ここんとこ、3連休が残念ながら毎回、台風や雨で行楽日和とは言えませんね
今日も一日雨の名古屋です。
外がかなり暗いですが、栄の地下には人出は沢山ありました
今日はこのワインを紹介します
ベルデ・ボンテ コート・ド・ジュラ サヴァニエ2019
ずーっと店頭にある定番なのですが、ヴィンテージが19年に変わってラベルがカラフルになりました
ボトルにもJURAのエッチングが入った特別仕様です。↓
ベルデ・ボンテは多分、かなり前ですがシャトー・シャロンの紹介で書いたと思います…
2018年でした ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/459695844.html
余談ですが、あれからシャトー・シャロン会やりましたよ
いい勉強になったし、ワインがとても美味しかったです
お値打ちなフィノ(シェリー)だとあそこまで単独で飲めないと思うので、シャトー・シャロンの品質の高さや繊細さが良く分かりました
店頭にはシャトー・シャロンもありますが、今日のは普通のスティルの白ワインです(黄色じゃない)
コート・ド・ジュラというAOCはジュラを広く包括する名称で(生産量だけならAOCアルボワの方がやや多いようなのですが)、生産できるタイプも赤白ロゼ、ヴァン・ジョーヌ、ヴァン・ド・パイユ(陰干しブドウを使った甘口)と、スパークリング以外何でもあり。
単独のAOCである、アルボワ、シャトー・シャロン、エトワールもその中に入ってますので、正にジュラワインのベースとなる名称なのです。
コート・ド・ジュラでは、白の主要品種はサヴァニャンかシャルドネで80%以上使用しなければなりません。
ところで、ジュラって独特の産地でもあります。
ボーヌから車で1時間もかからず行けますので、陸の孤島なイメージがある方もいるかもしれませんが、そんな事ないんですよ
まぁ、国境近くの田舎なのは、その通りなんですが。
行政区分ではブルゴーニュと同じ地域になってます。
ベルデ・ボンテSNSより、標高が高く山地になってるのが良く分かります
ジュラ独自のワイン文化では、まず誰もが思い浮かべるヴァン・ジョーヌですが、これは今日の白ワインでも使われているサヴァニャン100%でなければなりません
因みに、ヴァン・ジョーヌはワインの種類で、産地の名称ではありませんので、混同しませんように。
分かりますか??
サヴァニャンはフランスではジュラ地方固有の品種で、十字軍時代にオーストリアやハンガリーから伝わったと言われています
スロベニア現生のトラミナーの仲間なのですが、オーストリアワインのトラミナーやアルザスのゲヴェルツトラミネールほどの芳香性は有していません。
ジュラで栽培され、ヴァン・ジョーヌに使われる今日の品種は正しくはサヴァニャン・ブランで、ナチュールという別名を持っています。
グリに分類されるサヴァニャン・ロゼもあります。
呼び名は違ってもクロアチアやチェコ、キプロスなど東欧や地中海で栽培される品種です。
樹勢や実が小さくコンパクトなブドウなのですが、果皮が厚く、ワインにすると力強く、アルコール度数もしっかりした熟成向きの質が高い物が出来る為、古くは特に持て囃されたはずです
糖度が上がっても酸を保持する特徴は、大事な要素に違いありません。
サヴァニャンは有名な品種とは言えませんが、今日のベルデ・ボンテではとても上品な辛口に出来上がっており、すっきりと楽しめるワインです
ベルデ・ボンテSNSより
どちらかと言うと夏向きで良く冷やして飲むべきでしょう
樽を使っていないので、爽やかなブドウの風味が生きています
ベルデ・ボンテでは、サヴァニャンに向いた区画を単独でこのワインに使っています。
ブドウ由来の旨味が「塩味」に感じられるという記述もありますので、繊細な食事と合わせる方がいいでしょう
ドメーヌのHPでは土地の青カビチーズ、ブルー・ド・ジェクスと合わせるのをすすめています
大きな産地ではない上に、栽培もそこまで多くないのでサヴァニャンを飲む機会は少ないと思います
しかし、一度は飲んでおくべき、素晴らしいワインです。
辛口の白、さっぱりタイプと思って大丈夫、難しい個性のワインではありません
美味しいだけあって価格も一葉さんでおつりがくる程度ですが、飲んで損はなし。
熟成したワインをあまり冷やすことなく飲んでみたいですね〜
待てないけどさ…
勉強でも、経験でも、楽しみでも、飲んでみるべし