台風の影響で久しぶりに雨続きの名古屋です

ダムの水不足には朗報ですが、災害になりませんように。
気温も下がっていいんですが、
湿度が高いので快適とは言えませんね

店頭の
ルイ・ジャドコーナー、もっと色んなワインを置きたいのですがスペースが足りませんね

狭いお店の悩み…
せっかくなのでセラーにある大容量ワインも並べたいと欲張ったせいもある

水曜から改良します(火曜ではできない訳あり)
先日、業界向けのワイン展示会
「ワインコンプレックス名古屋」が開催されまして参加して来ました

コロナで久しぶりの開催でした。
名古屋は東京や大阪と比べると毎回参加者が少ないので(残念です)、参加業者も少なめなのですが今年は開始早々から結構な人出でした

新しいワインを試す貴重な機会でもありますが、いつものお世話になっている営業さんに挨拶して回った感じです

そんな中で定番のワインですが、
美味しさを再確認した物があったので紹介します

クネ クリアンサ2018
スペイン、リオハの赤ワインです

リオハでは有名な老舗&大会社の
クネ、スペイン語だとしてもなんていう意味かな…と思いませんか??
このクネを生産するのは、1879年創業の
Compañía Vinícola del Norte del España(スペイン北部ワイン会社)という家族経営のワイナリーなんですが、この長い名前の略語である
CVNEという名称をリオハのワインのブランドにしようとしたところ、誤って
CUNEと、
「V」と「U」を間違えたロゴになってラベルが印刷されてしまったそうです。
本当ならば一大事、大失態の大損害(印刷会社か依頼主どちらの責任か分かりませんが)なんですが、オーナーのレアル・デ・アスル兄弟はそれを逆に気に入って
そのままワイナリーの名称に採用しました

なので、現在でもCVNE社の4つのブランド、クネ、インペリアル、ヴィーニャ・レアル、コンティーノの一つとして残っています。
(現在ワイナリーは7つあります)
と言う事で、クネと言う言葉には特に意味がある訳ではありません
間違いがそのまま継承されるって言うのは、意外ですが面白いですね。

HPより、以下同様
クネはフィロキセラ禍の中でちょうどリオハワインが注目される時期に成長し、早くから世界的なコンクールでも優秀なワインとして認識されていました

長い歴史があるのでコンクールの受賞歴も沢山ありますが、2015年にはインターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティションでスペインで最も優れたワイナリーに選出されています

2014年には日本のインポーターの
三国ワインを傘下に収め、更に2017年にはカヴァの優良生産者の
ロジャー・グラートも買収しています

スペインワインの市場ではかなりの大手であるクネ(CVNE)、日本では実はあんまり知名度が高くない様な気がするんですが…
皆様、ご存知ですか???
クネは1989年にセラーを刷新、重力システムによるブドウに負荷の掛からないワイン作りを始めたスペインで最初の蔵です

最新のセラー、見学したい

↓

クネでは赤白ロゼ、レゼルバ、グラン・レゼルバと沢山のワインを生産していますが、今日の
クリアンサが
蔵の最もスタンダードのワインです

畑はワイナリーに近い
リオハ・アルタにあり、半分は自社畑から、残りは契約農家から供給されています。
温度管理の出来る20000リットルの(2万!)ステンレスタンクで発酵、そのままMLFも行われます。
アメリカンオークで1年熟成後、瓶詰め、出荷されています。
セパージュは
テンプラニーリョ85%、マズエロとガルナッチャで15%です。
創業当初から作られるボルドー・メドックスタイルの赤ワインですが、長い歴史を経てリオハのスタイルを確立しています

ミディアムボディですが
非常にバランスが良く既に美味しい飲み頃を迎えています

20年くらい前に良く感じた、スペインワインにあるアメリカンオークの香りやドライな果実味はあまり感じません。
まろやかで甘いフルーツと、少しの香ばしさがあり、ワインだけでも十分楽しめる丸い味わいです

欠点の無い中道な味わい、赤ワインのお手本です

本来は食事と合わせるべきでしょうが、難しく考えないで何でも一緒に食べて見てください

お肉はもちろん、ピザやグラタンでもいいと思います。
まぁ、流石にそうめんや冷ややっこが合うとは言えないでしょうけど…

(誰かやってみて)
このクネ・クリアンサは値段も優秀です

こんなにバランスいい飲み頃で
1500円以下(もちろん税込)
リオハのワインって、進化を続けてるんだなーと思いました

店頭にあるので是非デイリーワインに飲んでみてください。
夏はこのくらいのミディアム〜ややフルボディがいいんじゃないでしょうか
ホント、文句なし
コクは十分あるので美味しいですよ

ところで、
現在クネは
環境に配慮したワイナリーとしての認証も受けています

日本ではまだまだですが、ヨーロッパではスーパーの商品一つでも生産にかかる二酸化炭素の発生量が表示されていて、少しでも環境負荷の少ない商品を、野菜でもお酒でも日用品でも買おうとするのが普通の事になっています。
投資の市場でもそうした経営に投資すべきだという不文律が確立してきて、どのメーカーでも環境への配慮なしには健全な経営が見込めない未来が違づいています。
欧米人と日本人の感覚や実際の問題の差もあるとは思いますが(この点では全てヨーロッパに倣うべきとはてんちょは思いませんが)、ワインの世界も美味しいワインを求める一方で「持続可能」と言う側面を重視さざるを得ない状況になっています。
結局人間が多すぎるのが原因なんで難しいでしょうけど、本来は安くて美味しい物を求めるのは当たり前だと思います

その上で道徳的な正しさが必要ならば、それがあるに越したことはない。
環境とワイン、気にしてる方、どのくらいいるでしょうか

posted by cave MITSUKURA at 19:43|
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