2021年07月11日

夏の赤は何がいいですか


梅雨明け間近な名古屋

明日からは飲食店も21時まで営業OKになります。

が、そもそも酒類提供の停止や営業時間の短縮だけに頼っている対策が、そこまで効果があるのか疑問です。
守らない人は端からやりたい放題だし、真面目に従っている人が困窮するなんておかしいでしょ
何度も同じ「お願い」をしてるだけ、政府(行政)の無策・無能が露呈して、このままでは国の将来は暗い



今日は夏にも楽しめる赤ワインを紹介します

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ラポルト ヴァン・ド・ペイ・デュ・ヴァル・ド・ロワール ル・ブーケ2018

名前が長い…
この「ヴァン・ド・ペイ」の名称は現在、EUの規定に則した名称であるIGPに改称されています。
ですから、正しくはIGP(イ・ジ・ペ)ヴァル・ド・ロワールなのですが、ラベルにはどちらの名称も併記されてますね〜
旧表記で書いてみました
内容として重要なのはヴァル・ド・ロワールの方。

名前からも分かる通り、このワインはフランス、ロワール地方、サントル・ニヴェルネ産です
カベルネフラン100%の赤ワインです

サントル・ニヴェルネはロワール河のワイン産地で最も上流にあり、フランスの真ん中に位置しています。
なので名前がサントル(=センター)=中央、です。
ここには有名なAOCのサンセール、対岸にプイイ・ヒュメがあり、白はソーヴィニヨンブラン、赤がピノノワールが主流です
少数ですが、シャスラから作られるプイイ・シュル・ロワール、ガメイも使われるコトー・デュ・ジェノワというAOCもあるにはある。

今日のIGPの産地は、広くロワール全体をカバーする物で、サントル・ニヴェルネだけに限定される物ではありません。
カベルネフランを使うとこの地区ではAOCを名乗れないので、IGPとして販売されています

ラポルトは1986年からサンセールの有名生産者である、アンリ・ブルジョワが管理しています

所在地はサンセール村の少し北、サン・サトゥルにあります
ここは現在のサンセールワインの起源となる村で、その昔修道士が最初にブドウを受けたのがこのサン・サトゥル村だと伝えられています

そう言えば、アンリ・ブルジョワを訪問した時に、サンセールからサン・サトゥルを通った際に「ラポルトも見る?」って言われたので、「見る見る!」って寄ってもらいました

HPの写真が載せられなくて残念
2018年の訪問記はこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/459987348.html

読み返してみると全然大したこと書けてない

もちろんラポルトの主要ワインはサンセールです。
ピノノワールの赤とロゼもあります。

今日のカベルネフランは、ロワール渓谷から集められたブドウで作られています。
買いブドウなんですね?多分。

カベルネフランはよくピーマンの香りと言われます

確かにフランは青いアロマが特徴的かも、シノンの様な凝縮したワインでは特に顕著です
駆り立ての芝、みたな。あおあお

カベルネソーヴィニョンも青さがある時がありますが、ボルドー・メドックでカベルネソーヴィニョンのフルボディワインだと、もっと黒いイメージで、墨汁やインクに例えられます。
フランはそうした黒さよりも青さが感じられますね。
(因みにカベルネソーヴィニョンはカベルネフランから生まれた品種なので、フランの方が親なのです)

クーリー・デュティーユのシノン
シャトー・シュヴァルブラン
フランケッティのテヌータ・ディ・トリノーロ


これらは、世界を代表するカベルネフランのワインですが、青さの片鱗はあっても決して未完熟でなく、凝縮した贅沢で完璧な丸い果実を感じさせてくれます
こういう個性は尊重していくべきだと思う。

みんなが同じ香り、同じスタイルのワインになったらつまらないし、土地の個性や文化の違いもあって当然だから

ただし、全てのフランがフルボディに出来ている訳ではなく、柔らかいスタイルのワインではサクランボやイチゴジャムの様な甘い香りを持っています
ブルグイユの最近の物はそういうタイプが多いかも。

今日のワインも優しめ、メディアムボディです
樽なしのピュアな作りで、青さはほとんど感じません。
繊細な北の産地を感じさせるスタイルです。

ブーケの名前に相応しい、花やフルーツ一杯の香りです

お手頃価格のIGPですし、今の季節には特におすすめです
ピノノワールもいいけど、たまには違う赤も飲んでみたいという時には是非

試しください〜









posted by cave MITSUKURA at 15:06| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする