2018年07月26日

ボジョレー好きです


昨夜の突然の大雨にはびっくりしました
止んでも全く涼しくならないどころか、蒸し暑さが倍増しただけですが

セミナーの真っ最中に屋根にバタバタ、轟音が鳴って一時はどうなるかと…
台風近づいてますしね


昨日のモメサンセミナーは非常に有意義でした

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講師のジャン・バティスト・バシュヴィリエさんは、89年生まれの29歳。
ボジョレーのど真ん中のブドウ栽培家に8代目として生まれています

小さいころから、ボジョレーワインとガメイのブドウに囲まれて育った彼のボジョレーとガメイに対する愛情はそれはひとしお
それが終始伝わってきて、それだけでも何だか感動しました。

ボジョレーかぁ、っていう人は少なからずいると思うんです

そして、そうした状況を招いたのはやはり生産者とマーケティングを担った我々(の先輩達)の責任なんです

ちょっと話を戻しまして、

モメサンは1865年にマコンに設立された会社です。
ワイン商(ネゴシアン)として早くから成功したモメサンは、事業を拡大するに当たり1898年という相当早い時期に輸出市場を開拓します
この時代にブルゴーニュワインを外国へ出荷しようという目論見は非常に先見の明があり、大成功を収めます。

その後、ボジョレー・ヌーボーの大ブームがやってきて、フランス国内だけでなくアメリカ、日本など海外でもボジョレー・ヌーボーが大人気となり、ボジョレーのワイン=ヌーボーの図式が完璧に出来上がっていく訳です

しかし、それから時は過ぎ…
今現在、ボジョレー・ヌーボーの市場は縮小の一途
先述の通りの現状で、ワインが売れず、実にこの30年で40%ものブドウ畑が消失しています。

ブドウ畑を他の作物に変える人、
山羊を放してチーズ作りに転向する人、
樫を植えて何十年後かにトリュフ採集を目論む人、(← こんな事する人がいるんですね)

など、様々だそうですが、もちろんこのままではいられない
モメサンもヌーボーでは良い目を見た一人ですから、その責任も大きい。

バシュヴィリエさんとしては、とにかくガメイとボジョレーワインの伝統に立ち返り復活させたい、と考えモメサンで奮闘中。
思いがよく伝わってきました
これまで注目されていなかったボジョレーの魅力を再発見した、と言ってました。

本来のボジョレーワインの味=ヌーボーの味ではないと強調したい

ガメイ贔屓、万歳ですね

実際に、ガメイの可能性の高さ、セミ・マセラシオン・カルボニックの効用、など、今、再びガメイとボジョレーワインを見直すことは大変意味のある事だと思います。
早飲みの軽いだけのヌーボーワインではなく、10年20年と熟成できるボジョレーを広めることが今後はとても重要になってきます。

面白いことに、暑い夏が続きすぎて、とにかくアルコール度数が高い濃厚な赤ワインになってしまう昨今では、セミ・マセラシオン・カルボニックで醸造する事でフルーティさを保ち、ふくよかで柔らかい赤ワイン作りができる、と、ピノノワールでこれを行うコートドールの生産者もいるそうです。
(誰だったかな、よそで聞いたことあるな〜)

モルゴンだけに現れる青い火山岩など土壌の話、 これ ↓

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ピジャージュしないでデレスタージュするなど、醸造の話も沢山聞けて面白かったです
ほとんどの収穫を手摘みで行っているそうで、意外ですね〜

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試飲したワインもどれも素直で美味しいワインばかりでした
モルゴンは熟成させたらもっと複雑な香りになるんだろうな〜

ガメイはほとんどのチーズに合わせられる
って聞いて、がぜんチーズ食べたくなった人はたくさんいたでしょう

今後、クリュボジョレーをはじめとした長熟可能なボジョレーが広まって、新しいボジョレーの歴史が作られていくといいですね‼️


バシュヴィリエさんがiPhoneで撮影したブルイィの畑 ↓

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綺麗ですね。
左(南)がボジョレー及びヴィラージュ、真ん中がブルイィ(撮影はモン・ブルイィ)の丘の上から右手(北)にクリュボジョレーが続く。

次にブルゴーニュに来たら、是非モメサンに寄ってください
と言ってくれました。
この美しい畑を見てみたいですね

社交辞令じゃない、優しい人柄がじんわりくるなぁ…

始まる前にお水配っていたら、手伝おうとしてくれて、そんな生産者は初めてですよ
ええひとや〜
話が尽きず、珍しく時間オーバーしましたが、第二弾も是非やって欲しいです

お土産ワインとクーラーバッグ、まだ少しありますので店頭で販売してまーす


















posted by cave MITSUKURA at 14:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする