2023年01月29日

チョコとワインの難問


お天気はいいですが、冷えるねー
店内が寒すぎ

この前、お客様がホットワイン柚子を入れて飲んだ、とおっしゃってて、
香りも良くて暖かくなりそうだなぁ〜と
柚子は思いつかなかったなぁ、いいですね

水曜からはもう2月ですか、2月も日数が少ないですし早そうだ




もう月末なので新しいワインの入荷はありませんので、違う話題で

名古屋の高島屋デパートで開催されているアムール・ド・ショコラ、連日すごい人出らしいですね。
「覗いてみたけど人の多さに諦めた」という方多数
てんちょ、端から行く気ありませんが

皆様、チョコとワインの組み合わせって試した事ありますか??


シャンパーニュとチョコ
赤ワインとチョコ

響きはおしゃれですが、はっきり言ってお勧めしません
かなり難しいマリアージュになってしまいます。

どうしても、ならチョコには甘口のワインを合わせるのが無難です。
普通に辛口ワインを合わせると、ワインが酸っぱく感じる事が多いのです。

コニャック(ブランデー)やポートワインの方が断然相性いいのです

カカオが多めのビターチョコならアマローネに合わせる、のもいいかもしれませんが
ホワイトチョコやミルクチョコなら甘口一択。

まぁ、個人の自由なのでお好きな組合わせを試してもらえばいいんですけど
何かいいマリアージュあったら教えてください








  
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2023年01月26日

ケンタウロスの黒い乙女


雪が積もらなくてよかったですが、名古屋以外では大変なようですね
今日も寒い〜
ビンが冷たいのなんのって。


今日は新しいワインを紹介します

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アリラ トリブン2018

今日のワインはルーマニアの赤ワインです

ルーマニア、どこにあるか分かりますか?
ここですよ ↓

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黒海に面した国です。
赤い印が今日のアリラワイナリーのある場所です、首都ブカレストから東へ150キロほど。

このワイナリーは南の国ブルガリアエニーラワイナリーを経営する実業家のカール・ハウプトマン氏とエニーラの醸造家のマーク・ドウォーキン氏が新しく始めた蔵です
サンテミリオンでもワインを作る彼らはブルガリアでエニーラを成功させ、新しくルーマニアにも進出しました

シャンパーニュのテルモンとコラボしたスパークリングワインや、甘口のデザートワインまで色んなワインを作ってますね

創業年、書いていませんが15年くらい前でしょうか。
09年のワインがHPに載ってますね

話が逸れますが、
姉妹ワイナリーのブルガリアのエニーラ、リーズナブルでとても美味しいです
色んな種類がありますが、ミツクラの店頭にはお手頃プティ・エニーラがあります ↓

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2000円以下で買えてとても美味しい、ミディアム〜フルの味でバランス良く、コクがあります。
こちらもオススメ

今日のアリラは、ルーマニアのドブロジャという地方にあります。
畑のある場所の名前、アリマンラソヴァと合わせてアリラという名称にしたそうです

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HPより

どちらもすぐそばをドナウ川が流れています。

余談ですが、ドナウ川って、Danubeって書くんですね
絶対普通じゃ読めないわ
英語でもダニュー(ブ)、ダにアクセントです。
知らなかったー

今日のワインはアリラでもお値打ちな入門編です
2000円以下ですが、十分美味しそう
(ごめんなさい、来たばかりで飲んでません)

品種も興味深いのです
フェテアスカ・ネアグラ50% メルロー30% カベルネ・ソーヴィニヨン20%

最初のフェテアスカ・ネアグラはルーマニアの固有品種で、黒い乙女という意味です
ルーマニアでは広く栽培されていて、果皮が厚く、色の濃いコクのある味わいになります。
寒さや干ばつにも強いそうです。
ブドウの写真がなくて残念

ステンレスタンク発酵で、熟成には一部樽を使っていますが新樽はなし。
プルーンやチョコの様なコクがあり、たばこの香りがアクセントになってるらしい

このワイン、ルーマニアの原産地呼称でD.O.C. -C.M.D. OLTINAと言います。

てんちょ、同国の法規制を全く知りませんが

ルーマニアワインのページ、ソムリエ協会の教本にありますね。

えーとですね、
ルーマニアには12のIG33のDOCが認定されています。
IGの方が規制は緩い。

なので、DOCオルティナ(オルティナはドブロジャ地方の産地呼称)なんですが、C.M.D.と言うのが独特です
これは、Cules Maturitate Deplicaの略で、ブドウの収穫時期を表す用語です。
CMDの場合、マテュリテの表記の通り(ルーマニア語ですけど)、完熟期に収穫されたことを表しています。
他にもCT(遅摘み)、CIB(貴腐が付いた後の収穫)もあります。

へー、
知らなかった…

ルーマニアは他の黒海沿岸国と同様に、第二次世界大戦後に社会主義化した事でワイン産業は発展から取り残されてました。
輸出もならず、近代化されずに残った畑は、今ではかえって貴重な資産になってます。
これから意欲のある作り手が沢山現れて、世界市場でも人気が出ると思います

最後に。
ワイナリーのロゴはケンタウロス
ギリシャ神話に出て来るお酒好きで好色な半人半獣のアレです。
ローマ時代の彫刻が残ってるそうで、それをモチーフにしたそうです。

お手頃ルーマニアワイン、固有品種も是非味わってみてください〜


後日加筆
で、飲んでみました‼️

プティエニーラより、少しシャープな印象です。
まろやかさや厚みはプティエニーラの方が感じられます。
それでも、食事のお供にふさわしい、いいバランスでした✨
思ったほどフルボディではなかったです。

今の季節は冷たいワインをそのまま飲んでしまうことがあるので、要注意です。
このワインは高めの温度の方が、良さが分かるはず‼️
低い温度ではシャープな印象が真っ先に来て、丸さが分かりにくいのです。
そういうのが好きな方はいいんですか。

夏はまたその反対もあり。
温度は大事です!












posted by cave MITSUKURA at 16:46| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月24日

ヴァインバック一同見参


先程までが降っていた名古屋
一部雪の予報ですが、振り出しそうな空はまるで北国みたいな曇天、鉛色でしたねー

でも今は晴れてます変なの
雪も嫌だけど冷えるのも嫌

店内が寒すぎて何もする気が起きません



今日は備忘録的なワイン群について説明書きを載せます
長いですが、興味ある方はご一読ください。

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ヴァインバック
左から、
1.シルヴァネール2020    4565円
2.ピノブラン2019      4796円
3.ピノグリ クロ・デ・カプタン2020   5830円
4.ゲヴェルツトラミネール レ・トレイユ・デュ・ルー2020    6820円
5.ピノノワール クロ・デ・カプタン2019    77000円
6.MVO マセラシオン・ヴォーゲルガルテン・ゼロ・アントラン2020    7150円
7.RWO リースリング ウォルフレーベン・ゼロ・アントラン2020    5115円
8.RBO リースリング ラ・ビュット・デュ・カルヴェール・ゼロ・アントラン2020    8910円


の8本です。
価格は税込です

ヴァインバックはフランス、アルザスの老舗ドメーヌです
大規模企業の少ないアルザスですが、ヴァインバックは比較的大手の老舗として真っ先に名前が挙がるドメーヌと言っていいでしょう

このドメーヌの起源は中世のカプチン修道会にあります。
1612年に設立されたこの修道院の建物は、一番最初の特級畑に認定されたシュロスベルグの真ん前にあり、そこを所領と共に継承したのがヴァインバックです。
(capucinsでカプチンですが、フランス語ではカプサンと読ませています)

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HPより、いい眺め

↑ これより南に、フルシュテンタム、マンブール、とグランクリュが続きます

1819年に現在のファレール家の物になり、2代目のテオ・ファレール氏の時代に大きく成長しています。
(ラベルのドメーヌ・ヴァインバックの文字の下に、ファミーユ・ファレールの表記があります。
 筆記体読みづらいですが頑張って解読してください)
今でもその功績をたたえて、良いワインに名付けられるキュヴェ・テオというオマージュクラスのワインがあります

ヴァインバックは家族経営ですが、作るワインの種類が沢山ありまして、どれがどれなんだか、となりがちです

てんちょ、未だにそうです
今回も全貌が分からなくて、えーっと、これはどれだ…?? ってなってました

ややこしいのは、各ワインの上級キュヴェには歴代の功績者の名前である、
テオ
コレット
ローレンス
サン・カトリーヌ

が付けられる物がある、と言う事です。ない物もあるから分かりにくい

更に、修道院由来の区画で単独所有のクロ・デ・カプサンに生産する全ての品種が植えられている事もややこしさ倍増。

えーと、簡単に説明すると、
まず、一番基本の品種別のワインで区画の名前がないワインがあり、
その上に単一区画のワインがあり、
最上級に、特級グランクリュがあります

この3ランクの中にキュヴェ名として人名が付いたワインがある、という構成です
それぞれに品種が併記されていると、同じ区画の品種違いがあるので、めんどくさいでしょうか

ラベルの読解と共に整理して記憶する必要あり
初心者泣かせかも。

では、ワインの説明を簡単に。

1.シルヴァネール2020
 ドメーヌの真ん前の平地の畑で単独所有のクロ・デ・カプタンに植えられたブドウから作られます。
 (ですが区画名が書かれていないのはグランクリュ4品種じゃないからでしょうか??)
 シルヴァネールはドイツのフランケンが良く知られた産地ですが、酸味がありながら華やかな香りのするさっぱりした辛口。
 キリっとした品種が少ないアルザスでは貴重なシャープタイプです

2.ピノブラン2019
 優しく香るフローラルな印象通りの優しい辛口です。
 ブルゴーニュにあるような強い酸味はあまり感じません、軽めの作りで繊細さが魅力です。
 冬はあまり冷やし過ぎない方がおすすめですが、一番香りと味の良いバランスになる温度を探ってみてください。
 フルーティさを楽しむワインですが、ブドウ由来に記述無し、残念。

3.ピノグリ クロ・デ・カプタン2020
 これも単独区画からのワインです。
 甲州みたいなピンク色のブドウが「グリ」です(ゲヴェルツもグリです)
 ピノグリも酸味が穏やかでフルーティな物が多いですね、甘い香りがする物も多いですがこれは辛口。
 これもフルーティですね、ピノブランよりはコクがあります

4.ゲヴェルツトラミネール レ・トレイユ・デュ・ルー2020
 こちらはクロ・デ・カプタンの隣の区画からだそうです。
 すぐにそれとわかるライチの香りですねー
 とろみがあるような液体ですが、酸がなさ過ぎて食事と共には沢山飲むワインじゃないかもしれません。
 冷やして繊細さと後味を楽しみたいですね

5.ピノノワール クロ・デ・カプタン2019
 8本中で唯一の赤ワインです。
 こちらも単独所有のクロ・デ・カプタン、生産量が年産僅か3000本しかありませんので貴重です。
 透明感のあるスグリ、フランボワーズの風味が楽しめます

6.MVO マセラシオン・ヴォーゲルガルテン・ゼロ・アントラン2020
 MVOは頭文字を合わせた略語です
 これ以下3本はヴァインバックが新しく始めたオレンジワインです。
 てんちょ、オレンジワイン正直あんまり得意じゃないんですが、これは感動的に美味しかったです。
 単独で飲んでも和食屋さんでも非常に感動しました。
 このブログで過去に書きましたのでそちらを参照してください ↓
 https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/490853938.html

7.RWO リースリング ウォルフレーベン・ゼロ・アントラン2020
 こちらはリースリングのナチュールワインで、同じく酸化防止剤無添加です。
 この2020年がファーストヴィンテージで、ステンレスタンクで澱と一緒に10ヶ月熟成しています。
 オレンジワインじゃありませんが(果皮は除いてますので)、コクが楽しみです。

8.RBO リースリング ラ・ビュット・デュ・カルヴェール・ゼロ・アントラン2020
 これもリースリングのナチュールワイン、酸化防止剤無添加。
 同じく2020年がファーストヴィンテージ。
 こちらは特級マンブールの中にあるリトルバックという区画のリースリングを使用していますが、特級の表示は無し。
 何か名乗れない製法上の理由があるかもしれませんが、ヨクワカラナイ。
 生産たったの1800本です。


てんちょ、7と8は飲んでいませんので想像の味わいですが、期待は大きい

ナチュールワインやオレンジワインに取り組むってきっと大変です。
だからこそ、蔵のプライドをかけて変なワインは作れない、って思ってるはず。
味には期待したい。
老舗のヴァインバックも良い変化を遂げていますね

輸入元では全て完売していますが、ミツクラの店頭には、2.5.7.8.が少し残ってます
買いたいかはお早めに。

しっかし、
ヴァインバックの資料を見てると一度も買った事がない(買えていない)ワインが、まだめちゃくちゃ沢山あります
どれも美味しそうだなぁ〜
しかし、1vintageに限っても、どんだけあるの、って位くらい多いですね

では、あとは自分との戦いです

分析してみるもよし、
楽しく飲むもよし、
マリアージュを考えるもよし、


どれもいい経験になるでしょう

ワインを飲んで覚えるには集中力が必要ですので、一生懸命やってるとかなり疲れるはず。
それを繰り返して本当のワイン通になって行くといいですね。

討ち死にしても屍は拾ってあげましょう


そして後日。
誰も行き倒れませんでした、流石というべき❓

ワインはどれも素晴らしくおいしかったです❤️
一度に飲むと余計にいいです。
蔵のスタイルやワイン作りの方向性かよく分かるので、より印象深い。

7と8も感動的な美味しさでした。
最近ありがちなリースリングの石油香りもないし、綺麗なさんがあってキレのある辛口がお料理にもとてもよく合いました❤️

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posted by cave MITSUKURA at 17:18| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月23日

アルバイト募集しています


明日から一段と寒くなるようで嫌ですー
雪降るかなぁ…


お知らせ欄にも載せましたが、
カーヴミツクラではアルバイトさんを募集します

ワインに囲まれて仕事したい方、是非応募してください。
重労働ではありません(ワイン12本の箱を持つことくらいはたまにあります)
運転免許が必須です。


でもね、いるだけでは知識は付きません(当たり前)
ワインのエキスパートになりたかったら、自分で頑張る事がまずは必要です。

posted by cave MITSUKURA at 14:51| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月20日

漢字のワイン


福袋は完売しました
沢山の方のご来店、ありがとうございました
それはとてもありがたく、嬉しい事なんですが。

来年もできるかなぁ…
これ以上、値上がりしないでくれ



今日はこのワインを紹介します
話題になりましたが飲んだ事ある方はほとんどいないでしょう。

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ロン・ダイ2018

派手なパッケージです。
布張りの真っ赤な箱 ↓

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今日のワインは中国、山東省の赤ワインです
作っているのはボルドーの名門、ラフィットです

箱にも5本の矢が ↓

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バロン・ド・ロートシルト(ラフィットグループ)はボルドーで、
ラフィット
デュアール・ミロン
リューセック
レヴァンジル

の著名シャトーを運営しています

そして、ボルドーのみならず、世界中でワイン生産を行っています。

フランス・ラングドックのオーシェール
チリのロス・ヴァスコス
アルゼンチンのカロ

そして、今日のロン・ダイです

バロン・ド・ロートシルトは中国の市場に進出すべく、2008年から山東省でのワイン生産に乗り出しています

それから10年をかけて、ようやく2018をリリースしました
最初の発売は2019年の夏ですが、すぐにコロナが蔓延しちゃってそれどころじゃなかったですね

そして、すんごくご立派なお値段です…

山東省ってどこか分かりますか?
ここです ↓

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湿度が高く台風の懸念もある山東省ですが、寒冷地の内陸を避けてボルドーと気候が似た地域を模索した結果だそうです。
海から10キロほど、日本人にもなじめそうな場所かな。
丘山と書いて、クイサンと読むようです。

因みに、山東省は中国でのボルドーと言われています
そぉかなぁ

こんな場所です ↓

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HPより

お金持ちそうな雰囲気

これ以外にも、中国には沢山のヨーロッパ企業がワイン生産に出資していて、色んな作り手が進出しています。

ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシーのアオ・ユンが一番有名でしょうか
やっぱりお高いこの赤ワイン、ボルドーブレンドのフルボディです。

中国の方には、濃くて飲みごたえのあるナパタイプが受けるようです
(アオ・ユンはもっと南、ミャンマーと国境を接する雲南省北部で生産されています)

ロン・ダイのセパージュは、
カベルネ ソーヴィニヨン 75%、マルスラン 17%、カベルネフラン 8%
樽熟成18ヶ月

ボルドーよりも甘さのあるリッチなスタイル、ニューワールドタイプという感じです
アルコール度数も14%もあります

って、てんちょ飲んでいませんが


ブドウも熟成後のワインも最良の物だけを選別して、大事に作っています
なので、お値段は諭吉さんが8人くらい…
ドッヒャー

セカンドワインのフー・ユエ(Hu Yue)もいくらなんでしょう??
なんせ在庫が少なくて。
ファーストのロン・ダイで年産3万本前後、セカンドで2万本程度しかありませんので

中国の富裕層にはバカ受けなんでしょうか
ラフィットが作っていればもちろん品質には間違いないでしょうけど、日本とはお金持ちの比が違う中国ですし、これくらい当たり前な人たちも多そうですね

うーん、経験として1回くらい飲んでみたい

店頭には1本だけあります〜(1本しか買えませんでした)
もちろん売りますよ


















posted by cave MITSUKURA at 17:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月17日

オンリー・ケロケロ


今日は寒いです

ですが、今年はやはり暖かいかと。

メガがあんまり曇らない
ドアノブで静電気バチッがない


のです



今日はこのワインを紹介します

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ラ・シャブリジェンヌ シャトー・グルヌイユ シャブリ・グランクリュ・グルヌイユ2019

フランス、ブルゴーニュの白ワインです。

シャブリを知らない人はまずいないでしょうけど。
世界の白ワインと言って、5本指には入るであろうド定番・超有名銘柄ですよね

簡単にシャブリの前置きを。

シャブリはブルゴーニュに属してはいますが、コートドール県ではなくヨンヌ県にあります。
ディジョンからもボーヌからも遠く離れた、ワイン産地としては陸の孤島です。

てんちょ、1回行きましたが遠かったー
途中、麦かトウモロコシの畑があるだけでなーんにもない、小さな村をいくつか通過するだけ。
まーっ直ぐの道路を走ってるとスピード感覚がなくなりそうです

かつてはシャンパーニュからブルゴーニュまである程度繋がったブドウ畑があったのですが、19世紀末のフィロキセラのせいで栽培を放棄したまま復活しなかった土地が多く、シャブリだけがワイン産地に返り咲いたので、そんな環境になっています

1000年の歴史がある由緒正しいワイン産地ですので、キリスト教の聖人にまつわる話やイベントが沢山あります


シャブリには辛口の白ワインでシャルドネ100%でなければならない、という決まりがあります
ですから、
赤やロゼのシャブリは存在しません
甘口のシャブリもありません


そんな一見単純なシャブリですが、産地は広大で畑も沢山あります。
現在のブドウ畑は5800ha、産地認定された面積は6800haもありますので、まだ拡大の余地があると言う事です

まず、シャブリには4つのランクがあり、上位から

グランクリュ(特級)7
プルミエクリュ(1級)40
村名(普通のシャブリ)
プティ・シャブリ


と、これはご存知の方が多いでしょう

スラン川の左右の丘に広がるブドウ畑は見ごたえがあります〜 ↓

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シャブリ委員会HPより

でもね…
スラン川って、シャブリの中心を流れる川はさぞかし大きかろう、と思っていたてんちょですが、実際はやや広めの小川くらいかなぁ
流れもゆっくりだからあんまり綺麗じゃないし…
(近郊のオーセロワを流れるヨンヌ川の方が広いので、鉄道が出来る前のパリへの交通はそちらを利用してました、下流で合流します)

リューディ(区画)の多さはブルゴーニュ1番です
勉強したい方は頑張って



で、今日のワインですが、シャブリの頂点に僅か7か所しかないグランクリュの一つです
この7つのグランクリュは一塊の地続きで、今日のグルヌイユは真ん中に位置しています

因みにグルヌイユとはカエルの事です、この区画は斜面の下部にあり、川が近いのでカエルが見られることがあるようで、それに由来しています。
ブドウ畑にケロケロいるんですね〜
このグルヌイユの区画は9.38haありますが、そのおよそ8割をシャブリジェンヌが所有しています。

シャブリジェンヌはシャブリで最大の協同組合で、1923年設立、現在300程の農家が加入しています。

そのシャブリジェンヌが持っているブランドがシャトー・グルヌイユです
2003年からこの組合がシャトー・グルヌイユのワインを生産する権利を得ています。
(自社醸造をやめた経緯はイマイチ不明、後継者不在か、経済的な理由か…)

シャブリで唯一「シャトー」の名を持つ生産者(銘柄)で、7つのグランクリュの麓に1軒だけ立っているのがこのシャトーです。
グランクリュの丘にはほかには一つも建造物はありません

こんな風です ↓

グルヌイユ.png
googleさん、便利

赤い線で囲った部分がグランクリュ
黄色い丸がシャトー・グルヌイユです

そのすぐ上部の塊になった7.2haがシャトー・グルヌイユの地所です
あまり古い歴史が分かりませんね…残念

このワインに限らず、どこのドメーヌでもシャブリ・グランクリュはそれは大切に醸造・熟成されています
手摘みで選別された最高のブドウだけを使用、ほとんどの生産者で一部でも樽発酵を導入しています。
熟成にも樽を使用し、力強いミネラルと酸が樽のもたらす風味と調和して、重厚でコクのある味へと変化していきます

てんちょ、2019は飲んでいませんが以前に飲んだシャトー・グルヌイユは、やっぱりかなり濃い黄色でコテコテ・リッチでした
重いし強いし、軽い食事じゃダメですよ。
いいブドウじゃないと、ああはならないんでしょうね
余韻がとても長くて、いい香りでした。

本当は10年は置いてから飲むべきだと思います
中々待てませんけど。

お値段は流石の諭吉さん越え、まぁそんなもんです。
シャブリも高くて、1級でも諭吉さんに近づいてますので、もういっそグランクリュ買っておこうかな、と

買い手がつかなくて自然に熟成される、って言うのもアリかもね〜




















posted by cave MITSUKURA at 18:24| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月16日

値上げの連絡ばっかり


早くも1月後半ですね、今年も早そうだ

福袋、残り少なくなってきましたが、まだ当たりが残っております



年明け、取引先からメールが来ると、ほぼ値上げの連絡ですね
もっと嬉しいメールはないんかい
しかも値上げの銘柄が1社で400越え、とか。
じっくり見る気も起きません…

どの業界もそうでしょうが、
ワインの値上がりが止まりません

店頭の大半のワインが値上がりしてますが、値上げしないで我慢してるワインも沢山あります。
それもそろそろ限界かー

皆様、これは、と思ったワインがあったら「今が一番安い時」です
是非見た時に買ってください。
待ってても絶対値下がりしません

欠品も多いなぁ…
シャトー・シャロン
トカイ エッセンシア
コンドリュー
アマローネ
欲しい生産者のワインは、ない物ばっかりです

ワインの紹介しようと思ったら時間が無くなったのでまた明日以降で。



先日の縦飲みブルゴーニュ会が非常に有意義でしたので、今年も引き続き「しつこく」「修行で」単一の生産者を飲む会を開催していきたいです

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縦飲みは段々在庫が難しくなって来てますが、まだいくつかあるし、そうでなくてもテーマのあるワイン会はやりたいです。

今年の春には、昨年夏にコロナで出来なかったシャンパーニュの会、復活させたいです
またご案内します〜










posted by cave MITSUKURA at 18:34| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月14日

古の畑、復活


久しぶりに雨の名古屋
感想してるから雨は良いかも、しかも寒くないし。

今日は初日の開店早々から沢山の方に福袋を買いにご来店いただき、本当にありがとうございます

まだ、シャンパーニュもブルゴーニュ赤も当たりは残っております
明日以降も引き続き皆様のご来店をお待ちしております〜



店頭にはルフレーヴ2020が入荷して来ました

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が、ピュリニーモンラッシェの1級が何もなかった
フォラティエールもクラヴォワヨンも、1本もない

そしてグランクリュですが…
なんちゅー値段になってんの
正規品なのはいいのですが、それでもこの高騰…




今日はこのワインを紹介します
謂れが面白いのです。

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グロ・フレール・エ・スール シュマン・デ・モワンヌ・ド・ヴェルジ2019

ブルゴーニュの赤ワインです。

グロ・フレール・エ・スールは有名なドメーヌなので知ってる方が多いと思います。
ラベルの金杯が覚えやすいですし

このドメーヌはヴォーヌロマネの地主、グロ一族です。

家族親戚が色んなドメーヌを経営してますのでややこしいかも。

お兄さんは(父親ジャン・グロの後を継いだ)ミッシェル・グロ
妹がリシュブールを相続して、ポマールのフランソワ・パランと結婚したアンヌ・フランソワーズ・グロ

今日の当主のベルナールさんは、父ジャン・グロの兄弟のギュスターヴ氏とコレット氏が経営していたドメーヌを相続しています
叔父さんと叔母さんのドメーヌだったんですね、二人にはお子さんがおらずドメーヌを継ぐことになり、ドメーヌの名前もそのまま継承してます。
(フレール・エ・スールは英語のブラザー&シスターです)

因みに、トロ・ボーさんと結婚したアンヌ・グロさんのドメーヌもありますが、彼女はミッシェルやベルナール(そしてアンヌ・フランソワーズ)にはいとこに当たります。

父ジャン・グロは4人兄弟で、その内のフランソワ・グロさんの娘がアンヌ・グロさんです。
最初はフランソワ・グロという名前のドメーヌでしたが、娘さんが入ってフランソワ・エ・アンヌ・グロと改名
更に現在はアンヌ・グロとなっています。

字だけで書くと分かりづらいかなぁ…


で、今日のワインに戻りまして。
このワインは法的にはヴァン・ド・フランス(テーブルワイン)です

ヴォーヌロマネの名門が作ってるんですが、畑の場所に秘密(?)があります

今日のワインは、ヴォーヌロマネのブドウ畑の斜面をさらに上がり、オートコートドニュイへ至る途中にあります

ここ ↓

シュマン・デ・モワンヌ・ド・ヴェルジ.png

何故そんな場所にブドウ畑があるのかと言うと。

ベルナール氏は1995年のある日、昔の航空写真を見ていた時に、当時はブドウは植えられていない地区のその中に石垣(クロ)で囲まれた痕跡のある区画に気が付きました

そのクロの在り様から、フィロキセラ被害の広がる前にはブドウが植えられていた、しかも石垣で囲まれた特別な区画であったであろうと推測。

250年以上前に放棄されていたであろう、この畑はヴェルジ修道会の物だったと考えた彼はすぐに購入。
土地を整備して2014年から植樹を開始。
もちろんピノノワール100%

初ヴィンテージは2017年で、シュマン・デ・モワンヌ・ド・ヴェルジ(ヴェルジ修道僧の小道)と名付けられました

輸入元がYOUTUBEに畑の場所や様子を載せています ↓
https://www.youtube.com/watch?v=2LAy8N-b0fE

3分程度の動画でとても参考になります
是非、見てみてください

途中のグランクリュがおお〜って感じです
てんちょ、あのレーニュの上には道が続いてなくて行けないと思ってましたが、行けるんですね〜


弟ベルナール氏の肝いりで作られているテーブルワイン。
諭吉さん以上が必要ですが、面白いですね

ヴォーヌロマネはもちろん名乗れませんが、中世の修道士が知っていた銘醸畑なら間違いなさそうですし
因みに、その当時のヴェルジー修道会はロマネコンティロマネサンヴィヴァンを所有しています。
(このヴェルジー伯と弟の司教が910年に建立したサンヴィヴァン修道院は、その後650年もの長きに渡り、この垂涎の二つのワインを作り続けていました)

今日のワインの区画の西、キュルティル・ヴェルジーという村ににサンヴィヴァン修道院跡が在ります ↓

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WIKIより

中も見学できるみたいですね、廃墟になってますが広いドームの天井が修道院らしいです


それから、クロ石垣と書かれますが、膝くらいの高さの囲いです

高い塀で囲まれ、閉ざされた畑を想像する方もいるかもしれませんが、そんな高い塀があると日照条件良くないでしょ
簡単に乗り越えられる垣根ではありますが、特別な区画であるがゆえに境界をはっきりさせて、気軽な立ち入りを禁じた目印であった訳です。

てんちょはまだこのワインは飲んだ事がありません
是非挑戦してみたいですね〜










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2023年01月10日

ヴィオニエはいいぞ


北風が強くて寒い〜
まだあと2カ月はこんなですよね


新春ワイン福袋のシャンパーニュに、これを追加します

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ドン・ペリニヨン2012

分かりやすいのを

シャンパーニュもブルゴーニュも6000円以下の物が入ってると書きましたが、それでも5000円台です。
マイナー過ぎるレコルタンや、ブルゴーニュでもボジョレーは入っていません
(素晴らしいクリュ・ボジョレーは多々あるものの)

ブルゴーニュはレジョナルが1つだけ、フーリエが入ってますが、それでも8200円なんで。
あとは全て村名以上です。

挑戦者、待ってます
14日(土)からです〜



今日はこのワインを紹介します

その前に…

2021年のフランスワインは春の霜害でどこも減産、ブルゴーニュでは平均7割減という壊滅的な減収に見舞われました

例年の30%しかないワインを世界各国で取り合う訳ですから、
そりゃー物がないよねー
そりゃ―高くなるわなー

と、全然うれしくありません

今年入荷するはずの2021年を見越して、早めに今ある在庫を確保しておこうという動きが活発で、既に市場は枯渇&高騰
2年経っても状況が好転するように思えないのが更に怖い

シャンパーニュでもそうですが、他地域でも高評価のドメーヌなどでは同様の現象が起こっています。
今日のワインはそんな品薄ワインの一つです ↓

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ジョルジュ・ヴェルネ ヴィオニエ ル・ピエ・ド・サンソン2020

フランス、コート・デュ・ローヌの白ワインです

ワインの産地呼称は、IGPコリーヌ・ロダニエンヌ
昔のヴァン・ド・ペイです。

ちょっとワインの話の前にこのIGPなるカテゴリーについて簡単に説明します
内容がちゃんとわかってる方は少ないと思いますし、我々ワイン産業に従事してても分かってない人も多いかも。
なお、アルファベットの略語はご自分で調べてね

フランス産地呼称の歴史は、フランスワインの品質保護の為、1935年に最初のAOCであるシャトー・ヌフ・デュ・パプが誕生し、その後各地で産地呼称が定められていくところから始まります。

高名なワインの名前にあやかって(と言うと聞こえはいいが要は偽物)、他産地の安ワインを混ぜたりと本家の信頼を脅かすようなけしからん行為が横行していた時代。
AOCという制度は品質保証には有効なのですが、生産者からすると決まりが厳しすぎて作業が大変だったり、もっと低価格でいいから沢山作りたい、など現実的な要望もある訳です。
その為に、広域ワインの名称も制定されることになります。

1949年にはAOCの下位になる、もう少し規制の緩やかなVDQSというカテゴリーが登場しますが、生産は伸びず。
1979年に更にその下位に、ヴァン・ド・ペイ(地域ワイン)というカテゴリーを作ったところ、こちらはロワールや、コート・デュローヌ、ラングドックでは盛んに生産されるようになります。

ヴァン・ド・ペイ・ドック
という、皆様も聞いた事あるでしょう。
オック県で生産されるワインが最も生産されていました

ヴォークリュズ(ラングドック)、ジャルダン・ド・フランス(ロワール)も良く聞く名前です。

で、時は過ぎ、EUが拡大するにつれ、各国のワインカテゴリーの在り方がバラバラでは良くない、EU全体で共通の指標を作ろうと言う事になります。
そこで新しいヒエラルキーと名称が考案されますが、基本的にはフランスの制度を基礎に据えています。
AOCはAOPとなりますが、フランスAOCはAOPの範疇なのでそのままAOCを継続する事に。
AOPという表記でももちろんOK,イタリアでも同様。

で、その時フランス政府は、有名無実になっているVDQSや名称だけあって生産がゼロのヴァン・ド・ペイ(これが結構あるんだ)を見直すことにしたんです

VDQSは廃止、AOCに昇格するか(統合もあり)、ヴァン・ド・ペイと同じカテゴリーに遷移するかどちらかになりました。
ヴァン・ド・ペイはIGPというEUのカテゴリーを名乗る事になり、フランス9地域で73(のはず)の名称に刷新されました。

73って多いようですが、フランス全体なんで。
92年に最後に改正された時、ヴァン・ド・ペイの名称は157もあったんです

因みに生産ゼロの名称の一つ、
ヴァン・ド・ペイ・ド・ラ・セーヌ・エ・マルヌ(なんとシャンパーニュ地方のヴァン・ド・ペイ)
もちろん見た事ありません

これも超マイナー
ヴァン・ド・ペイ・ド・デュッシェ・ドゥゼ
↑ どこの名称かわかったらすごい(ラングドックらしいが、どこだ)、一度も見た事ない


そうして出来た新たなIGPですが、中身はヴァン・ド・ペイの基礎を踏襲しています。
数を精査したんですね

現在、IGPの中には

広域の地方名を名乗る名称
県名に順じた名称
小産地を名乗る名称


の3つの種類があります。


今日のIGPコリーヌ・ロダニエンヌは、「ローヌの」と地方名を名乗る広域名称です
コリーヌは丘
この名称は北ローヌ(セプテンリオナル)に与えられた名称で、コートロティやコンドリュー等のAOCの外側に当たる地域で作られた正に丘のワインです

で、やっと今日のワインですが(前置き長い?)

名前の通り、ワインはヴィオニエ100%

ヴィオニエのワインと言えばコンドリューです
シャトー・グリエでもいいけど、今日はあの特別なワインは置いといて。

元々栽培が難しく、病気にもかかりやすいヴィオニエ。
どこでも栽培できるシャルドネとは大違い、一部の土壌でしかその高貴さを出しません。
とても難しい品種です。
その香りの良さ、酸の上質さを認める人は多くても、コンドリュー以外では広まりませんでした。

第二次大戦後、耕作する人がいなくなってしまった事もあり、コンドリューではヴィオニエが絶滅の危機に瀕します。
それを救ったのが、今日のジョルジュ・ヴェルネさんです

彼は私財を使って畑を開墾、農業がしやすい環境を整え、自らもワイン販売の拡大に努めます。
その努力が何十年も続き、コンドリューの名前は世界で注目され、賞賛されるようになります。

そうして栽培地は拡大したのですが、今度は畑を広げ過ぎて、コンドリューとしてどうなんだろう、という議論も起こります
儲かると思って参入する人が増えると質が落ちる、ってよくある事ですが。

そこで、コンドリューの生産者が集まって(もちろんジョルジュ・ヴェルネ氏も中心メンバー)、もう一度しっかりとコンドリューの畑を線引きする事にしました。
そうして標高が高すぎる畑や、斜面の下過ぎる畑は「コンドリュー」の名称からは外されることになり、
代わりにヴァン・ド・ペイ・ド・コリーヌ・ロダニエンヌを名乗る事になったんです


そうやって出来たのが今日のワインです。
これだけ言うのに、長かったー

ジョルジュ氏は既に鬼籍ですが、今でも狭いコンドリューでは、ジョルジュ・ヴェルネの名前はみんなから尊敬されています
ジョルジュ・ヴェルネの
コンドリュー コトー・ヴェルノン
コンドリュー シャイエ・ド・ランフェール

は、絶対飲んでおくべき古典コンドリューです

今、全然入荷しませんけど
あったら買いですよ

コリーヌ・ロダニエンヌはコンドリューの名称は名乗れませんが、その分お値打ち。
しかも名家ジョルジュ・ヴェルネのヴィオニエです

いい香りです〜
酸があるので、ゲヴェルツみたいに飲み飽きません、そこがいいね
下手なコンドリューよりもいいかもしれません。

20年になってラベルの文字が紫色になりましたね
19年まで青だった。

コンドリューだと諭吉覚悟ですが、これなら一葉さんでお釣りが来ます

寒いけど白飲みたいっていう時にどうですか〜
樽香がないので和食にもいいですよ、意外かもしれませんがスパイス(四川やカレーとか)も引き立つんです

あ、店頭にはちゃんとジョルジュ・ヴェルネのコンドリューもありますよ
テラス・ド・ランピールですが。

過去のジョルジュ・ヴェルネのブログはこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/480360403.html







posted by cave MITSUKURA at 19:57| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月09日

福袋ブルゴーニュと20歳の03ワイン


今日も良く晴れてる名古屋です

20歳のお祝いの方、いい天気で良かったですね
18歳から成人になっても、まだ全国的には20歳での祝典が多いようですね。
そして、だから「成人式」って言わないんですね〜、なるほど

20歳のお祝いの方の2003年ワインは後ほどにして、先に福袋のブルゴーニュ当たり(大当たり)を紹介します

当たりはこれです ↓

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コント・ジュルジュ・ド・ヴォギュエ シャンボル・ミュジニー2019
ロベール・グロフィエ シャンボル・ミュジニー1erレ・ゾードワ2017
フィリップ・パカレ ヴォーヌロマネ1erレ・ショーム2019
ルイ・ジャド ジュヴレ・シャンベルタン1erクロ・サンジャック2017
ミッシェル・マニャン モレサンドニ1erモンリュイザン2018
メオ・カミュゼF&S マルサネ2019


他にも1万円前後のワインはありますよ〜

ヴォギュエ、村名ですが店頭で税込68000円です

正直、もんのすごい赤字ですが、せっかくやるならこれくらいやらないと
是非、挑戦してみてください

当然ながら、転売禁止
転売目的での購入は固くお断りします、発覚の場合は法的措置も検討します。


それから、これまで残念ですが、希望のワインでない物が出た時に、「いらなーい」などと発言する人がいらっしゃいまして…
そういう方は正規のお金を払って、飲みたいワインを買ってください
福袋は遊びのつもりで、当たればラッキー・外れても飲むからいっか、くらいのお気持ちで臨んでくれると嬉しいです

野暮は言いっこなしよ




では、前回の続きで、今年20歳を迎える方にも、2003年のワインを二つ紹介します

その前に、2003年の事、覚えてますか?
ヨーロッパではかつてない熱波が襲来して、死者が多数出るほどの猛暑になりました

北ヨーロッパではエアコンの無い家も多くて、パリやモスクワでもみーんな、外に出て広場の噴水に足をつけてたり、外で寝る人がいたり。
畑の野菜も水不足で枯れるか、カチカチになって売り物にならず。
ボジョレー・ヌーヴォーが8月中旬に収穫を開始して、めちゃくちゃ驚かれました。

あれから二十年(綾小路きみまろ風で)

猛暑や早い収穫が当たり前になって来たフランスですが、あの時の衝撃は忘れませんね〜
ブドウ畑も水不足で実が小さくなり、凝縮感はすごいけれども、暑さで熟度が上がり好きで酸が少なく、熟成には向かないとも言われました

そのせいもあり、03年は今現在、流通してる物がとても少ないのです


ではワインの中身を。
02と同じくどちらもボルドーの赤ワインです
(スペインやイタリアなら比較的見つけられるかもしれませんが、来歴のきちんとしたブルゴーニュで02,03はまずないです)

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写真左から、
シャトー・ボーダン

このワインはとてもお値打ち、3000円台で買えます
AOCはリストラック、シャトーはリストラックの中心から少し離れた内陸、フルカ近辺にあります。

こじんまりしたシャトー ↓

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HPより

作付け面積はカベルネソーヴィニョン53%、メルロー45%、プティヴェルド3%
03年も含め、各年の中身は非公開みたいです。

03年はクリュ・ブルジョワに選出されてます(この頃まだ揉めてます)
若い内は真っ黒な外観だったようですが、今はどうなんでしょうか?
澱は少な目ですが、慎重に扱ってくださいね


シャトー・オルム・ド・ペズ

こちらはサンテステフのクリュ・ブルジョワ・エクセプショネル、2003年に選出されています。
ブルジョワでは有名な優良シャトーです
ポイヤックの5級、ランシュ・バージュと同じ経営です。

昔は、レ・ゾルム・ド・ペズと言っていましたが、2003年から「レ」を取って、オルム・ド・ペズと改名しています。
フランス人以外にはリエゾンが発音しづらいからでしょうか???

HPでは、03の紹介で夏の暑さに言及しています。
「20世紀では8つしかなかった暑い年ですが、03年はとんでもない猛暑で8月にブドウが成熟するのは前代未聞」
うんうん。
それでもボルドーはまだよかった方で、何とか7月に降った少しの雨で9月上旬の収穫開始まで凌げた、と。

こちらは諭吉さんとちょっとですが、格付けワインにも劣らない高品質です
流石はカーズ家

今、きっといいブケがするでしょう
オススメです。









posted by cave MITSUKURA at 15:14| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月07日

新成人02ワイン



1月14日から発売の新春ワイン福袋(勝手に命名)ですが、シャンパーニュだけ、ひとまず内容を決めました
同じ内容でイベントページにも載せてあります

当たり(一部ですが)はこちら ↓

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クリュッグ グランキュヴェNV
ポルロジェ サーウィンストンチャーチル2013
ゴッセ セレブリス ロゼ2007
ローランペリエ グランシエクル ロ―ヴNV 2本
ペリエジュエ グランブリュット グラスセット
ドラモット ブランドブラン


他にもありますが、価格的に高額なのは(順番に)こんな感じです

今年は同一銘柄は多くても6本、大抵は3本くらいずつ、色んな種類を入れます。
なので、〇〇祭り(毎年何個も買ってくださる方で、同じアイテムが何故か集中してしまう状況をこう表現してくれました)にはなりにくいので大丈夫。
これで3本同じ、とかなったら、それはそれで別の強運があると思います

どうせシャンパーニュ飲むから、っていう方には是非チャレンジしていただきたいですね


そして、問題はブルゴーニュだ

やっぱり値上がりが響いて、豪華当たりを何本も作れないです…
多少の赤字は覚悟の上ですが、やっぱり高いなぁ
それでも、皆様が「おっ」と思うようなワインを何本かは入れないとね
連休中には決めるつもり。



さて、この3連休で成人式の自治体が多いでしょう
いつからでしたっけ?18歳が成人になったのは。

それでも飲酒は20歳からなので、お間違えなきよう
成人式のジョークで、新成人の抱負が「禁煙」ってのがあったな
↑ アカンやつです

ミツクラにも新成人を祝うバースヴィンテージワインがいくつかあります
(今年の成人式は2022年度で、2002年4月〜2003年3月生まれの方が対象)

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まずは2002年
全部ボルドーの赤ワインです。
左から、

シャトー・オー・マルビュゼ

ボルド―、メドックのサンテステフにあります。
クリュ・ブルジョワ(エクセプショネルか?)でも優良なシャト―で人気です
今みたいな温暖化が顕著になる前にはシュル・マチュリテ=過熟と呼ばれる程、収穫を待って濃密なワインを生産していました。

サンテステフは粘土質の土壌が多くなっているので、元から重厚な方ですが、ジャミ―って表現が似合う果実味豊かで凝縮したスタイルが80年代後半には珍しかったです(でも若い内は真っ黒でタンニンもがっちりあった)
まるでナパのようだった、今は流石にもっとナチュラルだろう。

02年は既に良いブケがします、やっぱり熟成したワインはこうであって欲しい

しかも諭吉さんでおつりがくる、優秀なワインです


シャトー・ムーラン・サンジョルジュ

こちらはサンテミリオン
てんちょ、大好きです
前に何度か紹介しましたが、直近はこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/489835813.html

オーゾンヌのオーナーのボワティエさんが、オーゾンヌ以前から経営しています。
メルロー80%、カベルネフラン20%
毎ヴィンテージハズレなし、のワインです
こちらも優秀なコスパ


シャトー・オーバージュ・リベラル

またメドックに戻って、こちらはポイヤック、格付け5級です
同じくポイヤックで2級にピション・ラランドのお隣ですので立地は最高。

カベルネソーヴィニョン80%、メルロ20%
でカベルネ比率が高いのが特徴、他のシャトーがメルローにシフトしてもここはセパージュは変えず。
しかし、若い内は濃いというよりは繊細でややシャープともいえる印象でした。
02くらい熟成してると、もう黒さやタンニンは全く気にならず、丸いツヤのある味わいになってていいですよ


シャトー・オーブリオン

説明要りませんかね?
ご存知、5大シャトーの一つ。
この02年は奇跡的に、まだ5桁です
(しかも最初の数字は8)
オーバージュリベラルと価格の間が開きすぎててすませんが。

てんちょも飲みたい、誰か付き合ってくれませんか


2002年のフランスは、正直言ってあんまりビッグヴィンテージとは言えません
ですが、上記のワイン達は来歴保証アリ、状態も非常にいいので安心して飲めます(そして美味しい)

05や09と比べてとやかく言うもんじゃありません
新成人さん達は20年を噛みしめるにはきっと経験が足りないと思いますが(当たり前)、これをきっかけにまたヴィンテージワインに挑戦する気になってもらえたら嬉しいですね

次回は03と、福袋ブルゴーニュを。







posted by cave MITSUKURA at 17:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月05日

今年もよろしく、福袋販売します


2023年、明けましておめでとうございます
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

カーヴミツクラは今日から営業開始です

が、とにかく、店内が寒い
人がずっと居なかったせいもあって冷え切ってます
あれもこれもやらなきゃいけないけど、ストーブから離れたくない


                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        
今年もシャンパーニュ&ブルゴーニュ赤の福袋を販売します
販売は1月14日(土)から。
どちらも6000円税込、各60本(予定)


当たりワインは最終決定までもう少しだけお待ちください。
決まったらこちらでも案内しますので。

では〜







posted by cave MITSUKURA at 15:40| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする