2020年05月17日

牡蠣でも鮎でも


街のお店も少しずつ開いてますね、セントラルパークが通行可能になって嬉しいです
とは言え、出かけるのもどのくらい用心したらいいんでしょう、迷うところ。


今日はフランスワインの大定番を紹介します

FE5E5293-4C4A-4D19-B57C-327AD8DABB53.jpg

シャトー・ド・ラ・ラゴティエール 
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ・シュール・リー ヴィエイユ・ヴィーニュ2017


ワインの名前が長すぎます

皆様、ミュスカデはよくご存知だと思います

フランスの北部の大都市、ナントの周辺に広がる大きな白ワインの産地で、ロワール川の河口付近で最も下流にあるAOCです。
ミュスカデという品種で作られる同名の辛口白ワインで、微発泡してる物が多いでしょう

冷やして飲むのがオススメ、キリっとした清涼感溢れる爽やかワインですね

ミュスカデというワインには、厳密には4つの名称が法律で規定されています

1、ミュスカデ
これが一番ベーシックなミュスカデです。後の3つの産地全てを包括していますが、この名称での生産はさほど多くありません。

2、ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ
これが今日のミュスカデで、市場で最も見る事の多い名称です。ナントの東に位置する地区で作られています。

3、ミュスカデ・コトー・ド・ラ・ロワール
あまり見ませんが、2のさらに東にある地区で北のアンスニという町を含んでいます。
AOCに昇格したコトー・ダンスニを作る地域でもあります。

4、ミュスカデ・コート・ド・グランリュ
これもあんまり見かけませんね、1994年認定の新しいAOCですが、ナント市の南にあるグランリュという名前の湖がある周辺です。

まぁ、2だけ知ってれば十分です

因みに上記の4つのAOCには全て、SUR LIE=シュル・リーの表記を付ける事が出来ます。
これは、アルコール発酵で生じたを取り除くことなく、翌年の3月1日まではワインと共に残して置く製法で、爽快な味わいのワインに深みとコクを持たせることを目的に行われます。

ミュスカデというブドウは、別名ムロン・ド・ブルゴーニュと呼ばれ、17世紀の前半にブルゴーニュ地方から修道僧によって持ち込まれました。
この地区のブドウが度々霜害にあって全滅してしまうので、寒さに強い品種を取り入れることにしたのが始まりです。
実際、ミュスカデは霜が降りる中で生き残った唯一の品種だったようです

ラゴティエールMelon-de-Bourgogne-2.jpg
HPより、以下同様

ムロンとはメロンの事で、ブドウの葉が大きくて丸いのでそう呼ばれているようです

豊富な酸味があり、クエン酸が僅かに含まれるように非常にさっぱりとした辛口のワインになるミュスカデは、
魚貝との相性が抜群に良く、牡蠣には必ずミュスカデを合わせるべきだというのが、フランスの美食の基本です

ですから、ナントでもパリでも、牡蠣を出すレストランやビストロでは必ずミュスカデを用意しています
単価の低いミュスカデですが、どんな高級店でも優れたミュスカデを持たずして生牡蠣を楽しむ事はないのです。

因みに、「牡蠣にシャブリ」って言うのは後付けの流行でしょうね。
ミュスカデに代わるさっぱり辛口の代名詞としてシャブリなんでしょうが、シャブリは内陸の産地ですし、相性ならアントルドメールのソーヴィニヨンブランの方が良さそうです

ミュスカデを安物だと馬鹿にしてる人は残念な人ですよー



さて、今日の生産者、ラゴティエールは素晴らしい作り手です
シャトーの起源は14世紀にも遡ることができるとても古いブドウ園ですが、1979年に現在のオーナーであるクイヨー3兄弟に買収されました。

なのでラベルにもラゴティエールの名前の上に、フレール・クイヨ―の名前も入ってます

D620F46F-DF91-4A2E-AB5E-05A9E84BBC80.jpg

クイヨー兄弟はラゴティエールの他にも2つのシャトーを所有し、全部で4つのブランドを持っています。

ラゴティエールのシャトーはここ ↓

ラゴティエール.png

てんちょが訪問したレキュも近くです。

ラゴティエールPaysage-2-2.jpg

ミュスカデって意外と起伏があるんですよね、もっとダラーっと広い場所かと思っていたんですが、ボルドーの方がずっとだだっ広いかも
どうかな

冬は流石に寒そう ↓

ラゴティエールFreres-Couillaud-Muscadet-Chardonnay-Ragotiere-paysage6-visite-degustation-1.jpg

霜害に強い品種が重要になります

今日のミュスカデはヴィエイユ・ヴィーニュの表記通り、樹齢50年から60年の古木のブドウを使用しています
シスト土壌の畑で収穫をギリギリまで待って行い、完熟したブドウを得ています。
栽培は環境に配慮したテラ・ヴィティスという団体の方針に従っています。

こんな土壌 ↓

ラゴティエールTerroir-Sol-2.jpg

大量生産のイメージがあるミュスカデですが、ラゴティエールではha当たりの収穫は僅かに4500キロと非常に少ないです
低温で発酵後、地下のタンクで澱と共に10ヶ月熟成させています。

シーフードに合うのはもちろん、アジアンフードにもおすすめだそうです。
もちろんシェーブルチーズにも相性ばっちりです
この前、お客様のお店で出してもらった滋賀県の稚鮎の天ぷらにも合いそうだなぁ

ワイン評価本で常に最高の評価を得ているラゴティエール、ワインにはシリアルナンバーまで入っています
珍しいですね〜

でも、プルミエクリュってどういう意味かな???
なんだろう…


これからの季節にはとても美味しいラゴティエールのミュスカデ、昼から飲むにも良いかもです
絶対に冷やしてくださいね。

ミュスカデを飲む機会って意外と少ないと思います、もう一度いいミュスカデをちゃんと確認してみてくださいね









posted by cave MITSUKURA at 18:07| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする