2020年08月10日

イタリアン・ロザート


甲子園で高校球児の皆さん、1試合でも出来るのは良かったですね


名古屋は連日猛暑日ですが、ヨーロッパでも今年の夏は気温が異常に高いです
フランスでもボルドーで昨日は40度もあったそうで、北部のリルでも36度だったとか。

ブドウが完熟するのはいいんですが、水不足と酸の減少でワインのスタイルも変わって来ています

糖度が上がるのでアルコール度数の高いワインになりやすい

酸が少ないと輪郭のぼやけた腰のないワインになりがちで、熟成に向かない

ブドウの粒が小さいと凝縮したワインにはなりますが、濃くて力強いワインばかりだと疲れる…
長熟に耐えられないかも、と言うのは問題ですね

ブルゴーニュのピノノワールが濃くて疲れるワインになって欲しくない

温暖化の最たる現象は降水量の激減です

黒ブドウはまだいいんですが、問題は白ブドウです。

昨年のラングドックセミナーで情野ソムリエ大先生が説明してくれたように、このままではヨーロッパ全域で白ブドウの収穫時期が本当に限られたピンポイントの日数になってしまい、辛口の良い白ワインを作る事がますます難しくなって来ています

じゃあ、どうすればいいか???

セミナーに参加してくれた皆様、ラングドックの解決策を覚えてますか?

それは、
黒ブドウでロゼを作るんです
軽い辛口のロゼを白ワインの代わりにする、という訳です。

プロヴァンスやラングドックのロゼが数年前からフランスでは大流行しています
ピンク色のワインは見た目にも素敵ですよね

そうした傾向は実はイタリアにもあるんです
イタリアワインのロゼは未だにマイナーかもしれませんが、特別な名称を持つワインがあるのをご存知でしょうか?

キアレットチェラスオーロですが、聞いた事あります?
今日はキアレットを取り上げます

キアレットの前に、チェラスオーロを極簡単に説明しておきます。

チェラスオーロはイタリア語でサクランボ(チェリー)を意味するciliegiaに由来する言葉で、その名の通り「チェリー色の」という意味です。
但し、面倒な事に、アブルッツォではロゼワインを差し、シチリアでは赤ワインのDOC名称(チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア)となってます

更にチェリー色ってどんな色なんだ???
という、ごもっともな疑問がありますね。

ソムリエ協会の教本では、この二つのロゼの外観について頓珍漢な説明しかしてませんので無視
あんまり色は考えない方が良い
大体、赤ワインのガーネットとルビーだって、本によってイマイチ言ってる事が違ったりする
信頼できる見解はないのか。
イタリアワイン教会も「名称と外観は実際には結びついていない」と言ってるらしい…

おっと、話が逸れました。

で、
キアレットですが、この名称はガルダ湖周辺のロゼ(イタリア語だとロザート)に使われる言葉です

ガルダ湖はここ ↓

ガルダ湖.png

この広大な湖はイタリアで最大の面積を持ち(約370平方km、因みに琵琶湖は約670平方q)、ミラノを州都とするロンバルディア州とヴェネチアが州都のヴェネト州にまたがっています。
湖の真ん中に境界があります。

このガルダ湖のヴェネト川で生産されるのが、DOCバルドリーノ・キアレットです

バルドリーノ・キアレット599_bardoinochiaretto-thumb-autox210-2004.jpg

モンテ・デル・フラ バルドリーノ・キアレット

写真は輸入元から拝借。
今は店頭に在庫ありません

コルヴィーナ65%、ロンディネッラ30%、サンジョヴェーゼ5%


バルドリーノはガルダ湖の東岸にあるリゾート地ですが、ワインはその周辺とヴェローナ近郊で作られ、スペリオーレだとDOCG(赤のみ)、それ以外は赤とロゼがあります(DOC)
この辺りだけ、ロゼをキアレットと呼んでいるんです。
何故だろう。

明るい色の軽やかなロゼです

同じ様なヴェローナ近郊のワインにヴァルポリチェッラがありますが、こちらにはキアレット(ロゼ)はありません。
ヴァルポリチェッラが「ヴェローナの王子」と呼ばれるのに対し、何故かバルドリーノは「ヴェローナの甘やかされた子供」という愛称を持ってます

どーゆー意味??

バルドリーノ・キアレットは毎年、生産量を増やしていて、近い将来、イタリアの代表的なロゼになるかもしれません
このキアレットにはスプマンテもありますので、夏にはとても楽しめそう
見かけたら是非飲んでみてください〜







posted by cave MITSUKURA at 14:43| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする