2024年05月04日

ドイツ派?イタリア派?


今日も快晴でお出かけ日和の名古屋です
世間はまだあと3日もお休みですね〜



今日も新入荷のワインを紹介します
ややマニアックかも。

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カステル・ザレッグ ヴィニャ・ビショッフスライテン2022

イタリアの赤ワインです

ですが、
DOCラーゴ・ディ・カルダーロ・クラッシコ
って聞いてどこか分かる方は少ないと思います

…てんちょ、分かりませんでした(ダメよねぇ)

今日のワインはイタリア北部、トレンティーノ・アルト・アディジェのワインです。
スキアーヴァ100%のミディアムボディです。


カステル・ザレッグは歴史の長いワイナリーで、創業1851年、現在はオーストリアのクエンブルグ伯爵家の所有です。
元々この辺りがオーストリア・ハンガリー帝国の領土だった時代、オーストリア大公ライナープリンスによって始められた蔵です

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HPより、かっこいいシェ

ワイナリーはトレントの北、インスブルックの南にあります ↓

カステル・ザレッグ.png

畑は、カルダロ湖のほとりのゼーホフ(今日のワインはここです)、白ワイン用のリーゼンホフ、ブルゴーニュに似たプレイホフの3つに分かれています
冷涼な気候を生かして、ソーヴィニヨンブランやゲヴェルツトラミネール、ピノノワールなど色んな品種を植えています。

ゼーホフの畑 ↓

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HPより、以下同様

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DOCラーゴ・ディ・カルダーロ・クラッシコはその名の通り、湖の周辺でとれたブドウ(スキアーヴァ)を使用した赤ワインのみに認められています。
ドイツ語ではカルテレーゼレーと呼びます(ラベルに表記あり)

「クラシコ」の名は、他地域のイタリアワインと同様に、伝統のある古い区画のブドウで作られたワインだけが名乗れる名称です

ここは歴史的にもドイツ語が使われていたので、今でもイタリア語・ドイツ語両方の名称があり、ややこしいです

また、このDOCには、この土地だけにあるシエルトという赤ワインの種類があります
シエルトとは選別された、という意味で、ドイツのアウスレーゼに当たる表現です。
ってことは甘口??と思いますが、辛口です。

今日のワインもシエルトですが、ラベルにはドイツ語のアウスレーゼの表記になってます。
ほんとややこしやー


ビショフスライテンはゼーホフにある区画で、湖に面した急斜面の畑です

この土地のブドウであるスキアーヴァ、ドイツではトロリンガーと呼ばれています。

色の濃いブドウで、赤味のしっかりした透明感のあるワインになります。
ボディはミディアムですが、繊細でチェリーの様な華やかな香りがします

樽をとんど使用しない、フルーティなワインですが、適度な酸味があります。
食卓にあってちょうど良い赤ワインです

少し前までは酸がはっきりあって、今時には珍しく貴重な存在ですが、このワインはそこまで酸は強く感じません。
ですが、やはり古典的なスタイルですので、真っ黒でハイアルコールなイタリアワインにあっては、特筆すべき細身のワインです
(でもアルコール度数13.5%です)

最近、酸味がはっきりある赤ワインってまずありませんね〜
そういうのが時々恋しくなります

このスキアーヴァ、非常に細やかでいいワインです
素晴らしい背景を持っていますが、価格は普通、3000円台半ば。

イタリア土着品種でも経験しておくべき、いいワインだと思います









posted by cave MITSUKURA at 16:29| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする