2021年06月26日

区画の飲み比べしたいですね


昨日の帰り道(20時過ぎ)は人出が多かったですねー
宣言解除後初の金曜日だからでしょうか、前週の倍くらいいたんじゃなかろうか。

短時間でも飲食店でお酒が飲めるのは嬉しいです
でも感染予防にも十分気を付けなくては




昨日はこれを紹介しようと思っておりました

pouilly-fuisse.png

AJフェレ プイイ・ヒュイッセ2018

フランス、ブルゴーニュの白ワインです
辛口、シャルドネ100%です

プイイ・ヒュイッセは2020年ヴィンテージから22の区画が1級としてラベルに記載できるようになったことで、一躍注目されている地域です

名前が実に言いづらい産地でもあります
ぷいい・ふゅいっせ・ぷるみえ・くりゅ、ですよ…
言えます??


プイイヒュイッセについては、以前JAフェレのオンラインセミナーがあった時に簡単に説明しました ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/481215017.html

プイイヒュイッセとマコネ―のAOCについてはこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/481235939.html

マコネ―の南に固まってある単独のAOCの一つがプイイヒュイッセです

map_maconneis.gif
フランスワイン事典より

サン・ヴェラン村の南はもうすぐにサンタムール(ボジョレー)です
(上掲地図の濃い緑色がサンヴェランです、一続きじゃないのが見て分かると思いますが名称のもとになったサンヴェラン村は一番南の緑の位置なのです)


一続き4つの村に7キロに渡って広がる地区がプイイヒュイッセです
北から、
ヴェルジッソン
ソリュトレ
プイイ
フュイッセ
シャントレ

の5つの集落から成るんですが、ソリュトレとプイイが合併しまして(最近じゃないですが)、ソリュトレ・プイイという一つの村になったのでコミューンは4つ、なのです。

こんな位置関係です、青いピンが4つの村です ↓

プイイヒュイッセ.png

すぐ南にジュリエナシェナクリュ・ボジョレーの地名も見えますね。

で、
前にも書きましたけど、なーんでプイイとフュイッセがくっつかないんでしょうねぇ
AOCも、ソリュトレ・プイイ・フュイッセにしなくていいのか

…大人の事情だろうなぁ



この4つの村に広がるブドウ畑の真ん中、フュイッセ村に今日のJAフェレはあります

創業は1840年、当時からマコンを代表する高品質ワインの作り手として知られており、1938年のAOC認定時には2代目のジャン・アルフレッドがドメーヌを継いでいます

フェレでは1942年から自社でワインの元詰めを始めており、これはコート・ドールのどのドメーヌよりも30年近く早い取り組みです
しかも、当時、既に区画ごとにワインを醸造していたそうで、これも非常に先進的な試みです。
それがさらに進化して、1970年代には自社の畑を格付けして、ランク分けしていたというのも驚きです

こうした先見の明にあふれた行いを始めていたフェレですが、
このドメーヌの真の功績者は2代目の妻のジャンヌです

フェレの一家は元々ブドウ栽培が本業でなく(初代は教師)、ドメーヌのオーナ―であるジャンヌの夫のジャン・アルフレッドも歯科医でそれが繁盛していたため、ブドウ畑やワイン作りに関する事はほとんど全て妻のジャンヌが取り仕切っていました
しかし、戦前、戦後すぐは女性がワイン業に主体となって携わるのがあり得ないと思われていたでしょう。

1974年にアルフレッドが他界した後も、ドメーヌのワインは全く品質を落とさず、その時になって初めて周りの人々はジャンヌの働きに注目するようになったそうです

彼女の独自の格付けは自社畑に限ったものでしたが、それもフュイッセ村の1級認定には大きな影響を与えています

フェレはその後、ジャンヌの娘のコレットに継承されますが、コレットさんには後継ぎがおらず他界。
2008年にルイ・ジャドに譲渡されました。
フェレのプイイヒュイッセは非常に高く評価されており、著名なワイン評論家が沢山ドメーヌを訪問しています。

フェレはジャドの傘下となりましたが、その独自性は保たれており、他のジャドのブドウと一緒くたにされている訳ではありません
実際ジャド社は自社の醸造所をマコン(ポンタヌヴォー)に持っていて、フェレのワインはフェレの醸造所で、ジャドのワインはジャドの醸造所でそれぞれ作られています。
2つの醸造所は近くで、ジャドは自社の樽会社も持っているので樽は共有しています。

フェレでは白ワインだけを生産しています
プイイヒュイッセ以外にも、マコンやサンヴェランも作っていますが、やはりプイイヒュイッセがその中心です。

プイイヒュイッセのワインは3つのカテゴリーに分かれていて、フェレでは7種類のワインを生産しています

1.スタンダードクラス
2種類のワインがあります、

・プイイヒュイッセ ←今日のワインはこれ
・プイイヒュイッセ オトゥール・ド・ラ・ロッシュ(この畑はヴェルジッソンにあります)

2.テット・ド・キュヴェと呼ばれる上級クラス
区画名の入った3つのワインがあります

・プイイヒュイッセ テットドクリュ ル・クロ(1級)
・プイイヒュイッセ テットドクリュ レ・ペリエール(1級)
・プイイヒュイッセ テットドクリュ クロ・デ・プルージュ

3.キュヴェ・オール・クラッセ(HORS CLASSE)と呼ばれる最上級クラス
こちらも区画名入りのワインで2つあります

・プイイヒュイッセ トゥールナン・ド・プイイ
・プイイヒュイッセ キュヴェ・オール・クラッセ レ・メネトリエール(1級)


プイイの5つの区画はどれもドメーヌから近く、ブドウをすぐに運べる利点もあります。

因みに、1級に昇格した区画は、以下の通り

Au Vignerais,
Aux Chailloux
Aux Bouthières
Aux Quarts
En France
En Servy
La Frérie
La Maréchaude
Le Clos de Monsieur Noly,
e Clos Reyssier
Les Chevrières
Le Clos
Le Clos de Solutré
Les Brulés
Les Crays
Les Ménétrières
Les Perrières
Les Reisses
Les Vignes Blanches
Pouilly
Sur La Roche
Vers Cras

太字になってるのフェレも所有する区画です
が、独自のランクとはすべて一致してる訳じゃない。


今日のワインは蔵の最もスタンダードなワインで、フュイッセの円形状に広がる畑を複数ブレンドしています
それだけにバランスが良くて、カリっとしたフレッシュな味わいです。

2018年は春までは雨が多かったのですが、夏は大変暑くなったものの熟度が足りず、収穫期間が区画によってバラバラで収穫に時間がかかった年です。
それだけに長熟のワインとなったヴィンテージですが、繊細な面も持っています。
前面に押し出すようなポジティヴなワインではありませんが、数年たつともっと調和がとれてボリュームが増すと思われます

フェレでは収穫は全て手摘み、ステンレスタンク発酵と樽発酵を併用していますが、熟成にも新樽は一切使用していません
プイイヒュイッセらしい、キレのある酸味が豊富ですが、やはりシャブリと違って南にあるからでしょうか、肉厚で緻密な飲み心地です

冷やしても全く小さくなりません。
質が高い分、お値段もまーまーするんですが、これを飲まずにマコンのワインは語れません
ボングラン然り。
どっちも非常に素晴らしいです。

安価なワインだけを飲んでマコンを軽視するのはもはや時代遅れです

温暖化で完熟が約束される一方で、如何に洗練された味わいに仕上げるか、が難しい所。
その点、フェレのワインは100点満点です

プイイヒュイッセのアペラシオンと言い、1級の22の区画といい、結構ややこしいんですが(いや、相当面倒かも)、
探求する楽しみは多いにあるでしょう


マコンのAOCだけでも混乱してる方も多いと思いますが、プイイヒュイッセの1級畑もこの際一緒に勉強しちゃいましょう










posted by cave MITSUKURA at 19:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする