2019年01月27日

真冬の清涼


お天気は物凄く良いけど、やっぱり今日も寒い

去年から名古屋の街中ではUber Eatsの自転車、とてもよく見かけますが、てんちょはまだ未体験です
便利そうですよね。


さて、1月ももう終わりですね

意外なワインが再入荷しています

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ウィリアム・フェーブル プティ・シャブリ2015

ラベルが牡蠣など魚介の模様になっています。
限定品です

フランス辛口白ワインの代名詞、シャブリです

最大の特級畑所有者であるウィリアム・フェーブルは日本でもファンが多いですね
てんちょも大好きです

ここ数年の不作のせいもあって、フランス国内ではシャブリが品薄になるほどの人気です
だから値上がりが著しい…
日本でも高くなってます。

この再入荷は朗報です
だって前の価格なんですよ〜

このシャブリは「プティ・シャブリ」というAOCで一般的なシャブリの補完的な認定です。

土壌が若く(そうはいっても何百万年も昔には変わりない)、貝殻などの化石を含まないチトニアン土壌で作られたブドウを使っています。

このAOCは長いシャブリの歴史の中では「新参者」です。

実はウィリアム・フェーブルは特級の所有畑が多いが故に、正当な「キメリジャン」の区画だけを持っていました
ですから、キメリジャンではない土壌のシャルドネで作ったワインをシャブリと一緒にしてもらっちゃ困る、というプティ・シャブリ反対派だったんです

シャブリの地域は、真ん中にスラン川が流れていてその両側がなだらかな丘になっていて、どちらにもブドウ畑が広がりっています

こんな川です。
てんちょ、もっと大きな川かと思っていました ↓

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ブドウ畑は斜面北東の特級のある側の方が良いとされていて、特級の周辺に1級が、それをさらに囲む村名がありますが、必ず標高や斜面の向きで一定に認定されているのではなく細かく区画分けがされていて、その周辺にチトニアンの土壌が混ざっている複雑な構造をしています。

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特級レクロからの眺め

ウィリアム・フェーブルは周辺の下位に当たる区画がないので、そうした周辺のワインまで一律シャブリとして認められると自分とこのワインの評判に関わると思ったんでしょうね

そんなウィリアム・フェーブルもついに2015年にプティ・シャブリを生産しました
150年以上の歴史で初めてです

その背景としては、1998年にウィリアム・フェーブルはシャンパーニュのアンリオに買収されていることもあります。
アンリオは当時低迷してたブシャールを買収の上、復活させていますので信頼されていたんでしょうね。
新しい体制で新たな取り組み、という訳でしょうか。

因みに買収の理由はウィリアム氏には後継ぎがいなかったからです

買収後は新樽の使用を抑えて一層シャブリらしさを追及した結果、今でも飲めばすぐ分かる通り、ウィリアム・フェーブルの銘柄は大変な成功を収めています
ここは本当に素晴らしいわ〜

で、2年も前に限定品で販売されたプティ・シャブリ、少量だけ再入荷しています

値段も前のまま、状態は全く問題なし

同じく爽やかで非常に上品です
酸味が多少落ち着いていますが、かえって香りのボリュームが増しましたね。

良い酸は青くもないし、過剰に酸っぱくもありません

酸は必ずワインには含まれています、酸味は単体では確かに酸っぱいのですが,
質の良い酸は良いワインには必要不可欠です。

この酸の質がワインの上品さ、洗練度を左右するとても重要な要素なんです
「酸の質」ってちょっと意識して飲んでみてください

こんなに寒いので爽やかワインを勧めるべきではないかもしれませんが、美味しいからいいよね〜








posted by cave MITSUKURA at 15:39| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする