2020年01月31日

魅力あふれる土着ブドウの伝道師来る


Mnifique
お天気は快晴なんですが、冷たい強風が吹いてる名古屋です。

29日の試飲会にご参加の皆様、ありがとうございました

モンジャール・ミュニュレのクレマン、キュヴェ・クロエも美味しかったです ↓

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シャルドネ100%だから、ややスッキリした印象ですが酸がきつい訳ではなく、柔らかに仕上がってました。
てんちょはやっぱりピノノワールの方が好きです。

そして、最近、何だからワインが余るような…
皆さんそんなに飲まなくなったのでしょうか???

2月の試飲会は26日です
明日にでもご案内しますね〜



HPのイベント欄とFacebookに「ポルトガルワインセミナー」の案内を載せました

日本ではようやく、夏場のヴィーニョヴェルデが定着してきたくらいで、まだまだ認知度の低いポルトガルワインです。
ポートも知名度は高いですが、詳しくご存知で実際に楽しんでる方となると少数派でしょう。

今回は3名の方が来店してくれるのですが、中心となるのはアンセルモ・メンデスさんです ↓

アンセルモ・メンデスさんIMG_9961.JPG
SNSより拝借しました

彼はポルトガル北部のミーニョ地方の出身です。
スペインとの国境からすぐ南、大西洋からは内陸に入ったメルガソで育ち、農業工学や醸造を学び、いくつかポルトガルのワイナリーでコンサルタントを務めていましたが、1998年に自分のワイナリーを故郷に設立しました

メルガソモンサオンという地区は、DOCワインの代表でもあるヴィーニョヴェルデにおいて、
9つあるサブリージョンの最も北に位置しています。
ワイナリーがあるのはここ ↓

アンセルモ・メンデス.png

本当に国境ギリギリの場所。
モンサオンもメルガソも聞いた事ないですね
因みに国境を流れるのがミーニョ川です。

そして、ポルトガル語の表記って発音が独特ですね
Monção=これで「モンサオン」と読みます。
(ダオンと同じです、アルファベットだけを見るとダオですし、昔の資料にはダンって書いてありましたし、どっちも間違い。
 カタカナ書きならダオンが最も近い)

話をワインに戻して。

さっぱりした微発泡、「緑のワイン」として知られるヴィーニョヴェルデですが、ちょっと前までは半甘口の低アルコールワインが多くて、まさに夏に水代わりに飲む安ワインだったんです
イタリアのフラスカティと似てるかも。
(安いだけのワインであることを覆すべく努力したフォンタナ・カンディーダのフラスカティは素晴らしく美味しい)

そうした安いけど一流じゃない、と思われていたヴィーニョヴェルデの品質向上に一番尽力したのがアンセルモ・メンデスさんなんです

彼はブドウ栽培を見直し、低収量で高品質のブドウを得るために選定や仕立てを工夫、醸造では木樽発酵を取り入れたりシュルリーによる熟成で深みを出したり、本格的な辛口の白ワインとしてヴィーニョヴェルデの知名度アップにとても貢献しました

結果的にアルバリーニョの品質向上にもなり、彼は「ミスター・アルバリーニョ」と呼ばれる様になり、ミーニョ地方だけでなく、ポルトガルを代表する作り手としても有名な人となったのでした

斜面の畑は作業が大変そうですね ↓

アンセルモ・メンデスIMG_8028.jpg
HPより、以下同様

ワイナリーは近代的です ↓

アンセルモ・メンデスIMG_8009.jpg

アンセルモ・メンデスでは、
ミーニョ地区の土着品種でもあるアルヴァリーニョ
リマ川沿いの歴史ある品種のロウレイロ
ドウロ川沿いヴィーニョ ヴェルデ南部で造られるアヴェッソの3種の自社畑の白ブドウと
黒ブドウ1種を主に栽培しています
(ただし黒ブドウは買いブドウもあり)

ヴィーニョヴェルデというワインは、ポルトガルの最高級DOCワインとして規定されていますが、規制の内容がはっきり明記してある資料がほとんどない
実態が不明瞭だ

今の主流は辛口の白ワインで、微発泡してる物が多く、酸味がある軽やかなスタイルが多いです。
生産は少ないのですが赤もロゼもあるんですよ。
発泡してないスティルの白もあり、結構何でもアリなんです…

使用できるブドウ品種は、アルバリーニョの他に、
ローレイロ
アリント
アザール
トラジャドゥーラ
パデイロ
エスパデイロ など、が認可されてるみたいです。

「など」ってなんだ 「など」って

ですが、やはり一番重要な品種はアルバリーニョです

同じヴィーニョヴェルデでも、生産者によって使用するブドウが違いますが、アルバリーニョで作られたワインの方が格段に美味しいものが多いですね

ポルトガルは土着品種のるつぼですので、名前を聞いても黒ブドウなのか、白ブドウなのか、さっぱりワカラナイ品種も多い
さっきのアヴェッソもそうですが、一体どんな品種なんだろう…

セミナー当日は、とくにこのアルバリーニョについてお話を聞けたらと思っています

スペイン北西部のリアス・バイシャスでも重要な品種です。
酸が高く、白い花のアロマがあると言われるアルバリーニョ、てんちょは大好きです

そして、アンセルモ・メンデスさんは、自分のワイナリーの他にもう一つ、リスボン郊外にあるアデガマインというワイナリーの醸造家兼コンサルタントでもあり、当日はこちらのワインも試飲しながらお話を聞くことになっています。
二つもワイナリーの説明、時間足りるかなぁ

こちらのアデガマインは、バカラオと呼ばれる干しタラ(めっちゃ塩辛いです)の生産で成功した一族のワイナリーです。
スペイン、ポルトガル料理には欠かせないバカラオですが(ポルトガル語だとバカリャウと言うみたい)、日本人には塩が強すぎて非常に厳しいかも…
戻して塩抜きしてるのに、あの塩辛さ

アデガマインも大規模で近代的なワイナリーです
お金持ちな香りがするわー ↓

アデガマインslider3.jpg
HPより、以下同様

アデガマイン6945.jpg

アデガマインIMG_8417-Edit2-120x80.jpg
いいブドウ、手摘みですね

アデガマインからは二つのワインを試飲します

トゥリガナショナル2017 赤
ヴィオジーニョ2016 白

どちらもブドウの名前、でもヴィジオーニョって知らないわー
未知の体験、してみませんか???

今回も1本お土産ワインが付いています
2500円でこれは大変お得ですよ


3月とまだ先ですが皆様のご参加を是非お待ちしております



posted by cave MITSUKURA at 17:41| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする