昨日も今日も暖かい名古屋です

立春過ぎとは言え、暖かくなるのが早い。
これはフランスをはじめとした西ヨーロッパでも同じです

暖かいとブドウも早く芽吹くのですが、その状態で3月末や4月に気温が下がると霜で芽がダメになってしまうリスクが高くなるので困ったものです。
2021年はどんなヴィンテージになるんでしょうね

1の付く年って、61年以降で大当たりの年ってないんですよね。
今日のワインを紹介します

シャトー・フルカ・デュプレ2011

てんちょ、このシャトー好きです

フルカなんちゃら、って他にもありますけど、どれも外れない記憶がある

このワインは、フランス、ボルドー、メドックの赤ワインです

AOCはリストラック。
オーメドックの中に6つある単独のAOCの一つです。
あとの5つは有名な、
サンテステフ
ポイヤック
マルゴー
サンジュリアン
と、
ム―リスです。
リストラックとム―リスはジロンド川から少し内陸に入った丘に位置しているので、「THE ROOF OF MEDOC=メドックの屋根」って呼ばれてるらしい。
聞いた事ないわ…
今日のシャトーはリストラック村にあります、ここです ↓

標高43メートル、川から見ると上がってるのです。
リストラックは5大シャトーのある川沿いのアペラシオンからは格下に思われがちですが、ここが単独でAOCを取得出来た事でも分かる通り、歴史もある評価の高い畑があるのです

しかも格付けに入らなかった事でかえって値段が高騰せず、美味しくリーズナブルなワインとして貴重な存在でもあります。
フルカなんちゃらが他にもあると書きましたが「フルカ」の名前が登場するのはかなり古く、1200年代の記録として残るルイ15世の時代に編纂された文書に遡ります

フルカ・デュプレとしてはっきり名前が登場するのは1843年になります。
その後オーナーが変わり、更に2019年に新しいオーナーになっています。
今日のワインは2011なので、現オーナーの前の物と言う事になりますね

所有する畑は42.7ha、メドックでは中堅、やや小さいシャトーです。
土壌は他のメドックと同様に石灰粘土質でもありますが、珍しい事にピレネー山脈由来の砂利が含まれているそうです

ジロンド川によって運ばれ堆積した砂利とは異なるようです。
メドックでは最も古い地層が隆起した区画になるとか。

HPより、以下同様

コンクリートやステンレスのタンクもあります
あんまりいい写真がなくて残念…
2011年のボルドーは今、非常にいい飲み頃になっています

香りがブケになっていて複雑です、フルボディがこなれてきていますよ。
セパージュは、46 % Cabernet Sauvignon、 44 % Merlot、9% Cabernet Franc、1 % Petit Verdot
柔らかな口当たりですが、最初は樽の香りがはっきり分かります

しかし、過剰でなくボディも濃すぎないのでいいバランスです。
変化が楽しめるこうしたワインはボルドーならではの楽しみがありますよ〜
最初と最後で確実に香りや味わいが変化します。
時間をかけてゆっくり飲みたいですね

焼肉でも、ステーキでもシチューでも美味しく飲めそう

そして、嬉しい事にお手軽なお値段なのです

野口君3人でおつりが来ます、素晴らしい。
チリやアルゼンチンもいいですが、たまには王道なボルドーも飲んでみてはどうでしょうか。
11年はあまり残っていませんのでお早めにお試しくださいね〜