シャトー・ド・モンフォコン コート・デュ・ローヌ2015
コート・デュ・ローヌの名前はお馴染みでしょう

リーズナブルで中庸なスタイル、ビストロのグラスワインの定番、フランスでも食卓で100点の満足ワインがこれです。
日本人がハズレがなくてコスパがいいのでチリワインを愛飲してるのに似ています

南フランスで、マルセイユから北に100キロほどにある
古都アヴィニョンの周辺に広がるワイン産地がコート・デュ・ローヌです

ワイン産地としての定義では、
リヨンからすぐ南(アヴィニョンからはずーっと北)の
ヴィエンヌから南がコート・デュ・ローヌワインの産地なのですが、AOCでいうコート・デュ・ローヌの生産はほとんどこの
南部に集中しています。
(北部は急斜面で畑も少ないので、ACコート・デュ・ローヌはほとんど生産されていません)
コート・デュ・ローヌは広大な面積を有するAOCで、内包する村は
171、ブドウ畑は
31134haにもなります

年間染生産量は
131万ヘクトリットルで(リットルじゃなくてヘクトリットルなのがすごい)、87%が赤ワインです

生産者は一体いくつあるんだろう???
先程、フランス人の食卓ワインと書きましたが、
輸出が30%であることからも国内消費率の高さが伺えます

ワイン好きなら一度は見た事、飲んだ事がありそうなコート・デュ・ローヌです

今日の生産者は
プライドの塊と言っていいでしょう

モンフォコン城を所有する御貴族
のモンフォコン男爵は、
リラックの生産者です。
リラック、お判りでしょうか?
ここ ↓

黄色い〇がアヴィニョン、赤い矢印差してるのがAOCリラックです

地図はローヌワイン委員会より拝借、こちらから確認できます ↓
https://www.vins-rhone.com/en/vineyard/appellations#/carteリラックは赤白ロゼ、全てがOKなAOCです。(泡は無し)
栽培面積が小さいのでどうしても市場で見る機会は減ってしまうのです。
リラックのすぐ隣が、ロゼで有名な
タヴェルです

ローヌ河を挟んだ対岸に、
シャトー・ヌフ・デュ・パプがあります

もう少し東に行くと
ジゴンダスもありますね。
(このくらいの産地呼称は分かりますか??)
と、知名度ではいささか劣るリラックなのですが…
ご当主モンフォコン男爵はその昔、ワイン雑誌ワイナートの取材に答えて、
「モンフォコンのワインはモンフォコンのワインであって、リラックなどと言う無名なワインではない」ときっぱり言ってます

と、言いつつも、現在では男爵様がリラック生産者協会の
会長やってます

地元愛、あるやん。
自分とこのワインを盛り上げたい気持ちはいいですね

実際、こちらのドメーヌでは品質向上に非常に尽力していまして、1995年に現在のご当主、
ルドルフ・デ・パンス氏が父親からブドウ畑及び城を含む財産を相続して、ワイン作りを本格的にスタートさせています。
モンフォコンでは1930年代にワイン作りを休止していたのを彼が再開させています。
彼はカリフォルニア大学デイヴィス校で醸造の勉強をしたり、オーストラリアのヘンチキで修業したりと準備に励んだ方で、決して高慢な方ではありません。
こんな方 ↓

HPより、以下同様
樹齢高そうですね

何か、笑顔もお上品な気が…
城からの眺めも最高 ↓

小高い丘の上にあるお城、本当に住んでるのかな?
城で生活するってどんな気分なんでしょう。
ドメーヌでは有機栽培を取り入れて、今は認証を得ている途中だそうです。
高額なワインは生産していませんが、とても誠実で美味しいワインです

今日のワインも
2015がまだあるって、非常におすすめです

開けたてでは少し地味に感じると思います、デカンターを使うよりは早めに抜栓する方が良いと思います。
(あまり激しくバシャバシャやって欲しくありません)
開栓から3時間もするととても香り高く、まろやかな味わいが一層広がります

温度はそんなに神経質に調整しなくてもいいですが、やはり1時間は経ってからの方がこのワインの良さは分かってもらえると思います

セパージュは、
グルナッシュ50%・シラー20%・カリニャン15%・サンソー10%・クノワーズ5%グルナッシュの和やらか&華やかさが引き立ってます。
いい具合のミディアムボディです。
派手さはありませんが、しっとりとても美味しいですよ

落ち着きと言うか繊細な緻密さは、フルボディのワインばかりが備えてるものではないんだよ
なので、何かお料理に合わせるのがいいでしょう

料理と合わせて100点になるワインって言うのが、てんちょは個人的には好きです。
ワインだけで、ガンガン来るのは疲れるので。
地味くらいでいいんだよ、後から本領発揮ですよ
