2021年09月01日

タマンってどこだ


9月になりました
2021年ももう3分の2が終わってしまったんですよね、信じられないわ。

今この1秒が積み重なって1日、1週間…10年、となっていくのは当然なんですが、本当にそうなんだろうか、なんて思う事がある




9月最初に紹介するワインはこちらです
珍しいです。

F214443E-57B5-4A04-8958-4C6918E943F2.jpg

ファナゴリア サペラヴィ2016&アリゴテ・リースリング2017

ラベルを見てどこのワインか分かりますか??

この二つのワインはロシア産です
ルースキ・ヴィーノ
これもまた、まだ飲んでいませんので味が不明(最近こんなんばっか、ごめんなすって)

興味本位で買ってみました

広大なロシアですが、ワイナリーがあるのはアゾフ海黒海の間 ↓

ファナゴリア.png

も少し広域だとこうです、世界最古のワインが作られたと言われるジョージアも近い ↓

ファナゴリア・広域.png

海まで200メートル

ワイナリーがあるのはタマン半島と呼ばれる地域で、半島の先はウクライナです。
間にあるケルチ海峡は泳いで渡れそうな近さ(てんちょ、泳ぐの超下手なんで無理ですけど)

ウクライナ側のクリミア半島には有名なヤルタがあります、ロシア領内だとソチがリゾートとして有名です
(ヤルタ会談の開かれたヤルタやオリンピックが開催れたソチは、かつては共産党の指導層や高官だけに許された高級避暑地です)

オデッサセバストーポリヤルタ等、ウクライナ側の地名はご存知の方が多いかもしれません
が、ロシア側になると、てんちょもソチくらいしか知らなかったですねぇ
クラスノダールかぁ…
もっと内陸のヴォルゴグラードはそれなりに知ってます(かつてのスターリングラードです、ヒトラーはこちらに行かなければもっと戦況を有利に進めれらたはず)

ファナゴリアとは古代ギリシャの植民地の名前で、紀元前6世紀ごろにこの地で都市国家を形成していた歴史に因んでいます
なんと2300年以上前。

その頃、既にワイン作りが行われていたそうで、現在でもその内のいくつかの醸造所の遺跡は見学可能だそうです
2300年前の醸造設備の遺跡が何か所もあるって、やっぱりブドウ栽培に向いていたんでしょうね
この繁栄は14世紀まで続いたようで、民族大移動のさなかでも征服されなかったようですが、ついに西方からの大ブルガリアによって滅ぼされてしまいます。

その後、ロシア帝国時代にワイン生産が復活し、フランスから現在の国際品種が輸入されて栽培が始まりますが、第一次大戦中にロシア2月革命が勃発してロシア帝国は崩壊、その後2度目の大戦が起こる間には大量農民の飢餓に続いて粛清の時代があり、ワイナリーは見向きもされず放置されました

フランコ時代のスペインと言い、スターリン時代のソビエトと言い、経験してる方はあまり話したくない、と言う方が多いだろうなぁ…

その後、ロシアでもワインの需要は高まり、1970年代80年代にはウクライナジョージアでは大量にバルクワインが生産され、大都市モスクワなどに運ばれていくのですが、品質の追及はされず
更にソ連崩壊で上記の優良産地がロシアではなくなってしまうなど、ロシアワイン産業の発展には困難が続きます
今はそこから再発展への過渡期でしょうか。


ワイナリーのすぐ近くにセンノイという地名があります。
ファナゴリアはこの、1957年設立のセンノフスキーという飲料製造会社を前身として発展したワイナリーです
色んなブランドのワインと、それ以外にも蒸留酒やビターなどを生産している大会社です

まぁ、そりゃ元ロシア国営だもんね
2000年代の初めから海外への輸出も始めています。

昨年の収穫風景 ↓

8E18C2EE-5E11-401B-8326-88B5370E429C.jpg
SNSより、以下同様
垣根が高いですよね、コルドンでしょうか。

いいブドウです ↓

29C3083C-FB4B-44E2-A0E9-60955E400ED3.jpg

設備も近代的、そして大規模 ↓

490A53F4-D0F1-43DC-995C-A5CBB3370AD1.jpg

今日の2つのワインはラベルデザインが違いますが、それはブランド(クラス)が違うからです

赤はヴィンテージと言うクラスで、サペラヴィと言う品種はジョージアでも栽培されるこの地方の土着品種です。
暗黒色のフルボディ、タマン半島の最良の土地(センノイ産地呼称)で栽培され手摘み収穫。
温度管理の下で樽発酵、1年熟成の後で瓶詰めして更に6ヶ月置いてから出荷されています。

白は、シグナチャーと言うクラスで、アリゴテとリースリングのブレンド。
こちらもタマン半島、クバン産(PGI)ですが、醸造等の情報なし。

ラベルのАвторскоеはアフトルスコエ、著作権・シグナチャーの意味で、виноはヴィーノ、ワインの意味です。

ロシア文字って西洋のアルファベットに慣れてると読み間違えてしまいますね。
ロシア文字のCはエス(S)ですし、Xはハーで(H)の発音です、逆にHはエヌ(N)なんです。
もっとややこしいのが筆記体ですが全然読めない

と、こんな感じで不明瞭な事も多いロシアワインですが、歴史のあるワイナリーですし、味見が楽しみです
店頭にも数本だけありますので、飲んでみたい方は是非。

白はとてもお手頃2000円以下、赤は3000円台なので。
ジョージアワインをイメージすると近くていいと思います


余談ですが、こちらのスパークリングワインはちゃんとペットナット、シャルマー方式、クラシックスタイル(味付けって書いてあるけど)とロシア語でも真っ当な分類になっています
プーチンさんの言い出したシャンパン(スコエ)はどうなっているんだろう???


本当は珍国ワイン会(目玉はボリビア、既に満席です)やるはずだったんですが。
はよ緊急事態宣言終わってください














posted by cave MITSUKURA at 18:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする