2020年03月09日

ダビデの星のもとに


今日は暑いくらいでしたね
日傘が欲しかったー
でも、明日はまた雨なんですね


ワイン誌のデカンターの記事を読んでて、保険会社のアクサがポムロルのシャトー・プティ・ヴィラージュを手放すらしい
20年くらい前、保険会社がシャトーのオーナーになってるのがめちゃくちゃ意外でしたが、マルゴーやパヴィも似たようなもんかな。


違う記事で興味を惹かれたのが、
「コーシャルワインの作り方」という物

コーシャルってご存知でしょうか?

Kosherコーシャル(コーシャとも言います)とはユダヤ教徒の皆様が守る食事の戒律(カシュルート=kashrut)の中で「食べてもいい物」を意味しています
ユダヤ教徒は他の宗教よりも一層厳しい戒律を持っていて、食事にも細かく規定があります。

一番知られているのが、豚を食べない事でしょうか
以外なのがエビやカニなどの甲殻類、タコやイカの軟体動物も禁忌とされ、コーシャルではありません。
貝もダメなんです。

食べてもいい物とは、
肉では「割れた蹄を持ち反芻する草食動物」
海では「ひれと鱗を持つ物」
でないといけない、と定められている訳です。

また、「肉と乳は一緒にしない」事からチーズと牛肉を一緒に料理したり食べたりはしないそうです。
へー、そうなんですね。

で、ワインなんですが、原料はブドウ(植物)なのでここには問題ありません
そして皆様ご存知のように聖餐を始めとした儀式でワインは重要な役割を担っています。

コーシャルワインとなる上で重要なのはすべてがコーシャルであるという事

まずは、ユダヤ教徒の男性によって栽培がされたブドウを使い、醸造も行われなければならないのです
(今では労働者という言い方になっていて女性が関わる事も良しとされているようですが)
異教徒が関わっちゃダメなんです
因みに抜栓したボトルを異教徒が注いでも厳密にはコーシャルじゃなくなっちゃうんですね〜

醸造の過程では肉や魚の規定通り、血が混ざるものやコーシャルでないものは使えないため(調理器具などもでも同様)、清澄剤には特に注意が必要です。
ここはヴィーガンが卵白や魚の浮袋の清澄剤を避けるのに似ています。

しかしながら、
現在、コーシャルなワインはそうでないワインと比べて味には違いがないと言われています
実はそうなんです。


いやー、それにしても。
飲酒の為にここまで厳しく守るべき事柄があるというのは本当に敬虔でなければ務まりませんね
(いやいや、そもそも信仰があってこそ)
もちろん酩酊しちゃダメんなんですよね…

と言う事で、ミツクラにもあるイスラエルのゴランハイツワイナリーのワインですが、これもやっぱりコーシャルだった

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ヤルデン メルロー2016

ガリラヤだよ、イエスが歩いた湖だっけ?

裏にはちゃんとコーシャルのマークが ↓

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passover=過ぎ越し祭用なんですね、そんなのあるんだ
同じマークはマウントヘルモンにも付いています。

カベルネはヘブライ文字でよく分からない

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もちろん、全てのイスラエルワインがコーシャルという訳ではありません。
先にも書きました通り、規定にちゃんと従っているか、です。
と言う事はゴランハイツワイナリーの皆さんてば全員ユダヤ教徒なんですね。

でもさー、これって我々が売っちゃってもいいのかなぁ
流通は大丈夫なんでしょうか〜











posted by cave MITSUKURA at 20:02| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする