2023年12月09日
良いワインとは
今日は快晴で冬とは思えない陽気の名古屋でした
常々、自然派ワインなるお酒を持て囃す人たちを見て、疑問しか感じなかったわたくしですが。
衝撃ともいえる業界大物のインタビューがネット上で騒がれています
これは、フランス雑誌のフィガロがブルゴーニュの超高級ワインを作る、ドメーヌ・ルロワのオーナーのマダム、ラルー・ビーズ・ルロワさんに行ったインタビューです。
フィガロの写真がコピーできませんで、日経プラスウーマンから拝借(怒られるかな)
その中で彼女は、
Le vin nature, c'est une connerie、
つまり、
「ナチュラルワインなんて愚かな事です」と語っています
わっはっはー
言っちゃいましたねー
フィガロの記事はこちら ↓
https://avis-vin.lefigaro.fr/tops-selections-vins-spiritueux/o157037-rencontre-exclusive-avec-lalou-bize-leroy-legende-et-doyenne-des-vins-de-bourgogne-le-vin-nature-c-est-une-connerie
(12月5日掲載)
ビーズさんは、フィガロが選ぶフランスの優良ブドウ栽培家50選の内、5位に選出されています
記事はその際のインタビューです。
幼いころから父親についてワインを試飲し、畑では何をすべきか、ブドウとどう付き合うか学んだそうです。
(彼女の父親はブランデーの販売で財を成し、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティの株式を半分取得しています。
それと同時に戦争もあって低迷していたDRCの畑を刷新したり、再興に尽力しています)
世界でもトップのワインを作る人になっても「毎年勉強」「いまだに見習い」と、自然に対する謙虚な姿勢のビーズさん。
しかし、方針の違いではDRCのもう一人の株主のヴィレーヌ氏と対立したり、父親から譲られた株式の半分を持つ実姉とも上手くいかず、結局DRCは退任させられてしまいます。
ルロワのビオディナミはDRCでは受け入れられなかったんです。
女傑と言っていいキャラクターの女性で、歯に衣着せぬ率直な物言いで、業界の有名人、その他いろんな人たちを震え上がらせてます
批判も多い方ですが、確固たる信念があるのは間違いない。
今年91歳になるビーズさん、健康を不安視する声が多いと思いますが、年齢的にも当然では。
近年ではヴォーヌ・ロマネのアルヌー・ラショーの若手、シャルル氏と親交を深め、畑仕事や醸造のノウハウ等を授けているみたいです
インタビューは長めですが、その中で、
「ビオディナミは何かに張り付ける為のラベルじゃない、昔の畑はビオディナミだった。それは命を尊重する事だ」
と語っています。
うんうん、そうですね。
そして決定的な発言。
「ナチュラルワインなんて〇ソだ(お下品なので伏字、ゴミと同然と言ってますね)、手を加えない事がワインにとっていい事ではなく、手を加える事が必要なんだ」
と。
畑仕事の無農薬と、醸造のSO2不使用、デブルバージュなし等とは違うと、一線を画する発言ですね
インタビュー、簡潔ですがやや長め。
中には、剪定をNGとする発言もあり、それなら、そもそもブドウってつる性の植物なんだし、仕立てるのも不自然な事なんじゃないのかなー、と突っ込みたくなったりする所もある
美味しいワインとはどんなワインだろう
と考える時、
私は、香りが豊かで変化に富み、味わいは深く滑らかでバランスが取れていて、余韻が心地よく続くのが「良いワイン」だと思います
そして、個々のの品種やタイプによって、どんな香りが良いか、味わいは重いのがいいか、軽めの方がいいか、等分かれていくでしょう。
おそらくほとんどの作り手はそうなるように尽力してるはず。
そこに健康とか、化学NGという要素が入り、どうも極端な方に偏ってませんか、自然派ワインって。
ビオディナミも完璧にしようとすると、まるで宗教だし。
健康、健康って言うならお酒飲むのやめなはれ
↑ これに尽きる
人類最後の宗教、健康(誰が言ったんだっけ?)
健康の為なら死んでもいい
今や投機の対象にまでなってるワイン、本来の目的以外の思惑まで巻き込んで混沌としてきた。
何が良いか、そこは各個人でそれぞれ違った考えがあるのは当たり前
大事なのは人の言った事を鵜呑みにするんじゃなくて、政治でもワインでも人生でも、自分でちゃんと考える事、ではないだろうか
てんちょは楽しくお酒が飲めたら何でもいーよー
そのお酒が美味しかったら尚いーねー
さて、あなたはナチュラルワイン信望派?