2020年02月23日

プティモンかペルドリか はたまたマルコンソールか


花粉が飛び始めましたね
今年は軽いようですので、それは嬉しいですが。

新型コロナウィルスも収束に向かっているようにはまだ思えませんし
危機感が足りないのでしょうか…
我々も考えさせられます。



では、ワインの紹介をします
一昨日ちらっと書きましたが、ブルゴーニュのバックヴィンテージが昔の値段のままで少量再入荷した内の3本です

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アルヌー・ラショー
左から
ヴォーヌ・ロマネ 1er オー・レーニョ2103
ヴォーヌ・ロマネ2011
シャンボール・ミュジニー2013


現行(今流通してる最新ヴィンテージ)が2017な今、非常に貴重な「古酒」です

昔は20年、最低15年は過ぎてないと古酒とは言えないだろうと思っておりましたが、もうブルゴーニュに関しては5年も過ぎてれば古酒扱いですねぇ
そのくらい品薄なんです…
早く飲めるようなスタイルに変わったというのもありますけど。

ヴォーヌ・ロマネにはロマネ・コンティの畑がありますので、ブルゴーニュファンならそれなりに畑はご存知かと思います
てんちょもあの十字架の前で写真撮りましたよ。

まずは生産者から

アルヌー・ラショーも超有名ですから、わざわざ書くほどの新しい事はありませんが。

このドメーヌはもちろんヴォーヌ・ロマネにあり、元はロベール・アルヌーと言いました。
国道からすぐ、村の南側にあります。
元はロベール氏が両親から受け継いだヴォーヌ・ロマネの畑を元にして興したドメーヌです
ロベール氏には娘しかおらず、3人娘の末のフローランスさんが薬剤師をしていたパスカル氏と87年に結婚し、パスカル氏は全く畑違いのブドウ栽培とワイン作りを始めることになりました。

義理の父であるロベール氏と一緒にドメーヌ経営を行う一方で、パスカル氏は自分の名前のネゴシアン、パスカル・ラショーも始めました
(こちらは今は休止してるのでしょう、全く物が入って来ません)

95年に義父が鬼籍に入ると蔵の経営は夫婦二人にゆだねられ、2011年には長男のシャルルさんがドメーヌの仕事に参画します。
父親から「好きにやっていい」といわれたシャルルさん(前にも書きましたけど、こういうパパは珍しいですね)、伝統を継承しつつ新しい取り組みにも熱心です。
ルロワのラルーマダムとも懇意にしていて、栽培や醸造など謙虚に学んでいます。
今ではシャルルさんの子供もいて、まだおチビさんですが将来も楽しみ

ドメーヌは2008年にアルヌー・ラショーと改名
その際にラベルデザインの一新して今日のラベルになりました。
ボトルもコルクがまっすぐ密着する物へ変更、グロフィエと同じ物ですがこれが高いんだよねぇ
そして、このボトルは積めない

シャルルさん、一度だけ会った事ありますけどとっても優しそうな笑顔の好青年でした

ヴォーヌ・ロマネは小さな村です。
お店は多分ゼロ、レストランはありますけど、中心と呼べる場所があるなら協会と郵便局がある小さい広場でしょうか
(教会の左隣がDRC)
小さな通りにも有名ドメーヌが沢山ありますので、通りを歩いてるだけでもヨダレもんです
畑もすぐ、教会から徒歩3分でロマネ・コンティに行けます

ヴォーヌ・ロマネには8つのグランクリュ14のプルミエクリュがありますが、全部言えますか?
1級以外のリュディが26ありますが、クリマの中にもリュディはあるのでちと複雑。
最高の1級畑ってどこかなぁ(てんちょはタイトルの区画が好き)

ヴォーヌ・ロマネには赤ワインしかありません

左の1級畑、オー・レーニョの場所はこちら ↓

アルヌー・ラショー20323.jpg
ブルゴーニュワイン委員会より

良い場所ですねー、ラ・ロマネの上部&プティモンの隣
グーグルマップの航空写真でも詳細に確認できますよ

シャルル・ラショーさんのSNSでこの畑から撮った虹の写真が載せられていて、すごく綺麗でした

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ロマネの十字架見えますか、ちっさいけど

アルヌー・ラショーの栽培はリュット・レゾネ、理にかなった「正しい戦い」です
全房の自然発酵で、14ヶ月熟成の内、特級は100%新樽(でもそんなに樽香感じませんね)、1級で40%と以下ワインの格と出荷時期により減らしていきます。

樽の香りよりもブドウの質が高く、酒が固くぎゅっと詰まったワインがラショーの特徴です
若い内は酸も強くてリリース仕立てを飲むと、酸とタンニンで口の中がシカシカします

マルトロワやヴォギュエが開かないのとはちょっと違って、緻密でぎっしり感がありますね。
グロフィエの様にフランボワーズみたいな透明さはなく、もっと色も濃い。
ボルドーやナパではありませんよ
しかし、流石のフィネス、やはり洗練されています

レジョナルで採用しているピノファン待った方が喜びは大きいですね

若いワインを飲んで「こんなもんか」と思ってる方がいるとしたら、勿体ない
残念、不幸な事だ
飲み頃を予測したり、最高に熟成した姿を想像すのは経験がないと難しいようですね。

一番簡単なのは熟成のピークになってる良いワインを飲む事ですよ〜
すぐに分かります。

で、
今日の3本なら11年はもう既に楽しめるでしょう
寝てる事もない、と思う。

こういうお酒は60年代や80年代の様に30年、40年と置くことができるのでしょうか

それにはやっぱり40年待たないと。
あと30年待てる方、是非頑張ってみてください〜
2050年にワイン会なんてできるのだろうか

あ、写真のワインは各数本しかありませんのでお早めに〜










posted by cave MITSUKURA at 14:06| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする