2018年12月16日

真のオリジナルワイン


12月ももう半分終わりましたね。

このところ、数年を経て久しぶりに食べてみたいと思った物が期待したほど美味しくないという不幸が続いて…
何故だろう

味覚が変わってるのかなぁ??
味が落ちたのか??
…なんにせよ、多分もう挑戦しない

ワインは当たり続きで結構な事ですが
先日飲んだルイ・ジャドの特級たちには大変感動しました

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こっそりDRCも飲んだし



今日のワインは珍品だと思います

ゾラ5.jpg

ゾラ カラシイ2015

このワイン、どこのワインでブドウ品種が何か分かる方、かなりのマニアですね
てんちょ、さっぱり知りませんでした。

産地はアルメニア、ヴァヨツ・ゾルって地方らしい、 ← それは一体どこ??
その中のイェゲグナゾル 地区にあるリンド村だそうです

ここ ↓

ゾラ.png

もっと大きな縮尺で見るとこうです ↓

ゾラ1.png

アルメニアって海がないんですね…
黒海沿岸だと勝手に思ってました。

首都はエレバン、初めて聞きました
アルメニア語と独自の文字を持っています、全然読めませんね。

旧ソビエトですが、その前第一次世界大戦時にはオスマン帝国軍にいながら裏切り者とされて命を落としたアルメニア人が多くいます
アルメニアはキリスト教国ですので、トルコでもソ連でもどちらでも迫害の対象になってしまい、
海外に移住した人が現人口よりも多いという悲しい事態になっています。

オーナーのゾリック・ガリビアン氏もイタリアに移住したアルメニア人です。
彼はイタリアでアパレル産業に従事し成功します
その後、故郷でワイナリーを興すべくイタリア人醸造家アントニーニ氏と共にアルメニアで最良の土地を探しブドウ栽培を始めました。

地球上でもっとも古いワイン作りが行われていた地域だと隣のジョージアと共に注目が集まっていますが、アルメニア南部には旧約聖書に出てくるアララト山がありますので、ブドウ発祥の地=世界最初のワイン産地もうなずけます

有名な話ですが…
アララト山は大洪水の後、ノアの箱舟がたどり着いたとされる山で、ノアは最初カラスを放ちますが暫くして戻ってきます。
数日後に今度は鳩を放ちますが、これもまた戻ってきてしまいます。
その後、再度鳩を放つとオリーヴの枝をくわえて戻り、もう一度放した鳩は戻らず、水が引いたことを知ったという「伝説」です。
近年、こうした大洪水の神話は単なる伝承ではなく史実ではないかという研究が盛んですね。



ワイナリーの設立は2001年、初ヴィンテージは2010年と実に10年もかけてやっと最初にワインが出来た訳です

今日のワインのブドウ品種はアレニ・ノワールという古代品種でアルメニアの固有品種です ← 未知のブドウだわ
他にも白の固有品種を栽培していますが、聞いたこともない品種だー
(ヴォスキアット、ガランドゥマック)

アレニはこんなブドウ ↓

ゾラ3.jpg
HPより、以下同様

葉っぱが特徴的ですね。
この品種は実に6000年以上も前からこの地にあり、古くからワインにされてきたそうです

ブドウは全て自根、畑は標高1400メートルの高地にあります

ゾラ4.jpg

ゾラ2.jpg

醸造はコンクリートタンクで発酵の後、カラシと呼ばれる素焼きの大壺で熟成を行います。
発酵には天然酵母だけを使用、一部の壺は土中に埋められています。
所謂アンフォラですね。(埋めてあるのは地震対策と温度管理のため)

一体どんな味なんでしょうか???
香りはどうかしら??

19日の試飲会に出しますね















posted by cave MITSUKURA at 17:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする