雨の名古屋、湿気が多い


8月はあまり仕入しませんので新しいワインはほとんどありませんが、
今日は成り行きでやって来たこのワインを紹介します

レ・マッキオーレ パレオ・ロッソ2018

スーパータスカン、って最近聞きませんけど、このワインはそれです

今日のワインはイタリア、トスカーナの赤ワインです

トスカーナでも海に近いボルゲリにワイナリーがあります。
カベルネフラン100%、スーパータスカンって感じ?
ですから、DOCなどではなくIGPトスカーです。
ボルゲリと言えば、この場所を有名にしたのがサッシカイヤである事に異論がある人はいないと思います

その後、同族のオルネライヤ、アンティノリもワイナリーを作ってこれまた有名になりました

彼らは貴族で、父親や祖父がフランス・ボルドーワインを好んで飲んでいるようなお金持ち。
昔の「安い水替わり」「質より量」といったイタリアワインには見向きもしなかったそうです

そんな血を受け継いで、イタリアでも凝縮したフルボディの赤ワインを作ろうと、カベルネやフラン、メルローを栽培したのが始まりなのですが、貴族だけあって資金には困らないし、志や着眼点は最高と言えどもやっぱり有利なスタートであったはず

ところで、ボルゲリってどこら辺か分かりますか??
トスカーナ州リヴォルノ県って言ってもイマイチよく分からないかも

トスカーナは広いので、沢山のワインが作られていますし、
多くの方はキャンティやブルネロをまず思い浮かべるはずです

ボルゲリはここです ↓

海まですぐ

そんなボルゲリで、貴族でないワイナリーが今日のレ・マッキオーレです

ここのワインはいつでも人気で全く手に入りません

イタリアワイン好きならもう20年以上も前から入手困難なワインだとお判りでしょう

今回、その希少ワインのパレオ・ロッソが1本だけ入荷しました

1本しかありませんので

ワイナリーを始めたのはエウジェニオ・カンポルミさん、ボルゲリの農家の3代目ですがワインショップを経営してたそうです

理想のワインへの情熱を持って、自分のワイナリーを立ち上げたのが1983年、4haの畑からスタートしました。
彼は既に鬼籍に入ってしまっていますが、奥さんと息子さん達が蔵を継いでいます。
パレオ・ロッソのファーストヴィンテージは1989年

1994年には「幻」と言われるメッソリオを発売、メルロー100%で大人気、ものすごく入手困難なワインになってしまってます。
(実は今回メッソリオも1本買えたんですが、やめちゃいました。勿体なかったかな〜

海に近く表土が厚いボルゲリでは、湿度も高めでブドウ栽培には向かないとずっと考えられていました

そのせいもあって、ワイン作りの歴史はまだ50年と少しといったところ。
ですが、複雑な表土の畑では水はけがよく、夏の乾燥にも耐えられることが分かって、ブドウ栽培は成功しています

また、粘土質の表土なのでメルローやフランには最適だったことが重要です、サンジョベーゼを試して上手く行かなかった先人はフランス品種を植えるなど考えもしなかったと思います


HPより、以下同様

マッキオーレではボルゲリのテロワールを表現するのにブレンド無しの単一品種でワインを作ります

最初はカベルネソーヴィニョンで試したというパレオ・ロッソですが、カベルネフランの方が断然美味しかったようで2001年以後ずっとカベルネフランです。
栽培は始めからオーガニック。
マッキオーレがカベルネフラン100%で成功したのを見て、フランを植える蔵が増えたそうです

このワインの凝縮感には今さら説明が要らないかもしれませんが、かなりのフルボディです


フレンチオークで18ヶ月熟成してますので、香りもボリュームいっぱい。
すぐに飲むと勿体ないくらい、真っすぐでどっかーんと来ます。
ですが、やはり洗練されているはず。
てんちょ、2018は飲んでいませんが、カベルネフラン大好きなのでこのワインも好き

何年前だろうか、飲んだの。
個人的にはすぐ飲むのならデキャンタ―ジュした方がいい、前日抜栓とかお勧めします

そしてお料理があった方がいいです

お肉以外に何が合うかなぁ…
しっかりしてるし、パスタもラグーにしてしまいそう、うーん。
ラルド(ブラの脂の生ハム)には最高だろうな〜


上掲の写真ですが、同じ旅行で
…ローマに行った時に「イタリアで最初にカルボナーラを出したレストラン」に連れて行ってもらいましたが、
美味しいベーコンがあるからカルボナーラもいいかもしれません

(ローマはトスカーナじゃありませんけど)
このレストラン ↓
2014年だ
トスカーナは広いので色んな地区がありますし、お料理も多少違うようですが、素朴でシンプルな物が多いような
イタリアワインのマリアージュもいいですね

イタリアワインのマリアージュもいいですね
