2024年05月29日
トカイ おまけ
ハンガリーの、ワイナリー以外の情報と珍しい体験を少し。
ハンガリーはとても治安が良くて安全です
特にトカイでは田舎なこともあり、観光客はそれなりにいますけど、散策で通常以上の用心は要りません。
これはブダペストでも同じですが、ブダペストは人が多い分、気を付けてください。
ブダの丘から見るドナウ川向こう岸の国会議事堂
ブダペスト市内は観光名所は特にとても人が多いです
ブダ城へ行く鎖橋も土日は車が通行止めになりますが、その分、観光客だらけ。
(我々もそのうちの二人)
歩くの疲れます…
王宮
ケーブルカーありますが乗らずに歩きました
飲食店の価格もぼったくりはなくて、普通です(ですがレシートはちゃんと見るべし)
ブダペスト市内の人気店では日本語のメニューがあったり、挨拶程度でも日本語で話してくれる人がいて大変フレンドリーです。
今回は予約なしでも、何とかうまく滑り込めました。
フォアグラも安い、お料理とてもいいですね
激辛大好きなてんちょは、辛い白パプリカのピクルス=almapaprikaが大変気に入りました
(シチューに使う赤パプリカは全く辛くないですが、付け合わせの細長い赤トウガラシは結構辛いです)
↑ これをつまみにスパークリングワインを1本頼んだら、結構驚かれた。
チャレンジャーな注文らしい
いいんだよ。
ヘレンド本店も行きました ↓
見てるだけでうっとり、食器ではない物を購入
また、ハンガリーではチップが必要です
が、多くの飲食店(特にブダペスト)では会計に既にサービス料が入ってることが多々ありますので、その場合は払わなくてもOK
カード払いだと、サービス料の%を選ばせるようになっていたり、しっかりしておる
その他、タクシーや(スーツケースを運んでもらった時などは特に)、有人のガソリンスタンでも必要です。
ガソリンスタンドは無人がほとんどだと思いますが。
高速道路はフランスと同じく、広くて走りやすいですが、料金所がないので国道を走っててそのまま高速になったりします。
その際の分岐がいきなり90度近く?曲がってると、かなり減速しなくてはいけないので、もっと緩やかに斜めに合流させてほしいですね
今回みたいに、工事が多くて分岐が分かりにくいと焦りますし
飲酒運転は日本と同じくNGなんですが、どこのワイナリーやレストランでも、明らかに車で乗り付けてるのに何も言われません
だはは
運転で大変だったのはブダペスト市内です、どこをどう走るか、全然ワカラナイです
渋滞してる中、ナビがアホで、土日は通行止めになる道路をシレっと案内きて、通れないぃぃってなったり。
泣く
レンタカー事務所が改装のためにほんの数メートルですが移動してて、全然見つけられず、どうなるかと思ったり。
無事で本当によかったです。
珍しい体験はこれ ↓
トカイからブダペスト市内に向かう日、ナビに従って高速を目指して走ってましたが、思ったより遠くて時間がかかりました
途中、川に出たと思ったら…
「フェリー使って」とナビの音声。
は?
フェリーって何??
見ると、川に橋がない
えー
って、よく見ると向こう岸に、浮橋というか平らなボートというか、何かいて車が載ってます。
向こう岸にいるの分かりますか
しばらくしたら、それがこちら側に渡って来るじゃないですか
1300フォリント取られた。
渡ったのはティサ川、晴れた日でよかったけど、
これ少しでも増水してたらアウトでしょ
ナビには橋を案内して欲しいものです。
これにて、ハンガリー旅行記はおしまい。
ご拝読ありがとうございました。
ドボゴー訪問
帰国しました〜
日本はやっぱり湿度が高いですね。
無事に到着できましたが、各地で線状降水帯が発生したり、台風が接近していたり… 危なかったかも
トカイ、最後の訪問はドボゴーへ。
トカイ村の北側にあります。
こじんまりした蔵です
普段、土曜日はお休みなんですが、直接メールしたところ土曜の午前中ならワインメーカーさんがいるから訪問テイスティング可能だと。
(たまたま午後から何かパーティがあるそうで準備してるから、と)
やったー
素早い返信で、ありがたいです
ところで、体験した限りですが、ハンガリー人は皆さん時間に正確です
やや早く行っても大丈夫でした(と言っても2,3分)、日本の感覚に近いので楽です
おしゃれな入口
ワインメーカーのアッティラさんが待っててくれました ↓
「なんで、うちみたいな小さいことに来たの?」と言われたので、
「日本では知名度ありますよ」って言ったら意外そうでした。
…トカイ自体の知名度もありますが、そこまでマイナーではないと思う… 違う?
ドボゴーはハンガリーの銘酒、ウニクムを作っている会社が母体で操業20年ちょっとの新しい蔵です
アッティラさんのいとこの女性が代表を務めてるそうです。
ウニクムは薬草酒です、知ってますか?
独特の苦みがあります、オーセンティックなバーなら置いてあるのでは。
アールヌーボー調のポスターが飾ってありました
この黒く丸いボトルに十字のマークなのですぐに分かる。
ドボゴーとは「馬の蹄の音」「心臓の鼓動」を意味しています、パカパカ・ドクドクといった感じ。
オフィスの前の坂道を馬車が通る音から名付けられた、とか。
中庭でテイスティング、醸造設備とセラーも見学させていただきました
こちらは所有畑4haのみ、というかなり小規模なワイナリーです。
畑は4か所にあり、
べチャック
ブダゴー
ウラヨ
マッド
です(マッド以外分かりませんー、そもそも自分のメモが合ってるのか怪しい)
今回の訪問でも最小、操業20年という若さでもあります。
その分、手間暇をかけてやりたいブドウ栽培・醸造が可能ですので、小規模でも質の高いワイナリーです
畑はビオで、醸造にも最小限のSO2と最後の清澄にベントナイトを使用するだけです
醸造設備にステンレスタンクも持っていますが、現在は樽発酵しているので瓶詰前のアッサンブラージュに使っているだけで普段は空っぽだそうです。
発酵樽も20個?ほどしかなくて、ほとんどが昨年の23年のワインでした。
こちらもハンガリアンオーク。
空調や湿度管理はすべて自動、遠隔操作も可能だそうでハイテク〜
生産量も少なく、厳しい基準でブドウを選果していて、他社ではそこまでとてもできないだろうと思われる基準でした。
ボトルには全てシリアルナンバーが入っており、出荷時に少しでも(2ミリ)液面が下がっているワインは販売しないそうです
SO2が少ないので、その分のリスクは承知している、とのこと。
ドボゴーでは現在9種類のワインを生産しています。
樽からの試飲も合わせて、9種類全てを試飲させていただきました
1.エステート・フルミント2020
2.シングルヴィンヤード・ウラヨ2023 樽から 来週瓶詰予定
3.シングルヴィンヤード・ベチャック2023 樽から
4.ソモロドニ辛口2020 ファーストヴィンテージ 樽から
5.レイトハーヴェスト2023 樽から
6.アスー6プトニュス2023 樽から あと2年はこのまま
7.レイトハーヴェスト ミリッタ2022
8.アスー6プトニュス2018 現行品
9.ピノノワール2017 少量生産
ただイレギュラーな特別ワインが一つあります。
最後の一つは、この20年で1度しか作れなかったエッセンシアです
もちろん見るだけ。
木箱入りでグラス付きのかっこいいセット
お値段は聞かなかったです。
オフィスの地下にセラーがあります。
現在のショップ兼オフィスは20年前には廃墟のようになっていて、それを購入して改装していますが、
セラーの起源はもっと古く、450年ほど前に掘られたと考えられています。
やはり自然の温度で10度くらい、真っ直ぐ1本道の地下セラーです。
こちらも丘の斜面に掘られているので最深部で地上から32メートル下になるそうです。
やはり黒カビ=fungus(フンガス)を大事にしています
最初の中庭に戻りまして、試飲の続き。
それから、とても貴重な体験ができました
まず、アスー(貴腐)ブドウの試食。
見るだけかと思ったら「食べていいよ」と、嬉しい
先にも書きました通り、ドボゴーでは大変厳しい選果を行っているため、ほかのワイナリーでは十分OKな貴腐も撥ねて使わないんだそうです。
その選別を抜けてきた貴腐葡萄、かなり甘くて種まで真っ黒です。
貴腐が一部付いたフルミントの写真を見せていただいて、半分以上は貴腐でOKなはずなんですが、これはダメ、これもダメ、と。
結局その半分も採用しない、という姿勢にびっくり。
もったいないような…
そして、写真のフルミントで貴腐が現れる寸前のブドウには茶色い影ができるので、それとわかるのだかとか。
そーなんだー、初めて聞きました
その完璧な貴腐ブドウ、これを絞るのはかなり大変でしょうね
アスーの圧搾には10時間から12時間かけて、円筒圧搾機(プヌマティック)で行います。
長い
そうでないと、この干しブドウから液体を得ることができないのです。
もう一つ。
アスーの果汁を貯めてあるガラスの甕からスプーン1杯、試食させてもらいました
糖分が白く固まっていて、口の中でジャリジャリします
ブドウの糖分だけ、蜂蜜とメープルシロップみたい。
コーヒーのような焙煎の香りが口に広がり、一方で酸味があってリンゴやビターオレンジでもあり、とても複雑な味。
アルコール0%で糖分が多すぎて発酵しないそうなんで、子供でも食べられます
これは非常に稀な体験でした
こちらではピノノワールを購入しました
どれも美味しいのですが、敢えて赤を。
で、メールで聞いていたテイスティング代金を払おうとしたら、要らないって…
ワイン代だけ?
いいのですかぁぁ???
話が盛り上がったからかなぁ
こちらのピノノワールは新しい挑戦で、トカイのスタイルのピノノワールを確立したいそうです。
もちろんブルゴーニュの良さを知っていて、その上で独自性を求めたいと。
まだ、とても少ない生産で植樹から10年ほどですので、今後に期待です
他社も同様ですが、世界市場ではやはり甘口の需要は減少していますので、
今後はトカイでも赤ワインの生産が増えていくのではないかと思われます
既に各社でメルローを栽培していますし、ロゼの選択肢も僅かですがなくはない現在です。
そして、日本のエージェントはどこか聞いてみたところ…
非常によく知ってる会社でした、あれ〜?
てんちょの事、知ってると思うって言っておきました
今回、トカイで訪問したのは5軒、どこも大変いい勉強になりました
いつも一つとして無駄な経験はないと思います。
ハンガリー再訪が簡単に叶うとは思いませんが、また来たい場所です。
皆様にも安全ですし、ちょっと首都からも遠いですがおすすめいたします
2024年05月26日
グロフ・デジェンフェルド 試飲見学
なんだかんだ、毎日暑いです❗️…全然寒くない
日差し強いし、また日焼けしてしまった💦
トカイ2日目の夜に、ホテル併設のワイナリーの試飲見学をさせてもらいました⭐️
ホテルのすぐ裏に醸造所があり、畑もそのわきに広がっています。
ワインメーカーさん ↓
お名前聞いてない
このエノロゴさんはフリーランスだそうで、これまでにも色んな蔵で仕事をしてたそう。
それもあってか、他社の事情にとても詳しいです
「ほかにどこへ行くのか」聞かれて答えると、いい選択だね、と。
いや初めてなんで、有名どころへまず行こうと思っただけなんです
新しいワイナリーなんですが、起源は古く200年程前にありました。
デジェンフェルドの一族は元々ドイツの人で、何代か前の御当主がトカイの名門の女性と結婚してトカイに住むようになった事からの始まっています。
今のワイナリーはタルカルという村にありますが、その当時はトカイ村に居住して広い畑をあちこちに持っていたそうです。
その後、2度の大戦を経て共産化した時に全ての財産と畑、設備を没収されてしまい、一族の半分はドイツへ帰ったそうです😩
ソ連の崩壊後、再びこの地に戻りワイン作りを再スタートさせて今に至ります⭐️
醸造所はコの字形をしていて、外から向かって右翼に発酵設備、左翼に熟成タンクがありました。
発酵タンク
そして、正面奥がセラーです
内部の扉 ↓
セラーは地下へは下りず地表にありますが、厚い壁に囲まれていてここも黒いふわふわのカビが生えています
ここも樽の大半はハンガリアンオークです。
↑ こちらの新樽はフランスから無償で提供されています。
トカイの香りが付いた樽が欲しいんですね、2,3年使用したら返却する契約だそうです
ホテルに戻ってテイスティングしました
こちらのワインも酸がはっきり感じられます。
辛口を色々作っているのもいいですね、こちらのワインは空港の免税店でも販売していました
どれか一つ、と言われると選ぶのが難しいです。
甘口よりも辛口が印象的かも、フルミント、ミュスカ、スパークリング(ちゃんと瓶内二次発酵でした)
チーズスコーンも美味しかった
トカイワインには6種の品種が認可されていますが、ほとんどの蔵では、
フルミント
ハーシュレベリュ
サルガムシュコータイ(ミュスカ)
の3種だけを栽培しています
あとの、
ゼータ
コバル
クヴェルスールー
はトカイ全体でも栽培が2%ほどしかなく、滅多に見かけないそうです
ハーシュレベリュは、「リンデンの葉」という意味だそうで、菩提樹?
フルミントに比べて水が必要なので斜面の下部に植えられることが多いとのこと、デジェンフェルドでも丘の上にフルミント、下がハーシュレベリュです。
ハーシュレベリュ
夕立が収まって日が差してきたので、少し萎れてますが、葉が丸いの分かるでしょうか?
フルミントと比べると切れ込みがなくて区別しやすいです、が、ミュスカとは似ていて見分けづらいです
そして、今、ホテルになっている建物は元は醸造学校だったそうです。
周辺の土地と合わせてそれを購入して、今のワイナリー&ホテルにできたのは、非常に幸運で成功しています
結婚式の前撮りしてるカップルがいくつかいたり、週末には急にゲストが増えたり、地元でも一目置かれてます
スタッフも親切で、良い滞在になりました〜
2024年05月24日
グランドトカイ訪問
午後はもっと気温が上がって暑かったです🌞🌞🌞
車のハンドルが焼けてる。
午後からはまたまた近くのグランドトカイへ行きました🚗
サギという村にあります。
Szegi ←これでサギって読むらしい
ボドログ川を見渡せる丘の上にあって、道を走ってるとこの黄色のボトルが目立ってます。
余談ですが、ここは、ワインツーリズムから予約した時に飛び抜けて安かったので、ええんかい?と思っていたら…
やっぱり金額が改定されてないままだったそうで、追加料金取られそうになったけど、まぁ軽く抗議したら了承してもらえました。
至急、要訂正
グランドトカイはトカイで最も大きなセラーを持っており、年産200万本を誇る一大企業です⭐️生産能力は1000万本あるそうですが、今はそこまで作っていません
こちらも共産時代には国営のトップのワイナリーで、今でも契約農家を何百と抱えています。
それもあって、意外なことに自社畑は17haしかないんだそうです。
ショップ兼テイスティングルーム
現在、主要な醸造部門はオレムスがあるトルチヴァに移転していますので、ここは一部の熟成だけ行っています。
特筆すべきは、やはりそのセラーです‼️
こんな構造になってます ↓
地下二階までの構造で、フィッシュボーンみたいに縦横に広がってます
地下は涼しくて、今日みたいな暑い日には快適です😊
怖いくらいの広さです。
不適切でしょうが、写真だけ見て「旧日本軍の地下施設」って言われても信じそう
不適切でしょうが、写真だけ見て「旧日本軍の地下施設」って言われても信じそう
↑ ここがセラーの最古の部分で最深部でもあります
元は建材の石を掘ったり、鉱山として採掘が行われていたそうで、それをセラーに転用しています。
…出そう💦
テイスティングルームもあります
昔の醸造道具を展示して、今後、博物館にする計画だそうです。
地上に戻って試飲。
セミスィートワインを買いました✨🥂
明日でトカイともお別れです。
午前中に1軒、最後の訪問がありますが、早かったなぁ…
どこも大変良い経験になりました‼️
ディズノク訪問
時系列が前後しますが、先に訪問の記録を書きます。
昨日も今日も晴れて暑い🥵🥵
31度もありました。
来る前の予報では、イマイチ気温と天気がはっきりしなくて、寒さ対策をして来たら…
暑いじゃないですか💦
行きのフランクフルトやブダペストは寒かったのに。
ただ、トカイも夕方に雨が降ったりすると涼しくなりますが。
多分、トカイよりブダペストの方が寒そうなので、それはそれでよしかなぁ😩
今日は2軒のワイナリーを訪問しました🚗
どちらも泊まってるとこから近いので楽チン。
トルチバに宿を取って正解でした(たまたま)
午前中はディズノクへ。
ディズノクは現在、ピションバロンやスデュイローなどのワイナリーを傘下に持つ保険会社のアクサミレジムというワイン事業グループに属しています⭐️
期限は、19世紀の貴族のワイナリーで、今レストランになってるところが醸造所だったんですが、ハンガリーは第二次世界大戦後に共産化していますので、全てのワイナリーは国営になり、個人の財産は没収されてしまって、面影は全く残っていません。
これは他のワイナリーでもほぼ同じです。
現在のディスノクはとてもモダンなワイナリーです‼️
所有する畑は120haと広大ながら、全て一箇所にまとまってある珍しい蔵です。
まずは見晴らしの良い高台へ。
てっぺんに物見台があるの、わかりますかね?
これが、醸造所。
伝統的な山の斜面を掘ったセラーを模しています。有名な建築家のデザインだそうで。
雨が多いので、表土を流されない為に排水を考えてます。
夕立があると川になるとか。
↑ これがディズノクの語源になった岩です。
ディズノクとは「イノシシの頭」という意味で、この岩がそれに見えることから名付けられたそうです。
何百年も前からここにあります。
樹齢高めのフルミント。
昨日のペトラッチと同じく、伝統的な棒仕立てです。
ただ、こちらのディズノクでは、50年くらいでブドウのポテンシャルが落ちるので、それ以降は残さずに植え替えてるそうです。
醸造所はこちらもグラヴィティシステムを採用しています✨
設備を見学して、貴腐ブドウのでき方やトカイワインについての映像を見せてもらい、
セラーへGO❗️
こちらも寒くてワインの保存熟成には完璧な環境です。
壁一面にふわふわの黒カビが生えていて、ワインの熟成環境に貢献しています。
アスーの保存スペースは圧巻の眺め✨✨✨ ↓
エッセンシアもちゃんとあります
ガラス容器の中ではゆっくりと発酵が進んでいます、小さな泡(二酸化炭素)がポコっと、時々出てます。
5プットニュスの保管庫では、17年と18年ビンテージで見た目の色が全く違いますが、これは作柄によるものだそうです。
冷涼で難しい年の17年(左)はライトな色で、暑かった18年は(右奥)しっかしした色づきをしています ↓
そして、試飲なんですが、最初のショップの地下にあるセラー風のテイスティングルームへ。
雰囲気は最高ですが、暗い…
写真は携帯がお利口なので明るく見えてますが、メモ取るのも暗くて大変でした💦
案内してくれたスタッフさん、お名前聞きませんでしたが、とても親切丁寧、皆様にもおすすめしたいです❤️
(誰でも訪問可能です)
ワイン1本買いました〜
既に手持ち何本だ💦💦
そして、イエローハウスと言う元々の醸造所跡を改装したレストランへ。
同じ敷地内にあります。
畑を眺めながらテラスでご飯食べることができます🍽️🥂🥂
日陰だし最高‼️
伝統的な豆とソーセージのスープ。
カスレのスープバージョンかな、美味しいです(が量は多すぎる)
ハンガリー料理は、肉のスープや煮込みのお皿にサワークリームをよく使いますね、酸味はなくてまろやか、コクが出ます
スタッフの男性が日本のカルタ(百人一首?)を勉強してると言ってました。
どこでも皆さん、「ありがとう」くらいは話せて驚きのホスピタリティでした
日本人、どこでも沢山行ってるんですね。
午後へ続く〜
トカイ散策
午後はトカイへランチに出かけました🚗
有名なビストロへ🍽️
トカイの中心にあります
しかし、お店のメニューに書いてある沢山のグラスワイン、ないものばっかりで結局、3種類しかなかった💦
昨日のホテルのダイニングも、メニューのワインがなくて品種だけ合わせた別のワインを持ってきた😩
それで、ケロッとしてますね
どこも適当なんだなぁ
在庫管理しないとダメだよ🆖🆖🆖
お料理は美味しかったです❤️
その後、少し歩いて川の合流地点へ。
トカイの源、ティサ川とボドログ川がトカイの町で合流してます
トカイを貴腐ワインの産地たらしめている、貴腐菌はこの川からの湿度と霧の作用で生まれます。
今後、温暖化が進むと難しくなっていくでしょうか。
今のところは、どの蔵でも懸念の声はありませんでしたが。
左がボドログ川で、オレムスのあるトルチバの北からトカイまで流れて、ここでティサ川(右)に合流、大きなティサ川となってハンガリーを出てからドナウに合流しています。
今更ですが、トカイワインはトカイの村を南端に27(26?)の村に広がる産地です。
頂点を下にした凹んだ三角形(V字)をしています、結構広い産地なんですよ〜
見晴らし台があるので、また登った😅
もうね、こうなったら行くでしょ、って意地。
足プルプルしてます💦
明日はなるべく歩くのやめよう
戻ってセラーの表示のあるお店に入ってみました。
ワイナリー名が発音できません…
ハンガリー語(マジャール語)は本当に読めない
アルファベットなのに。
1本買ったら、セラー見てもいいよ、と。
是非‼️
という事で、また地下へ。
こちらのセラーは一方に伸びてる?なんか、変わった構造をしてました。
中にテイスティングルームがあって、それも素敵でした
期せずして良い体験ができました⭐️
夜はテイスティングです
2024年05月23日
トカイ オレムス訪問 勝手に畑編
訪問時のリクエストで畑も見たいと言っておいたのですが、残念ながら畑には連れて行ってもらえませんでした。
朝、雨が降ったからぬかるんでると思う、と行かない方がいいとも言われた💦
でも、自分達で勝手に行って見ました🚗
行ったのは醸造所から見たペトラッチの区画です🌲🌲🌲
舗装してない悪路を抜けて、かなりの急斜面を上がって行きました。
途中で車を停めて歩いて登りました、とても車で行くの無理そうな斜面だったので
上まで行くと停めた車が見えませんね。
ところで、向かいの斜面に黄色い建物が見られるでしょうか?
ところで、向かいの斜面に黄色い建物が見られるでしょうか?
あれがさっきまでいた、オレムスです
拡大 ↓
樹齢70年のフルミント ↓
こちらの区画も花芽が付いてました。
そして、いい眺めでしたよー
足がガクガクですが頑張った💦
昨日のミナレットから、今日の畑で、こんなに脚を酷使するとは思いませんでした
これを登れば、そりゃ疲れますね。写真だと急斜面具合がイマイチ伝わらないでしょうか…
そして、この頃から日が差してきて暑い🥵
結局、湿度も結構あって(梅雨の日本ほどではありませんが)暑かったハンガリー
畑を見て満足です
トカイ オレムス訪問 セラー編
醸造所を見た後はセラーへ。
ショップの横に並んでいた、あの扉です‼️㊙️
ベガシシリアがここにワイナリーを建てることにした時、これらのセラーは複数の所有者がいる個別のセラーでした。
それを中身のワインと一緒に買い取って、地下を全て繋げたんだそうです‼️
まるで迷路の様に斜めに伸びる道やさらに地下へ潜る坂道があったり…
一人だと迷うね😢💦
入り口、階段を下りて下へ
オーク樽はハンガリー産の樫です
オレムス以外の蔵でもほとんどの樽はハンガリアンオークでした。
トカイ周辺には森が多く、大きな樫が豊富にあるんだそうで、樽会社も複数あって大抵は委託製造なんだそうです。
ブルゴーニュよりもやや大きめの容量、320リットル前後です。
トカイの樽は実は大人気?で、3年使用したのちにフランスの会社に売却するそうです。
ウイスキーメーカーなどがその樽で熟成を行い、トカイの風味をお酒に移したいんですね
スコッチがシェリー樽を偶然使用して、その香りが一段と良くなったという伝統と同じです。
そして⭐️
ここでエッセンシアが待っていた❤️
13年、アルコール度数2%✨✨✨
トロッとしてて美味しいー、余韻の長さが尋常ではない
飲める蜂蜜、何回飲んでも感動しますね❤️
そして、これだけの甘さでも酸がちゃんとあるのが驚き。
セラーは元々、中世から近世にかけて戦争時の避難所として使われていて、人が手で掘って作られています。
たくさんのカビに覆われているのは、他のセラーと同じです。
このカビが熟成中のワインをほかの有害なバクテリアなど微生物から守ってくれています。
だから掃除はしません、しちゃだめなんです。
地下にはテイスティングルームもありました。
かっこいいですが、ここで飲むと寒くないですかね
私達にはハンガリーの伝統的な羊の皮でできたベストを貸してくれました ↓
可愛いし暖かいです
↑ セラーにはオークションで落札したというお宝古酒が色々と置いてありましたが、ラベルはカビで全く読めません💦
たくさんのアスーも熟成中です
最後にショップで買い物をしてお別れ。
ショップは広くはないですが素敵でした
日本では買えないし、作ってるという情報もなかった意外なワインを買いました㊙️㊙️㊙️
畑には行けませんでしたので、自分達で勝手に行くことにしました🚗
畑編へ続く
トカイ オレムス訪問 醸造所編
今日は今回の旅の大本命、オレムスを訪問しました‼️
模型 ↓
屋根に土をもって草を生やしてあります
壁は黄色、歩道は黒
入り口はずらっと10か所も並んでいます。
詳しくは次の畑編で。
レイトハーヴェスト2021と3プトニュスス2018
オレムス以外でも、今回訪問した全てのワイナリーで圧搾機は円筒型(プヌマティック)を採用していました
アスー(貴腐)のブドウを絞るにはとても時間がかかるので、均等に圧力が加わる円筒型の方が効率が良く、果汁の質も良いのだと思います。
半日以上かけて圧搾するそうです。
昔使っていたエッセンシア用のアンフォラ
5プトニュス2017と6プトニュス2014、後ろにエッセンシアが飾ってある
オレムスでは世界100か国に向け、生産量の90%以上を輸出していますが、全てのワインはいったんスペインの本部へ向けて出荷され、そこから世界へ向けて送られるそうです
ハンガリーは内陸なので、スペインの港から直接発送する方が管理効率が良いので、というのも理由の一つだそうです。
朝は雨が降っていましたが、出かける8時過ぎには晴れ間も出てました🌞
曇ったり、照ったりといったところ。
湿度が高いので蒸し暑かったかも💦
宿から車で20分くらい、途中にはグランドトカイ社の大きなボトルの形の看板があったり、ボッチェと呼ばれるフルーツの白い花が咲いていたり。
オレムスに行けて嬉しいー✨✨
営業さんとブランドマネージャーさんに感謝‼️
↑ これがオレムスの醸造所です
斜面に建っていて3階構造になってます。
ここが3階部分。
だからこれだけ見ると小さく見えるかもしれませんが、内部はかなりの広さです。
模型 ↓
屋根に土をもって草を生やしてあります
この建物はこの土地から取れた岩を壁や道の材料にして作られているそうで、保水性の高い黄色い岩と火山性の黒い岩が特徴的です。
壁は黄色、歩道は黒
道の向かいにショップがあります ↓
そして、美女の谷でも見た、斜面を掘ったセラーの入り口がいくつもあります。
入り口はずらっと10か所も並んでいます。
最初、これもう使ってないのかなーと思ってましたが、いやいや全く現役バリバリでした‼️
セラーの見学した時の記事でまた詳しく書きます
迷路でした…💦
まずはテラスでペトラッチの畑を眺めながら、マンドラスで乾杯🥂
よく冷えててとても美味しいです。
マンドラスは17年と比べると現行の2021年の方がより酸が強く、切れのあるシャープなスタイルになっています
今回、すべての訪問を通して、アスー6プトニュスを飲んでもフルミントの酸の強さを感じました
それが長熟の要因でもあり、温暖化でフルミントはもっと注目されていくのではないでしょうか。
しかし、朝の9時だよ、しかも車なので、吐き出してます🚗
マンドラスは17年と比べると現行の2021年の方がより酸が強く、切れのあるシャープなスタイルになっています
今回、すべての訪問を通して、アスー6プトニュスを飲んでもフルミントの酸の強さを感じました
それが長熟の要因でもあり、温暖化でフルミントはもっと注目されていくのではないでしょうか。
しかし、朝の9時だよ、しかも車なので、吐き出してます🚗
あーもったいない😭
後半は全部飲みましたけど。
↑ 真ん中の木が3本立ってる辺りがペトラッチという高級辛口ワインの区画です。
マンドラスはフルミント100%の辛口で、複数の区画のブレンドです。
オレムスの入門的ワインです。
キレのある辛口、いい酸味があって、フルーツのアロマがたくさん✨
美味しいです。
対して、ペトラッチは単一区画のフルミント100%で、樹齢70年超えの古木のブドウを使用しています。
(だからマンドラスよりずーっと高い)
トカイの畑はどこも垣根仕立てですが、このペトラッチは密植の棒仕立てになってます㊙️
遠くから見ても周りと見た目が違うのですぐか分かるくらいです。
詳しくは次の畑編で。
今回も設備を色々見せてもらい、醸造や熟成の説明を聞くのは他社と同じですが、オレムスはすごい⭐️
行く先々にワインが準備してあって、辛口から.なんとエッセンシアまで、移動しながら試飲もすると言う粋な計らい❤️❤️❤️
(残念ながらペトラッチは飲めなかった)
レイトハーヴェスト2021と3プトニュスス2018
最初は醸造所、グラヴィティシステムを導入してますので、ブドウはまずここ、3階に搬入されます。
選果台を通り、除梗されて、2階で圧搾
オレムス以外でも、今回訪問した全てのワイナリーで圧搾機は円筒型(プヌマティック)を採用していました
アスー(貴腐)のブドウを絞るにはとても時間がかかるので、均等に圧力が加わる円筒型の方が効率が良く、果汁の質も良いのだと思います。
半日以上かけて圧搾するそうです。
昔使っていたエッセンシア用のアンフォラ
5プトニュス2017と6プトニュス2014、後ろにエッセンシアが飾ってある
この下に発酵設備があって、さらに下へ降りると保管庫があります
オレムスでは世界100か国に向け、生産量の90%以上を輸出していますが、全てのワインはいったんスペインの本部へ向けて出荷され、そこから世界へ向けて送られるそうです
ハンガリーは内陸なので、スペインの港から直接発送する方が管理効率が良いので、というのも理由の一つだそうです。
黄色の山〜
そのまんま、山吹色のお酒です✨✨
セラー編へ続く
ハンガリー訪問 その2
初めて来たトカイ✨
ブドウ畑の眺めはフランスと変わりません。
やっぱり綺麗です。
最初の試飲予約は泊まってるホテルが経営してるワイナリーで(した)
トカイの隣の村、タルカルにあります。
グロフ・デジェンフェルド⭐️⭐️⭐️⭐️
お貴族様の所有のホテル、広くて素晴らしい。
詳しくは試飲の紹介で書きます〜
ウェルカムドリンクがあった‼️
よく冷えてて美味しかったです❤️
ワインは辛口のミュスカ、モスカートとは全く違って綺麗な酸があるさわやかなスタイル✨
紋章が素敵なラベル
フルミントの辛口スパークリングもありました
夕食はホテルで取るので、その前に隣の自社畑と丘の上のチャペルへ行ってみました🚗
(自転車で登ってきてる若者がいて、感心。
かなりの坂なんで)
このチャペルは古くはありませんが、マリアテレジアの名前をつけてます。
下から見るとこんなです
上からはかなり良い眺望でした‼️
チャペルを頂点に、その下はフルミント
下部にハーシュレベリュ
途中に少しだけサルガムシュコータイ(ミュスカ)の3種を植えています。
こちらも開花寸前、一部で開花始まりでした
雷が鳴って来たので退散。
ホテルに戻ったら土砂降りになってきてセーフ。
夕食はうーん。
もう一度食べたいかと言われたら…
スパークリングをグラスで飲んで、
今度は赤に挑戦。
フェケテランカ?っていう品種らしい
何度発音しても笑われた💦
果実味多めで美味しいです❤️
ロゼもグラスで飲みましたー
よく飲んだので、早めに寝ます
ハンガリー訪問記
おはようございます。
てんちょ、お休みをいただいてハンガリーに来ております‼️
連勤で留守番してくれてるスタッフに感謝です✨✨
今年の往路は昨年より、かなり疲れました💦✈️
飛行機は満席、最近はずっとそうなんだとCAさんから聞きました。インバウンド盛況ですね〜
北極海ルートだと14時間もかかるので、長いし。
さらに、フランクフルトからブダペストへの乗り継ぎ便がただでさえ遅い出発なのに、遅れまくってブダペストに着いたら日付変わってました…
リスト空港に着陸前にブダペストの夜景が綺麗だったので、それは良かったですが。
鎖橋やイシュトバン教会辺りもよく見えました✨✨
という事で、初日は空港ホテルで寝ただけ。
二日目から車で西へ、トカイを目指して移動。
途中でエゲルに寄りました‼️🚗
ガソリン車はめちゃくちゃガソリンの減りが早い💦去年のハイブリッドと比べるとかなり燃費悪いー
ハンガリーの高速道路には料金所がなく、利用者は事前にナンバーや利用期間を登録してvignette(ヴィニェット)と呼ばれる利用証を購入しないといけません。
レンタカーは料金に含まれてるので買わなくて大丈夫ですが。
田舎へ向かうので道路は空いてます。
ハンガリーも、やっぱりヨーロッパだなぁ、っていう広い空、ひたすら続く畑(何か野菜ですね、ブドウはもっと先からしかなかったです)、真っ直ぐな道
…そして爆走する地元の人達
てんちょは安全運転で🚗🚗
エゲルは西部では歴史のある街です‼️
大きなエゲル城もあって観光地です。
まずはワイン産地の、「美女の谷」へ🍷
なんでこういう名前なんだろう…
エゲルの南東にある丘に囲まれた場所で、斜面を掘ってセラーになってるお店が並んでます
長屋風です。
手前をレストランや居酒屋にして、試飲もできるお店になってます。
一軒入ってみました‼️
壁は手掘り、奥へ行くほど黒いカビに覆われていて本当にセラーだったんだと感動✨🍷
ハンガリーの人、みんな親切です、観光客慣れしてるんですかね。誰でも英語です。
ハンガリー語は挨拶くらいしか覚えていませんが、それでも、
「おっ、ハンガリー語話せるの?」と、喜んでもらえて嬉しいです✨
(そして、もちろん話せる訳ないです)
ファルサンさんというこの方、祖父から3代目で自分の代になって20年くらいだそうです
試飲は白のオラスリズリング
こちらのワイン、どれもラベルが可愛いです❤️
1本買いました〜
ブドウがようやく登場。
若木です
花が咲く寸前でした‼️
そして、エゲル城の方へ移動🚗
街並みが中世から残ってていい雰囲気です
エゲルではもう一つ目的がありまして、
それはミナレットに登ることです‼️
ミナレットとはイスラム教のモスクに備わってる塔で、礼拝の時間を知らせたりするのに使われました。
ハンガリーがオスマン帝国に侵略されていた時のモスクはもう全て破壊されてしまってますが、このミナレットだけはどうしても倒せなくて、仕方なく残してあったんだそうです。
オベリスクみたいに街中にポツンと立ってます
この塔、想像以上に階段が狭い‼️
絶対にすれ違えません。
一人800フォリントでした。
ハンガリーの通貨はフォリント。
EU加盟国ですがユーロではありません、ブダペスト市内ではユーロとの並行表示も多かったですが。
この時、1フォリント=0.44円 でしたが、現金の両替は分が悪い
こんなお金です ↓
結構登りました、太ももプルプル💦
塔の上には見晴らしの良いテラスがあります✨
こっちも激狭ですが。
登ってよかったー
曇りですが、気持ちの良い風が吹いてました
(車では途中、土砂降りに合ったりしましたが一度も傘使わなくてラッキー)
気温は25度くらいのはずですが、雨のせいか蒸し暑いかな☔
と、そんな事してたら、
トカイの試飲に間に合わない事が判明‼️
時間、読み違えてました…
急いで安全運転でトカイへ移動🚗
オービスなかったと思う
20分遅刻してしまった。
そしたら試飲は明日の夜に変更、すみませんー
次へつづく。
2024年05月20日
ネットショップのチルド送料ですが
梅雨入りは6月になるようですね
今年は雨が少ないし、短い梅雨になりそうだとか。
カーヴミツクラのネットショップをご利用の皆様、ありがとうございます
プリューレ・ロックは明日から出荷開始です。
この時期以降には常温発送ではなく、チルド配送をご希望の方がほとんどだと思います。
ネットショップにはチルド送料の項目がありますので、忘れずにカートへ追加をお願いいたします。
分かりづらいかもしれませんので、図解してみます
チルド送料を見つける方法は2つあります。
1.一覧から探す
まず、トップページのバッカスをクリック ↓
いらすとやさんのバッカス(赤丸)を押すと、
ワインの登録の新しい順にワインが出てきます。
このページの左にワインの項目一覧があります。
チルド送料はその一番下にあります ↓
2.検索する
ページの上の右端にある虫眼鏡のマークをクリック ↓
小さいですがここから検索できます
チルド、と入力すると出てきます ↓
ご注意:「クール」ではありませんので「チルド」で検索してください
どうしても分からなかった方はメモ欄に書いていただけましたら、こちらで追加いたします
ご注文お待ちしております。
2024年05月19日
尾根のぶどう酒 アメリカから
雨が降り出しそうでまだ降っていない名古屋です
そのせいか、湿度がやや高い。
今日は有名ワインを紹介します
実は初めての入荷です。
リッジ
左から、
コラトリス ピノノワール2018
ガイザーヴィル2020
モンテベロ2010
リッジをご存知の方は多いでしょう
リッジは、カリフォルニアのサンタクルーズ・マウンテンにあるワイナリーです。
HPより 以下同様
カリフォルニアでも高級ワインが多い、ナパやソノマがあるノースコーストの南に位置しています。
サンフランシスコを挟んで、北がノースコースト、南がセントラルコーストなのですが、サンタクルーズ・マウンテンは標高が高く冷涼で周辺地域とは異なる条件を備えているためにセントラルコーストには含まれず、独自のAVAを名乗っています
サンフランシスコ湾の外側にあり、かなり冷たい海風が吹く地域だそうです。
カリフォルニアって、南国のイメージですがサンフランシスコ周辺や北側はとても寒いんだそうです
リッジはカリフォルニアでもかなり古い起源をもつワイナリーで、1885年にイタリア系の医者のペローネ氏がモンテベロの丘陵の頂上の土地を買ったことに始まります。
ここが山の尾根であったことから、リッジRIDGE=尾根、と呼ばれていました
この時、建設されたモンテベロワイナリーのセラーや建物は今でも醸造所として使われています。
最初のワインは1892年です。
その後、1959年に所有者が変わり、リッジはスタンフォード研究所のエンジニア3人の共同経営となります。
驚くべきことに、彼らは本業の仕事を研究所でしており、週末にだけワイナリーへやってきてブドウを手入れしたり、収穫・醸造をするようなスタイルで、ある意味「行き当たりばったり」のワイン作りをしていましたが、ワインは連続で素晴らしい出来となり、1961年にはさらなる増産に向けてワイナリーを刷新したりしています
今では信じられないようなやり方ですね
そして、これは畑のポテンシャルの高さを裏付けることにもなりました
さらに1969年には歴史的な醸造家となる、ポール・ドレイパーがリッジに加わります
彼はそれまでのやり方を改め、計画性を持ったワイン作りを始め、新しいリッジを作り出すことに成功します
彼の作った1971年にモンテベロ(赤)が1976年の「パリ試飲会事件」で5位に入賞したことは大変有名です
天然酵母で手を加えないワイン作りが世界に知られることになり、その後のワイン醸造に大きな影響を与えています
このポール・ドレイパーさんもスタンフォード大学の出身です。
(哲学で学位を取得しています)
ソムリエの世界大会で「この人は誰?」と写真が出題されるほど、ワイン会では重要な人だと認識されており、2015年にはデカンター誌で「醸造家が選ぶ最も尊敬する醸造家」のトップ5に選ばれた。
2016年、80歳で引退しています。
日本でリッジが良く知られているのには、もう一つの理由があります。
それはオーナーが日本の企業だからなんです
リッジは1986年に大塚食品の所有となっています
ボンカレーやポカリスウェットで有名な、大塚です
てんちょも、もっと早く店頭に置きたかったんですが、何故かご縁がなかったんです
今回、ようやく扱えるようになって嬉しいです。
では、個別のワインを見ていきましょう
まず、
コラトリス ピノノワール2018
これはリッジが50年ぶりに作ったピノノワールで、この名称では2018年が初リリースとなっています
(過去にリッジは1971年に一度だけピノノワールを作っています)
サンタクルーズの町の西にあるコラトリスという地区で、かなり冷涼な気候でピノノワールに向いています。
概観は中々濃いめに見えますが、味わいはとてもエレガントです。
よくあるカリフォルニアの甘いピノノワールではありませんので、ブラインドで産地当てしてみると面白いかも
ガイザーヴィル2020
ガイザーヴィルはノースコースト、ソノマ群アレキサンダーバレーにある区画です。
1966年がファーストヴィンテージで、現在樹齢130年にもなる古木があります。
日照に恵まれながらも昼夜の寒暖差が大きく、ブドウには理想的な環境です。
この区画はジンファンデルをはじめとした混植で、カリニャン、プティシラー、ムールヴェードルなどが畑で「既にブレンド」されています。
アルコール度数14%越えで、凝縮したワインですが、口当たりは優しめ。
まだやや若いですので、数年熟成できれば完璧かも。
モンテベロ2010
リッジを代表するワインです
標高の高い急斜面に開かれた畑で、ここもかなり冷涼な環境です。
ほとんどが黒ブドウですが、一部シャルドネも植えられています。
モンテベロの赤は、カベルネソーヴィニヨンが主体のボルドーブレンドで、カリフォルニアの1級シャトーなどとも言われています。
セパージュは年によって若干違っており、2010年はカベルネソーヴィニヨン74%、メルロー20%、プティヴェルド4%、カベルネフラン2%です。
14年も経っているとは思えないほどの若々しい味わいですが、ゆっくり飲んで香りの変化を楽しむといいでしょう
最近のリッジは昔に比べると、色も赤くて透明で(前は真っ黒だった)、ずいぶんエレガントになったような気がします。
世界中のワイン全体で言えることでしょうが、「エレガントなワイン」が現在のトレンドでもあります。
カリフォルニアには色々と素晴らしいワインがありますが、リッジを飲まずして「カリフォルニアワイン観」は完成しないでしょう
是非、体験してみてください〜
2024年05月17日
しかしてその実体は
今日は綺麗に晴れています
朝晩は寒さを感じるくらいなので、これくらいが一番いいですね
3月の冷えでキャベツが高騰してるらしいですが、
今年は今の所は何だかんだ言ってもまだ涼しい??
この10年くらいは猛暑の年だと、GWでも暑くて倒れそう…なんて事もありましたよね
今日は初心に帰るようなワインを紹介します
レクスプレション・ド・ポイヤック2019
シンプルなラベルですが、中身が実はすごい
今日のワインはド定番、フランス、ボルドーの赤ワインです
ボルドーの左岸、メドックの中にあるポイヤック産です
ポイヤックは左岸の頂点とも言っていい程、レベルの高いシャトーが沢山あります
格付けの1級になっている5つのシャトーの内、3つがここにありますし。
やっぱり、1等賞はラフィットじゃないかなぁ
(公式の何かがある訳ではありませんので、あくまで個人的な意見ですが)
今日のワインですが、マルゴーにあるワイン商のユリス・カザボネが買いブドウで作っています。
この会社は設立75年目ですが、今では巨大企業になっています
このネゴシアンは、元々1976年に3人のワイン業界人が集まり、ボンタン騎士団のワインを供給する目的で設立された蔵です。
ボンタン騎士団は、1949年にメドックとグラーヴの生産者や販売者たちが集まり出来た組合(ギルド)のようなグループです。
両地区のワインの質の向上を目的として出来たもので、功労者には騎士団の一員として称号の授与が行われています。
(日本人でも何名もいます)
ボンタンは木の手桶の様なもので、昔、ワイン作りに使われていました。
職人のワイン作りを象徴するものとして名称に使用されています
その後、1989年にシャトー・ラトゥールの事業部長がこのネゴシアンの経営者となり、それによってメドックのほぼ全ての格付けシャトーとのつながりを築くことが出来ました
今日のワインの秘密はここら辺にあります
さらに1994年になって、マルゴーの2級シャトーのローザン・セグラを所有するシャネルがここを買収。
現在のオフィスがマルゴーにあるのはそのためです(ローザン・セグラの隣です)
こんな感じ ↓
真隣
もう少し引くとこうです ↓
現在ではワイン専門店としてもお店を構えています、総在庫300万本を誇っています。
すごい。
マルゴー行く方は是非寄ってみてください
円高の時に行きたいですねぇ
…紹介できる写真がなくて残念
今日のワインは、
カベルネソーヴィニョン88%、メルロー11%、残り1%がカベルネフラン+プティヴェルドというセパージュです
このワイン、非常に複雑でいい香りなんです
ボディはミディアム〜フルで、いかにもメドックの典型的ボルドーな飲み口なんですが、本当に美味しいのです
アメリカや南半球のワインでは中々こうなりませんね
ニューワールドのワインもコスパ良いですし、まろやか濃くて深みがあるんですが、
洗練度や複雑さがもう少し欲しいところかも。
その点、このワインは変化もするし、高貴さが感じられるいいワインです
秘密はブドウの供給元です
まー、そりゃー、2番目のオーナーさんシャトーのブドウを使ってるから当たり前かもですが
ネゴシアンなので、どこからブドウを買っているかは公表されていませんが、「あのシャトー」らしい
(書くと叱られるかな)
この前まであった2017は売り切れてしまいましたが、それも同じ内容で好評でした
この「秘密」を知らないであろうお客様もリピートしてくれて嬉しかったです。
良さが分かる人がいてくれました〜
5大シャトーの片鱗を安価で楽しめます
一葉さんでおつり来ますので。
是非お試しください〜
2024年05月16日
ブルゴーニュセミナーやります
曇り空ですね、もっと快晴になるかと思ってましたが朝まで雨降ってました
来週、5月21日火曜にプリューレ・ロックが入荷します
2021は量が少ないので、他のバックヴィンテージも少し分けていただけました
種類は多いですが、各本数は1本、多くても3本しかありません。
そして、いやー、高いです
さらに、先日簡単に書いておきましたが、
イベントページに6月4日に開催します、ブシャール・ブルゴーニュワインセミナーの案内を載せました
コロナ前にシャンパーニュセミナーの講師として来てくださった西山さんが再び来店して講師を務めてくれます
西山さんは、ブシャールを退職されて独立、現在はアンバサダーとしても活動されています。
当日は本格的なお話が聞けると思いますし、いいワインが飲めるので、是非ご参加ください〜
2024年05月12日
絶海の孤島ワイン
不気味な空模様ですが、今夜の名古屋はそこまで荒れないだろうという予報です
昨日から太陽フレアの影響で普段見られない地域でもオーロラが見られたようで、シャンパーニュの生産者もいくつかSNSにアップしてます
はっきりと赤紫色に輝いてます ↓
Mrie-Helene Waris-LarmandierさんSNSより拝借
すごーい
今日は普段あまり飲まないであろうワイン(の仲間)を紹介します
とってもお手軽な入門編の1本です。
エンリケシュ&エンリケッシュ マデイラ フルリッチNV
マデイラ(またはマデラ)はご存知でしょうか?
シェリーやポートと同じ、酒精強化(フォーティファイド)ワインと呼ばれるワインの仲間です
フランス南西部のマディランではありませんので。
フォーティファイドワインでは、
シェリー
ポート
が圧倒的に有名で、次に
マルサラ
マデイラ
マラガ
ヴァン・ド・ナチュレル(バニュルス等)
があります
マデイラを愛飲してる方は日本ではとても少なく、ほとんど安価な物が製菓用に使われているのが現状でしょうか。
高級マデイラの良さを知ってる方は非常に稀。
マデイラはポルトガルのお酒ですが、作っているのは大西洋の沖、モロッコの西600キロの島=マデイラ諸島なんです
ここ ↓
赤い〇がマデイラ諸島
黄色の矢印はリゾートで有名なカナリア諸島でここでもワインは作られています
マデイラ諸島はここ10年くらいで非常に知られることになったんですが、何故か分かりますか?
この島出身の超有名人がいるんです。
それは、
クリスティアーノ・ロナウドです
ロナウド知らない方はまずいないでしょうけど(サッカー大音痴のてんちょでも知ってます)、彼はマデイラ諸島のフンシャル島の出身なのです
島には彼の銅像まで建ってます。
島のサッカーリーグもあって、クラブチームも二つあるんですって。
流石ポルトガル
では、ワインの概要を簡単に説明します〜
まず、マデイラワインの誕生と歴史について。
マデイラ諸島には大航海時代が始まるころ、15世紀の初めに開拓民がヨーロッパから移住してワイン作りを始めていたようです
マデイラワインは大航海時代なくして誕生しえなかった、ある意味皮肉な産物でもあります。
ポルトガルやスペインを出港した船は、アメリカ大陸を目指して航海する途上にあるマデイラ諸島でワインや食料の最終補給を行っていました。
ここからは大海原しかありませんので、重要な寄港地だったはずです
船に積み込まれたワインは赤道付近を通過する際の熱で独特の風味を持つようになり、それが島のブドウの特徴を増幅させるようなプラスの効果をもたらしました。
それが人気になると、その風味を出すためにわざわざワインを船に乗せて赤道を航海して戻ってこさせたこともあったくらいだそうです
その後、18世紀になってポルトガル・スペインに代わってオランダ・イギリスが台頭するようになり、船の建造や航海技術が向上するとマデイラ諸島へ寄る船が激減してしまいます。
ワインの販路を失った生産者は、ワインを蒸留してブランデーにして保管し、一部をワインにも加えて保存性を高めようとします。
これが功を奏し、
加熱とブランデー添加の合わせ技で新しいお酒が誕生したのです
ワインに熱、って基本的には絶対NG行為なのですが、例外的に上手く行くこともあるんですね
皆様はご自宅のワインは熱や日光にさらさないでください
この伝統は現在も受け継がれ、マデイラワインは島の重要な産業になっています
次に栽培や醸造について。
マデイラワインの製法は非常に独特です
マデイラ諸島の中心であるフンシャル島は断崖に囲まれた山なりの土地で、海からの強風にさらされる過酷な環境です。
内陸も急斜面が多く、ほとんどの畑が段々畑になっています ↓
生産者HPより、以下同様
作業大変だろうなぁ
ブドウはポルトガルの土着品種ばかりなので日本人には馴染みがなく、聞いたことがない品種ばかりだと思います
マデイラワインのブドウは、
白ブドウ:セルシアル、ボアル、マルヴァジア、テランテス、ヴェルデーリョ
黒ブドウ:ティンタ・ネグラ、バスタルド
となっています。
し、知らない
…マルヴァジアとヴェルデホはかろうじて分かるかなぁ
因みにこれがテランテスです ↓
いいブドウです
製法は、まず普通にスティルワインを作る過程でブランデーを添加します。
ここまではシェリーやポートと同じです、添加のタイミングによって甘口〜辛口と調整します。
その後、落ち着かせたワインを加熱します
加熱方法は二通りあります。
1.カンテイロという小屋に樽を入れ、天然の日照を屋根のガラス窓越しに当て太陽熱で加熱する方法。
高級品に使われる手法で、10年〜15年熟成の物が多い。
元々気温が高いマデイラ諸島だからできる方法ですが、今なら日本でも十分可能だろうなー
2.エストゥーファと呼ばれるタンクの中にワインを入れ、タンクの外または内側に通した管にお湯を循環させて加熱する方法。
50度のお湯で3か月程度かかりますが、カンテイロよりも早く出来上がり、場所を取らないのも利点です。
安価なマデイラはこのやり方で作られています。
どのワインもマデイラを名のる場合には最低3年の熟成期間を経ないと出荷できません。
長い熟成品には、レゼルヴァの表記が認められています
さて、ようやく今日のワインですが、
生産者のエンリケシュ&エンリケッシュは、1850年創業。
ポルトガル初代大統領アルフォンソ1世の孫が始めた蔵です
1425年にエンリケ航海王子の命で出帆した探検家のホアン・ゴンザレスが初めて植樹したブドウ畑を所有しています
創業から間もなくして、うどん粉病やフィロキセラの害を被り、困難な時代がありましたが、買いブドウなしの方針を現在も堅持している数少ない蔵であり、島を代表する地主として有名です
本社は近代的な建物で島の南側で、海がよく見える場所にあります ↓
樽が見えますね、リゾートっぽい
カンテイロやセラーは畑の近くです ↓
今日のマデイラは、エストゥーファを使った入門編の甘口です
ティンタ・ネグラ・モーレ100%
加熱後にソレラシステムで2年熟成させてバランスよくしています。
価格は2000円台とお手頃です
琥珀色の甘口で飲みやすいですが、アルコールは19%。
飲用以外には、製菓やお料理のマデラソースに使われたりすることもあります
今日のマデイラは甘口なのであまり感じませんが、加熱したドライな乾いた後味があるかもしれません。
マデイラらしさ、でしょうか。
是非、現地で飲んでみたい。
大西洋の島に行くことあったらいいなー
マデイラ、飲むこと少ないでしょうが、ミツクラの店頭にありますので、お試しください〜
2024年05月11日
緑のワインの季節が来た
今日も眩しいくらいに晴れてます
6月上旬にブルゴーニュのセミナーを開催することになりました
只今、詳細を詰めておりますので告知までお待ちください
今日はちゃんとワインの紹介をします
時間いっぱいある。
夏に美味しい爽やか白ワインです
シュロス・ゴベルスブルグ グリューナー・ヴェルトリナー2022
オーストリアの辛口白ワインです
コアラやカンガルーのオーストラリアじゃなくて、ウィーンの方です
お間違いなきよう。
シュロス・ゴベルスブルグはニーダーエステライヒ(オーストリアの北西地方、ワイン作りの主要産地)でも老舗の名門です
ニコライホフ
ドメーヌ・ワッハウ
などと並んで、歴史の長い蔵として有名です
シュロス・ゴベルスブルグ(シュロスは城の意味です)は、ワイナリーと城の両方の顔をもっています。
元は城の近くにあったシトー派の修道院がワイン作りの起源となっています。
このワイン作りはとても古く、1171年から記録が残っていて、それを根拠に現在のワインのラベルにも1171年創業と記載されています ↓
日本だと平安時代末期、鎌倉時代に入る直前です。
お城は、ウィーンから北に車で30分くらいのカンプタールにあります
HPより、以下同様
観光もできます
ランゲンロイスのすぐ南 ↓
この地図でウィーン以外の地名が分かる方、まずいないだろうなぁ
余談ですが、ドナウ川添いには多くの有名な修道院や古城があります。
もう少し上流にはメルク修道院があり、ウンベルト・エーコのバラの名前の主人公のアドソが若き日をつづるのがメルクです。
城壁に囲まれた要塞みたいな建物で、観光客にも開放されています。
レッヒの帰りに寄りました ↓
2013年、もう閉館間際だったのでちらっとだけ
ゴベルスブルグのご近所の修道院のワイン作りが始まってから600年余りのち、1740年に城は持ち主の貴族が経済的困難に陥って修道院の所有となります。
そこで、修道院はこの城をワイン醸造の拠点として使い始め、そのまま今に至ります。
元々はお城と修道院のワインは別物だったのが、ここで合流することになりました
その間には、2度の大戦やソ連の支配下時代など、困難な時代も多いのですが、ゴベルスブルグ城のワインは確かな品質でその名を広めています
城は現在も所有は修道院なのですが、1996年に長年醸造長を務めた修道院長が引退するに至り、民間人のモースブルッカーさんに長期賃貸契約という形で醸造を委託しています。
このモースブルッカーさんは、チロル地方のレッヒの出身です
レッヒはオーストリアの東端の雪深いリゾート地で、今でも上級スキーヤーの間では人気の高級スキー宿が沢山あります。
てんちょ、1回だけレッヒ行きましたが、周辺の町や山が全部リフトやスキールートで繋がっています。
すぐ隣がリヒテンシュタインです。
最短の周遊が4時間だったかな、とても広いし、急斜面だし、これは上級者向けだわって思いました
もちろん、てんちょはスキーはやっていません。
ゴンドラで中腹まで行ってビール飲んで帰ってきました
これ、普通に携帯で撮ったんですが360度スキー場でどっちを見てもポスターみたいでした
話をワインに戻しまして。
モースブルッカーさんは、城と修道院の醸造の歴史を継承することを第一に考え、伝統を踏まえてそのスタイルを変えることなくワインを作っています
既にいい畑があり、特別な改革は必要なかったんでしょう
整然とした畑、リラ仕立て(枝をY字に伸ばし日照を調整するやり方)になってます
1000年以上も前の建物で作るワインって、ロマンがありますねー
地震大国の日本では難しい…
出そう、夜一人で見回りするの嫌だなぁ
今日のワインは、ドメーヌの最も基本のワインです
発酵も熟成もステンレスタンクで行っており、樽は使っていません。
オーストリアのワインは元々熟成させず、1年以内に飲み切るのが普通でした。
新酒を待ちわびてお祭りがあるくらいです
よりフレッシュな物をすぐに飲むことが出来たから、恵まれたワイン産地だから可能な事ですね
グリューナー・ヴェルトリナーはそうした飲み方にうってつけの品種です
綺麗な酸があって、果実味と良いバランス、香りも豊かで青リンゴや白桃、洋ナシの様です
ワインによっては微発泡してることもあり、清涼感は格別です。
とにかく冷やしてください
ぬるいと魅力が半減です。
アルコール度数は12.5%、もっと軽く感じますが。
軽やかで余韻は短め、酸はしっかりありますが和食でも無理なく合わせられると思います
価格も非常にお手頃なので安心して挑戦できますよ。
この品種、フェルトリーナーと書く事もありますが、本来はアルファベットの表記通りにヴェルトリナーだったらしい。
どっちでもいいみたい
そろそろ、こういうワインが恋しくなって来ました
アウトドアでも是非、お試しください〜
2024年05月10日
言い得て妙な方言好きです
今日は快晴、昨日までの強風も収まって(てんちょ、突風で日傘折れました)朝の寒さが嘘みたいです
今日はワインは一切登場しません。
連休明けって暇なんだろうなーと思っておりましたが、今日は何かと非常に忙しくてびっくり
大変ありがたい事です
という事で、ブログ書く時間が無くなってしまいました
↑ 名古屋弁で「時間がのうなった」って言います。
てんちょの出身地、岐阜県東農地方では、小さい頃には
つもい
(=サイズが小さいの意味
「靴がつもい」「この服、肩がつもい」って使います)
っていう方言があったんですが、今では誰も使いませんねぇ
名古屋弁の、
もうやっこ
(=共有する、一緒に使う
「仲良くもうやっこしなさい」ってよく言われました)
これも、今では聞くことないです、いい表現なのに
方言を笑う人がいますけど、味のある奥深い言い方だと思うんですけど
あー、ワインの話はまた明日。
さらば。
2024年05月07日
鳥取ワイン来てます
連休明けでいきなり車が増えました、名古屋の街中です
フランス、シャブリでは5月1日に雹で大被害があったようです
今回は粒は小さめですが量が多くて道路が真っ白になってました ↓
meteo86さんSNSより(photo by Marie de Dannemoine)
霜と違って雹は対策の仕様がないので、生産者にとっては悔しいでしょう。
ブドウだけでなく、麦や豆も被害にあってます
別の日にはヨンヌでは一部洪水もあったようですし…
シャブリ、また値上がりするー
店頭には先日、試飲会で出会った日本のスパークリングワインが入荷してきました
北条ワイン トットリSKY
ラベルとおそろいの箱があってギフトにも最適です
北条ワインは鳥取県のワイナリーです。
前にちらっと書きました。
鳥取市と米子市のちょうど真ん中あたりですね ↓
北条砂丘という砂丘があるんですね、知りませんでした。
そこでブドウ栽培がおこなわれてるそうです 水はけはかなり良さそう。
私、鳥取砂丘にも行ったことがありません。
今日のスパークリングは、甲州100%、ノンヴィンテージ、瓶内二次発酵
瓶熟10年って謳ってましたが特に表記はないですね。
香りと味は良かったです、4000円以上出す価値がありますよ
これ、ロゼのスパークリングもあるんです。
飲んでみたいですね
あと、ラベルが鳥取県の形をしてるワインがあります ↓
スタンダードの赤・白ですが、こういうのもいいですね
一度訪問してみたいところではあります。
九州も行きたいし、頑張るぞー
2024年05月04日
ドイツ派?イタリア派?
今日も快晴でお出かけ日和の名古屋です
世間はまだあと3日もお休みですね〜
今日も新入荷のワインを紹介します
ややマニアックかも。
カステル・ザレッグ ヴィニャ・ビショッフスライテン2022
イタリアの赤ワインです
ですが、
DOCラーゴ・ディ・カルダーロ・クラッシコ
って聞いてどこか分かる方は少ないと思います
…てんちょ、分かりませんでした(ダメよねぇ)
今日のワインはイタリア北部、トレンティーノ・アルト・アディジェのワインです。
スキアーヴァ100%のミディアムボディです。
カステル・ザレッグは歴史の長いワイナリーで、創業1851年、現在はオーストリアのクエンブルグ伯爵家の所有です。
元々この辺りがオーストリア・ハンガリー帝国の領土だった時代、オーストリア大公ライナープリンスによって始められた蔵です
HPより、かっこいいシェ
ワイナリーはトレントの北、インスブルックの南にあります ↓
畑は、カルダロ湖のほとりのゼーホフ(今日のワインはここです)、白ワイン用のリーゼンホフ、ブルゴーニュに似たプレイホフの3つに分かれています
冷涼な気候を生かして、ソーヴィニヨンブランやゲヴェルツトラミネール、ピノノワールなど色んな品種を植えています。
ゼーホフの畑 ↓
HPより、以下同様
DOCラーゴ・ディ・カルダーロ・クラッシコはその名の通り、湖の周辺でとれたブドウ(スキアーヴァ)を使用した赤ワインのみに認められています。
ドイツ語ではカルテレーゼレーと呼びます(ラベルに表記あり)
「クラシコ」の名は、他地域のイタリアワインと同様に、伝統のある古い区画のブドウで作られたワインだけが名乗れる名称です
ここは歴史的にもドイツ語が使われていたので、今でもイタリア語・ドイツ語両方の名称があり、ややこしいです
また、このDOCには、この土地だけにあるシエルトという赤ワインの種類があります
シエルトとは選別された、という意味で、ドイツのアウスレーゼに当たる表現です。
ってことは甘口??と思いますが、辛口です。
今日のワインもシエルトですが、ラベルにはドイツ語のアウスレーゼの表記になってます。
ほんとややこしやー
ビショフスライテンはゼーホフにある区画で、湖に面した急斜面の畑です
この土地のブドウであるスキアーヴァ、ドイツではトロリンガーと呼ばれています。
色の濃いブドウで、赤味のしっかりした透明感のあるワインになります。
ボディはミディアムですが、繊細でチェリーの様な華やかな香りがします
樽をとんど使用しない、フルーティなワインですが、適度な酸味があります。
食卓にあってちょうど良い赤ワインです
少し前までは酸がはっきりあって、今時には珍しく貴重な存在ですが、このワインはそこまで酸は強く感じません。
ですが、やはり古典的なスタイルですので、真っ黒でハイアルコールなイタリアワインにあっては、特筆すべき細身のワインです
(でもアルコール度数13.5%です)
最近、酸味がはっきりある赤ワインってまずありませんね〜
そういうのが時々恋しくなります
このスキアーヴァ、非常に細やかでいいワインです
素晴らしい背景を持っていますが、価格は普通、3000円台半ば。
イタリア土着品種でも経験しておくべき、いいワインだと思います