2022年05月25日

生食用もあるんだそうな


今日も暑いです。
本格的な夏はまだこれからですが、名古屋の夏は本当に暑いのです


昨日はルイジャド シャブリ オンラインセミナーに参加しました

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醸造担当のフレデリック・バルニエさんのお話しがとても良かったです

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やはり話題の中心は温暖化です
対策や今後の予測など、色んな生産者が行ってる事をジャドでも工夫しています。

その中で、2000年以降のブルゴーニュ全体のヴィンテージを比較したグラフが再登場しまして、
改めて見て、非常に有用なグラフだと思ったので皆様にもご覧いただきたいです ↓

ブルゴーニュ ヴィンテージチャート.png

分かりますか?
セミナー等で見た事ある方もいらっしゃるかも。

各丸がヴィンテージで、上へ行くほど暑い年(HOT)で、右へ行くほど雨が多い年(WET)、を表しています。
そして各丸の大きさが収穫の大小を表しています。
縦横の黒線が平均で、この直線が交わる場所の丸が最も平均的であることを示しています。

重なってて見づらいかもしれませんが、これを見ると、
2013年は雨が多くて気温が上がらず、収穫も少ない事が分かります。
ダントツでダメですね
てんちょ、イメージとしては2008年が多雨のハズレ年と思ってますが、08年はデータの平均ではそこまでWETじゃないんですね
同じく01は雨が多くて、ドボン気味です。
(てんちょ、ハズレ年をドボンって呼んでます。因みにわたくしの生年は結構なドボンです)

反対に、
2020年は暑い(一番上にあるし2003年よりも暑い)ものの、収穫は多くて(丸が大きい)、パワフルな個性が期待できそうです。
概ね、酸が温存できたので極端な骨太な作りではないようで、そこは安心

2021年は平均に近い古典的な年ですが、思ったより収穫が少なくない(丸が大きめ)のが驚きかもしれません。
これは北から南までブルゴーニュ全体の平均なので、コートドールではやはり収穫は激減しています

と、こんな感じでヴィンテージを比較して、分析できます
まぁ、普通の人には要らないかなぁ…




と、前置きが長くなりましたが、
今日はこのワインを紹介します

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マルク・デシャン プイイ・シュル・ロワール2020

このワイン、知ってそうで意外と知らない、と思うんですがいかがでしょう??

名前の通り、フランス、ロワール地方の辛口白ワインです
が、セパージュが独特なのです

今日のワインは、シャスラ100%です

プイイ・シュル・ロワールというワインは、ロワール川流域に4つに分かれてあるワイン産地の中では最も上流の、サントル・ニヴェルネと言う地区で作られています。
サンセールが有名ですね。

サンセールの対岸にあるプイイ・ヒュメと同じ産地で、
ソーヴィニヨンブランで作るとプイイ・ヒュメ
シャスラで作るとプイイ・シュル・ロワール
と名前が変わります
いずれも辛口の白のみに認められたAOCです。

知ってました?

ここです(地図の一番右の赤い丸) ↓

ロワール.png
ロワールワイン委員会より


このプイイ・ヒュメの産地は、全体で1739haあり、ロワール川の右岸にあります。

プイイ・シュル・ロワール(地名です)
サンタンドラン
トラシ―・シュル・ロワール
ガルシー
メヴ・シュル・ロワール
サン・ローラン
サン・マルタン・シュル・ノアン

の7つの村が含まれる地区がプイイ・ヒュメ(プイイ・シュル・ロワール)となるのです
ここまで知ってる人はまずいないだろうなぁ

パリに近く、多くの需要があったこの地区の白ワインは、鉄道の開通で盛んに消費されましたが、フィロキセラ害で衰退し、今では限定的な産地となっています

この地区で何故シャスラが栽培されているのかには、どこにも言及がないなぁ…

フレッシュで繊細なシャスラ、ブドウ全体の標準木でもあるんですよ
モンペリエの国立ブドウ研究所では、様々な品種が交配・研究されていますが、
「芽吹きの時期」
「開花の時期」
「ヴェレゾンの時期」
などは、全てシャスラと比較して○○日早い(または遅い)という表記がされます

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WIKIより

シャスラと言うブドウは、スイス西部原産で現地ではフォンダンと呼ばれています。
ドイツではグートエーデルと言う名前で呼ばれ、バーデンで広く栽培されています


今日の生産者、マルク・デシャンはプイイ・シュル・ロワールに蔵を構える生産者で、19歳から働いていた蔵の後継者がいなかったことから1991年にドメーヌを引き継ぎ、今に至ります
その後畑を徐々に増やし、10haを所有しています。
HPないなぁ

こんな方 ↓

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輸入元HPより、いい景色

栽培はサステイナブル農法、ワイン評価本のギ・ド・アシェットにも良く載っている優良生産者です

シャスラの白を店頭に置きたくて、これ買ってみました
まだ飲んでいないので香りも味も分かりませんが

ソーヴィニヨンブランの様な青さはない、フローラルなアロマだそうですが。
どーかな??

店頭にあるサヴォワのシャスラが魚向きのスッキリなので、柔らかさや厚みのあるシャスラが欲しかったのです
価格は妥当、2280円税込

因みにこれが店頭のサヴォワのシャスラ ↓

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シャスラは少ない(スイスワインはほとんど輸入がない)ので、色々飲んだ事ある方は少ないでしょう
夏向きだろうか、冷やして飲んでみてください〜

トルコでは生食用のシャスラがあるんだそうな
食べてみたい









posted by cave MITSUKURA at 18:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする