今日もかなり暖かい名古屋です

19度もあったんですねー
でも目がかゆいよぉ

プロ野球のオープン戦、無観客だと声援もなく変な感じ

選手が声を出して頑張ってるけど、これが大相撲だとどうしたらいいんだろう…
行司が頑張るのか???

「いつもより余計に〜」って染之助染太郎かい(若い方、分からなかったらごめんね)
こんな時期なので新しいワインも沢山仕入れたりはしませんが、棚に空きがあるので「あってもいいかな」というワインを試しに買ってみました

入荷は明日、てんちょはまだ飲んでおりませんが。

マス・デル・ペリエ カオール レ・ゼスキュール2018

フランス、南西地方の赤ワインです。
ボルドーの南に広がるこの地域は、トゥールーズ周辺からピレネーの麓まで広大で沢山のAOCがあります

んが、ちゃんと知ってる方はまずいないでしょう

てんちょも資料見ないと自信ない

南西地方って、そのまんまですよね、もうちょっと呼び名を考えればいいのに。
行政区的にはボルドーのアキテーヌに対して、こちらはガスコーニュ地方です。
えーっと、オクシタンとか。
でもオクシタンって聞くと、ついつい、テンプル騎士団の財宝が〜など邪な方へ行ってしまうエセ仏教徒のわたくし

カタリ派の最後の砦でもあったこの地域、独自の文化も多く残っているでしょうか。
三銃士のダルタニアンの故郷もここです。
話をワインに戻して、
カオールはおそらく南西地方で最もネームバリューを持つ産地です

パシュランドヴィクヴィルやペシャルマンなんて聞いた事もない方でも、カオールの黒いワイン、なら聞いた事ありそうですね

ミツクラの店頭にも、ジュランソン、マディラン(とコート・ド・トルサンIGP)がありますが、そう言えばカオール無いので買ってみました。
南西地方のワイン産地は大きく3つに分かれています

(ソムリエ協会の教本ではガロンヌ地区を別にして4つに分類していますが、今日はベルジュラックに含む方で話を進めます)

フランスワイン辞典より
1.ベルジュラック地区
ここはボルドーの右岸に続くようにある地区で、中心地はベルジュラックの町です。
モンバジャックの甘口白ワインが有名です。
2.カオール・ガイヤック地区
この地区は教本では「トゥールーズ・アヴェイロネ・中央山塊地区」と難解な命名がされていますね

今日のワインはこの地区です。
ガイヤックワインも白の甘口が有名です(辛口もあります)
ガイヤック近郊のアルビの町にも古い歴史があり、アルビジョワ派というカタリ派の呼び名はこの町に由来しています。
3.バスク・ピレネー地区
名前の通り、ピレネー山脈の麓でフレンチバスクです。
グロ・マンサンとプティ・マンサンの土着ブドウがあるジュランソンはここ。
さらに、アラン・ブリュモンがいるマディランはこの地区にあり、タナという独自の黒ブドウでここでも濃厚な黒いワインと呼ばれる赤ワインを生産しています。
南西地方は勉強してもほとんど見かけないワインが多いので忘れちゃいますね

赤白、辛口甘口の規定が複雑に入り組んでるので覚えづらいかも。
では、カオールの話。
中世には大変栄えていたこの古都は今ではすっかり鄙びた街になっています。
場所はここ ↓

サンチアゴデコンポステーラへの巡礼の道にもなってるそうですね、サンテミリオンを通る方が圧倒的に知られていそうですが。
カオールではワイン産業はかなり重要な位置を占めており、マルベックを使ったフルボディで長熟の「黒ワイン」で知られています

もちろん赤ワインなんですが、凝縮した濃いワインなので赤というより黒に見える、と言う事で黒ワインと呼ばれています

今日の生産者である、マス・デル・ペリエは現在一族の5代銘となる当主が受け継いだブドウ畑を元にドメーヌを興して始まりました

2006年創業なのでまだ若いドメーヌです。
栽培は全てビオロジック。
この地区でコー(コット=COT)とも呼ばれるマルベックは古い品種で、メルローと半分遺伝的には同じ先祖を持っています

今では、カオールよりもアルゼンチンの方がマルベックの産地としては成功していますね。
黒ブドウの9割がマルベックだというアルゼンチン、以前にカテナさんが来店してくれた時にもカオールよりも古いマルベックの樹があるというお話をされていました

今日のワインは、マルベック100%
手摘み収穫。コンクリートタンク&樽で30日間発酵後6ヶ月熟成で、ミディアムボディです

アルコール度数は13度ですが、まだいいかも。
これでもかっていう黒いのは疲れるんですよねぇ

ラングドックのカリニャンみたいなの。
載せられる写真が無くて残念…
HPはありますよ
若いドメーヌですが、メイユール・ヴァンやベタンヌにも取り上げられています

アルゼンチンと比べてどうでしょうか?
ちょっと楽しみです
