2021年06月30日

笑う蜘蛛と赤ワイン


今日は雨が降ったり、日が差して来たりと変化が激しい名古屋のお天気
蒸し暑くなった〜

世界でも、ポーランドやカナダでの40度を大きく超える熱波がニュースになってますが、フランスのアルザス南西部ルミルモンではが積もったそうで

降った、じゃなくて積もった、って言うのがすごい
明日から7月なのに…

今日もフランス全体で14度くらいまでしか気温が上がっていません
今年のフランスワインは厳しかなぁ…

それなのに、早くも2021年のボジョレー・ヌーヴォーの予約が始まっていまして
全然実感が湧きません。



今日は、個人的にとても感慨深いワインを紹介します


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シャトー・オディロン2016

フランス、ボルドーの赤ワインです
AOCはオーメドック
クリュ・ブルジョワになっています。

この5本の矢のラベルとキャップシールを見て、ラフィットグループのワインだというのは一目瞭然ですが、このシャトーは意外と知られていないのです。
現在、ラフィットグループの総帥エドモンド男爵の息子のベンジャミン(フランス語だとバンジャマン)男爵がオーナーになっています。

知られていないのは当たり前で、このシャトーはごく最近まで「シャトー・ペイル・ルバート」という名前だったんです
こんなのでした ↓

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オディロンの名前になったのは2016年から

フランスの画家、オディロン・ルドンに因んでつけられた名前です

ルドンはボルドー生まれなのですが、両親はアメリカで結婚しており、新大陸で一旗揚げて帰って来た中産階級といったところの家庭で育ちました。
ボルドー市に住んでいた両親ですが、オディロンは身体が弱かった幼少期は田舎で生活することになり、メドック(リストラック)にあったペイル・ルバートという家で暮らしていました。
それが今日のシャトーです

シャトーで最も古い記録は12世紀にヴェルタイユ(メドック)の修道院に名前が挙がっていいます。
その後、ルドンの父親が1830年代に購入しました。
当時は(1840年頃)は荘園という趣で、ぶどう畑を持ちワインも作ってたらしく、ルドンのパリの師匠に送ろうという父親の記録がありました。
その建物も周りの木々と共に全て今ではブドウ畑となり、現存していません。

その後、シャトーは1979年に今のロスチャイルド家の所有となり、シャトー・クラークと共にワインが造られるようになりました

ルドンは回想録で「納屋や部屋の暗さに惹かれた」と書いてます、田舎の静かな暗闇が好きだったらしい
谷崎潤一郎の陰影礼賛にも通ずるものがある。
(因みに、ルドンとモネはほぼ同時期に生まれていますが、二人の画風は全然違いますよね)

岐阜県美術館がルドンを何点か持っています
見に行く価値はありますよ


シャトーの土壌は石灰岩が多く、ブドウ栽培には非常にいい土地です
今日のワインはメルロー85%、カベルネソーヴィニョン15%

左岸ですがメルロー主体なのは最近多いです、フランも植えてますのでヴィンテージ二よってはブレンドされることもあるでしょう。
樽熟成12〜16ヶ月、フルボディです

バンジャマン男爵の指導で設備やブドウ畑が整えられ、これからが楽しみなワインです

てんちょはルドンが好きなので、名前だけで嬉しい
贔屓目だよ

ワインはこちらからも購入できます ↓
https://cavemitsukura.com/product/%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%88%e3%83%bc%e3%83%bb%e3%82%aa%e3%83%87%e3%82%a3%e3%83%ad%e3%83%b32016/













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2021年06月28日

ビスケー湾のワインが人気上昇


今日は「スペインフード&ワイン商談会」という、毎年開催の業界向けの展示会に行ってきました
大使館主催じゃないかったかな。

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FWS HPより

名古屋会場は申し込みが少ないらしく、確かにガラガラだった
たしかに、こんな状況では新しくバンバン買うという訳にも行きませんので、お馴染みの取引先の皆様にご挨拶しただけになったかも。

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スペインワインの輸入では、ガリシアの白ワイン&スパークリングワインが非常に増えてました

アルバリーニョゴデーリョの白や泡の扱いが伸びているようです
色んなアルバリーニョがありました

チャコリやカヴァに変わる新しい泡「コルピナット」も出ていました。

チャコリはバスク地方の微発泡ワインでアルコール度数も低めの軽い白が有名ですが、3つの産地がDO認定されていて赤もロゼもOK。
オンダラビ・スビという白品種で作るものがほとんどです。
コップに上の方から注いで泡立たせるのが伝統的な注ぎ方。

コルピナットは、2019年に新しくできた団体が掲げるスパークリングワインの名称です。
バルセロナ近郊のペネデスにある9つの生産者が、それまで所属していたカヴァの名称を捨てて、独自の規定で作ったスパークリングワインをコルピナットと名付けて売り出しました。

9生産者は、
グラモナ
レカレド
トレジョ
リョパール
ナダル
サバテ・イ・コカ
マス・カンディ
ウゲット・カン・フェイセス
フリア・ヴェルネット
小中規模の生産者です

このカヴァ脱退&独自名称の新設は、DOカヴァが玉石混交で低品質のものも多くあったために「安いけど美味しくない」という一部の評価が、高品質で時間をかけて作られた自分たちのカヴァの価値を下げているという懸念から起こった動きです。
自分達は「安いだけのカヴァ」とは違う、というプライドのなせる業です。
これより先に、ラベントス・イ・ブランもカヴァの名称を名乗るのをやめています。

カヴァの団体としては彼らに残って欲しかったようですが、意欲的な伝統生産者は納得せず、このような結果になりました
2016年には、より良いブドウを供給する区画を単一畑カバ・デ・パラヘ・カリフィカード(Cava de Paraje Calificado)として、13か所を「カヴァのグランクリュ」に指定しましたが、それも助けにはならず。

大手の寡占になってるカヴァの市場で小規模の栽培家が自分達の理想の泡をつくり出したのはいい事だと思います。
内容や規定が落ち着くまでにはもう少し時間がかかりそうです



展示ではいいワインが沢山あって良かったんですが、会場ではコロナ感染予防の為、試飲ワインを吐き出せなくて…

吐器なし
小さなプラコップでも飲むと酔う
お水もない


展示会や試飲会が開催されるのは嬉しいです
買いたいワインもあったので届いたらまた紹介します〜

















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2021年06月27日

タンクレディ伯爵も飲んだかな


台風5号の影響か、名古屋でもしばらく雨と曇りの予報が続きます
梅雨明けはもう少し先ですね。

昨日、マコンの事を書いて思ったんですが、

位置関係(地理感というか)や
アペラシオンの包含関係(マコンの中にプイイヒュイッセがある、など)と
ヒエラルキー(マコンよりもマコン・ヴィラージュの方が規定が厳しい、ヴィレ・クレッセなどの限定産地は相応の規定がある)
は、整理して繰り返し復習しないと容易に記憶できないでしょうね

混乱すると思います

これは実はボジョレーにも言える事です。
ボジョレーには白もロゼもありますし、マコンほど複雑ではありませんがAOCの数だけで言えばボジョレー地区の方が多いですし。

ボジョレー地区は13マコネ―地区では9つのAOCがあります
(「村名付き」を数に入れるか等で違う場合もアリ)

今言えるAOCを数えてみてちょ

1回で分かった、という方がもしいたら、かなり土地勘があるか、相当程度の基礎知識があるんでしょう
中々いまい。

楽しく飲みたい方は規制を全て覚える必要はありません
知識が明確になった方がスッキリするという方は、どうぞ勉強しましょう




今日はイタリアワインを紹介します
でも今日はワインと言うより、この産地に注目したいです。

イタリアには未知の土着品種が多数と物凄い数のDOCG/DOCがありますので、イタリアワインの勉強だけで一生費やせます

私も飲んだ事ないワインや見当もつかない品種がめちゃくちゃあります
店頭にももう少し色々とイタリアワインを置きたいのですが、いかんせんスペースと在庫の問題があって


ワインはこちら ↓

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フェウド・アランチョ ネロ・ダーヴォラ2019 ハーフ

イタリアのシチリアの赤ワインです
フェウド・アランチョは沢山の種類のワインを作っていますし、輸入元も大手なので巷ではよく見ると思います。

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輸入元HPより

モザイク模様のラベルが綺麗です




フェウド・アランチョの前に簡単にシチリアのワイン法を復習しましょう
(てんちょ、イタリアの事はよく分かりませんので一緒に復習します)

シチリア島は地中海で最も大きな島であり、イタリア最大の州です(なんか意外、トスカーナ州やエミーリャ・ロマーニャ州の方が大きそうな気がする)
長靴半島にけられた小石の様な位置関係です ↓

シチリア島.png

州都はパレルモ。
島の東側には現在も鋭意活動中のエトナ火山があります、よく噴火してます

シチリア島は今でこそイタリアですが、過去には多くの民族が来ては去った地中海の要衝ですので、現在でも建築や人にも色んな文化が混ざっています。

ローマ以前にはカルタゴの植民地として栄え、
その後ローマ領となり、
イスラム勢力やノルマン人に支配され、神
聖ローマ帝国領にもなって…
その後も色んな帝国に属してあちこち王様が変わりまして(途中端折った)、
最後はガリバルディが頑張った、という感じです

地中海の島なんですけど、新大陸が発見されるまでは特に重要な海の拠点だったでしょうから、みんながこぞって支配したがるのも無理はない

皆様、ゴッドファーザーのイメージですかね??
てんちょ、ビスコンティの山猫かな。
タンクレディはアランドロンですよ



シチリアは現在9つの県に分かれていて、火山の影響を受ける土壌の東部と、石灰岩から成る西部に大きく分類できます
9つも県があるんだー(よく知らない

主要なワイン産地は以下の通りです ↓

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イタリアワイン事典より

主要って書いちゃった割に知らなかったりして…

シチリアのブドウで有名なのが、
白は、グリッロ、インソリア、カタラット
黒は、ネレッロ・マスカレーゼ、ネロ・ダーヴォラ(カラブレーゼ)、フラッパート
でしょうか。

聞いた事あります?
飲む機会はそこそこあると思います


シチリアにはDOCGは1つしかありません

チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア Cerasuolo di Vittoria

赤だけの産地呼称です。
島の南端、ラクーサ県にあるのがヴィットリアです。


余談ですが、
イタリアワインの昔ながらのDOCにはこのように、「どこどこ」の「なになに」という名称が多いので覚えておいて下さい

例えば、
ロッソ・ディ・トスカーナでは、
トスカーナという場所の赤ワイン、という意味ですし、
フィアーノ・ディ・アベリーノだと、
アベリーノっていう場所のフィアーノというブドウで作ったワイン、という意味です。
Di(=の)の前が種類やブドウで、後半が産地(地名)です。

なので、チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリアは、ヴィットリアという産地のチェラスオーロだよ、となるんです。
フランスやスペインはこういう表記はしませんよね。
ここ30年で認定が増え過ぎて、こういう法則も当てはまらない物が増えました。

まー、個別の地名や品種を知らなければ、魔女の呪文と変わりませんが
余談終わり。


チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリアは、シチリアでカラブレーゼと呼ばれるネロ・ダーヴォラ種を主体にした赤ワインですが、

この名称以外でチェラスオーロという時にはロゼワインを差しますのでご注意ください

例えば、チェラスオーロ・ダブルッツォはロゼワインです。
(チェラスオーロ=チェリーの、という意味です。サクランボ色、ですね

はー? なんやねん、それって、思いません?

ロッソ・ディ・ヴィットリアでえーやん。
まぁ、ヴィットリアが伝統的に透明感のある軽めの赤を作る産地なので「チェラスオーロ(濃い目のロゼっていう意味合いかな)」で呼ばれていたんでしょう
でもね、今実際には濃い赤もあるので「これのどこがロゼみたいやねん」ってなるかも。

えー、そして、DOCなんですが、23もあります
しかもそれぞれ、ロッソやビアンコ、ロザートがあったりして…

多分一番有名なのが、DOCエトナでしょう
パッソピシャーロはこれになります。

酒精強化のマルサラも有名ですよね、DOCなのです。
アルカモ、サラパルータくらいは何となく知ってますけど。

あとは全く知らない
コンテッサ・エンテリーナ?
メンフィ?

いかん、復習どころか最初から勉強になってしまう。
DOCが細かすぎる〜

…あぁ、イタリアワイン通への道は険しい
情熱っていうか、興味がスペインや他産地の方が勝るんですよね

Mi dispiace

行っては見たい
きっと行けばシチリアは大好きになるんだろうなぁ




えー、フェウド・アランチョの話に逃げて。

このワイナリーは1000haもの畑を所有する大会社です
トレンティーノに本社があって、フェウド・アランチョ以外にもいくつかワイナリーを経営しています。

シチリアでは土着品種と国際品種の両方を栽培していますが、HPの写真は壮大ですが載せられなくて残念。

今日のワインはネロ・ダーヴォラ100%

ステンレスタンクと樽を半分ずつ使って発酵、その後フランス産の樽で6ヶ月熟成させています
ミディアムボディですが、結構複雑さもあって、南国のワインにしては細やかですよ
アルコール度数も13度以上14度未満らしいです、ドカドカしてはいませんが(わかっていただけますか、この表現?)、今の季節にはやや冷やしめがいいと思います。

DOCシチリアです

非常にお手頃価格のハーフボトルなので気軽に試していただけます


来週からは新しいワインも色々届くので、順番に紹介しますね〜












posted by cave MITSUKURA at 16:38| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月26日

区画の飲み比べしたいですね


昨日の帰り道(20時過ぎ)は人出が多かったですねー
宣言解除後初の金曜日だからでしょうか、前週の倍くらいいたんじゃなかろうか。

短時間でも飲食店でお酒が飲めるのは嬉しいです
でも感染予防にも十分気を付けなくては




昨日はこれを紹介しようと思っておりました

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AJフェレ プイイ・ヒュイッセ2018

フランス、ブルゴーニュの白ワインです
辛口、シャルドネ100%です

プイイ・ヒュイッセは2020年ヴィンテージから22の区画が1級としてラベルに記載できるようになったことで、一躍注目されている地域です

名前が実に言いづらい産地でもあります
ぷいい・ふゅいっせ・ぷるみえ・くりゅ、ですよ…
言えます??


プイイヒュイッセについては、以前JAフェレのオンラインセミナーがあった時に簡単に説明しました ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/481215017.html

プイイヒュイッセとマコネ―のAOCについてはこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/481235939.html

マコネ―の南に固まってある単独のAOCの一つがプイイヒュイッセです

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フランスワイン事典より

サン・ヴェラン村の南はもうすぐにサンタムール(ボジョレー)です
(上掲地図の濃い緑色がサンヴェランです、一続きじゃないのが見て分かると思いますが名称のもとになったサンヴェラン村は一番南の緑の位置なのです)


一続き4つの村に7キロに渡って広がる地区がプイイヒュイッセです
北から、
ヴェルジッソン
ソリュトレ
プイイ
フュイッセ
シャントレ

の5つの集落から成るんですが、ソリュトレとプイイが合併しまして(最近じゃないですが)、ソリュトレ・プイイという一つの村になったのでコミューンは4つ、なのです。

こんな位置関係です、青いピンが4つの村です ↓

プイイヒュイッセ.png

すぐ南にジュリエナシェナクリュ・ボジョレーの地名も見えますね。

で、
前にも書きましたけど、なーんでプイイとフュイッセがくっつかないんでしょうねぇ
AOCも、ソリュトレ・プイイ・フュイッセにしなくていいのか

…大人の事情だろうなぁ



この4つの村に広がるブドウ畑の真ん中、フュイッセ村に今日のJAフェレはあります

創業は1840年、当時からマコンを代表する高品質ワインの作り手として知られており、1938年のAOC認定時には2代目のジャン・アルフレッドがドメーヌを継いでいます

フェレでは1942年から自社でワインの元詰めを始めており、これはコート・ドールのどのドメーヌよりも30年近く早い取り組みです
しかも、当時、既に区画ごとにワインを醸造していたそうで、これも非常に先進的な試みです。
それがさらに進化して、1970年代には自社の畑を格付けして、ランク分けしていたというのも驚きです

こうした先見の明にあふれた行いを始めていたフェレですが、
このドメーヌの真の功績者は2代目の妻のジャンヌです

フェレの一家は元々ブドウ栽培が本業でなく(初代は教師)、ドメーヌのオーナ―であるジャンヌの夫のジャン・アルフレッドも歯科医でそれが繁盛していたため、ブドウ畑やワイン作りに関する事はほとんど全て妻のジャンヌが取り仕切っていました
しかし、戦前、戦後すぐは女性がワイン業に主体となって携わるのがあり得ないと思われていたでしょう。

1974年にアルフレッドが他界した後も、ドメーヌのワインは全く品質を落とさず、その時になって初めて周りの人々はジャンヌの働きに注目するようになったそうです

彼女の独自の格付けは自社畑に限ったものでしたが、それもフュイッセ村の1級認定には大きな影響を与えています

フェレはその後、ジャンヌの娘のコレットに継承されますが、コレットさんには後継ぎがおらず他界。
2008年にルイ・ジャドに譲渡されました。
フェレのプイイヒュイッセは非常に高く評価されており、著名なワイン評論家が沢山ドメーヌを訪問しています。

フェレはジャドの傘下となりましたが、その独自性は保たれており、他のジャドのブドウと一緒くたにされている訳ではありません
実際ジャド社は自社の醸造所をマコン(ポンタヌヴォー)に持っていて、フェレのワインはフェレの醸造所で、ジャドのワインはジャドの醸造所でそれぞれ作られています。
2つの醸造所は近くで、ジャドは自社の樽会社も持っているので樽は共有しています。

フェレでは白ワインだけを生産しています
プイイヒュイッセ以外にも、マコンやサンヴェランも作っていますが、やはりプイイヒュイッセがその中心です。

プイイヒュイッセのワインは3つのカテゴリーに分かれていて、フェレでは7種類のワインを生産しています

1.スタンダードクラス
2種類のワインがあります、

・プイイヒュイッセ ←今日のワインはこれ
・プイイヒュイッセ オトゥール・ド・ラ・ロッシュ(この畑はヴェルジッソンにあります)

2.テット・ド・キュヴェと呼ばれる上級クラス
区画名の入った3つのワインがあります

・プイイヒュイッセ テットドクリュ ル・クロ(1級)
・プイイヒュイッセ テットドクリュ レ・ペリエール(1級)
・プイイヒュイッセ テットドクリュ クロ・デ・プルージュ

3.キュヴェ・オール・クラッセ(HORS CLASSE)と呼ばれる最上級クラス
こちらも区画名入りのワインで2つあります

・プイイヒュイッセ トゥールナン・ド・プイイ
・プイイヒュイッセ キュヴェ・オール・クラッセ レ・メネトリエール(1級)


プイイの5つの区画はどれもドメーヌから近く、ブドウをすぐに運べる利点もあります。

因みに、1級に昇格した区画は、以下の通り

Au Vignerais,
Aux Chailloux
Aux Bouthières
Aux Quarts
En France
En Servy
La Frérie
La Maréchaude
Le Clos de Monsieur Noly,
e Clos Reyssier
Les Chevrières
Le Clos
Le Clos de Solutré
Les Brulés
Les Crays
Les Ménétrières
Les Perrières
Les Reisses
Les Vignes Blanches
Pouilly
Sur La Roche
Vers Cras

太字になってるのフェレも所有する区画です
が、独自のランクとはすべて一致してる訳じゃない。


今日のワインは蔵の最もスタンダードなワインで、フュイッセの円形状に広がる畑を複数ブレンドしています
それだけにバランスが良くて、カリっとしたフレッシュな味わいです。

2018年は春までは雨が多かったのですが、夏は大変暑くなったものの熟度が足りず、収穫期間が区画によってバラバラで収穫に時間がかかった年です。
それだけに長熟のワインとなったヴィンテージですが、繊細な面も持っています。
前面に押し出すようなポジティヴなワインではありませんが、数年たつともっと調和がとれてボリュームが増すと思われます

フェレでは収穫は全て手摘み、ステンレスタンク発酵と樽発酵を併用していますが、熟成にも新樽は一切使用していません
プイイヒュイッセらしい、キレのある酸味が豊富ですが、やはりシャブリと違って南にあるからでしょうか、肉厚で緻密な飲み心地です

冷やしても全く小さくなりません。
質が高い分、お値段もまーまーするんですが、これを飲まずにマコンのワインは語れません
ボングラン然り。
どっちも非常に素晴らしいです。

安価なワインだけを飲んでマコンを軽視するのはもはや時代遅れです

温暖化で完熟が約束される一方で、如何に洗練された味わいに仕上げるか、が難しい所。
その点、フェレのワインは100点満点です

プイイヒュイッセのアペラシオンと言い、1級の22の区画といい、結構ややこしいんですが(いや、相当面倒かも)、
探求する楽しみは多いにあるでしょう


マコンのAOCだけでも混乱してる方も多いと思いますが、プイイヒュイッセの1級畑もこの際一緒に勉強しちゃいましょう










posted by cave MITSUKURA at 19:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月25日

ミロとバルテュスその他たくさん


もう来週は7月なんですよね、2021年も半分おわたー


昨日は休みだったので、愛知県美術館で開催中のトライアローグに行ってみました

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愛知県美術館、横浜市美術館、富山市美術館の3か所から所蔵品を集めた展覧会です。
出品数も多くて見ごたえがありました
空いてました〜、今度の日曜までです。

静かな空間でゆっくり鑑賞できたので良かったです


…と、ワインの事を書く時間が無くなってしまいまして、また明日改めて








posted by cave MITSUKURA at 19:08| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月23日

ブルーボトルでさぶーん


今日は雨かと思いきや、思いっきり晴れてる名古屋
もう夏至も過ぎたんですね〜
ここから日が短くなるとは俄かには信じがたい



昨日はボジョレーワイン委員会の協賛でボジョレーワインセミナーをひっそり開催いたしました
広くご案内できなくて申し訳ありません。
こんな状況ですので、あくまで勉強。ひっそり。そしてさっさと解散。

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皆様、ヌーボーじゃないボジョレーワインってどのくらいご存知でしょうか?
特にクリュ・ボジョレーを日常で楽しんでる方は稀有でしょうかね…

昨日のテイスティングはムーラン・ナ・ヴァンブルイイに特化していましたが、どれも非常にしっかりした作りで緻密なワインでした
ガメイとは到底思えないくらいの重さで、タンニンや酸はとがっていませんが結構どっしりで、驚き
やっぱりヌーボーとは全然違う

それに2018年は暑かったし、特に凝縮してますね
外観も黒いし、まだまだ強い強い。

こういう質の高いボジョレーワインをもっと知ってもらうようにしないと
と改めて思いました。



では、今日のワインを紹介します
爽やか、海のワインです

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マル・デ・フラデス リアス・バイシャス2019&ブリュット・ナチュレNV

ざぶーん、白波ラベルです

前にアルバリーニョ会をやった時に紹介しましたね
リアス・バイシャスとマル・デ・フラデスの詳しい内容はこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/476200861.html

それが再入荷しました
(エージェントが違うんですが)
一緒にスパークリングワインも入荷、シリアルナンバーが打ってありますね

どちらもアルバリーニョ100%

アルバリーニョの爽やかな飲み口、重くない辛口でキレもあります
白い花の香りですが、酸もちゃんとあるので引き締まっていますよ。

如何にも夏っていうイメージのボトルも素敵ですね
てんちょ海のない県の出身なので海には縁遠いんですが、海好きの方にもお勧めします。

一緒に、オルーホも入荷しました

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オルーホとはスペインのグラッパの事です
アグアルディエンテ(「命の水」のスペイン語)と呼ばれる蒸留酒で、ブドウの搾りかすから作られるブランデーの一種です。
錬金術の賜物。
こちらもアルバリーニョのはず、詳細がないけど。

ガリシア・オルーホ、って珍しいかも

海の日にどうかしら??








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2021年06月21日

国産シェーブルチーズで乾杯


今日はお客様に、京都の銘菓・八つ橋の謂れを教えていただきまして、感慨ひとしおです

諸説あるらしいのですが、八つ橋検校、なんて知らなかったなぁ…
シナモンと聞くといい響きなのに、肉桂と書くと何だか急にピリッとするような。
長らく食べておりませんね、八つ橋。
皆様はお好きですか?



今日はチーズの話です
販売はしておりませんが。

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これのみHPより拝借

三良坂フロマージュ 三次の鵜飼

みらさかフロマージュ、さんです
こちらは山羊の熟成チーズ

最近は国産のナチュラルチーズも増えていますね
ちょっと価格高めかもしれませんが、質の良いチーズが多いです。
EPAでチーズの関税も下がりますけど、「段階的に数年をかけて」なので、まだまだフランス国内の様な価格にはなりません

今日のチーズは広島県三次市(みよしし)の工房です
山で牛や山羊を放牧する「山地酪農」(やまちらくのう)という方法で家畜を育てています。
放し飼い、大変だろうなぁ…
https://m-fromage.com/

三次にはワイナリーもあるので聞いた事ある方もいると思います。
山陽からはちょっと遠いでしょうか。

さんじ、じゃないです
昔、三次のスパークリングワインを見て「3次発酵??」って話がありましたね。
うしし、懐かしい


そういえば、ナチュラルチーズプロセスチーズはどう違うのか、ご存知でしょうか?
超簡単に説明しますと、家畜の乳を発酵させて固めた物がチーズなんですが、その内、加熱した物がプロセスチーズで、そうでない物がナチュラルチーズです

加熱することで乳酸菌が死んで働かなくなるので、プロセスチーズは過熱・成形後は(腐敗はしますが)乳酸菌による熟成はしません。
反対にナチュラルチーズは成型した後でも乳酸菌が働き続けるので、熟成が進み、風味や食感が変化していきます。
(もちろん、どちらも乳酸菌以外の菌が付着することもあり、有害な変遷には注意が必要です)

冷蔵庫でいい状態にするのは温度が低すぎるので難しいです
とろとろのエポワスとか、モンドールとかね。
最近はその中間とも言うべきロングライフチーズも出てきてますが、これは本格的なチーズとは言い難い。


今日のチーズは、ロワールのAOPサントモール・ド・トゥーレーヌに倣っていますね
真ん中にライ麦の茎が空気孔として通してあるのも同じです。

包み紙が個性的
三次でも鵜飼漁があるそうで、その伝統を紹介するために包み紙も鵜飼の案内広告になってます ↓

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剥がすと破れる宿命です

鵜飼って長良川の専売だと思ってましたが、違うんですね
名古屋人には鵜飼は身近ですが、全国的には「何それ?」って感じかもしれません。


山羊のチーズは脂肪分やカロテンが少ないので、色が白く、若い内は爽やかな酸味があってサラッとした食感です
固めのヨーグルト、といった感じ。
トロっとした部分はミルクの旨味が感じられて美味しいですよ
熟成を経て水分が抜けると固くなり、辛みが出て来ますが上手に熟成させるのは結構難しいです。

ロワールと同じく、さっぱりしたソーヴィニヨンブランには最高の相性です
チーズが若い内に柔らかい赤ワインと合わせるのもオススメです

山羊チーズにはボジョレー(ガメイ)
と良く言われますね、てんちょも賛成です。

定番の辛口白のほか、ピノノワールも合いますし、ジューシーなフランでもいいですよ。

チーズとワイン、止まらなくなりますね
おすすめのチーズがあったら教えてください〜













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2021年06月19日

シュニッツェルにも最高の相性です


今日は一日雨です
朝は「傘を差しても濡れる」という予報通り、結構な雨足でした。
今年は水不足にはならなさそうです


来週から時短でも飲食店での酒類提供が解禁になって嬉しいです
感染予防には気を配りつつ、それでも美味しい物とお酒を楽しみたい




今日は新しいオーストリアワインを二つ、紹介します

オーストリアね、ハプスブルク家の方ですよ。
コアラじゃない方。

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左から、
ウーラー ラングトイフェル グリューナーフェルトリーナー2018
ハネス・サバティ シュタイヤリッシェル ミッシュサッツ2018

オーストリアワイン、ドイツと同様にもっと店頭に置きたいんですが、スペースの関係もあって何かを削らないといけないので…
ゲゼルマンやブリュンデルマイヤー、とかね。
ボルドー減らそっかなぁ
うーん、ちょっと考えよう


さて、まずは、
ウーラーですが、このワインはウィーン産の白ワインで、辛口です
グリューナフェルトリーナー100%

オーストリアのワイン産地はDACで覚えてる方もいると思いますが、ウィーンはウィーン州だけで単独の産地として認定されています
オーストリアワインの産地は国の東側に固まっていて、州ごとに産地が認定されてます。

ニーダーエステライヒ州(ここが最大産地、ワッハウやカンプタールはここにあります)
ウィーン州
ブルゲンラント州
シュタイヤーマルク州
(グラーツが中心都市)
と大きく4つに分かれており、それぞれ内部に個別の産地があります。

ウーラーで特筆すべきは何とってもその所有者です
オーナーはペーター・ウーラーさんというウィーンの現役バイオリニストです
ウィーン放送交響楽団のメンバーです。

こんな方です ↓

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ORF公式ページより

彼は正真正銘の本職音楽家なんですが、この方、2001年に近所の人からたまたまブドウ畑をもらった、そうで
そこからワイン作りを始めたそうなんですが、そんな簡単にできるとは思えません。

しかも、たまたま、ブドウ畑もらうんだ…
流石、ウィーン??

この畑はウィーン19区=デプリング地区にあり、ここデブリング地区でも有名なヌスドルフという有名な銘醸地に含まれる区画をもらったんだそうです
19区はウィーンの中心部から北にあり、ドナウ川の右岸(南側)に位置しています。
(Döblingこれでデープリング、「ぷ」なんですね)

ここがデプリング地区 ↓

ウーラー.png

醸造所の住所がハッケンベルグガッセになってますが、どう見ても普通の民家です

デプリング地区にはグリンツィングもあります
ホイリゲで有名な町です、ヌスドルフの畑もですが前にツァーヘルのワインでも触れたかと思います。

もらった畑がいい場所だったので、本腰を入れてワイン作りを始めたというウーラーさん、音楽活動とワイン作りには共通点が多いそうで、評判も良いのです。
大量生産もしていませんし、大々的に販売もしていないんですが、縁があって日本でも飲める幸運に預かりました

HPがドイツ語しかないね〜

今日のラングトイフェルという区画にはグリューナーフェルトリーナーだけが植えられています
他にもゲミシュターサッツ(混植)の畑もあります。

ステンレスタンク発酵・熟成でグリューナらしい、すっきりした味わいです
2006年からはオーガニックに転向、全除梗で収穫は全て手摘み。
ホイリゲのおつまみには最高の相性でしょう

たまには違ったグリューナもオススメです
美味しいですよ

ラベルの緑の渦巻きはやっぱりバイオリンの渦巻きですね。
スマラクトのしっぽにも見えますが。

スマラクト、実際見た事ある方は非常に少ないそうですが、てんちょ2回見た事ありますよ

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やっぱり人の少ない春の午前中が狙い目です。
(トカゲの体温が上がりきらないうちの方がじっとしていますので)



もう一つのワインは、シュタイヤーマルク州のこちらも辛口の白ワインです

シュタイヤーマルク州はウィーンからも遠いので中々いかないと思いますが(てんちょも行った事ないです)、
この中でワインの産地は南、西、南西と3つの地域に分かれています。
グラーツ、行ってみたいな〜

サバティはこの中の、ズュート・シュタイヤーマルクのガムリッツにあり、1840年創業のかなりの老舗ワイナリーとして地元でも大変有名です
この地区のワインの話では必ず名前が上がりますし、PETER MOSERのオーストリアワインガイドでも3つ星評価になっています(最高5つ星)

ここ ↓

サバティ.png

ズュート・シュタイヤーマルクではソーヴィニヨンブランの生産が盛んで、サバティでも作っています
ゲルバー・ムスカテッラも良く見ますね。

蔵の5代目、ハンス・サバティさんが代々継承してきたクラナッハベルクの銘醸畑で、一層質の高いワインを生み出しています
多孔質の石灰質土壌に砂利が混ざった水はけのいい、独特の土壌です。


ですが、今日のワインは混植による混醸です
Mischsatz=ミッツサッシュは混植の意味です、同じ単語にGemischter Satz=ゲミシュターサッツがありますがこちらはウィーンのワインについて言うようです)

畑もあちこちから、合計で4ha分。
ヴェルシュリースリング20%、
ヴァイスブルグンダー20%
ゲルバー・ムスカテラー20%
ソーヴィニヨンブラン15%
ショイレーベ15%
シャルドネ10%
の混植・混醸。

蔵の入門ワインとも言うべきお手軽なワインで、すっきり辛口、前向きで陽気なワインです
軽い飲み口で夏向きです。

ラベルにある通り、かつてこの地域ではブドウ栽培は他の農業と一緒に行われていました。
混合農業であり、畑にもニンニクや野菜を一緒に植えて育てるのが普通だったんです
梨やプラムの木も同じ区画に植わっていたんです。

Sの文字から根が伸びてますよね
サステイナブル農法で、農薬等は使用していません。
HPから写真が添付できなくて残念。

夏には嬉しいオーストリアの白ワインです

購入はこちらから ↓
https://cavemitsukura.com/product-category/wine/%e3%82%aa%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%aa%e3%82%a2/











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2021年06月16日

花の香り


前回、ブドウの花は地味、って書きましたが、
ティボー・リジェ・ベレールさんが「ブドウの花の香り」
、に言及してまして…

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TLベレールさんSNSより、ブルゴーニュです

ブドウの花ってどんな香りがするんでしょう??

…考えた事なかった

てんちょ、花は何度が見た事ありますが、香りをかごうとは思わなかったなぁ
小さすぎて香りがするような気がしない、というか。

ティボーさんもどんな香りかは言っていない
謎だ



21日からは時短と言えども外でお酒が飲めそうで、ちょっと安堵しました
7月は試飲会か、ワイン会を開催したいです〜











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2021年06月13日

クレマンおすすめ


今日は降ったり晴れたり、お天気が不安定です


フランスでは4月の霜害で収穫が減った地域が多く、その後もあまり気温が上がらなかったせいで、シャンパーニュやブルゴーニュではようやく開花となって来たようです
6月中旬の開花は平年並み、これはここ何年かでは遅い方。
ボルドーや南仏の開花はもっと早いのですが。

この分だと、ブルゴーニュ、シャンパーニュの今年は夏の気温が上がっても収穫は9月半ば以降になる見込みです。
開花から100日で収穫、が一つの目安なのです

ブドウの花って地味です、お米や竹の花みたい

フランスではようやくレストランやバーが通常営業に戻りつつあります
早く日常が取り戻せるといいのは日本も同じですね。




今日もブルゴーニュを紹介します
今日のは泡です。

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ギイ・アミオ クレマン・ド・ブルゴーニュ エクストラブリュットNV

皆様、クレマンは何度も紹介してると思いますのでお馴染みではないでしょうか?

クレマンはシャンパーニュのように瓶内二次醗酵で作られるスパークリングワインで、フランスでは8か所で認定されています
(ルクセンブルクにもクレマンあるようですが、てんちょは飲んだ事ないです)

ブルゴーニュ
アルザス
ジュラ
ロワール
ディ
リムー
ボルドー
サヴォワ


認定産地によってブドウ品種や瓶熟の規定が異なりますが、概ね9ヶ月以上の瓶熟期間が義務付けられています
オートリーゼが起こり始める期間を最低期間にすることで、シャンパーニュの様な「あの香ばしいブケ」を備えるようにしてあります。
(ディのみ、12ヶ月。他もティラージュから販売までの期間を定めている所もあります)

クレマンの中でもブルゴーニュはシャンパーニュと非常に近く、シャンパーニュが泡専門の産地になる前にはパリの宮廷でもどちらがより上のワインなのか、を激しく競い合うライバル同士でした
結局、シャンパーニュがスパークリングワインとして認識されるようになり、ライバル関係は一旦収束します。

現在でも、シャンパーニュは泡、ブルゴーニュは赤と白、という感じで住み分けができているように見えるんですが、そこで出るのがクレマン問題なのです

クレマンとシャンパーニュは、どちらも瓶内二次醗酵で作られており、使用する品種もシャルドネ、ピノノワールと(ほぼ)同じですので、現在でも比較的安価なスパークリングワインとしてシャンパーニュの代用にする方も多いのではないでしょうか?

シャンパーニュの生産者としてははそれが面白くない?ようで、20年くらい前でしょうか、
クレマン・ド・ブルゴーニュはブラン・ド・ブランの名前は使用してはいけない
という運動があったんです
ブラン・ド・ブランはシャンパーニュに特有の表現である、という訳ですね。
紛らわしいし、ブラン・ド・ブランと表記のあるクレマン・ド・ブルゴーニュをシャンパーニュだと思う消費者がいるだろうから、それは商標の侵害だ、という主張です。

結局、この争いは、クレマン・ド・ブルゴーニュ側がブラン・ド・ブランを名乗る際にはアリゴテをブレンドすることが義務付けられて決着したと思ったんですが、
いつの間にかシャルドネ100%でもOKになっていますね

…その辺の経緯の詳細が分からないままです
いつか誰かに聞かなくちゃ、メールしよかな。

クレマン・ド・ブルゴーニュに使用できるブドウは、
シャルドネ
ピノノワール
アリゴテ
ピノブラン、ピノグリ
ガメイ他
、となっています。
(サシ―、ムロンも認められていますがほとんどなし)



さて、今日のアミオのクレマンですが、この白(とロゼも作っています)は自社畑のブドウではなく、買いブドウで作られたスパークリングです

アミオと言えばシャサーニュ・モンラッシェでも指折りのレコルタンで、特級モンラッシェを始め、極少区画の1級ドモワゼル等数多くの銘醸畑を所有しています
ドモワゼル値上がりしていますが、てんちょ大好きです

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HPより、シャサーニュ・モンラッシェの風景

今日のクレマンは買いブドウだからでしょうか?
ラベルが全然違うのですよね

このクレマンは、シャルドネ、ピノノワール、アリゴテを使用し、円筒形の圧搾機(プヌマティックと言います、圧力が均等にかかるので効率よく上質の果汁を得ることが出来ます)で果汁を絞り、24時間置いて清澄します(デブルバージュ)
一次発酵の後、15度のセラーで二次醗酵を行いますが、最低でも瓶熟に16〜18ヶ月を費やします

エクストラブリュットらしい辛口ですが、これが美味しいのですよ

ネゴスでもこんなに美味しいって流石、アミオって感じです
ただ、個人的にはもうちょっとおしゃれなラベルの方がいいんですけどね。
味には関係なし。

アミオではエクストラブリュットではない普通のブリュットも生産しています。
そちらも美味しいです

どちらも、香りが特に華やか、香ばしくて複雑です
余韻も長いし。

HPには「飲み頃:今日」って書いてあります
あはは、確かにそうだ。


人気生産者のクレマンは結構なお値段がしますけど、今日のアミオなら税込3000円以下で買えます
是非、飲んでみて欲しいです〜













posted by cave MITSUKURA at 16:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月12日

ピンクのアペリティフ


がーん、ラファ負けた
(全仏オープンテニスでナダルが準決勝で敗退しました)
さよーならー、ローラン・ギャロス。
また来年〜




今日もブルゴーニュの話です
ですが、具体的なワインどうこうではありません。

皆様、キールっていう飲み物をご存知でしょうか?

アペリティフにもなりますが、昔流行ったカクテルってイメージの方が多いかも
何で流行らなくなったんでしょうね…?

キールカシスリキュールを白ワインで割ったカクテルです

カシスリキュールはスーパーでも買えますよね ↓

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サントリーHPより

多分、シェアNO.1のルジェ クレーム・ド・カシス

ルジェ(ルジェ・ラグート社)はカシスリキュールの祖です
大会社で、1841年にカシスリキュールを製品化した草分けでもあります。

日本ではカシスの実を生で見る事は稀ですよね、リキュールなら親しみがありますけど。

サントリーのHP、せっかく素晴らしいカシスがあるのに、おすすめレシピが「生カシオレ〜」になっておる。
キールだろう、ここは
(世間では古臭いんでしょうか)

キールは簡単で美味しい、甘くて飲みやすいです
氷を入れてもいいですよ


キールの成り立ちはハイボールとは違って、はっきりしています

キールはブルゴーニュの州都、ディジョンで誕生しました
(現在はコート・ドール県の県庁所在地)

1945年からディジョン市長を務めた美食家のキャノン・フェリックス・キール氏が考案したものです

大戦中には対独レジスタンスとして活動していた彼は、戦後に市長に当選し5選も選挙に勝ち続けた人気者です。
さらにカトリックの司教でもあったそうで、多才な人だったようです。

食通として知られるフェリックス氏は、地元ブルゴーニュの名産だったカシスのリキュールを、同じく地元名産の白ワインで割ったカクテルを考案し、瞬く間に巷に広まりました

戦後、消費が伸び悩んでいたブルゴーニュのワイン産業を救うためであったそうです。
市の公式な食事会でも振舞われ、「お上のお墨付きのカクテル」として知られるうちに、考案者の名前を取ってキールと呼ばれるようになったらしい。

この時、使われたのは当然ルジェのカシスリキュールです
当時の様子がサントリーのHPで見られます(ルジェのHPにはないなぁ、残念。何故だろう) ↓
https://www.suntory.co.jp/wnb/lejay/


…日本で昭和に同じような事があったとして、みかん酒やリンゴ酒が「ナカソネ」「カクエイ」とか呼ばれるとしたら、同じようにおしゃれに感じないのは何故だろう…
体操の技かな。


キールは綺麗な薄紫&ピンク色で、甘口、飲みやすいアルコール度数で親しまれたのが分かります
(ワインは11度くらい、今はもう少し高いですが。カシスリキュールで20度です)

ディジョンのカフェで頼むと、カシスとワインがほぼ1:1で出来ていましたので、私には甘過ぎました

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レストランでは辛口にしてくれって頼んで、ようやくほの甘いくらいです。

とても飲みやすいですが、気をよくして沢山飲むと簡単に酔っぱらいますのでご注意です


身近な材料でできるのが嬉しいですが、誕生当時、使用された白ワインはアリゴテで、以来、キールの正当なレシピではアリゴテを使う事になっています

割る白ワインをシャンパーニュに変えると、キール・ロワイヤルですね
これもとても美味しいですが、シャンパーニュを使うと高額になるし、ブルゴーニュじゃないし
そんなあなたに、ブルゴーニュのビストロでは地元のクレマン・ド・ブルゴーニュを使ってキール・クレマンとして飲ませてくれるお店も多いです

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3つ星ラムロワーズの姉妹店ビストロにて

キール・クレマン、いいですよ


でも、キール・カヴァとか、キール・プロセッコは違うんだろうな
見た事ないし、やらないよね



今、店頭にはアリゴテが、ヴィレーヌのブーズロンポンソのモンリュイザンしかない

かなり昔の記事ですが、ヴィレーヌはこちら(ドメーヌがまだ前の名前です) ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/395372070.html

ポンソも古い記事です、こちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/369048164.html

カシスリキュールもないわ
もう少し、アリゴテ置きたいですね

パカレのアリゴテは3本しか来ないし(一瞬で完売しました)、アラン・ユドロ・ノエラも売切れてるし
マルク・コランも売切れてる。
人気の生産者はアリゴテも美味しいもんね、売れるのも超早い



3年前にアリゴテ会をやってみましたが、↓

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アイテムを変えてもう1回やりたいな〜



てんちょ、今の流行りのずーっと昔からウィスキーは割るなら水じゃなくてソーダ割で飲んでましたが、
キールもまた流行る時が来るかも












posted by cave MITSUKURA at 18:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月11日

カズさん、だよ


21日からお酒が解禁にならなかったら…
考えたくもない
我々の業界は特に厳しい…

お酒の提供を禁止するよりも、各店舗の席数を制限させるなどした方が余程お客さんがバラけると思うのです。
そもそもお酒がらみでばかり感染が増えてる訳でもない。

偉い人にはそれが分からんのです「ガンダム」




店頭には特価のブルゴーニュがいくつかあります
お客様にも「沢山安くなってますね」と言われるんですが。

こういう状況で、あまり売れないので各輸入元から特価のご案内が来るんです。
ブルゴーニュ好きには嬉しいですよね、うちも有り難いです

信頼できる輸入元のワインばかりなので安心して買っていただけますよ


今日はそんな特価のブルゴーニュから、ジュヴレイ・シャンベルタンを紹介します

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フェヴレ ジュヴレイ・シャンベルタン1erレ・カズティエ2015


当たり年の15年
しかも1級畑


フェヴレはニュイサンジョルジュにある老舗のネゴシアンです。
1825年から7代も続く家族経営のワイン商です。

しかし、今日のカズティエは自社畑です
所有する2haの区画は1958年から99年に掛けて植え替えられたものだそうで、ジュヴレイらしい野性味がありそうです。

てんちょ、これ飲んだ事なくて、すんません
そもそもフェヴレがカズティエ持ってるの知らなかったです。

フェヴレは自社畑120haの内、半分がコート・シャロネーズにありますので、そっちのイメージが強い方も多いのでは。
てんちょも個々のメルキュレが大好きです
モノポールのフランボワジェールは本当に美味しいですよ

やはりシャロネーズとは違うであろうジュヴレイですが、カズティエのある谷側は特にファンが多い区画です

1級のトップ、クロ・サンジャックを筆頭に、
ラボー・サンジャック
エストゥルネル・サンジャック
ヴァロワーユ
コンブ・オー・モワンヌ
シャンポー
と有名区画が連なっています。

カズティエはクロ・サンジャックの隣です。

こんな感じ、赤い丸印がカズティエです ↓

ジュヴレイ・シャンベルタン.png
輸入元より

小さくて見づらいですので、このサイトを参照してください ↓
https://www.luc-corp.co.jp/map/cotedenuits/gevreychambertin/index.html
PDFで拡大するととても良く分かります

ご覧の通り、ジュヴレイ・シャンベルタンには9つのグランクリュ(特級畑)と26のプルミエクリュ(1級畑)があります
多いね〜

地図で紫いろになっているのが9つのグランクリュの塊です。
全部繋がってます

その周辺に1級が少しありますが、ジュヴレイ・シャンベルタンの1級畑はやはり、谷=コンブ側の方が評価は高いです

谷側にはとても小さな1級畑、
ラ・ボシェール
ラ・ロマネ

もあります、どちらもそれぞれモノポールです

さらにあまり見ない、レ・グーロなる区画もありますが、今日の地図には載ってませんね
(シャンポーの西端)

と、コンブの1級はこんな感じです


フェヴレは2005年に現当主エルワンさんになってから、特にエレガントなワインに変貌したと思います
メルキュレの1級は特にチャーミング、ふくよかと言えるスタイルで、今ではフェヴレのワインの典型と言えるでしょう。

2005年は当たり年と言われますが、ポジティヴで前向き、陽気なヴィンテージで、どのアペラシオンでも凝縮した強さも兼ね備えています

エレガントなフェヴレであっても、ジュヴレイの1級ならば、腐葉土やキノコの様な複雑な香りと強めのアタック(アルコール度数は13.5度)、長い余韻の堅牢なワインであろうと思われます。
カズティエは色が濃くないと言われたりしますが、その外観と味わいが結構比例しないイメージです。
6年目に熟成で、やや角が取れてバランスが良くなってきたんじゃないでしょうか??

これが今なら通常価格より3300円引き
諭吉さんは一人必要ですが。
人気ドメーヌのカズティエだと2万円はしちゃうと思いますので、半額で流石の1級畑を堪能できるとすれば大変お得です

てんちょ、重厚・堅牢ならジュヴレイよりもポマールが好きですが、これは飲んでみたいと思います
ルクレール辺りと比較したいですね。

カズティエを知らずにジュヴレイは語れまい。


ご購入はこちらかもできます(カーヴミツクラネットショップへ) ↓
https://cavemitsukura.com/product/%e3%83%95%e3%82%a7%e3%83%b4%e3%83%ac%e3%80%80%e3%82%b8%e3%83%a5%e3%83%b4%e3%83%ac%e3%82%a4%e3%83%bb%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%99%e3%83%ab%e3%82%bf%e3%83%b31er%e3%83%ac%e3%83%bb%e3%82%ab/

写真等今A氏が鋭意準備中です



…因みに私もカズさんです(チョーどーでもいい情報でした











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2021年06月09日

ガストロノミックな食卓にどうぞ


暑い、でも店内は冷房ガンガンにしましたので寒い


御園座の前は公演の前後の時間になると女子が激密です

じゃーまー
通れない

何事かと思ったらジャニーズのスノーマンか何かが公演やってるんですね
職員の方が「歩道をふさがないでください」とかメガホンでお願いしてても無視で。
よろしくないなぁ

時間帯にも依るかもしれませんが、御園座の前はしばらく通らない方がいいですよ



てんちょは先日、これに行ってきました ↓

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渡辺省亭(わたなべせいてい)個展
岡崎はちょっと名古屋からは遠いですが、とっても良かったです

いささか会場が小さいかも、そしてアクセスは非常に良くない。
しかし、あれが900円(WEB割引画面を見せるだけで100円引きになります)で見られるなら行く価値はある
後期も行きたいけど無理かなぁ…

日本画はあまり親しみがありませんでしたが、何年か前に名古屋市美術館で上村松園の個展をやってて、それが非常に良かったので俄かに興味をそそられるようになりました
バンクシーやグランマ・モーゼスには興味ないですが、久しぶりに美術館行って楽しめました。




今日もお店のワインを紹介します
ずーっと定番であるワインですよ

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アラン・ブリュモン シャトー・モンテュス2015

このワイン、どのくらいの方に認知されているでしょうか??
名前は知ってる、という方ならそこそこいそうですね

今日のワインはフランス南西部のACマディランの赤ワインです

ボルドーの南からピレネー山脈までのワイン産地を南西地方=シュッド・ウエストと呼びます。

地方全体がブドウ畑ではなく、小さな産地の集まりを総称してそう呼びます。
(リムーザン地区はボルドーの東ですので上記の産地とは言えませんが、ワインの分類ではこの地域に含まれています)
なので飛び地が沢山です。

シュッド・ウエストには多くのAOCがあるのですが(認定は30?とにかくまーまー多い)、多くは日本ではあまり流通していませんので馴染みがないと思います

コート・ド・ミヨー
コレーズ


って聞いて、赤か白か分かる人います?
今年の受験生なら知ってるかな。
残念ながらてんちょ、全然ピンときません
扱ったことも一度もないし。

と、南西地方はそのようにマイナー産地が多いのです。

しかし、そんな中でも多分、シュッド・ウエストで最も知名度が高いのが今日のマディランでしょう
(いやカオールかもしれんな、まぁいいじゃん)


余談ですが、
酒精強化ワインにマデラという物がありますよね??
マデイラ、とも書かれたりしますが、大西洋に浮かぶマデラ島で生産されるポートみたいなワインです。
マデラ島はポルトガル領です。

サッカー選手のロナウドがこのマデラ島の出身と言う事もあり、観光でも注目されている場所です
行ってみたーい。
ですが、今日のワインとは何の関係もありません。

今日のはフランスのマディランポルトガルの酒精強化はマデラ、です
どっちも地名、似てますけど別物です。

そもそも間違えたりしない??


で、マディランですが、シャトー・モンテュスはここです ↓

モンテュス.png

この地図の北にボルドーがあります。
ずっと前にコアペジュランソンを紹介しましたが、マディランはそのジュランソンと同じ、「ガスコーニュ&バスク地区」に分類されます。
(って、地域の名称変わりましたね。ピレネー地区でいいと思いますが)

コアペの記事はこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/468214787.html

ACマディラン赤ワインだけに認められた名称で、タナという土着品種を60%以上使用する事が義務付けられています

この、タナというブドウはタンニンが豊富で抽出の強い濃いワインができるので、タナのワインを黒ワインと呼ぶこともあります

赤ワイン、白ワイン、ロゼワインがあって、
さらに、
黄色のワインがヴァンジョーヌのシャトー・シャロン(など)で、
緑のワインがグリューナーフェルトリーナーやヴィーニョヴェルデ等、
黒ワインがマディランやカオールという訳です

タナはこの地のマルベックと一緒に南米に渡り、アルゼンチンやウルグアイでも生産されています
ウルグアイでは国を代表する黒ブドウにもなっています。

今ではマディランの知名度向上で見直され、栽培が増えてきたタナですが、1990年の半ばには育てる人がほとんどいなくなってしまい、絶滅しかけた幻の品種になっていました
(マルベックもそうですが、今やアルゼンチンの方が古いクローンがあるくらいで本家のフランスは一時断絶してました)

そんな状況を救ったのが、今日のアラン・ブリュモンさんです
こんな方 ↓

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HPより、以下同様

このお父さん、結構個性的なんです…
後述しますけど。
今はお嬢さんも蔵を手伝っています

彼は1980年にシャトー・モンテュスとその20haの畑を購入し、タナを栽培しました
そこからすぐ大成功してる、ってすごいですね。
綿密な計画があったと思います

モンテュスはこんなシャトーです ↓

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今はホテルになってるようです、泊まりたいな〜

ブリュモン氏は、他にない、ここだけのワインが価値を生むと確信してたんでしょう。
もちろん、栽培には手を尽くし、洗練されたフルボディのワインを作ったんですよ。
ここにしかない品種のグランヴァンを目指して

予測通り、ワインはすぐに市場で話題になり、世界中で人気となりました
日本でも20年以上前、あらゆるワイン関連のシーンで取り上げられてたなぁ、懐かしい。
彼のワインはアメリカでも大人気で、トム・クルーズがわざわざヘリで買いに来た事もあったらしい。

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醸造所もお金がかかってますね〜

彼はそのあと、ガスコーニュのシャトー・ブスカッセも購入しています
こちらはどちらかと言うと白を作るため。
これも土地のワインを広め、地域を活性化させる目的があったそうです。

ワインに限らす、この地域はフォアグラ(ガチョウ)の産地として有名で、ここ20年くらいではチョウザメの養殖も広まっているそうで、フォアグラとキャビア、アジャンのプルーンなど、美食の宝庫です
ラベルルージュ(食品のIGPみたいなの)も多い。

そこへブリュモン氏のワインが加わって、一層魅力が増した訳です
ワイン生産者も増えています。

その功績が認められたブリュモン氏はレジオン・ドヌール(フランス最高勲章)を授与されています



今日のワインですが、モンテュスの一番の中心的ワインです
もっと選別した長熟の高級品も、もっと手頃な入門編もありますが、これが一番真ん中と言えます。

ブドウは、タナ80%、カベルネソーヴィニョン20%

タナ100%だとかなり濃くて強いワインになってしまうので、飲む人が疲れないよう、バランスを取るためにカベルネを入れたんじゃなかったかなー

タナのいい写真がない

半分以上を新樽で熟成させたフルボディです
香りの豊かさと口中の存在感、余韻の長さ、全部がギューギュー、満点です。
(てんちょ、ちょっと強いかな、と思う)
樽由来の香ばしい香りと、インクや墨汁、刈った芝生みたいな青濃い香りが混ざって中々複雑です。
いや、本当にそうなんだよ

夏向きじゃありませんけど、素晴らしいワインです
今なら少し冷やしめがいいですよ

岩塩で焼いた塊の牛肉にはこれだ
羊でもいいよ。

タナもたまには選択してみてねー



あ、そうだ。
お父さんの強烈秘話ですが、

やりたいことが多くて1回破産しています
会社更生法の適用を受けた、というべきか。銀行預かりになった事があります
(まだ結構最近、まぁ蔵の歴史が40年だし)

そしてお父さん、確か3回目の結婚してるそうで、モテるんですねー、って言っていいのか
輸入元曰く「自由なお方」らしい。

天才は型にはまらないって事かな








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2021年06月08日

丸いラベルは陰陽の境目か


蒸し暑い名古屋の夏がやって来ましたねー
今日も暑い

もう梅雨明けでいいんじゃ?
梅雨前線が日本列島付近にあるからまだなんでしょうか


21日からはある程度、外食・飲酒を解禁してもらわないと公私共に困る
愛知県は知事のリーダーシップが甚だ乏しいからなぁ…




んじゃ、店頭の新入荷ワインを紹介します
暑いのにフルボディの赤。


トゥエンティー・ロウズ カベルネソーヴィニョン2018

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カリフォルニア、ナパバレーの赤ワインです

ラベルが一瞬、ハーランっぽいですが、お値段は55分の1以下です。

ハーラン・エステートも店頭にありますよ ↓

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ワイナリーHPより、店頭のは紙に包まれていますのでこちらを拝借

2015年が1本だけ、諭吉さん19人でお釣りが来ます


話を今日のワインに戻しまして。

日本への輸入も最近始まったばかりのこの蔵は、ブライアン・ナスというブドウ栽培家による2003年初リリースのワイナリーです。
蔵はナパの市街にありますが、最初に植樹したマウント・ヴィーダーの20畝のブドウを使って作られているために、トゥエンティー・ロウズ(ROW=行、畝)と名付けられています

毎日飲める高品質のワインを供給する事を目的にされていますので、お値段が手ごろで嬉しい所です
大量生産はせず、自分達で出来る量を作る事を大事にしています。

ワイナリーはここです ↓

トゥエンティー・ロウズ.png

ショップも兼ねています。
少量生産なので醸造所もここで間に合うみたいです

ナパバレーのAVAも地図上にありますが、分かりますか?

セントヘレナ
ラザフォード
オークヴィル
(スタッグスリープの記載がなくて)
ヨントヴィル
アトラスの名前はありますが(AVAはアトラス・ピーク)
マウント・ヴィーダーの記載もこの縮尺では出ませんねー
(マウント・ヴィーダーはヨントヴィルの西、ソノマ寄りにあります)

まだほかにも著名なAVAはありますが。

HPなどの情報では畑が他にもあるのか、など詳しい事は分からないですが、
3000円ちょっとで買えるナパのカベルネでは非常にコスパはいいと思います

20畝かぁ、カリフォルニアではかなり小さいかな。
ブルゴーニュだと普通か大きい方ですけど、産地の認定も違うし、その分お値段も違うので一概に比べられませんね。


アルコール度数は13.5%、意外と低いですね
でも果実味が詰まったリッチタイプなので、もっとある様に感じるかもしれません。
滑らかで固い作りではありません、まろやか濃い赤ワインですね。

ワインだけでも十分楽しめます
もちろん、焼肉やステーキには完ぺきでしょう

夏でも濃いワインが飲みたい方にはお勧めですよ〜







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2021年06月05日

夏が来た、ワインはこれだ


気温が上がって来ましたね
日本は蒸し暑いんだよなぁ…
セラーや店内の温度管理も気をつけないといけなくなってきた



店頭には夏の定番がやって来ました


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テラ・ノッサ ヴィーニョ・ヴェルデNV

今年も来ましたよ。
去年も紹介しましたね、毎年扱うのでここで紹介するのもきっと4回目くらいだと思う
見覚えある方多いでしょう

この5年くらいで日本でもヴィーニョ・ヴェルデの知名度はかなり上がった様に思います

スッキリ軽やか、冷やして美味しい、夏にぴったりですね
アルコール度数が低いのもいいですね


このワインは、ポルトガル北部ミーニョ地方のワインです
ポートワインの熟成・出荷地として有名なポルトも指定産地に内包される程の広大な産地が認定されています。

ポルトガルの北は、ヴィーニョ・ヴェルしかないと言っても過言ではない
(実際にはほかの名称のワインもありますが、日本ではまず見かけません)
この広い産地は9つのサブリージョンに分かれています。

ヴィーニョ・ヴェルデとは「緑のワイン」という意味ですので、ほんとは産地呼称とは言えませんが、伝統のあるポルトガル最古のワインの一つですので、名称をそのまま引き継いでいます。
今やポルトガルを代表するワインです。


広大な産地のせいか、認定されているブドウ品種も非常に多い
今日のワインは、

アリント 40%、ロウレイロ 30%、トラジャドゥーラ 30%

何度聞いても全然親しみが湧きませんね、流石ポルトガル固有の品種です
この3品種がほとんど使われている主要な品種なのです。
有名な品種だとアルバリーニョも認可されていますよ。

ヴィーニョ・ヴェルデというワインは、実は白だけじゃなくて、赤もロゼもOKなんですが、9割近くが白です。
元々は赤を主力で生産していたんですが、微発泡の白の人気が高まって今の様になったそうです

ヴィーニョ・ヴェルデ(の白)は辛口志向の市場に合い、値段も手頃なので、この20年程で格段に生産を伸ばしています
輸出も好調。
今では2000以上の銘柄があるそうで、日本の市場でも色んなヴィーニョ・ヴェルデが見かけられると思います。

ヴィーニョ・ヴェルデ委員会なるものもできていますので、これでヴィーニョ・ヴェルデン全てが分かります ↓
https://www.vinhoverde.pt/en/homepage

因みにモンサオンの今日の気温は16度、湿度55%、曇りです
結構寒いのですね。

5月28日のブドウはこんなに育ってます ↓

ヴィーニョ・ヴェルデ1274.original.jpg
委員会より、以下同様

早い

ヴィーニョ・ヴェルデの認定を受けているワインには、裏にナンバーが入った品質保証シールが貼ってあります
こんなの ↓

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これ以外のデザインもありますが、これで詳細の確認も可能です


今日のヴィーニョ・ヴェルデはソジェヴィヌス・ファインワインズという大きな会社が作っています。
設立は1998年とまだ最近です、ヴィーニョ・ヴェルデの流行に合わせて出来たんでしょう
元はポートを作っている会社で、ポートのブランドもいくつか持っています。

微発泡で余韻の短い辛口です。
良く冷やして飲む方がオススメです




店頭にはもう一つ定番のヴィーニョ・ヴェルデがあります

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ベルデカ ヴィーニョ・ヴェルデ2019

こちらは通年で扱っています。
やはり微発泡で軽い辛口です、余韻が短いものの欠点がなくバランスもいいのでこれからの季節には特に美味しく飲めますよ
とても人気があります〜

どちらかと言うと、テラ・ノッサの方がより軽い口当たりです
(どちらも余韻短めで軽いんですが)
酸やブドウのアロマはベルデカの方がしっかりしています。

大事なのはとにかくちゃんと冷やす事です
ぬるいと美味しさ半減かも。

どちらも、夏に揚げ物食べる時には最高のお供になりますよ
レモン掛けてもいいし。





posted by cave MITSUKURA at 16:38| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月02日

19年届きました


6月
今年も半分が終わろうと…

来月には小さなワイン会や試飲会をぼちぼちやりたい
もう延長すんなー




最近、店頭でも「色々飲んでみようと思って」というお客様がちらほらいらっしゃって嬉しいです
やっぱり、ワインは飲んでみないと分からない、のですよ

いくら本を読んでても、飲んでない事には絵に描いた餅。
机上の空論なのです。

全ての人がワイン通になる必要はありませんので、できる範囲でぼちぼちやればいいと思います

携帯で飲んだワインの写真を取ってる方も多くて、これもいい方法です
あとから見返して、「あ、これは〇〇だ」と分かる時がきっと来る。
我々にもその写真を見せていただけると、同じじゃなくても近い物がご提案できますし。

手あたり次第、色々飲むのもいいし、好きな地域や品種に絞って飲むのもいいです。
ワイン通への道のりは遠い、かなり遠くて大変なのですしかもゴールなし
けれど1歩を踏み出さなければずーっとその場にとどまったまま。
20歩くらいで止まってもいいじゃない、少しずつ前に進めば。
(ただし、職業人は言い訳無用だ)




久しぶりに新入荷のブルゴーニュを紹介します

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ヴァンサン・エ・ソフィー・モレ
ブルゴーニュ・シャルドネ2019
シャサーニュ・モンラッシェ1erモルジョ ブラン2019


このラベル好きです

モレって聞くとムルソーなイメージでしょうかね??
(ピーエル・モレがあるから?)

生産者は文字通り、ヴァンサンさんとソフィーさんが一緒にやっています。
(エは&の意味で日本語の「と」、モエ・エ・シャンドンの「エ」です)

モレ一族はワイン界では多くて、その姻戚関係がややこしいですね
ボワイヨみたいに。

今日のドメーヌは元々シャサーニュ・モンラッシェにあったベルナール・モレの流れを受けています。
ベルナール氏が引退した後二人の息子、ヴァンサンとトマに畑を分割してそれぞれ独立しています。
その片方、ヴァンサン氏が妻のソフィーさん(サントネイ出身)と運営してるのが今日のドメーヌなのです。
ドメーヌの場所も同じシャサーニュ・モンラッシェ村にあります。

前に2012年のワインを紹介しています(真ん中からあとね) ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/468541456.html

似た一族のピエール・イヴ・コラン・モレもそうして出来た新しいドメーヌですが、今ではとても人気なっちゃって気軽に買えなくなりました
(ピエール・イヴの奥様がベルナールの弟の娘で、今日のヴァンサンとは従弟になります)
まーややこしいですけど

ヴァンサン・エ・ソフィー・モレはコスパがとにかくいいです
お買い得なのに品質は高い。
デイリーにも使えるお手頃価格なので、安心して買えますよ〜

お互いの相続した畑を20haも持っているので、全てを元詰めにしないで気に入ったものだけを自社ワインとして販売できる強みがあります
それ以外はネゴスに売っています。
いい物だけを手元に残しているからこその、品質の良さ。

ブルゴーニュ・シャルドネは税込3000円以下、モルジョも1万円で余裕です
新入荷は優先予約が出来るのですが、それが通常よりもお得なのです。
中々ないお値打ち価格です。

新樽をやや多めに使用しているので、ブルゴーニュ・シャルドネでもこってりした味わいです
コクありでいい感じですが、冷やすとキリっとタイトになりますよ。



シャサーニュ・モンラッシェのモルジョは聞いた事ありますか???

ここ ↓
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シャサーニュ・モンラッシェ村には1級畑が多くて55もあるんです

シャサーニュ・モンラッシェはピュリニーモンラッシェと違って、赤の生産も多く、白:赤=2:1くらいです。
モルジョの赤もありますが、今日のは白ですよ。
ドメーヌもこの近くにあります(集落からは少し離れています)

流石の1級はまだちょっと早いですね、ガシッとしていますのでほどけるのに何年かかりそうです
今減ったかも、こういう固いワインって。

19年も18年に似て、赤が早く飲めそうですが、白の質も高いですよ
5年くらい待てれば最高ですが、中々ねぇ

おすすめしまーす














posted by cave MITSUKURA at 17:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする