドウが完熟するのは難しい環境だったのです
特に果皮の色が付きにくかったんですね、そういう黒ブドウを使うととても色の薄ーい赤ワインになっちゃうんです
当然ながら完熟度が低いと美味しくない
色を付けようと無理して果皮を漬け込むと、渋いだけの味になってしまうし…

因みに今でもアルザスの生産者は、ピノノワールのタンニンを過剰に抽出しないようにロータリーファーメンテーターを使うなど工夫をしています

昔のブドウ栽培家はそうした環境では、より高品質のワインを求めて白ブドウに力を入れて、ヴァンダンジュ・タルディヴセレクション・グランノーブルを作って来たのです

しかし、時は流れて、今では冷涼で完熟しないなんて、ないないない
アルザスも温暖化の影響バリバリです
初夏から暑いし、ピノノワールもしっかり色づいて完熟します。
去年の6月もコルマールで倒れそうな暑さだった。

今後は、グランクリュにピノノワールを含めようという動きもあるかもしれません
特にブルゴーニュがあれだけ高騰しちゃうと、繊細なスタイルで高貴なピノノワールでありながら安価なワインを求めて、アルザスやサンセールが注目されていますし

元に戻って、今日のピノノワールはいつからだったか、20年くらい前から生産されていたはずです。
当初から非常に評価が高く、アルザスのピノノワールっていいよね〜と思った覚えがあります。
その後もポール・ブランクはこの「F]の生産を続け、(価格は高くなりましたが)一層素晴らしいワインになってます

標高400メートル、斜度が25〜38度もある急斜面に植えられたピノノワールは、天然酵母のみで発酵を行い、発酵後はすぐに澱と分けられ樽へと移され熟成されます。
(タンニンの過剰抽出を避けるため)
樽に12ヶ月程度入れられた後に瓶詰めされますが、現行の新ヴィンテージが2012年って事はかなり長く蔵で寝かせているという事です。

普通のワインなら17年が発売になってるくらいですので

このピノノワール、てんちょは昔から大好きです
ブルゴーニュが好きな方なら違和感なくなじめますよ。

意外と地味な香り、派手さはありませんが複雑で細やかな印象です。
味わいはふくよかさに優しい酸味が加わった感じで、甘さは目立ちません。
和食にも行ける繊細な作りですが、09年みたいな年はちょっと濃かったですね。
なので12年や14年みたいな、大人しいヴィンテージの方が良さが分かりやすいかも

このワインを4ヴィンテージくらいストックしてて、いつかヴァーティカルテイスティングしたいと思っています
ヴァーチャルじゃないからね。
それなのに、07年とか09年とか飲んじゃったんだよなぁ
仕方なし。

まだ入荷したばかりなので今後も定番であります。

一葉さんとちょっとですね、是非皆様に飲んでもらいたいです















posted by cave MITSUKURA at 18:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする