一気に初夏の陽気になりましたね

昼間はもうコートは無くていいかな、代わりに日傘が欲しい。
4月が始まりました

名古屋の飲食店は未だ時短営業ですが、今年度も油断は禁物ですよね…


店頭では新年度でも大した新入荷は無いのですが、美味しいリキュールを紹介します

ボッテガ リモンチーノ 500ミリ

イタリアのリキュールです

レモンチェロ(またはリモンチェロ、どっちでも同じ)って言った方が分かりやすいでしょうね

ボッテガ社ではリモンチーノと呼んでいます。
詳しい紹介の前に、リキュールとは何ぞやという簡単な説明を。
リキュールは酒類としては混成酒というカテゴリーに入ります

醸造酒や蒸留酒をベースにしてハーブやフルーツを漬け込んだり、糖分や酸を足したりして「混ぜて」作るのでそう呼ばれています。
オレンジ風味のグランマニエやコアントロー
アニス系のパスティス、ウゾ
ハーブ系のシャルトリューズやイエーガーマイスター
その他、ミントやチョコまで色んなものがあります

混成酒は大きなカテゴリーで、日本の酒税法に全て当てはまる訳ではありませんが、大体はそう言う事。
(チンザノやノイリープラットの様なフレーバードワインは日本の酒税法では甘味果実酒であり、風味の付いたクラフトビールはビールの規定に基づく物が大部分です)
で、
今日のレモンチェロですが。
このリキュールはイタリア発祥で、レモンの産地として有名なカンパーニア州のナポリ南部が生産の中心です

カプリ島、ソレント、アマルフィって聞いた事ありませんか?
ここら辺です ↓

赤い印はアマルフィです
因みにソレント(帰れソレントへのそれ)とサレントは近いですが別の場所です

元は家庭の庭で採れたレモンの皮を砂糖と一緒にスピリッツに漬けて飲んだ自家用酒です

いいなー、庭でレモンが採れるなんて。
漬け込むスピリッツは、グラッパやウォッカ、焼酎みたいに無色で味の付いてないスピリッツなら何でもいいんです。
アルコール度数は高い方がいい。
自家用酒では漬けてから、数週間から1ヶ月くらいで飲めるそうです

(スピリタスの様な90%程度のお酒で造る場合には理論的に3日で抽出は完了する、と書いてありますけど)
この家庭的なお酒は、イタリアの文献によれば1300年代から既に存在していたようで、1590年にははっきりリモンチェロの名称が登場しています

主に食後酒として冷凍庫で冷やしてそのまま飲まれますが、炭酸で割ったり、氷を入れても楽しめます

甘いですがアルコール度数は高いのでご注意ください

商品として拡大したのは1980年代になってから。
戦後、観光の発展と共に有名になり、今では一大産業に発展したという訳です

今では法規制もちゃんとあります(PATというイタリア農産物の規定を受けてます)が、
アルコール度数は最低30度
レモンの皮の白い部分は取り除く
等の規定はあるようですが、よく分からない…

あれま。
注意点は、レモンは皮を使うので無農薬である事が重要だという事でしょうか

皮には農薬が残留しやすいので気をつけないといけません。
最近ではカリフォルニアレモンを使ったアメリカ製や、日本の都野ワイナリーのレモンチェロもあったりします

今日の生産者のボッテガはスプマンテのプロセッコで有名なイタリアの巨大メーカーです

ヴェネト州にあって、ワインの他にグラッパもリキュールも沢山生産してます。
以前、「雅」という限定のスプマンテを紹介しました ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/479043413.html
ボッテガでは、香り高いフェミネッロというレモンを使用しています

一年中花をつけるこの品種は皮に香気成分が多く人気だそうで、苦味の元になる皮の裏の白い部分を丁寧に取り除いて漬け込まれます。
うーん、レモンの種類は全然知りません

シードルやカルバドスのリンゴも知らないよ
皮を漬け込んで30日を経た後、皮を取り除いてから糖分を添加し、高品質のグラッパで味を整えて出来上がりです

リモンチェロは沢山のメーカーがありますので、日本でも色んな物が手に入ると思います。
ボッテガのリモンチェロは香り高く、レモンの風味がぎっしり入っていますよ

これ以外にも色んなリモンチーノやリキュールを作っています。
最近流行りのレモンチューハイがあんまり美味しくないので(すみません


もちろん、冷凍庫で保管してストレートで楽しむのもありです。
野口君二人で余裕です

摺りガラスで、この薄っぺらいボトルが素敵ですね
