2024年04月29日

昔の価格で売ってます



夕方からになる予報の名古屋
今は曇っていますが、そのせいかやや蒸し暑い。
ようやく花粉が終わってくれて嬉しいです



今日は「どうしてこれが売れないんだろうシリーズ」第2弾で、このワインを紹介します
やっぱりブルゴーニュです。

IMG_3407.jpg

シモン・ビーズ サヴィニー・レ・ボーヌ1erレ・マルコネ2017

赤ワインです、ピノノワール100%

ブルゴーニュの赤ワインは圧倒的にニュイの有名どころが人気で、誰もが
シャンベルタン
ミュジニー
ヴォーヌ・ロマネ

といった銘柄を無条件に崇めてる半面、
ボーヌ
ポマール
ヴォルネイ

という歴史のある銘醸畑には見向きもしない傾向があります
これって日本だけの事ではなくて、世界どこでも同じらしい

コート・ド・ボーヌにはコルトンという唯一赤のグランクリュもあるんですが、あんまり売れていない…

という現状ブルゴーニュですが、それでもコート・ド・ボーヌの赤に優れたワインがあるのは間違いありません
今日のシモン・ビーズもコスパ良しの非常におすすめです。


シモン・ビーズがあるサヴィニー・レ・ボーヌは、コート・ド・ボーヌの北側、コルトンの丘からボーヌへ続く丘陵の間で、ペルナン・ヴェルジュレスとアロース・コルトンの南に位置しています。
村の真ん中にがあって、ちょうど二つ折りの往復はがきみたいにV字の構造になっています ↓

サヴィニー・レ・ボーヌ.png
ブルゴーニュワイン委員会より

中世から修道院、マルタ騎士団など由緒正しい所有者によって管理されてきた畑が多くあります
特級はありませんが、1級の区画が22もあるんです。

サヴィニー・レ・ボーヌのブドウ畑は355haもあります、そのうち90%ほどが赤ワインです。
確かにサヴィニー・レ・ボーヌの白ってほとんど見たことがないかも


シモン・ビーズは1880年創業の老舗です
最初は小さな自社畑のワインをネゴシアンに売っていました。
この当時はワインを作る人とボトルに詰めて販売する人は分業制で、こうしたことは当たり前の事でした。

その後の3代目の孫も同名のシモンさんといい、優れた醸造家だった彼は1950年代にドメーヌ元詰めを始め、愛好家やレストランで人気になりました
その息子さんのパトリックさんが1970年代にドメーヌに入ると、さらに評判が上がり、畑を拡大しグランクリュも手に入れることが出来ました

domaine-simon-bize-3.jpg
HPより、故パトリックさんとブドウ畑

彼の奥様は日本人の千砂さんで、ご主人亡き後の蔵を義妹さんと仕切っています。
ご主人が突然鬼籍に入ってしまい、小さなお子さんを抱えて、それは大変だったと思います。

7年くらい前でしょうか…
確かNHKの番組でシモン・ビーズが取り上げられたんですが、そうしたら結構な反響があってシモン・ビーズの問い合わせをたくさんいただいた記憶があります
それもあって、シモン・ビーズをご存知の方は多いのではないでしょうか。

こちらのワインは繊細でエレガント、ピノノワールの理想的な姿です
どのワインにも通じるこのスタイル、人気の訳も納得です。

今日のマルコネは1級畑で、谷の南のボーヌに近い方にあります ↓

シモン・ビーズ.png
HPより、下の青い丸がマルコネ

余談ですが、ボーヌにもここと元々地続きの畑で同名のマルコネという1級畑がありますが、その間には現在、高速道路が走ってます
あんまり意識されていないかもしれませんが、マルコネからヴォルネイのカイユレ、シャン・フリオまでずーっと1級畑が続いています。

シモン・ビーズではマルコネ以外にも
オー・ヴェルジュレス
オー・ゲット
オー・フルノー
レ・セルパンティエール

の1級を所有しています。

マルコネは砂質の土壌で、粘土質に比べて香りが特徴的な軽やかなワインになっています
フローラルでありながら根菜の様なアクセントがある香り、フルーツいっぱいの甘いスタイルとは少し違います。
(そうは言っても2009年や2015年どっしり濃厚でしたが)

が、てんちょが飲んだのはもう何年も前の事なので、今飲むともっと複雑で調和した香りになってると思います
7年目の熟成、もう少し待つべきか、悩ましいところ。
中々、2017年のブルゴーニュを飲む機会もありませんので、是非お勧めします。

このシモン・ビーズは昔の価格なので、諭吉さん一人で余裕で買えちゃいます
ミツクラのショップはこちら ↓
https://cavemitsukura.com/product/%e3%82%b7%e3%83%a2%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%83%93%e3%83%bc%e3%82%ba%e3%80%80%e3%82%b5%e3%83%b4%e3%82%a3%e3%83%8b%e3%83%bc%e3%83%bb%e3%83%ac%e3%83%bb%e3%83%9c%e3%83%bc%e3%83%8c1er%e3%83%9e%e3%83%ab/

因みに2019年で13200円税込みです。
しかし、輸入元では今、全てのワインが完売していますし、残念ながらもう簡単に買えるワインではなくなってます

何故、これが未だに9本も残ってるのか不思議なんですが…

ちゃんとした正規品で、来歴・保管共に心配ありません
誰か買ってくれません???















posted by cave MITSUKURA at 14:07| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月28日

シャルドネの基本・ガストロミーの定番


今日はです 一応、まだ4月なんですけど…
道行く人もTシャツ&短パンという姿がちらほら。


こんな日はよく冷えたワインが美味しいです
もちろんビールもアリ

ということで、冷やして美味しいワインを紹介します

IMG_3406.jpg

ラロシュ シャブリ レ・シャノワンヌ2022

誰もが知ってる定番の辛口白ワイン、シャブリです

シャブリはフランス、ブルゴーニュの北にある小さな町ですが周辺には多くのブドウ畑が広がっています。
シャブリは白の辛口のみ、シャルドネ100%でなくてはなりません。
覚えやすい


今日の生産者のラロシュは老舗です

初めてシャブリを作った修道院の地下セラーを今も使っています。
てんちょ、2017年9月に行ってきました ↓

1A269863-9AF4-453F-A66F-474365B0492E.jpg

E653FE4D-1AD8-4485-8D63-C63D2C04E763.jpg
創建当時の土台が見られます

シャブリの物語に欠かせないサン・マルタン教会の隣ラロシュのセラーはあります。
歴史は長いのですが、今の所有者は大手酒販会社であるアドビニです。

ラロシュの基本は前のオーナーである、ミッシェル・ラロシュご夫妻が築いたものです
ミッシェルさんはシャブリ・グランクリュ協会の会長も務めた方で周りからの信頼も厚い人物です。
奥様がずっと前ですがミツクラにも来てセミナーを開催してもらったことがあります

順調なドメーヌ経営に見えたんですが、南仏にまで手を広げすぎちゃったんでしょうか… 
10年以上前にスクリューキャップを採用するなど、新しい取り組みも多かったのに、財政難でドメーヌを売却してしまいました

今、かつてほどではないそうですが、ミッシェルさん達がまたシャブリを生産してるそうです
ドメーヌ・ダンリ、飲んだことありませんが飲んでみたい

その歴史を受け継いだ今のラロシュ、今でもシャブリの代表銘柄であり、変わらずいいシャブリを作り続けています


ワインから少し脱線してサン・マルタンのお話を。
前にも書いたことあるんですが、知ってる方多いでしょうか??

シャブリはワインと並んでキリスト教の歴史にも深い関わりがあります。

聖人サン・マルタンは4世紀ローマ時代の将軍ですが、出身は東欧(ハンガリー辺り)と言われています。
彼は従軍中に攻め落とした城へ入場する際に城門の脇に立っている裸の物乞いを見つけ、自分の赤いマントを半分に割いて分け与えたそうです。
この物乞いこそがキリストで、これをきっかけに彼はキリスト教徒になった、というのが有名なマントの伝説です。
(んー、なんか無理がないか?320年前後に生きてるイエス? ← そゆこと言っちゃだめかな)

サン・マルタンは後に司教となり、ブドウ樹の選定を発見したりするんです(乗って来たロバがたまたまはを食べちゃった)が、数多くの軌跡を起こした言い伝えが残っていて、ワインの守護聖人としても崇拝されています
彼の遺骸はロワール地方のトゥールに安置されていたんですが、イスラム教徒の軍勢が迫ってくる中、避難させた先がシャブリでした

これを機に、シャブリはサン・マルタンを祭る教会を中心にキリスト教徒にとって重要な町になっていきます
今でもサン・マルタン教会の正面のドアは赤く塗られています ↓

78641B26-DEF3-4207-8A84-76B986729D4F.jpg

多くの修道士も集まるようになり、いいワイン作りのノウハウを持った人もいたと思われます。
こうしてシャブリは、優れたワインの町にもなったのでした。

めでたし、めでたし。
こんな訳です。

今でもシャブリではサン・マルタンのお祭りがあります。
そして、ワインの守護聖人にはサン・ヴァンサンもいて、紛らわしいんですが、違う人なんです
サン・ヴァンサンのお祭りもあるんで余計ややこしい。



さて、ラロシュですが、多くのグランクリュを所有していますが、
一番のワインは、
グランクリュ レ・ブランショ レゼルヴ・ド・ロヴェディエンス
です。
レ・クロじゃないんです。
一番東側にある細長い区画がブランショ、朝日が真っ先に当たる畑です 

C29138D0-C183-48D7-87B0-16610E0A58A3.jpg
いい眺めだった

このキュヴェは作柄のいい年だけの生産で、新樽をしっかり使ったコクのある長熟ワインです。
シャブリの切れがありながら長い余韻がある高級品です、機会があったら飲んでみてください
…しかし、今のお値段は結構な金額になってしまってます


今日のレ・シャノワンヌは蔵で最もベーシックなシャブリです
ステンレスタンク発酵ののち、5か月タンク熟成の非常にすっきりした味
綺麗な酸です

切れのある辛口、これぞシャブリ、って感じです
スクリューキャップで気軽に飲めます。

…ですが、HPには記載がありませんねぇ
日本向けの限定かなぁ、買いブドウの様ですし。

今、シャブリも非常に値上がりしていまして、村名でも4000円後半のワインばかりです
お店としては2980円くらいで売りたいところなんですが

このラロシュ、流石に2980円ではありませんが、あと野口君一人で税込みで買えますのでとてもお得です

誰が飲んでも文句なしのシャブリ、シャルドネの酸味、軽やかな飲み口、暑い季節にはこれでしょーってワインです。

しばらくあると思いますので、飲んでみてください〜


*昔の写真は小さくてすみません











posted by cave MITSUKURA at 15:53| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月27日

ひたむきなシャンパーニュ


今日からGW、10連休の方も多いでしょうか?

カーヴミツクラは通常通り、12時〜20時で毎日営業しております
因みにお盆休みもありません。



今日は予約入荷の限定シャンパーニュを紹介します

入荷が大幅に遅れて、注文してたこと忘れてました
(当初は2023年11月か12月に入荷予定でした)

ワインはこちら ↓

IMG_3405.jpg

ルグレ・エ・フィス エキリブル エクストラ・ブリュットNV マグナム

この生産者は初めて扱います。
マグナム(1.5リットル)ですが。

ルグレはシャンパーニュ地方でもマイナーな産地のレコルタン・マニュピュランです。

ランスから南に80キロ弱、車で1時間ちょっとのセザンヌという地区にあります
知ってますか?
ここ ↓

セザンヌ.png

シャンパーニュ地方は広大な産地で5つの県に亘って広がっています。
村単位でクリュ(特級や1級、ただのシャンパーニュ)を名乗りますが、その数は319にも及びます

一般の方でクリュ(村)の名前を10個言えたら、結構シャンパーニュ通かも。
中々10個出てこないもんですよ

中心となる都市は、ランスエペルネで、代表的な地区は3つ。

ランスの南に広がるモンターニュ・ド・ランス
マルヌ河添いのヴァレ・ド・ラ・マルヌ
エペルネから南にあるコート・デ・ブラン
です。

これに加えて、
最南端オーヴ県のコート・デ・バール
が、生産量の多い地区です。

他にも、今日のセザンヌトロワヴィトリー・ル・フランソワという地区がありますが、限られた畑しかなく、知名度はあまり高くありません

全体はこんな感じ ↓

シャンパーニュ産地.png
シャンパーニュ委員会より

↑ ちょっと見づらいですが、黄色い部分がブドウ畑です。
途中で畑のない白い部分が沢山ありますよね?
シャブリが孤島の様になってるのと同じように、シャンパーニュでもブドウ畑は歯抜けになってるんです。

てんちょ、東はシャローン、南はアヴィーズまでしか行ったことありません
オーヴやヴィトリーはどこから行っても不便で遠い。

さて、今日のセザンヌです。
シャンパーニュファンの方は多いと思いますが、この地区に詳しい人はまずいないでしょう

コート・デ・ブランよりさらに南へ行ったこの地区、30弱の村が認定されているようですが全て村名クラス(89〜80%クリュ)です。
このセザンヌも村と村のブドウ畑は連続しておらず、所々で断絶しています。

ルグレ・エ・フィスは北側の、タリュ・サン・プリという村にあります。

ここは85%クリュ、ブドウ畑は全部で40haしかありません。
そのうちの72%がピノムニエです。
メゾンが1軒、協同組合が1軒とレコルタンが8軒だけの小さな集落です

ルグレはここで4代続くブドウ栽培家で、1965年にジャン・ピエールとジャクリーヌの夫妻がジャン・ピエール・ルグレを立ち上げました
その後86年に息子のアランが加わり、両親の引退後の2006年に現在の名称に改め、新しいスタートを切っています

セザンヌを代表する作り手と言って良いでしょう

ブドウ畑は4つの村にまたがって5haを所有、シャルドネ40%あとの2品種を半分ずつ植えて、サステイナブルな農業に取り組んでいます。
ビオディナミです。

domaine-legret-et-fils-1.jpg
HPより

茶畑のように整然としていますね

ラベルもその意思を表現したデザインで素敵です

セザンヌの様々な場所のブドウをうまくブレンドすることでセザンヌらしさ=テロワールを表現したい、との思いで瓶熟にも最低4年〜6年をかけています
気合入ってますね

今日のエキリブルはフランス語で「バランス」の意味で、正に蔵のコンセプトを表現したキュベです

ピノムニエ40%、シャルドネ30%、ピノノワール30%
瓶熟期間は5年以上

ドサージュ5g

今日のはマグナムですし、香りと味には特に期待できますね
手間暇しっかりかけて作られていますが、NVですし、お値段は一般的なマグナムシャンパーニュと変わりません。
諭吉さんと一葉さんが各1人、あと少しチャリン、です。

こういうのをみんなで飲めると嬉しいですね

連休中にお出かけする方、大勢で集まる方、おすすめです〜
もちろん一人または二人で飲むのもアリ









posted by cave MITSUKURA at 15:35| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月25日

昼飲み&アウトドアに是非


街路樹のツツジハナミズキなんじゃもんじゃの花が綺麗に咲いてます

今週は全国的に雨が多いようですね
ですが今日の名古屋は暑いくらいの快晴です

今日は到着予定のワインが届かず

物流の2024年問題で、これまでのように予定できない取引先が増えました。
しかし、週の半ばで集荷の時点でパンクするとは
ワインの状態がひたすら心配



このところブログ書いておりませんでした。
今日は非常にお手頃なお酒の紹介を簡単に

bouteille-cidre-bretagne-2020-brut-web-209x768-1-120x441.png

ヴァル・ド・ランス シードル・ド・ブルターニュ ブリュットNV

フランス、ブルターニュ地方リンゴ酒(スパークリング)です

フランス語のシードル、英語だとサイダーですが、今日のは低いですがアルコール4.5%のお酒です。
ノンアルじゃありません。
ワインと同じように法規制AOCがあります。


これ、ずいぶん前にも紹介しましたが、覚えてる方?
これです、詳細はこちらをご覧ください ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/477742496.html?1714032387

コロナ以前の記事でした、今回、久しぶりの再入荷です。
今回入荷したボトルにも2022年の地域コンクール金賞のメダルシールが付いています

ここは農協で、沢山のリンゴ酒を生産しています。
有機栽培の地元のリンゴ(または梨)を使用しおり、ボトルの原料がどこから来たのか追跡可能であるように厳格な管理をしています

てんちょ、相変わらずシードルの原料になるリンゴも梨も全然知らないままですが
まぁ、日本にありませんし。

同じヴァル・ド・ランスの生産では、今日のシードルよりも、これをよく見かけるのではないでしょうか
クリュ・ブルドンという上級シリーズです ↓

new-project-7-256x1024-120x480.jpeg
HPより、フランスでもNO.1らしい

今日のシリーズには甘口のドゥーもありますが、まぁ辛口のブリュットがいいかな、と
辛口と言ってもリンゴの風味がボリュームいっぱいなので、フルーティです

気軽に飲めてとても美味しいです
今でもやはり税込み1000円以下です

やっぱり、湯飲みでガレットが定番でしょうか

今日みたいな日にはお昼から飲めますな
アウトドアにもおすすめ、夏のお酒です〜









posted by cave MITSUKURA at 17:22| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月20日

やっぱり来た寒気


夏日の名古屋、もう上着は不要です



昨夜、やっぱりブルゴーニュ、シャンパーニュではストーブが稼働しました ↓

IMG_3390.jpg
Bourgogne Aujourd'hui SNSより

気温がマイナス3度にまで下がったそうですが、今のところ被害はそんなになかったみたいで、良かったです。

今年は温暖化が顕著になって以来の平均では、ブドウの発芽と生育は少し遅めのスタートでした。
(50年の平均としては全く遅くありませんが)
それなのに冷気の南下も遅くやって来た、そういう自然のサイクルなんでしょうけど、人間の思惑通りには行きませんねぇ


今日はワインの話はなし。
皆様はGWにはどこかへお出かけになりますか?
てん著は仕事しております〜

もう来週には連休に備えないといけません
あっという間の5月になりそう











posted by cave MITSUKURA at 16:08| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月19日

夢を分かち合おう


黄砂と花粉、あとPM2.5なども入ってます??
ここ数日、ずっと空気がよどんでいるような


フランスは昨日と一昨日で夜の気温がかなり下がったようで、霜の被害が出たかどうか心配しております。
一部の生産者では畑にストーブを待機させていましたが、どうだったんでしょうか




店頭には春らしいワインが入荷しています

ロジャーグラート コンパルティールドリーム.png

ロジャーグラート コンパルティール・ドリーム2020

今年で3年目のアーティストボトルです
白のカヴァ(スパークリングワイン)、辛口です。

ロジャーグラートはスペイン、カタルーニャのペネデスでカヴァを生産する大手です
全てのカヴァはヴィンテージ表記あり長期瓶熟、と品質のために妥協しない尊敬すべき作り手です。

ロジャーグラート.jpg
一瞬、〇ン・〇リニヨンに見間違えそう…


ロジャーグラートは1882年創業で、2022年に140周年を迎えた記念に初めてこのコンパルティールを生産しました
2022年は同時に日本への輸出を始めて25周年にも当たり、この特別なボトルは日本向けだけに生産された特別なカヴァなのです。
販売期間・本数限定です

コンパルティールとは分かち合う、という意味で、障害のある芸術家の作品をスリーヴァボトルにデザインしています
売り上げの一部が障害者の自立支援に寄付されています。

3回目の今年は富士山を描いた吉野公賀さんの作品を採用しています
「夢」という題名のこの絵画から、カヴァもコンパルティール・ドリームと名付けられました。

2020年産のブドウのみを使用
マカベオ50%、パレリャーダ30%、チャレッロ20%
瓶内二次発酵で瓶熟20か月の本物です
常にシャンパーニュで言うところのキュヴェ(一番搾り)だけを使用しています。

細やかな泡が長く続き、焼き菓子のような香り、コクと旨味がある辛口です
美味しいですよ。

価格は非常にお手頃なのも嬉しい(野口君3人でおつり来ます)

これからは特に冷やして楽しめるワインの季節なので、非常におすすめです
プレゼントにもいいですね。

ぜっひ飲んでみてください〜







posted by cave MITSUKURA at 13:48| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月17日

日本ワイン勉強できました


黄砂と花粉のせいでしょうか… 鼻も喉もグズグズします

そんな中、今日は日本ワインの試飲会に行ってきました

全国あちこちから9社が出展されてました。
結構盛況だったので写真撮ってないですが

初めてお目にかかるワイナリーもいくつかありまして、良い経験になりました

鳥取の北条ワイン醸造所

noimage.jpg
HPより

ご存じですか?
昭和19年に醸造免許を取得し、酒石酸を生産してたそうです。
鳥取は梨のイメージですが、同じく果樹のブドウも歴史があるんですね

甲州のスパークリングワインですごいのがありました ↓

sky-white_1-17.40.23.jpg

瓶内二次発酵で熟成10年以上って書いてあったけど、本当なんだろうか…
美味しかったです


高知の井上ワイナリー

こちらは平成28年設立のワイナリーで、ブドウ以外の作物もあるようです。
ラベルデザインが素敵です ↓

0820155553_64e1b8f9bf4d0.png

…これは試飲できませんでしたが(色違いラベルにシャルドネが飲めました)、アルバリーニョ、気になります
完売してるらしい、残念。
他にも、ミカンワインがあったりと色々興味深いです。

日本ワインは手放しに素晴らしいと言えるものばかりではありませんが、今後も発展していくと思いますので
品質の向上に期待したいところです


てんちょ個人としては、塩尻の林農園さんの五一ワインのナイアガラの極甘口がよかったです

051.jpg
お値打ちですがとてもいい味です。

見つけたら飲んでみてください〜















posted by cave MITSUKURA at 18:34| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月15日

イングリッシュスパークリングあれこれ


すっかり気温が高くなって夏日も出始めるらしい今週の名古屋
しかし、いつまでも花粉が飛び散ってますね、今年はたまらんです

フランスのブドウ畑では展葉が始まってます
今年は霜害もなく、このまま順調にいってほしいです



今日はイギリスのスパークリングワインをいくつか紹介します
店頭にある物とない物が混ざってますので、ご了承ください。

最初に書いときますが、今日は長いです

てんちょ、2月にお休みもらって個人的にロンドンに遊びに行きました

IMG_3285.jpg
王立取引所

イギリスと言えば、イングランド南部やウェールズでのスパークリング生産が盛んで注目されていますが、ご存知でしょうか?

温暖化でかつてのランスの気候が現在のロンドン北部に当たるそうで、シャンパーニュから続く白亜質の土壌もある事から、ブドウ栽培がこの30年で飛躍的に拡大しています

元々、シャンパーニュの輸出先として最重要国であるイギリス、市場も大きくてスパークリングワインは特に人気があります
王室御用達の銘柄もいくつもあり、晩餐会や結婚式でどの銘柄がふるまわれるかがいつも話題になっています。
自国のスパークリングワインを求める需要も大きいのは納得の事情です。


2月の訪問は数日の短い物でしたが、日本で手に入らない銘柄をできるだけ買って来ようと意気込んでいたものの…
市内のワイン専門店と言えども、どこも同じような物しか置いてなくて、全然見つけられませんでした

しかも、今はロゼが人気です
ロゼ、いいんですけど、高いんですよね〜

イギリスのスパークリングワインは後発ですので、既に知られているシャンパーニュの上を行こうと、長い瓶熟で高額な物が多い。
新興産業のワイン生産に参入してくるのは他業種で成功して資金が潤沢にあるドメーヌが多いので、余計に手間暇かけた高級品ばかりなんです。
そうすると庶民にはやはり高嶺の花なんでしょうか、市内ではあまり探せなくてちょっと驚きました

圧倒的に見かけるのが、ナインティンバーでした。
次にハッティングレイバレー、それからガズボーン
ハンブルドンもあちこちにありました。
この4つは日本でも買えますので、ちとがっかり

あちこち歩きまわったのに



では、この7本を紹介します

イギリスのスパークリングワイン.jpg

左から、
1.ハッティングレイ・バレー クラシック・リザーヴNV
2.ラスフィニー クラシック・キュヴェNV
3.ウィンザー・グレート・パーク2016
4.フォートナム&メイスン ブリュットNV
5.バルフォア クラシック・キュヴェNV
6.レックフォード・エステート ブリュット2019
7.デフィニション ブリュットNV


1〜3、5は日本でも買えます、あとは輸入なし(と思います)

1.ハッティングレイ・バレー クラシック・リザーヴNV

ここは現在、イギリスを代表するスパークリングワインメーカーとして一番の知名度を誇っています
ロンドンの西南西100キロ弱のウィールドという場所にあります。
ここ ↓

ハッティングレイバレー.png

1999年設立ですが、そこから5年かけて土壌の調査と研究を重ね、2008年にようやく植樹を始めたと念の入れ様です
オーナーさんは有名な弁護士なので収入では無問題なんだろうなー
コンクールでの入賞も多数あり、醸造長に若きマスター・オブ・ワインを迎えて、ますます発展しています

ハッティングレイバレー2.jpg
HPより 以下同様

ハッティングレイバレー1.jpg

これが蔵の最もベーシックなワインです。
シャルドネ 47%、ピノノワール 32%、ピノムニエ 19%、ピノノワール・プレコス 2%
瓶内二次発酵で24〜48か月の瓶熟。
蝶のマークが示すようにサステイナブルな農業を推進しています
 

2.ラスフィニー クラシック・キュヴェNV

ここはまだ新しいドメーヌです、2010年設立。
オーナーはドライバー夫妻、それぞれ金融業と弁護士として活躍してて、ここもお金の心配なし

ラスフィニーはイングランド南部、サセックス州のアルフリストンという場所にあります
ここ ↓

ラスフィニー.png

ラスフィニー1.png

海まですぐのチョーク質土壌でシレックスが混ざる珍しい土地です ↓

5.jpg

日照量がイギリスで最も多い地域で、低収量と低いドサージュ、全てのキュヴェがヴィンテージという拘りを貫いています

ピノノワール50%、シャルドネ35%、ピノムニエ15%
ドザージュ5g/L.
瓶内二次発酵で瓶熟30か月


3.ウィンザー・グレート・パーク2016

これは高級品です
作っているのはレイスウェイトさん、元々イギリス最大手のワイン商を営んでる方です。
ここも資金いっぱーい

ウィンザーの名前からも分かる通り、ウィンザー城内の敷地にブドウ畑があります
ウィンザー城はヒースロー空港から西へちょっと ↓

ウィンザー城.png
ブドウ畑は南へ5キロくらいの場所にあります
流石、広大な敷地


ウィンザー城1.png
HPより

かつて、ヘンリー2世の時代(12世紀)にはそこでブドウ栽培がおこなわれていたそうですが、いかんせん、その当時では寒すぎでしょう
糖度も十分上がらず、良いワインになったとは考えにくいですね。
そしてブドウ畑は消滅して、イギリスは自国産のワインを持たない時代が長く続きます。

レイスウェイト氏はそれを復興させるべく、2011年に僅か3haに植樹を始め、2016年にファーストヴィンテージの2013を2000本だけリリース、即座に完売したそうです

今日のはその3年後に当たります。
樹齢がまだ若いかもしれませんが、どうなんでしょうか(飲んだことなくて味は不明、すみません)
シャルドネ 64%、ピノノワール 29%、ピノムニエ 7%
瓶内二次発酵で瓶熟36か月


4.フォートナム&メイスン ブリュットNV

紅茶で有名なデパートのオリジナル・スパークリングワインです
シャンパーニュも作ってますが、今回はイギリス産に拘って。
ブランドブランをカフェで飲みましたが美味しかったです

スパークリングワインを作っているのは、コーンウォールのサム・リンドで自社でキャメル・バレーという銘柄のスパークリングワインを生産しています。
シャンパーニュで言うところのMA=マルキ・ダシュテールですね。
OEMです

キャメル・バレーも日本に輸入されている銘柄で知名度高いと思います
1989年創業の老舗です

キャメル・バレーはウェールズの西端にあります ↓

キャメル・バレー.png

キャメル・バレー1568627140W7EBM-large.jfif
綺麗な眺め

シャルドネ、ピノノワール、セイヴェル(割合不明)
熟成の情報なし(ですが瓶内二次発酵で間違いないでしょう)

因みに、フォートナム&メイスンの紅茶味のノンアルコール・スパークリングワインもありまして。
非常に気になりましたが、ノンアルを買うのにも抵抗がありまして買いませんでした(飲んでもいません、酒飲みの悲しい性分)


5.バルフォア クラシック・キュヴェNV

これも日本で買えますがミツクラでは扱っておりません。
この蔵はケント州ハッシュヒースにあります ↓

バルフォア.png

1503はワイナリーのある場所に建ってる古いマナーハウスの築年です。
2002年創業、04年に発売したロゼのスパークリングで有名になりました
ここはスティルワインも作ってる大手です。

ピノノワール、シャルドネ、ピノムニエ(これも割合不明)
瓶内二次発酵で瓶熟9か月
熟成が短いのでオートリゼの香りがするかなぁ


6.レックフォード・エステート ブリュット2019

ここもイングランド南部、ハンプシャーにあります ↓

レックフォード・エステート.png

レックフォード・エステートはロンドンの大手スーパーのウェイトローズが経営する共同農場でワイン以外の農業も行っています。
また、ゴルフや釣りなどのレジャーもできる施設があるような巨大な農園です
美しくて広大な庭があって、ガーデニングが盛んなイギリスらしいです

レックフォード・エステート1.png

ブドウの植樹は2009年から、畑は5ha
シャルドネ、ピノノワール、ピノムニエで作られていますがこれも割合不明です
瓶内二次発酵で瓶熟24か月

7.デフィニション ブリュットNV

このスパークリングワインはロンドンのワインショップのマジェスティックのオリジナルブランドで、ハンブルドンが作っています。

ハンブルドンはイギリス屈指の老舗で、1952年創業です
外交官で軍人のジョーンズ少将が自分の邸宅の庭にブドウを植えたのが始まりです。
イギリス最古の商業用ブドウ畑ですが、ワイン生産は一時休止したのちに1999年に売却され、現在は別の所有者になっています。

ハンブルドン.png
HPより お屋敷って感じ

畑は、クリケット発祥の地であるハンプシャーにあります ↓

ハンブルドン1.png
ここも白亜質の土壌が豊富にあります

シャルドネ、、ピノノワール、ピノムニエ(これも割合不明
ハンブルドンでは瓶内二次発酵で瓶熟35か月ですが、ディフィニションの情報なし。


と、こんな感じです。
あんまり珍しい銘柄が手に入らなかったのは残念でした












posted by cave MITSUKURA at 17:12| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月13日

高貴な甘口・文句なし


名古屋市在住の皆様、今日から名古屋プレミアム商品券・金シャチマネーの申し込みが始まってます
カーヴミツクラでも使えますので、是非お申込みください
てんちょも申し込みます〜



今日の名古屋は暑いくらいの昼間の気温です
桜ももう終わりかな、もう黒い服装じゃない方がいいですね。

決算が終わって、保管期間を過ぎた書類をひたすらシュレッダーにかけてますが、
10年以上前のワインの価格って本当に安い
ついつい見入っちゃう


来週半ばには、フーリエ2021が入荷してきますが、やっぱり21年は高い
めちゃくちゃ値上がりしてます
数も種類も全然ないのにぃぃ

プリューレ・ロックもそろそろ入荷予定です
こちらは種類はぼちぼちありますが、本数は全くありません
そして、こちらもすんごく高いぃぃx

23年はやや価格が下がるかも、なんて一部のネット情報がありますが、人気の蔵は絶対値下がりしないでしょう




今日は甘口の白ワインを紹介します

オレムス トカイアスー6.jfif

オレムス トカイ アスー 6プトニュス2013

ハンガリー甘口白ワイン

前にもオレムスのレイトハーヴェストを紹介しました
今年の頭にも紹介してますね ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/488912190.html
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/502208919.html

今日のワインは500mlボトルです。

トカイの名前を知らずしてワイン通を自称することは許されないでしょう
由緒正しい甘口、正統派ワインです

今日のワインは、エッセンシアに次ぐ甘さの6プトニュス
フルミント 80% 、ハーシュレヴェルー 10% 、シャールガ ムシュコターイ 5% 、ゼータ 5%

↑ この4つのブドウのほかに、カバル、クヴェルスールーという2つの品種を合わせて6品種がトカイ生産に認められています。


トカイはハンガリーの東部にある地名で、首都ブダペストからは200キロ弱かなぁ。
そこから東へ車で30分も行けばウクライナです

ここです ↓

トカイ.png

トカイ村を中心に27の村で構成されています。
(資料によっては26との記載もありますが、具体的な村が全て分からずはっきりしません

この地ではローマ帝国の属州となる前からブドウ栽培とワイン作りが行われており、起源はギリシャやローマよりも古いと考えられています。
カスピ海沿岸のブドウの起源にも近いのでもっともな事です。

そのため、土着の品種は馴染みがない名称ばかりで、ハンガリー固有の品種でもありとても興味深いです

ハンガリーの品種はマジャール語での呼び名なので、日本人には非常に発音が難しい。
しかも文字で見てるから、音が不明でアクセントが分かりません
ワイン用語も然り。

…カタカナの限界を感じます

しかし、てんちょ、そこにしかない固有品種って大好きです


前に紹介した時にも少し書きましたが(覚えてる人いないだろうなぁ)、トカイの法規制は2013年に改正されてちょっと難しくなったと思います
製法と共に糖度での管理が厳しくなったので、生産者も大変かも。

ハンガリーはEU加盟国なのでEU法に準じたワイン法を採用していますが、合わせて任意ではありますがハンガリー独自の法格付けも持っており、二つの法が並行して施行されている状態です。
EU法もハンガリー国内法(任意)もどちらもそれぞれ3ランク構成になってます。

…が、これがまたややこしいだよ

任意の最高ランクはDHCと略され、この表記があるワインは確かな品質であるという信頼が国内ではあるようです
この名称は名乗ることが出来る地域が、ハンガリー国内で7地域に限定されており、どこでも名乗れるわけではありません。

最高ランクのDHCはさらに3つの名称、クラシクシュ、プレミアム、スーパープレミアムに分かれてます。
(ここは英語なのね
任意とは言え、厳格な審査を経る必要があり、名称の中身は保証付きです

因みに、今日のオレムスのラベルには、EU法のPDO(=フランスAOCと同じ)の記載があるだけですね、トカイは特に名前が通ってますので他地域のワインほど「宣伝」が必要ないかもしれません。
それにオレムスは最古のトカイワイナリーであり、ベガ・シシリアの所有なので、余計に色々書かなくてもいいという姿勢なんだろうか。

そして、トカイですがEU法だけでもPDOに属するカテゴリーが9つあります。

1.エッセンシア
2.アスー
3.サーラズ・サモロドニ(辛口)
4.エーデシュ・サモロドニ(甘口)
5.フォルディターシュ
6.マーシュラーシュ
7.ケーシェイ・シュテーレシュ・ボル
8.フェヘール・ボル
9.ペジュグー(これはスパークリングワイン)

サモロドニが「自然のままに」という意味で(これはスラブ語なんですって)、アスーのように粒に分けないで房ごと醸造するのは知ってる方もいるかも
この房にどのくらい貴腐葡萄が含まれるかによって、甘辛の味わいが分かれるのです。

今日のアスーは、粒選りした貴腐ブドウを辛口の白ワインの醸造中に漬け込んで甘さを移したワインです。
漬け込むブドウの量を桶で測って数えます。
この桶、グンツィという名前で24キロのブドウ粒が入ります。

6プトニュスだと6杯
結構ギューギューに詰まってます

桶と貴腐ブドウが粒になってる様子 ↓

image-moyen-eszencia-2.jpg
HPより


法改正前は3から6の表記があったんですが、現在では3と4が廃止され、5と6も任意記載になってます。
糖度が規定以上ならアスーと名乗れるので、桶の杯数を書かなくてもよくなったのです
書いてもOK
3とか6とか、分かりやすかったのに、ちとさみしい気もする

…まぁ、これで、法律うんぬんは書くのやめときますね…
読む人いなくなりそうなので


オレムスのトカイ・アスーは黄金色の深い甘口ですが、同時にちゃんとも感じられます
甘さを引き立たせる酸味がしっかりあって、かなり長熟間違いなしです
10年くらいではあまり変わらなかったりして。

とっても美味しいです

6プトニュスは流石にお値段はしますが、どうせ飲むなら最高の物をどうぞ〜
日持ちするので2週間くらいかけて飲んでも






















posted by cave MITSUKURA at 17:35| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月09日

どれも高くなっておる


日差しが夏の様です
早い気もしますけど、もう食品の保存や、ワインの持ち歩きにも注意した方がいいかもです



4月からほとんどのワインがまた値上がりしてます

これで何回目の値上げなんだろう…
100円、150円の値上げでも、これまで1本3000円以下って思っていたのが、3100円になったらちょっと買う気が減りますよね〜
あーぁ

それと同時に、久しぶりに調べたワインが、びっくりなお値段になってますね

ニコラ・ジョリー サヴィニエール ビュー・クロ2021 11000円税込み

↑ ミツクラの店頭では4000円くらいのを扱ってました
 いつの間にこんなに…

オルネライア レ・セッレ・ヌォーヴェ2020 12100円税込み

↑ えー、これも5000円以下だったのに

はぁ〜(溜息)


ワインの紹介はまた今度。
暇なのですがやる気がでません





posted by cave MITSUKURA at 18:14| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月06日

セミナーに感謝


今日も暑いくらいの気温です
それでも入学式まで桜が持ったのは珍しいですよね


なんだかんだで、ゆっくりブログ書いてる時間がありません
今日もちょろっと簡単で。(ホントすみません)


木曜日のベガ・シシリアセミナーはとてもいい勉強と経験になりました

ベガ・シシリアセミナー試飲ワイン.jpg

輸入元のブランド担当者が講師を務めてくださいましたが、とても情熱があって内容の濃いセミナーでした
(写真あるんですが許可もらってないので不掲載とします)

資料もすごい ↓

IMG_3374.jpg

PPで50枚以上?
つい最近、スペインのベガ・シシリアを訪問なさったばかりとのことで、新鮮なお話をたくさん聞くことが出来ました

写真が多くて分かりやすいですし、貴重な写真もありました。
実験畑の樹齢100年のテンプラニーリョがプロヴィナージュ(取り木と言って、枝を地中に埋めて根を生やし苗にする方法)したままになってるのには驚きました。

やっぱり講師の方の姿勢って如実に伝わります。
参加者からも称賛の声が沢山ありました


ベガ・シシリアのワインはそれはそれは流石のレベルです
フルボディの赤はみーんなアルコール度数も14%越えばかりで、タンニンと酸が若いのでめちゃくちゃパワフルです。
が、それでも洗練されてますね〜

ザ・高級ワイン、って感じですが、スペインらしいドライなスタイルで、食事と一緒なのが良いでしょう
どこまでもこういう伝統の古典スタイルを踏襲してて、いつも完璧・完全を目指すってすごい事です。

「最高のヴィンテージは来年に違いない」
ってコンセプトなんですって
永遠に満足する日は来ない 完璧主義だわ


他にも興味深いお話がありました。
糖を直接乳酸に変えられる酵母が発見された、そうなんですが、酵母の名前は聞いてもさっぱり分かりませんでしたー

C₆H₁₂O₆ ブドウ糖が、

C₃H₆O₃ 乳酸
(途中の作用は不明です)

C₂H₆O アルコール(エタノール)にはならないって事なんですよね??
水と二酸化炭素だけでは等式が…?
謎だ

メモが追い付かないくらいの内容の濃さ、プロフェッショナルが聞いても不勉強な人ではついていけないかも、というレベルの高いお話でした
また是非お会いしたいです。


店頭にはウニコのマグナムが入荷しています

2011年です ↓
https://cavemitsukura.com/product/%e3%83%99%e3%82%ac%e3%83%bb%e3%82%b7%e3%82%b7%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%80%80%e3%82%a6%e3%83%8b%e3%82%b32011%e3%80%80%e3%83%9e%e3%82%b0%e3%83%8a%e3%83%a0%e3%80%80%e6%9c%a8%e7%ae%b1%e5%85%a5%e3%82%8a/

写真ないですが。
てんちょ、高級とされるレゼルバ・エスペシアルよりも単一年の方が好きです

これ飲みたいなぁ〜















posted by cave MITSUKURA at 16:55| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月04日

スペインワインのお勉強


空気はぬるいですが、強風の名古屋です


今日は久しぶりにセミナーです
テーマはベガ・シシリア

ベガ・シシリアセミナー試飲ワイン.jpg

…告知募集する前に満席になってしまいました。
早く知りたかったという方、申し訳ありません

スペインの元祖高級ワインと言えば、ウニコです
流石にウニコの試飲はありませんが、バルブエナなら飲めます

他にもハンガリーのオレムスもあり

知識も経験も共に積めます
期待大。

明日以降でまた報告します〜





posted by cave MITSUKURA at 15:45| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年04月02日

ワイン通が押さえておくべき1本


4月ですね
いきなり暑さを感じるほどになってしまいました。
寒さが終わったのはいいけれど、中間の過ごしやすい時期って本当にないですね



4月は新入荷が色々あります
まずは、非常に久しぶりに入荷したこちらを紹介します

ラ・グランジュ・デ・ペール.jpg

ラ・グランジュ・デ・ペール 白2019&赤2018・2019・2020

これが再入荷する日がやっと来た。
嬉しい(けど値上がりはしてます)

白は1本のみ、なので赤とセット販売にします。

このワイン、ご存知でしょうか?
南仏、ラングドックのドメーヌです

ラングドックですが、赤はカベルネソーヴィニョンが入っているのでヴァン・ド・ペイ・ド・エローを名乗っています
シラー・ムールヴェードル・カベルネのブレンド。
白も同じ名称で、ルーサンヌ・マルサンヌ・シャルドネのブレンドです

所有畑は僅か11haしかなく、生産量が限られているので世界中で取り合いになってます。
ました、かな。

ラングドックのほぼ真ん中、モンペリエから西へ30キロ弱のアニアーヌにドメーヌがあります
ここ ↓

ラ・グランジュ・デ・ペール1.png

オーナーのヴェイエ一族は1960年にここに移り住んでいたそうで、80年代の後半になって跡を継いだローランさんとベルナールさんの兄弟がドメーヌを興しました。
ファーストヴィンテージは1992年です

お兄さんのローランさんは、コシュ・デュリやトレヴァロン、ジャン・ルイ・シャーヴといった名門で修行しており、彼らが作るワインはすぐに大評判になりました
カベルネを少量ブレンドするって珍しいですが、大成功です

こちらのワインは確かにとても洗練されています

90年代の赤ワインは「外観が真っ黒でどれだけ凝縮してるか」が重要視されていました。
白は「樽を効かせたこってり」が人気でした。

ラ・グランジュ・デ・ペールはこうした流行とは一線を画するスタイルで、濃さはあるけど過剰でなく、バランスが取れてとっても優雅なワインでした

いいワインは飲めば分かる、ってほんとだよなーって思います

しかし、2021年にお兄さんのローランさんが急逝してしまい、コロナ中でもありましたので蔵の存続が危ぶまれていました
訃報を聞いたときに「ほんとに??」って耳を疑いました

そこから3年、ようやくワインが入荷してきました〜
本当に久々。

蔵はHPもありませんし、輸入元にもほとんど情報が来なかったようで、今どうなっているかもイマイチ分かりません
ただ、生産は続いているようですので、今後に期待です。

このワイン、特に白が少なくて貴重です
コクがあって長い余韻で、樽もほどほど感じます
ヌフ・デュ・パプの白の様でもあり、ムルソーの様でもあり。

もちろん赤も美味しいです

値段は多少上がってますが、貴重なワインなので次回はいつお目にかかれるか分かりません。
知ってる方、興味ある方は是非飲んでみてください〜









posted by cave MITSUKURA at 15:18| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする