2018年07月02日

価値再確認


毎日の蒸し暑さに、早くもこの夏の電気代は節約を諦めようと思うてんちょ、です
飲み代を減らすべきか。


そう言えば、(書きましたっけ?)
フランスから送った最後の1本は破損してました
箱を開けるまでもなく「シャリシャリ」音がしてまして…
粉々でした。
日本にない物だったし、ひたすら残念です

でも、郵便局員さんの誠実な対応に感謝しています



このところ、ワインの話を全く書いていませんね〜
ロワールから帰って来て、ちょっと燃え尽き症候群かもしれません


という事で、無理やりロワールに話を関連付けて、夏向きさっぱりワインの紹介です
いや、真面目に美味しいワインです。

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レキュ ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ エクセプショネル ドルトネス2016


最後に訪問したレキュ、ですが…
先にも書きました通り、16年17年と連続で平均生産の90%減という悪夢に見舞われまして、
通常のミュスカデは現地在庫ゼロでした

日本在庫はまだあるんですよね。
早速キープだ

我々を迎えてくれたのはギイ・ボサールからドメーヌを継いだニジェール氏ですが、彼は本当に独創的でした

新しい取り組みとして、アンフォラでアンバーワインを作っています。
(最初から最後までスキンコンタクトで白ワインを作っています)
品種もムロン(ミュスカデ)から、グルナッシュ、シラー、ガメイ、ピノ、シャルドネ、といっぱい。

清澄
フィルター
SO2
は一切なしです

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でもさー、アンフォラには蜜ろう塗った方が良くないでしょうかね💦
発酵熟成中に染み出して行っちゃうんで、20%は「天使の取り分」として消失します。
(訪問後に写真載せてます)

その結果、ワイン生産本数は少なるので、

あなたのワインは高い

と、言われるそうです
でも、これを考量したらしょうがないよね、とニジェールさん。

てんちょ、美味しくてお値打ちだと、なお良いと思うわ

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↑ アンフォラにはバイキングの文字が書いてあったりする。

因みにアンフォラはイタリア、ヴェローナ産です。

上に付いているトラップは発酵中の二酸化炭素を逃がすため。
発酵が終われば樹脂の栓に変えます。

暗ーくて独特の香りがする熟成庫にクラシックが流れてて…
ちとコワイ



さて、ドルトネスはアンフォラワインじゃありません。
完全なビオディナミですが、タンク発酵熟成です。

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プヌマティックで破砕、地下タンクへ重力システムで移行して発酵、アッサンブラージュにステンレスタンクを使っています。

オルトネスとは畑の表土下30センチから現れる正片麻岩の地層の事です

ラベルに描かれてる茶色の岩です。
完全なビオだからこそ、テロワールを反映したワイン作りができるので自信を持ってラベルにそれを表記できる、という訳です。

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平均樹齢は45年から55年、VVになって来た辺りでしょうか。
収穫は全て手摘み、これはミュスカデでは珍しいですね
収量も㏊当たり3500リットルと超少ない、これもミュスカデでは滅多にない低収量です。

10年以上の熟成が可能、と自信を持って言えるのは流石です。

大抵のミュスカデはブドウも沢山作って、機械でガーっと収穫して、沢山のワインを作るっていうのがスタンダードなので、
こうした面倒くさい事をチマチマやってる人はとても少数なんです

だから
ここのミュスカデはとても美味しいのです

変なビオに向かってるアロマは一切なし(ビオ特有の香りがいいと思えないわたくし)
健全な酸とミネラルが生き生きして、しっかり骨格のある辛口白ワインを作っています

サンセールの銘醸畑にも匹敵する、いい辛口ですね。
未熟な青さや、中途半端な軽やかさは全くなし

ボケてる香りを「優しい」、弱い酒質を「軽やか」などという事は簡単ですけど、やっぱり飲めば分かる。
ごまかしのない美味しさとはどんなワインなのか、は。

完全無欠のミュスカデですわ

牡蠣に滅茶苦茶合います
ワイン蒸しに使って、一緒に飲むと最高です

アサリでもハマグリでもいーよん
ボンゴレビアンコ万歳だわ〜

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雨が多い今年、でも我々が帰ってからは高気温に見舞われたようで、病気にならずに発育が進むように祈っています

品切れになる前にあなたも飲んでみませんか






posted by cave MITSUKURA at 18:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする