2017年11月27日

ワインの酸って


今日は少し暖かい名古屋

昨日、自宅で昔のワイン関連の書籍などを整理していたら、
01、02年頃に勉強してた資料が出てきて
つい懐かしくて読みふけってしまいました
昔の方がはるかに真面目に勉強してる気がします…

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コピーが古い💦

ちょっと復讐がてら書いてみます

酸の話

ワイン中の酸で重要なのは主に下記の6つです

1.酒石酸
2.リンゴ酸
3.クエン酸

これらの上記3つはブドウに含まれてる酸です
それに対して、以下の3つは発酵由来の酸です
4.乳酸
5.酢酸
6.コハク酸


1の酒石酸は果物では特にブドウに多く含まれる酸で、ブドウの中でも多数派の酸ですが、中立的な酸味で「ただ酸っぱく」個性に乏しいかもしれません。
結晶化すると味にはほとんど影響を及ぼしません。

反対に2のリンゴ酸は清涼感をもたらす、冷やして美味しい酸です。
口の前の方に感じる酸味です

3のクエン酸はミュスカデのような品種に含まれていますが極めて微量なんで、無視してもOK
レモンの酸ですね

ブドウの成熟期には熟度が進むほど、リンゴ酸の割合が減って酒石酸の割合が増していきます。
これが進み過ぎると、味わいは甘いけれども輪郭を失ったようなボケた印象になってしまいます

特にアルコール発酵後に乳酸発酵が起こる赤ワインでは、総酸度が一層下がるために締りのないぼやけたワインになってしまう懸念があります
酸味をいかに温存するかは、味わいの点からも熟成の点からも重要なのです

この酒石酸は果汁が発酵すると、カリウム及びカルシウムと結合して結晶化する傾向があります
ワインの瓶底にざらざらと透明な細かい塊が溜まっているのを見た事ある方もいるかと思います。
あれです。
酒石酸は温度が下がると結晶化しやすいので、予めワインを冷やしてこの結晶を取り除いている生産者もいます。
昔は多かった「何か入ってる」「ガラスが入ってる」等という苦情が…

こうした特徴を上手く利用したのがアイスワインです

アイスワインは名前の通り、凍った状態のブドウを収穫して圧搾発酵させるのですが、その時には酒石酸は水分と同様に結晶となっていて果汁に含まれることが少なく、少ないリンゴ酸を効率よく、十分な糖分と共に液体中に取り入れる事が可能なんです

結果、アイスワイン中には酒石酸の2倍のリンゴ酸が含まれる事になります。
アイスワインがあんなに甘いのに品格を保った味わいなのは、こうした理由なんですよ
酸味大事です

一方、発酵によって生じる酸の代表が4の乳酸ですが、4から6の酸はどれも1から3の酸に比べると酸度が低く、ワインの味わいに酸味というよりは柔らかさや複雑味をもたらします。

しかし、これらの酸が勝り過ぎるとワインは果実の風味が乏しくなるので、白やロゼなど果実味を必要とするワインはブドウ由来の酸を温存するように醸造するのが一般的です

もちろん大昔にはこうした酸の種類などは解明されていませんが、先人たちは味覚と経験によってより美味しいと感じるワインの為に工夫を行い、それが正に理にかなった手法だったという訳です
アイスワインと言い、凄いわ、伝統と経験万歳

5の酢酸は酢酸発酵による酢(ビネガー)が最もお馴染みですが、アルコール発酵でも微量の酢酸が生成されます。

アルコールの酸化に由来するのでルモンタージュなどを盛んに行う赤ワインでは含有量はやや多めになりますが、適量の酢酸はワインのブケを強め、味わいを複雑にしてくれる利点があります。

一方で過剰な酢酸はバクテリアに汚染されてる可能性が高く、設備に深刻な問題があると考えられます、これはね一大事なのですよ

6のコハク酸は牡蠣の旨味成分として知ってる方が多いかもしれませんが、酸味というよりは塩味や若干の苦みをもたらし、これもワインの味わいを複雑にしてくれる要素となります
アルコール度数の高いワインの方が含有量が多いですが、それでも微量です。

簡単ですが、ワイン中の酸について少しは理解が深まったでしょうか?
知ってる事ばっかりでした?

あと大事なのはブドウ中のアミノ酸(アルギニンとはプロリンなど)ですが、
これもまたかなーり長くなるので、またその内に

ワイン中の主要な酸は、美味しく飲める温度を決める重要な要素です


リンゴ酸が豊富なら冷たく、乳酸が豊富なら冷やしすぎないで、飲むのがいいです


温度を酸味を意識して飲んでみてくださいね〜











posted by cave MITSUKURA at 18:05| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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