2025年01月12日

フルーティとはこれだ


店内が寒いのは毎年の事ですが、やっぱりボトルが冷たくて触りたくない


福袋はまだ沢山残っております

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大当たりも、赤白シャンパーニュのどれも未だ出ていません。
シャンパーニュが一番多く売れていますが、クリュッグもベルエポックも他の高級品もまだあります

是非買いに来てください




では今日はこのワインを紹介します

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ラ・リヴォルタ
タブルノ ファランギーナ・ディ・サンニオ2022
フィアーノ タブルノ・サンニオ2022


南イタリアの白ワインです
どちらもカンパーニア州の白で、DOCサンニオです。

エッチングの入ったボトルに、綺麗なラベルで好印象です
個人的に好きなデザインです。
中身もオススメですよ。


カンパーニア州にはナポリがあり、青の洞窟やヴェスビオ火山の傍らのポンペイの遺跡、アマルフィなど観光客にも人気のスポットが沢山あります。
行ったことある方も多いのでは。
治安が不安な地域ではありますけど

ワインとしては、赤のタウラージが人気でしょうか

タウラージはギリシャ伝来のアリアニコ種で作るフルボディの赤で、火山灰の堆積した山の区画にはフィロキセラがいないために自根の高樹齢ブドウが残る貴重な産地でもあります。

90年代の初めにアメリカで大人気になったことで世界からも注目されて、一気に生産者が増えました。
成功してる産地の一つです
今進行しつつある温暖化にどう対応するか、課題もありますが。

タブルノサンニオもこのあたりの地名です。
ベネヴェントという町が大きく中心になってます。

今日のワイナリーのリヴォルタはここに在ります ↓

リヴォルタ.png
海からは50キロほど離れています

リヴォルタIMG_2669-1.jpg
HPより、以下同様

ワイナリーですが、訪ねていくような雰囲気ではなく、本当に何もない場所です。
ビオロジックですし、それでいいと思います

リヴォルタとは「改革」と言う意味で、中世に農民が農地改革を訴え、大地主と戦い勝利したという醸造所のある地域の歴史に由来します。
オーナーのコトロネーロ家はここを200年も所有していましたが、1997年に現当主のパオロ氏がワイナリーとして復活させました
カンパーニア州の固有品種を大事にした個性豊かなワインが沢山作られています。

リヴォルタIMG_3664.jpg

白ブドウはワイナリーの周辺に植えられており、
フィアーノ
ファランギーナ
グレーコ
コーダ・ディ・ヴォルペ

で4種のDOCサンニオを生産しています。
どれも南イタリア特有の品種です

リヴォルタbianchi-02-1.png

今日の2つ、ファランギーナやフィアーノは、フルーティという形容がぴったりなブドウです

辛口の白ワインですが、ゲヴェルツのライチの様に果物の香りがはっきり感じ取れます
まさに白桃&マンゴー。
そしてくちなしの花の香り、金木星やユリの花の様でもあります。

アロマのボリュームは抜群に高く、この香りが感じられない人はいません

こうなると重要なのが酸味です

とにかく圧倒的な香りなので、酸っぱいワインが苦手な方や初めての方にはとっつきやすい事は間違いないです。
しかし、酸味が低いとダラーッと締まりのない味わいになってしまい、メリハリがなく飲み飽きてしまうのです
1杯目は美味しかったけど… ってことになってしまうかも。

南イタリアはとにかく暑いので酸をどうやって温存するか、が非常に重大な課題になっています

てんちょ、酸の弱い白ワインが苦手なのであんまりこういう品種には手を出しません
ですが、知っておきべきいいブドウである事は間違いありません。

その点、リヴォルタは上手にバランスを取っています
良く冷やして飲めばワインだけでも美味しく楽しめます

どちらも有機栽培で、発酵も熟成もステンレスタンクで行っています、清涼感を維持するためにもそれがいいと思います

フィアーノの方がよりフルーティかなぁ
これは好みにもよるでしょうね。


今日のワインではなくて恐縮ですがちょっとヨコの話。
てんちょ、ワインは入手できませんが(リヴォルタでは輸入がない?)、
もう一つの固有品種のコーダ・ディ・ヴォルペを観賞用に植えてみたいと思ってます

リヴォルタIMG_1502.jpg
多分これ

コーダ・ディ・ヴォルペとはキツネのしっぽと言う意味で、しっぽの様に長い房を持っている白ブドウなんです
50センチ以上にもなるこのブドウは、房の中で均等に成熟しないことが多いので、下と上の半分に分けて2回収穫する作り手もいるほどです。

見た目が100点ですね
でも実はワインとしては、フィアーノやファランギーナの方が人気があると思います。

南イタリアのワインは夏向きかと思いますが、お手頃で親しみやすいので、未体験の方は是非飲んでみてください〜












posted by cave MITSUKURA at 18:34| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月11日

福袋販売してます


昨日の朝の雪にはびっくりしました
名古屋市内はすぐ溶けたものの、一日寒かったです。


今日から福袋の販売開始です

シャンパーニュ
ブルゴーニュ赤
ブルゴーニュ白

各50本
6000円税込み
です

採算無視
もう来年は本当にやれなさそうですので、今年是非お買い求めください〜





posted by cave MITSUKURA at 14:40| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月09日

冬こそ黒ワインを


岐阜県の北部や北陸では大雪になってるようですね
名古屋は平穏に晴れていますが、明日は雪がチラつく地域もあるかもしれないとの予報です。


店頭にはデュジャック2022が入荷してきました
ネットショップにも掲載しました。
割り当てでいつも通りの少量ですが、やっぱり高い…
ある内に買ってください〜



今日はこのワインを紹介します

bouscasse.png

シャトー・ブスカッセ2018

黒いラベルが荘厳なイメージ

フランスの南西地方(シュッド・ウエスト)のAOCマディランです
タナ60%、カベルネフラン25%、カベルネソーヴィニヨン15%

シャトーとついていますがボルドーではありません。

シュッドウエストはボルドーの南にある産地の総称で、スペインとの国境のピレネー山脈からルションの西にかけて広がっています。
アキテーヌとピレネーと合わせてボルドーを除いた産地を包括してそう呼ぶのですが、中は細かな産地がいくつもあって、市場では馴染みが薄い名称が多いのが現状です

今日のマディランは比較的知名度の高い産地で、カオールのマルベックと並んで「黒ワイン」として知られる場所でもあります。

マディランの固有品種であるタナは、タンニンが強く骨格のしっかりしたフルボディの赤ワインになるので、外観が黒く如何にも凝縮したワインと言う見た目なので、黒ワインの名前が付きました。
(もちろん種別としては赤ワインです)
長期熟成が可能なワインであることも魅力です。

今では南米での生産が盛んで、ウルグアイでは国を代表する品種として盛んに栽培されています

しかし、温暖化が進んだ昨今ではタナ単体ではあまりに濃くなりすぎるので、カベルネフランやメルローをブレンドして、その凝縮度を和らげるのが一般的になっています。


今日のシャトー・ブスカッセ(マディラン)はここです ↓

ブスカッセ.png

オーナーのアラン・ブリュモンさんは日本でもよく知られた生産者です

ハリウッドスターがヘリでワインを買いに来た、なんて宣伝されてましたね。
このお父さん、結構自由人で色んな話があるんです
今は御嬢さんもワイナリーの仕事をしています。

マディランの周辺は、フォアグラやキャビアの養殖が盛んで、正に美食の産地です。
一度行ってみたい〜

アラン・ブリュモンさんは、1980年にブスカッセから5キロほど離れた場所のシャトー・モンテュスを購入してワイン業を始めています。
ボルドーの陰に隠れたマディランのポテンシャルを早くから見抜いていた人です。

実はブスカッセの方が生家で古いのですが、彼を有名にしたのはモンテュスの方なのです。
他の生産者がやらないような栽培を試したり、国際市場で勝負できるワインのスタイルを研究したり、既存のワインに囚われない方法が大成功して、マディランの名前を一躍有名にしたのはアラン・ブリュモンさんの功績です

1997年にはレジオン・ドヌールを受賞するなど、その功績は高く評価されています

もちろん、生家のブスカッセもそのままではありません。
蔵を継いだ1979年当時は17haしかなかった自社畑は、今では120haにも広がりました。
この地の伝統的な農業であった混合農業(畜産と農業を両方行う)を、ブドウ栽培だけに特化させています。

ブスカッセ1.jpg
HPより

ブスカッセ2.jpg
セラーも刷新


今日のワインは濃いながらも非常に洗練された1本です
フレンチオーク樽で18か月熟成させた、まろやかな赤ワインですが、飲み飽きないコクがあって美味しいです。

濃いワインが好きな方には是非お勧めです
大きなグラスでグルグル回しても大丈夫です。
冬向きのワインですね。

価格もそこまで高くないので、試しやすいかと

タナと言う品種、是非体験してみてください。








posted by cave MITSUKURA at 17:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月07日

安息の地に着いた流浪のメゾン


再び晴れの名古屋です
昼間の気温は二桁ありそうで、やや暖かい?

普段の生活に戻って、きっと今年もあっという間に終わるんでしょうね




今日はこの有名なワインを紹介します

ランソン.png

ランソン ブラック クリエーションNV

シャンパーニュです

赤いマルタ十字に見覚えのある方も多いのではないでしょうか?
老舗のメゾンですし、日本にも何十年も前から輸入がありました

でも、このランソン程、「損してる」シャンパーニュはないかもしれません…


ランソンは、1760年創業です。
創設者はドラモット、あのサロンの姉妹メゾンのドラモットです

フランソワ・ドラモットは創業以前に、アイのワイン商の御嬢さんと結婚しています。
それを機にシャンパーニュを商売とするようになり、自分のメゾンを立ち上げたのです。
彼らには3人の子供があり、その内の二人の息子が1790年に商売に参加します

長男のニコラ・ルイがマルタ騎士団の一員になったことで、マルタ十字の紋章がランソンの物となります
騎士の位を持ったニコラ・ルイですが、騎士団はその後ナポレオンに侵攻されてマルタ島を追い出されてしまいます。
そうして彼はシャンパーニュへ戻り家業を継ぐのですが、1828年にランソン氏を共同経営者とした後、死後に社名をランソンとしたのが1837年の事です。

この時点でドラモットと分かれたのですが、その後も大手の買収劇が繰り返されるのはどこも同じ

19世紀の内にイギリス王室のロイヤルワラントも取得して、確固たる地域を築いたランソンです。
家族経営を続け、ランス郊外に立派な邸宅と醸造所を建て、今でも訪問することが出来ます

ランソン1.png
HPより、お庭も素敵なんです

さらにその後、蔵は繁栄して、シャンパーニュ以外の商売も手掛けるようになるのですが、残念な事に20世紀の終わりにはランソンは資金繰りが立ち行かなくなります

2005年ころかなぁ、アメリカの投資会社(所有するホテルだけが目当てでシャンパーニュには興味なし)に買収されて家業はばらばらになります、シャンパーニュ部門だけを大手のグループに売却されたことでランソンは自社畑も喪失してしまい、さらに短期間で組合へと売却され、まるで流浪のメゾンの様。

代々の歴史を紡いできたランソンも、当時のご当主がお亡くなりになり(かなりの失意だったようです暗黒時代になってしまいます。

この辺りの事は今のネット情報ではほとんど書かれていませんねぇ
まぁ、嬉しい話ではありませんので、ごもっともかも。

さて、てんちょが知るようになった1995年頃のランソンは、老舗の有名銘柄であることはよく知られていましたが、スーパーマーケットで安売りされちゃってましたので、有り難味が低いというか残念な印象ではありました

うーん、もったいない

どうもこの印象と、その後の「たたき売り」のせいで、ランソンと言う銘柄は軽く扱われてきたんじゃないかなぁ…
と思います
どうでしょう?
違う??

しかし、ちゃんとランソンは復活しています

2006年にボワゼル・シャノワーヌグループに再度買収されたのち、再び自社畑も増やし生産を拡大しています
このグループ、シャンパーニュでは3本指に入る生産量を誇る一大グループです。

アレとかアレみたいに、どんどん大手の買収が仕掛けられて、まるでマネーゲームになってるような昨今のワイン業界ですので、それにはもろ手を挙げて賛成はできませんが、品質が向上したり、労働者の環境が良くなるにはいい事です

さて、今日のシャンパーニュは、ランソンで最も基本となる1本です

ピノノワール 50%、シャルドネ 35%、ピノムニエ 15%
2018年のワインが主体になっています(68%)
ランソンはMLFをしないメゾンとして知られていますが、一部のキュヴェでは行ってるようです(25%)

瓶熟は最低48か月
デゴルジュマンは2023年12月

裏ラベルに情報が記載されています ↓
(が、輸入元のシールが邪魔かも)

ランソン backlabel.jpg

ヴィクトリア女王にも愛されたというシャンパーニュ
2013年からは新しいセラーマスターが就任しています。

基本の1本として飲んでおくべきシャンパーニュです

「昔飲んだ事がある」では到底シャンパーニュ通とは言えませんよ
そして、「知ってる」だけで大口をたたく人がいますけど、みっともないからやめなはれ

ランソンは上級キュヴェも非常に美味しいのです。
ノーブルキュヴェが嫌いって言う人はいないだろうと思います

飲めば分かる〜







posted by cave MITSUKURA at 17:53| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月06日

福袋販売します〜


雨の月曜日ですね、今日から世間は仕事はじめでしょうか
この頃の乾燥にはいい雨ですが、寒くて侘しい感じ…



イベントページに福袋販売の案内を載せました

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去年よりも単価が格段に高いので、そこまでの大当たりは増やせませんでしたが、
6000円なら損はしません
11日の土曜から販売しますので、皆様のご来店をお待ちしております。



…せっかく書いたデータが全部飛んでしまいまして
いきなりPCがフリーズした

あーもう、やる気無くすわぁ
と言う事で今日はこれだけ


posted by cave MITSUKURA at 17:12| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月04日

お手頃ですが侮るなかれ


2025年は本日より営業開始です
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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明後日からお仕事の方が多いでしょうか
街も車は少ないようです。

皆様、新年最初のワインは何でしたか??



福袋は1月11日(土)12時から販売いたします

去年と同じ税込み6000円
クレジットカード、電子マネーでのお支払いもOKです。

当たりワイン等、詳しくは6日の月曜に再掲します

やっぱりブルゴーニュの赤白は厳しいですねぇ…
シャンパーニュがたやすい訳ではありませんが…


  
さて、福袋とは無関係ですが、新年最初はこのワインを紹介します

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セグラ・ヴューダス ブリュット・レゼルバ2021

ボトルに記載の通り、スペインのカヴァです

ここは老舗で、ずいぶん昔から日本へも輸入がありますので、古いワイン愛好家の方なら御馴染みかもしれません。
ラベルがかっこよくなって、とても印象が良くなりました
見た目は重要。


では、カヴァについて基本的な事をおさらいしましょう。

スペイン語でスパークリングワインの事をエスプモーソと言います。
カヴァはその内、製法や品種などを守ったものに与えられる名称ですが、スペイン産のスパークリングワインはほとんどがカヴァと言っても良いくらい、カヴァだらけです

しかも、ヨーロッパワイン法ではワインの名称が基本的に産地に対して与えられるのに対して、カヴァは製法に与えられると言う特異な側面を持っています

産地の9割がバルセロナ周辺のカタルーニャ地方なのですが、リオハを流れるエブロ川の流域やカセレスのあるエストレマドゥーラ等、他地域でも少量、生産があります。
現在ではサブゾーンの認定があったり、細分化されて品質管理も厳しくなってはいますが、やはり瓶熟9か月を守れば認定されてしまうので、残念ながら市場には品質的にイマイチなカヴァも多いのが現実です

そうした玉石混淆な状態を嫌って、2019年に有志6人が集まり高品質のエスプモーソを作り、新しくコルピナットと謡って生産販売を始めてました
彼らはカヴァを脱退、新しいコルピナットという名称でカヴァとは一線を画したスパークリングワインを生産しています。
しかし、日本でもちらほら見かけますが、やや高いせいか、そこまで浸透してはいないかもしれません…

コルピナットを名乗らないまでも、高品質のカヴァを作る会社はいくつもあります
今日のセグラ・ヴューダス然り、ロジャー・グラート、カヴァを敢えて名乗らないラベントス・イ・ブラン(カヴァの始祖です)等。


では、セグラ・ヴューダスのお話。

ここは老舗のワイナリーで、カヴァの中心地でもある、カタルーニャ地方のサン・サドルニ・ダノイアにあります。
ここ ↓

セグラ・ヴューダス1.png

セグラ・ヴューダス.png

ここのセグラ・ヴューダスの建物は10世紀にまで遡ることが出来る貴重な建造物です
重要文化財だわ。

元は修道院が所有していたそうで、レコンキスタの時代には要塞にもなったらしい。
外壁には当時の戦闘での縦断の跡が残っています ↓

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HPより

平安時代からあるんですねー、流石の石造り。
その後、12世紀には農園となりブドウ栽培を始めています。
そして第二次世界大戦後に現在のセグラ・ヴューダスの所有になっています。

日本語のHPあります

カヴァはその起源がはっきりわかっている数少ないワインです
19世紀の終わりにシャンパーニュに修行に出かけたラベントス氏が帰国してカヴァを作り始めます、瓶内二次発酵のスパークリングワインは非常に評判が良く、色んな生産者が増えていきました。
そしてそれから100年後の1972年にカヴァとしての名称を確立して現在に至ります。

セグラ・ヴューダスの最初のカヴァは1969年産です。
この時のブリュット・レゼルバ・エレダードは今でも蔵のフラッグシップとして生産されています ↓

SeguraViudas_Cavas_PaginaDetalle_BrutReservaHeredad.png
HPより
かっこいいボトル、瓶熟24か月以上の本格派です。

今日のボトルは蔵のスタンダードと同じデザインですが、エレダードに倣ったボトルで素敵です

一番ベーシックなカヴァはNVですが、
今日のは「レゼルバ」「ヴィンテージカヴァ」です

レゼルバは瓶熟が18か月以上の物でないと名乗れません。
ヴィンテージは良年のみの限定生産で、瓶熟30か月以上に耐えうるブドウのみを使用するという厳しい基準を設けています。

マカベオ、パレリャーダの2種のスペイン品種で作られています

軽めの圧搾でブドウのエキスだけを慎重に取り出し、12ものベースワインを醸造した後で瓶熟に入ります。
ドサージュに使用するのは同じく醸造・樽熟した白ワインで、糖分を一切加えていないこだわりの辛口に仕上がっています

この手間暇かけた貴重なワインですが、今だけ非常にお買い得な価格になっています
この値段を見て、躊躇する人はいないでしょう

って、こんなにちゃんとしたカヴァをあんまり安売りしたくない、かも
本当に、安物と一緒にされそうなのが嫌。

ブドウ品種がスペインなので、シャンパーニュとは全く違う香りですが、繊細さや余韻の長さは納得の高品質です
カヴァの良さが分かります。

シャンパーニュは確かに素晴らしい飲み物ですが、全ての産地がシャルドネやピノノワールにならなくてもいいはずです。
てんちょ、そこにしかない固有の品種が好きです
そういう物を大事にしてほしいですね。

そういう点ではこのカヴァは称賛されるべき、良いワインに違いありません
ぜっひお試しください〜

















posted by cave MITSUKURA at 14:51| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月27日

のほほん年末


今年もあと僅かですね。


カーヴミツクラは12月30日まで営業しております
ただし、30日は18時で閉店しますのでご注意ください。
新年は4日から通常営業(12時〜20時)いたします

皆様のご来店をお待ちしております


今月はほとんどブログ書きませんでした

来年は頑張りたいですねえ
残り数日、のんびり御店番してます。




posted by cave MITSUKURA at 15:48| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月21日

年末って感じゼロ


今日は寒くてストーブの前から動く気がしません


今年も残すところ10日余り…
一年が本当に早いですね

てんちょ、今年は珍しく色々出かけました
飛行機も5往復したし(いつも毎年1回)、東京へも4回も行きました(普段なら0です)

色んなワイン会もやりました〜

2024年の印象に残ったワインは、
ウィンザー スパークリング(イギリス)
オレムス エッセンシア(ハンガリー)
トリノーロ カンポ・デ・カマージ(イタリア)

書ききれませんので、やめます

今年のテーマ「熟成」を念頭に沢山のワインを飲む機会に恵まれました
来年も引き続き熟成を追っていきたいです

皆様の今年のベストワインは何でしょうか?




店頭のおすすめワイン。
これは買っておいてもいいでしょう

シャルロパン.jfif

フィリップ・シャルロパン 
ジュヴレイ・シャンベルタン ル・ジュスティス2018


2018年です
定価18700円税込みですが、店頭なら15500円税込み
(因みに2021年は「ただの」ジュヴレイ・シャンベルタンでも23100円です)

正義を意味する「ジュスティス」区画のブドウを使用したキュヴェです

ネットショップでも買えます ↓
https://cavemitsukura.com/?s=%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3&post_type=product



さて、お知らせですが。

来年も福袋の販売します

福袋.jpg

今年と同じく、
シャンパーニュ
赤ワイン
白ワイン
で作ろうかなと思っております。

詳しくは年明けに案内しますので、お待ちください
販売は例年通り、遅めの10日以降です。









posted by cave MITSUKURA at 15:22| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月17日

熟成ワイン・古典の魅力


晴れが続く名古屋です
乾燥が気になりますね。


寒い日には嬉しいホットワインにお揃いの紙コップが付いてきました

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可愛いですね、1本に3個です、無くなり次第終了です




今日は初心に返って?、このワインを紹介します

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Ch.ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャック1999

古さを感じさせるラベル、個人的にこういう「字が多いラベル」が好きです

記載にある通り、フランス、ボルドーのサンテミリオンのワインです。
ですから当然赤ワイン。

グランクリュ・クラッセです

ちょっと話が逸れますが、
ラベルにはサンテミリオン・グランクリュと言うAOCの記載があります。

サンテミリオンには、
サンテミリオン
サンテミリオン・グランクリュ

の二つのAOC があるだけです。

サンテミリオンではグランクリュは収量制限を守ればほとんど誰でもグランクリュを名乗れますので、大きな意味はないと言ってもいい
余り知識のない消費者を騙すような表記にも見えるかもしれません。

そして格付けワインはは、このサンテミリオン・グランクリュの中から選ばれます
ここが重要

グランクリュ・クラッセ、中でもプルミエ・グランクリュ・クラッセになる事にはとても意味がありますし、名誉な事です。
クラッセとついてる事が大事なんです

この違いを理解できていない人がエキスパートでも多くいますね


2022年の格付けでは、プルミエ・グランクリュ・クラッセがAB合わせて14、グランクリュ・クラッセが73、選出されています

しかし、この年から長年のツートップのオーゾンヌとシュヴァルブランは格付けに不参加、アンジェリュスも申請せず、ラ・ガフリエールも同様に辞退、と著名シャトーがいないので、少し価値が薄れた感も否めません

10年に1度見直しがされることになっているサンテミリオンの格付けですが、過去には大揉めに揉めてます
訴訟になって反訴あり、最終決定までに何年もかかってます。
次回の2032年にはどうなっているでしょう??


話を今日のワインに戻しまして。

このシャトーは19世紀後半には記録があるような名門シャトーですが、現在は小規模なシャトーになっています

まず、名前からしてお分かりの通り、シャトー・フィジャックと所縁のあるシャトーです
サンテミリオンでもポムロルに近い場所です。
すぐ南西にシュヴァルブランがあり、近所はシャトー・フィジャックを始め、なんたらフィジャックが沢山あります。

ここ ↓

ラ・トゥール・デュ・パン.png

googleマップでは「閉業」になってますが、今でもワインはちゃんとありますよ。
2014年までは同じラベルの様ですね… HPにはそれ以降の記載がない


輸入元の資料から歴史を抜粋しますと…

1879年に、シャトー・フィジャックは分割し売却され、シャトー・フィジャックとシャトー・ラ・トゥール・フィジャックになり、
その2年後、シャトー・ラ・トゥール・フィジャックがさらに分割され、シャトー・ラ・トゥール・フィジャックとシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックが別のシャトーとなりました。

1923年にベリヴィエ家がシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックを購入しますが、
1947年にムエックス家が一部を買収。ムエックス家が名を変えずに造り続けていたため、シュヴァル・ブランに売却する2006年まではベリヴィエ家のシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックとムエックス家の二つのシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックが存在することとなりました。

ベリヴィエ家のシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックは1972年からギロー家に継承され、現在に至ります。
以上

今日の1999のワインは、その後の格付け(1996年)に選出された当時の物で、ラベルにもオーナーのギロー・ベリヴィエの名前が書かれています

一部分割された土地が別ワイナリーになって、それがさらに二つに分かれ、その片方が今日のワイン、という訳です。
ややこしぃ?

メルロ75% カベルネ・フラン25%

25年を経ていますので、澱もいっぱいですが、きっといい香りがするでしょう〜
渋沢君でおつりが来ます。

飲むときは1週間は立てておいた方がいいでしょう
パニエが使えなかったら、そぉーっと注いでください。
ぎったんばったん、してはだめですよ、すぐに澱が舞って濁ってしまうので

しかし、最後の1本になってしまいました。
これを飲む人は幸運です







posted by cave MITSUKURA at 15:32| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月13日

巳年のワイン


冬の空気になってきましたね〜

何かと時間が取れず、ブログが書けず申し訳ありません
今月はちらほらと書かせていただきます



今日はこのワインです
ここ数年の定番になってます。

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クネ 干支ラベル ルエダ・ベルデホ3023 & リオハ・クリアンサ2020

来年の干支、巳年のラベルです
水引に打ち出の小づちと巳のデザインになってます

毎年、2本セットなんですが、今年はバラで販売します。
もちろんセットで包装も可能です

クネスペインの名門大手です

スペイン屈指のワイン産地であるリオハで1879年に創業、現在5代目ですが今でも家族経営を続けています。
現在10か所のワイナリーを運営しており、リオハで最も大きなワイン会社の一つです。

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HPより

今年、新たにリアス・バイシャスのワイナリーを買収して、ますます拡大しています


ところで、クネってどういう意味だと思いますか?
この話は面白いんです

クネの元はCVNE=Compañía Vinícola del Norte de España というスペイン語です。
「北スペインワイン会社」みたいな意味でしょうか。
ところが、創業間もなく、ラベルの印刷ミスでVがUになってしまっているのに気が付きます。

創設者のレアル・デ・アスア兄弟はこれを大変気に入り、C.V.N.E.社の最初のブランドは「Cuneクネ」でいんじゃん、ってことになったようです
以来、C.V.N.E.社は「クネ」と呼ばれています。

ミスが定着したっていう訳です
わはは〜


そんなクネですが、日本向けに毎年、干支のラベルでワインを販売してくれています

白は、DOルエダのベルデホ100%、スペインの土着品種で華やかな香りですが酸もあって、いい具合にフルーティな辛口です。
赤は、DODaリオハで、テンプラニーリョ85%、ガルナッチャ及びマスエロ15%、優しい丸みのあるミディアムボディです。

どちらも中道、真ん中あたりの味なので誰にでも好かれる味です

まだお正月には早いですが、年始のお使い物にいかがでしょうか〜






posted by cave MITSUKURA at 14:44| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする