2021年05月10日

西班牙葡萄酒新顔


毎日営業してると曜日の感覚が無くなる時が多い。
今日は月曜ですか、これから毎日が休みみたいになるんだろうか…



ドイツの生産者に連絡したら返事がドイツ語で来て、
意味がよく分からない

困ったなぁ

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モーゼルの作り手さん

てんちょ、ドイツ語さっぱりです
(他の言語ならいいという訳でもないけど)
分かるのは超基本の挨拶とワイン産地とワイン名くらい。
ドイツ語圏でもレストランでワインリスト見てる時だけは無敵

英語で書いたら英語で返事くれると思ってた…
翻訳ソフトとか使って、多分こんな内容というところまでは分かったけど、肝心の返事が〇か✖かイマイチ曖昧という一番良くない事態だ
まぁ、これはやんわり✖だな。

ドイツワイン、もっと拡充していきたいです
ゆっくりやろう。




今日のワインを紹介します
ドイツじゃないけど。

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アルバロ・パラシオス グラッタヨップス2017

なんだか響きが面白い名前ですが、この生産者やワインをご存知の方はどのくらいいるかなー?

今日のワインはスペイン、プリオラートの赤ワインです
ガルナッチャ80%、カリニャン19%、その他1%

↑ その他、ってなんだ??

プリオラートは後発の産地ながら、リオハと並んでDOCに認定された高級(高品質)ワインの産地です

カタルーニャ地方でバルセロナから南西に60キロくらい行った、山間のド田舎がプリオラートです。
ド田舎は悪口ではない。

ここ ↓

アルバロ・パラシオス.png

今でこそワインの名産地として知られていますが、ほんの40年くらい前まではブドウ畑も耕作放棄されたような村でした
ブドウ畑は12世紀くらいにキリスト教の修道士によって開墾されたのですが、近代に入って大部分の畑で耕作が途絶えたままになっていました。
80年代後半でワイナリーが10軒ちょっとしかなかったそうです。

その誰もいないスレート土壌の斜面に目を付けた4人のワインメーカーが、プリオラートを有名にした、所謂「4人組」です。

余談ですが、4人組って聞くと、江青とかイメージ良くないのを連想しちゃうのはてんちょの年齢故ですかね
ホント余談


アルバロ・パラシオスはリオハ出身の醸造家で生家もワイナリーですが、彼はペトリュス等有名な海外のワイナリーで修業した後、自分のワイナリーをどこに持つか思案する中で、1989年にここを訪れ、海の影響を受け、とても乾燥したこの土地には大変いいブドウを育む条件が整っていると確信、周囲の反対を押してブドウ栽培を始めました

一緒に仕事を始めた3人は、それぞれ自分のワイナリーを立ち上げています。

ルネ・バルビエ → クロス・モガドール
カルラス・パストラナ → クロス・デ・ロバック
ジュゼップ・ルイス・ペレス → クロス・マルティネ

みんなご近所です ↓

アルバロ・パラシオス1.png
赤い印がアルバロ・パラシオス。
マルティネだけ少し南にあるのでこの縮尺だと載らないですが

乾いた土地の段々畑の様子が分かりますよね

スペインの乾燥具合は半端ないです。
大体スペインは日本人からしたら、バスクでも乾燥してると思うくらいなので、プリオラートの乾燥具合は著しいんでしょうね。
てんちょ、マドリッドに初めて行った時、初日で喉がダメになりました
のど飴と乾燥対策は必須です
洗ったものがすぐ乾く。


この4人組が有名になった当時、1980年代はワインの市場が急速に拡大し、流通が盛んになり、世界中でワイン作りが盛んになっていた頃です
どこでもシャルドネ、カベルネと言った国際品種が植えられ、より安価なワインが南半球から輸入され始めるとスペイン国内のテーブルワインを作る蔵は苦境に陥ります。
これは少し前のイタリア、その後のボルドーでも同じですが、安いなら南米のワインの方が美味しい、と価格競争が激化する一方で、ワインファンの好みも厳しくなり、低価格ワインを作る「質より量」のやり方は行き詰っていきます

プリオラートは急斜面が多く栽培が厄介な上に、低価格ワイン用のブドウ産地となっていたので、ワイン市場の変化に伴いその役割が急速に衰退してしまいます
金にならない、って悲しい現実。


こうした背景もあり、アルバロ・パラシオスはスペインの伝統品種・伝統製法に拘ったスペイン固有の高品質ワイン作りを目指していました

理想の土地を見つけた彼は妥協することなく自分のワインを追求し、すぐに世界中で高い評価を得ます
プリオラートの名前は一気に有名になったんです。

彼の作る最高峰のワインは、レルミタと言って1.4haの小さな区画ですが、今や1本15万円以上もします
高すぎる…

今、彼は3つのワイナリーを持っていて、今日のグラッタヨップスはプリオラートにある「アルバロ・パラシオス・ワイナリー」で生産されています

スペインワインファンの方には、出身地のリオハにあるパラシオス・レモンド・ワイナリーをご存知の方もいるでしょう
もう一つはデスセンディエンテス・デ・ホセ・パラシオス・ワイナリーでカスティーリャ・イ・レオンにあります。

グラッタヨップスって変わった響きに聞こえますが、地名なんです
プリオラートの小さな町から南西にあり、リコレリャという特殊なスレート土壌の畑です。
標高は400〜500メートル。

アルバロ・パラシオス2.png
HPより

うーん、土壌が分かるような畑の写真はないですね。残念

年間降水量が400mm以下、ものすごーく少ない
日本のゲリラ豪雨1回で1年分以上の雨が降る事になります
そりゃ、乾くよねぇ…

今日のワインはこのグラッタヨップス地区に点在する複数の畑のブドウで作られた物です

耕作放棄された畑はブドウ樹がそのまま手付かずで残っており、樹齢の高い樹があるという利点があります
急斜面の段々畑は機械が入らないので、人力が主体でラバを使う事もあるそうです。
労働は大変。

ブドウは100%除梗後軽く圧搾。大樽で発酵、ピジャージュ(櫂入れ=浮いてくる果帽を櫂で沈める作業)を行う。
その後マロラクティック発酵。15ヶ月バリックで熟成。
樽を少しずつ転がしてワインと澱を触れさせています。
(この辺りは伝統製法じゃないけど)

ワインはフルボディでリッチな味わいですよー
香りは甘いです、スペインワインによくあるスパイシーさはあんまりない。
ガルナッチャが主体だからでしょうかね

洗練された印象です、ただ濃いだけじゃなく複雑で落ち着きのある味わいがいいです
流石。
一葉さんでは足りませんので、そりゃ美味しくて納得。

スペイン料理を楽しむ時には、こういうワインをお供にしてもいいと思います
プリオラートって聞くけど、それなりに飲んでる人は滅多にいませんので。

あなたの選択肢にも入れてみてちょー

最後に、スペインって漢字で書くととても読めないかも。
西班牙
西、はいいんだけどなぁ








posted by cave MITSUKURA at 13:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする