2023年05月22日

「バ」です


もう夏ですか

台風2号とか、黄砂とか、地震もだけど、陽気が変なのか
まだ夏は来なくていーよー


フランスの畑も順に開花しています ↓

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どなたか忘れました、SNSより拝借

早い、20年前より1ヶ月は早い


そう言えば、ビオ栽培でのカバークロップの生育について、お尋ねになった方がいらっしゃいまして。
(カバークロップとは、ブドウ畑の雑草の事です、地表を覆う植物を指します。これがある事で斜面の土砂の流出を防いだり、土壌表面の水分を奪い合うのでブドウはより深く根を伸ばす、などの効果があります)

ビオは基本的に除草しませんので、生やしっぱなしです
(作業の邪魔になるので抑えたり、上部を刈ったりする人もいますが)
なので、こんな光景は、ままあります ↓

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こちらもSNSより拝借、誰のだったかなぁ

草ぼーぼー、ブドウ木の列、5または6列、確認できますか?

もはやブドウが主体か疑問なほど、わはは



では、今日はこのワインを紹介します

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ジョセフ・ロティ ジュヴレイ・シャンベルタン キュヴェ・ド・クロ・プリュール・バ2011


長い名前ですが、ブルゴーニュの赤ワインです。
ピノノワール100%

高騰品薄が激しいブルゴーニュですが、珍しくこんなバックヴィンテージが入荷して来ました
今時2011が買えるって、まずないのでは。
価格も妥当です

ジョセフ・ロティ、とても古いドメーヌなんですが…
HPありませんねぇ
情報が少ない。

このドメーヌはジュヴレイ・シャンベルタンで1610年から記録がある栽培家であり、ドメーヌとしても19世紀に遡る超老舗です。

周りにも著名なドメーヌがいっぱい、ジュヴレイの中心にあります。
ドメーヌのご当主は現在12代目(ドメーヌとして)という歴史の長さ。
(前当主がお兄さんだったんですが、15年に急逝してしまってます)
それ故、所有する区画にも古木が多く、周りからも一目置かれる存在です

今日のワインは前当主のフィリップ・ロティさんの時代のですね
彼の名前のフィリップ・ロティというラベルもあるんですが、今は統一されて全てジョセフ・ロティとして販売されています。

ドメーヌ名のジョセフ・ロティは現当主ジャン・ピエールさん(とその前の当主フィリップさん)のお父さんの名前です。
彼は80年代から区画ごとのテロワールの違いを表現出来た数少ないワインメーカーの一人として称賛されていますが、取材やインタビューが大嫌いだったようです。
ワインの情報は一切開示無し、訪問も受けないという頑固っぷりだったそうで。
なのでHPもないのかな…

ワインは美味しいので文句なし。
ワイン生産者が外交的で素晴らしいって、勝手な理想&幻想だよね
マスコマ苦手もアリだ。さんせー



さて、ワインですが、今日のワインは1級ではない区画名入りです
ブルゴーニュでは村名クラスでも区画名を入れると、1級と同じ規制を受けますので実質的な1級と言えばそうかも。

そして、ちょっとややこしいですが、今日のクロ・プリュール・バは村名区画なのですが、すぐ隣のクロ・プリュールは1級畑です

Bas=バ(下部の)が付くと村名になるんです。
まぁ、斜面の下に行くと評価が下がる(というか上部の方が水はけがよく評価が高い)のです。

ここです ↓

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ブルゴーニュワイン委員会より、下も同じ

拡大すると ↓

ジュヴレシャンベルタン クロ・プリュール・バ1.png

斜面の上から、
特級マジ・シャンベルタン
1級クロ・プリュール
村名クロ・プリュール・バ

と並んでいます。

いい序列だなー
村名と言えどもいい場所です

ジョセフ・ロティは樽の香りがはっきり付いたものが多く、若い内は新樽&焦がした香りが顕著でした
好き好きが分かれるところですが、13年の熟成を経てどんな香りになってるか、楽しみですね。

飲み頃を示す澱が結構出ていますので、落ち着かせてから飲んでくださいね
運んだ当日に飲むのはやめた方がいい。
濁ったワインになってしまうので。

これ、6本しかありませんが諭吉さん一人と野口君1.5人で買えますので、是非挑戦してみてください〜

てんちょも飲みたい










posted by cave MITSUKURA at 17:13| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする