2021年04月23日

冷えたシャブリで爽快感を


名古屋市内も花粉は減りつつあるようですが、代わりに日差しが増して暑いくらいです


フランス政府はこの4月上旬の霜害でブドウの芽が著しい打撃を受けた事に対し、
「災害」を宣言しました
農水省は10億ユーロの助成金を支出してブドウ農家への支援に充てると発表しています。

2016年よりも深刻な地域があるようです。
困ったねぇ
南部のラングドックやローヌでも被害が大きく、ボルドー、ロワール、ブルゴーニュ全体でもやっぱりダメ…

ブルゴーニュでは16年と同じく、成長が早いシャルドネの方がダメージを受けてます
イタリアのピエモンテやイングランドでも霜があるようで、暑い夏の一方で極端な気温変化があるのは困惑しますね



今日はそんなブルゴーニュの北端から、誰もが一目置く生産者の久々入荷ワインを紹介します

B58A17B2-164A-4F4E-891D-E2922DBED2D8.jpg

ヴァンサン・ドーヴィサ シャブリ1erヴァイヨン2017

ドーヴィサが嫌いっていう人は少ないだろう

ブルゴーニュの北端と言えばシャブリ

現在、離れ小島の様にブドウ畑が固まるシャブリ地区。
ボーヌからでも車で2時間くらいはかかる、遠い場所です。

この地では、ローマ時代から長らくブドウ栽培が行われてきました
中世にはシャンパーニュの南端からロワールの上流、そしてブルゴーニュへとブドウ畑は広がり、その当時は決して「ブドウ栽培の陸の孤島」ではありませんでした。
それが、現在の様になったのは19世紀の後半、フィロキセラが蔓延してブドウが枯れてしまった事が原因です。

1864年頃に南仏で発見されたこの害虫は、徐々に北へも広がります。
アメリカから来たんですね〜
20世紀になる前にはシャンパーニュやロワールでも確認されるようになり、当時、対処法が分からなかったのでブドウは枯れるに任せるのみでブドウ畑はどんどんなくなっていきます

ようやく接ぎ木の手法が発見され一応の解決になるのですが、助成金は全ての農家の植え替えに適応される訳でなく資金の乏しい農家は中々新しいブドウを育てることができないまま。
その後フランス東部は第一次世界大戦の主戦場となってしまい、ブドウ畑の復興どころじゃなくなってしまいました

そうした状況でも「シャブリ」は一門の名声を築いていましたし、シャブリワインを絶やすまいと奮闘した農家の貢献もあってシャブリだけは何とか復興に成功しました
しかし、その周辺の名もなき畑はもはやブドウを植える資金も情熱もなく、他の作物へと転換していったのです。
その結果が今日の「シャブリ一人孤島状態」なのです。

シャブリの知名度は高いですよね

辛口白ワインの代名詞です、日本でも未だに、牡蠣にはシャブリ、と言われてるんでしょうか??
合わせるなら樽熟成のないワインの方が良いかもです、そして一番のペアリングはミュスカデです。

大前提ですが、
シャブリはブルゴーニュの北にあり、シャルドネ100%の辛口白ワインでなければなりません

シャブリがブルゴーニュって分かってない方、いそうですね。
赤ワインではシャブリを名乗れません、甘口も同様です。

詳しく知りたい方は、このサイトが便利です ↓
シャブリ委員会、日本語です
https://www.chablis.jp/

2020年で5771haもの畑があり、379軒のドメーヌと1つの協同組合があります。
ワインは4つのヒエラルキーに分かれており、以下の通りの割合です ↓

シャブリ64582.jpg
シャブリ委員会より、以下同様

今日のヴァイヨン1級なので上から2番目に当たります。

畑はここ ↓

シャブリ.png

シャブリの集落はブドウ畑の真ん中にあります。
スラン川が町の中を北に流れており、右岸には一か所に集まったグランクリュの塊があり、1級は右岸、左岸どちらにもあります。

ドーヴィサのドメーヌも町の中にあります(黒い星印)
1級ヴァイヨンは左岸(赤い丸)
近くの区画にモンマンがあり、ドーヴィサではその隣のラ・フォレも所有しています。
(フォレはモンマンとして出荷しても良い事になってます)

シャブリ1級には40の区画が認定されていますが、その中でも主要な畑は17か所あります
評価が高く、重視されるこの17の区画にはもちろんヴァイヨンも含まれています


シャブリの2大巨頭である、ラヴノーとドーヴィサ、遠縁ですが親戚関係になるこの蔵は、てんちょ全然似てないと思うんですが、
一部の記述では「醸造やスタイルが似ている」とあります。
そーかなー💦

ラヴノー、久しぶりに飲んでみよかな。
(ラヴノーは熟成にも樽を使っててコテコテが過剰な時があるかも)

二つに共通するのは樽発酵

ステンレスタンクが普及する前のシャブリでは樽発酵が当たり前でしたが、1970年代になると制御しやすいステンレスタンク発酵へと切り替わっていきます。
ドーヴィサでは変わらず、小樽発酵で醸造を行いますが、ステンレスタンクも持っています。
ワインの味は樽かどうかで決まる訳ではないそうで。
やはり大事なのがテロワール、そしてブドウの質です。

キンメリジャンと呼ばれる特有の白い堆積土壌、半大陸性気候(変化形海洋性)の気候がもたらす独特のテロワールがシャブリらしさを生んでいます。

キレのある辛口、すっきりした余韻

白ワインなのにヨード香があると言われるシャブリ、ヨードとは磯っぽいって感じでしょうか??
海藻みたいな磯っぽさもありますが、塩味(ミネラルでしょう)がはっきりしてるように思います

こういうワインは、良く冷やした方が良いですね
牡蠣もいいけど、ハマグリと合わせてみたい。
エビやカニよりも、個人的には二枚貝がいいなー

チーズなら同郷のスーマントランがオススメ
牛乳のウォッシュチーズですが、癖がない優しい味でコクがあります。
こんなチーズ ↓

soumaintrin-coupe_2789d7871eb81360ce45b175771779b2.jpg
スーマントラン公式サイトより

さらに、ドーヴィサのシャブリは熟成できますよ
酸味や塩味も続きますので、厚みが出た頃に楽しむのも美味しく飲めるでしょう

気温が上がって来たので、冷たくして美味しいブルゴーニュ=シャブリという選択肢もありですね

時短はよ終われ〜









posted by cave MITSUKURA at 17:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする