2024年07月29日
左岸下流でも白
週末はもう8月ですね
来週は多少、雨になりそうですが、依然として暑いまま…
9月末まで夏の間は静かにしています
少し先ですが、8月も試飲会を開催します
8月28日水曜18:30〜
夏に美味しい爽やか白&スパークリングワインを中心に出します
8月になったら改めて正式に案内を載せますので、少しお待ちください
前回、6月の試飲会ではテルトル・ブランが好評でした ↓
最近、ボルドーの白ってあんまり売れないんです…
ソーヴィニヨンブランだったらロワールやニュージーランドの方がお手軽なんでしょうか?
グラーヴの特選銘柄なんて、全然問い合わせも来ません
すっかり忘れてるような
そんなボルドーで、店頭には1本だけ、美味しいメドックの白ワインが残ってます
レ・パゴド・ド・コス ブラン2020
ぱごど・ど、って言いづらいですね
このワインはボルドー、メドック2級のシャトー・コス・デストゥルネルが作ってます。
セカンドワインに「レ・パゴド・ド・コス」がありますが、その白です。
コス・デストゥルネルにも白がありますが、やはりセカンドの方がお値打ちです
コス・デストゥルネルはサンテステフにあります、ここがオーメドックで一番北(下流)にあるアペラシオンです。
メドックは赤ワインしか名乗れませんので、今日のワインは唯のAOCボルドーとなっています
このワインは2018年がファーストヴィンテージです
2020年はソーヴィニヨンブラン90%、セミヨン10%
ラベルの塔が、ワイン名のパゴダです。
HPより
コスはサンテステフでも南寄りにあって、すぐ隣はポイヤック村のラフィットです。
D2の道を走るとすぐ見えてきます。
コスのこの特徴的なシャトーですが、これは19世紀最初のオーナー、ガスパース・デストルネル氏がインドに競走馬とワインを売りに行っていたことがあるので(実は最初はワインはついでみたいなもんでした)、その時に現地で見たパゴダをまねて作られています
それで、ちょっとオリエンタルな雰囲気になってます。
シャトーの内部にも像の置物があったり。
ガスパール氏は「サンテステフのマハラジャ」って呼ばれてたそうです
シャトーの名前は、畑のある場所がコスと呼ばれていた事と、ガスパール氏の名前を合わせて出来ています。
…昔、NHKの「みんなのうた」で、美保純さんのマハラジャの歌があったの知ってる方いませんか?
「インドへ行ったら会いたい人は? ラジャ、ラジャ、マハラジャー♪」っていう
てんちょ、多分今でも歌えます
↑ 無視してください(超蛇足)
コス、最初はインドでワインがあんまり売れなかったそうなんですが、持ち帰ったワインが船旅で美味しくなっている事を発見
これに気付いた彼は、良いワインを追求するべくお金も時間も労力もかけてシャトーを改良します。
こうして、名声を築いたコスは晴れて1855年にメドック2級の地位を獲得するのですが、ガスパール氏はその2年前に他界しており、何とも残念です…
その後、数件の所有者の手を経て、現在のオーナー、ミッシェル・レイビエ氏の所有となってます。
このオーナーさんはシャンパーニュも作ったり、とお金持ち
精力的にシャトー経営を進めてます。
今では物凄くかっこいい醸造所&セラーに生まれ変わってます。
さて、今日の白ワインですが、詳しい醸造の情報がありません
ですが、非常にボリュームのある香りの辛口で美味しいです
フローラル&フルーティな香りで、樽を使ってるのも感じられます。
味はきりっと辛口、ですが余韻にはやはり樽由来らしいコクがあります
樽の使い方がうまいですね
バランスの良い辛口です、欠点がないですねぇ
ソーヴィニヨンブランのグリーンなイメージと、白桃や洋ナシみたいなフルーツ感が上手く調和しています。
HPより、イメージ通りの味
20年なら税込みで諭吉以下ギリギリ(もう諭吉って言わなくなるんですよね、栄一君って言わなくては)
セカンドでもまーまーご立派なお値段
お手頃価格とは言えませんが、中身は非常に価値が高いです
たまには贅沢してみませんか??
2024年07月28日
夏はチルドを選んでください
あづい〜
昼のみならず、夜までもおかしいくらいに蒸し暑い
おそろしやー
今日はほぼ一日、オンラインショップのサイトを更新したりしてましたが…
バージョンが変わっていたり、最初に作ったときにどうやったか忘れてたり
送料無料の設定が適応されてなくて、おや?と思ったので直すついでに気になってたこともやっておこうかな、と。
…やめときゃ良かったかも
お客様には関わりのない部分の問題は解決したので、それは良かったですが…
なんか変になってしまった
スライダーは最初から触るつもりはなかったけど、エレメンターが使いにくい
構造は単純なのに中身がいじりづらいじゃないの。
昔より日本語でも解説してるサイトが増えましたが、あんまり役に立ってくれる物がない
ワインはこれまで通りちゃんと買っていただけますので、安心してご利用ください
くれぐれもチルド送料550円をカートに入れ忘れませんように
ご注文くださーい
2024年07月26日
和風ワインとして
暑さと豪雨で異常な日本の夏、こういうのが当たり前になってきてますねぇ
高校野球なんて、11月くらいにしてはどうでしょうか ダメかなぁ
店頭に初めて新5000円札がやってきました
毎回、新札になると「おもちゃみたい」って思います
まだ1000円と1万円は見てない。
うーん、津田梅子さんの肖像、もちっと良さげなのなかったのかな…
やがてこれが普通、に慣れていくんでしょうけど。
今日はこのワインです
簡単に。
安心院 アルバリーニョ下毛2023
あじむ、ってなかなか読めません
地名、人名は難読が多いので読めなくても何ら恥ではないと思う。
こちらのワインはラベルのデザインも素敵です
他のワインも綺麗なラベルで個人的にはとても好きです。
今日のワインは、大分県の白ワインです 辛口。
有名だと思います。
安心院は地名ですが、いいちこ焼酎を作っている三和酒類さんの経営です
ワイナリーは大分県北部宇佐市にあります。
瀬戸内海気候で乾燥した盆地にあり、ブドウ栽培に向いた土地だそうです
一度行ってみたいです、
が、福岡から車で2時間30分… 遠い
イカ食べつつ、行ってみたいものです
毎年、初夏の発売から1年を待たずに完売してしまう、人気のアルバリーニョですが
2023年ヴィンテージが少し前に発売されました。
下毛とは畑のある地区の名前です。
ブルゴーニュのアリゴテ、
ハンガリーのフルミントと同じく、
香り豊かで酸が豊富なアルバリーニョは今、注目の品種です
暑いとブドウの熟度が上がる半面、早々と酸が失われて行ってしまうので、メリハリのあるワインには酸が非常に重要で欠かせません。
安心院のアルバリーニョは、本場スペインのガリシアの物と比べると、かなり優しい味わいです
そこまで酸味は感じないというか、ワインの構造自体も繊細で細身な感じです。
香りもやや大人しめです。
白い花のテルペン香もありますけど、そんなにボリュームはないんです。
こういうスタイルがかえって和食にはよく合います
繊細で、出汁の風味や旨味を邪魔しないワインです
樽は使っていません、それもブドウの特徴を生かせてると思います
大分の土壌に適応してるからなんでしょうか??
てんちょは、リアス・バイシャスのキリっとした白も大好きですが、これはこれでアリだと思います
23年は少しですが、値上がりしました。
許容範囲だと思いますので、夏のご飯のお供にいかがでしょうか
そうめんと天ぷら、お蕎麦とお刺身、など夏の食卓にも合わせやすいですよ〜
2024年07月25日
ワイン6本備忘録
雷ゴロゴロ鳴ってます(15時現在)
ブルゴーニュではヴェレゾン(ブドウの色づき)が始まっています
サヴィニー・レ・ボーヌ Vincent GuillemontさんSNSより
シャンパーニュと同様に、今年は雨がちで簡単な年ではありませんが、順調に成長してるブドウはそれなりに多くて安堵してます
ドメーヌの多くが9月10日前後の収穫を見込んで、今、収穫人を募集しているところです。
唐突ですが…
デュジャックの2021村名白が2本まだありますけど、どなたか買いませんか? ↓
https://cavemitsukura.com/?s=%E3%83%87%E3%83%A5%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF&post_type=product
今日は備忘録です、良かったらお付き合いください
(店頭で購入できるワインは、掲載6本の内2番と5番のみです、ご了承ください)
全てフランスワインです。
左から、
1.クリュッグ グランキュヴェNV 170エディション
現行は171が既に発売されていますので、ひとつ前のキュヴェです。
2014年のブドウを中心に作られています
ピノノワール51%、シャルドネ38%、ピノムニエ11%
195のワインをブレンドしており、その内で最も古いワインは1998、新しいワインは2014です。
デゴルジュマンは2021年。
入荷してから3年は寝かせてあるので、落ち着いた味わいになってると思います。
発売されたばかりの物は硬くて飲みづらいので、5年くらい経ってからの方が美味しいと思います
2.アンリ・ブルジョワ ル・プティブルジョワ ピノノワール・ロゼ2021
ロワールの辛口ロゼ、IGPヴァレ・ド・ロワール。
サンセールの代表的生産者のアンリ・ブルジョワ、カンシーやメネトーサロンなどサンセール以外にも多くのワインを生産しています
アンジュー・ソミュール地区とは違って、この地区では赤とロゼがピノノワールです。
安価なワインですが、香り良く美味しいのです
3.ダミアン・ロロー サヴィニエール2015
これもロワールのワインです、辛口の白。
シュナンブラン100%
ダミアン・ロローは若手の作り手として大変注目されていますが、日本では輸入が無くなりました
残念
ニコラ・ジョリーが紹介してくれたビストロで初めて飲んだ思い出があります。
15年で良い熟成になっているはず、深みのある味わいです
4.ジャン・ノエル・ガニャール シャサーニュ・モンラッシェ1erレ・カイユレ2019
ブルゴーニュの白、もちろんシャルドネ100%
19年はまだ早いかなと思いますが、ま、ちょっと飲んでみようかと
カイユレは1級のど真ん中にある畑で、しっかりした骨格のあるパワフルワインです。
ガニャールは現在、ジャン・ノエルの娘さんのカロリーヌさんが醸造家になってます。
現行ワインは非常に値上がりしているのに既に完売してるほどの人気です
5.ルイ・ジャド ジュヴレイ・シャンベルタン1erクロ・サンジャック2017
ルイ・ジャドがクレール・ダユから購入した畑で、生産者は5軒しかありません。
ピノノワール100%
17年ならもう飲んでもいいでしょう
ホタテ貝の1級、下手なグランクリュよりも上かもしれません
店頭には昔の値段であと3本あります
6.マシャール・ド・グラモン ヴォーヌ・ロマネ1erレ・ゴーディショ2008
ゴーディショを持っている事でかなり箔が付いているマシャール・ド・グラモン
この1級の生産者は3軒? 滅多に見かけません。
そんな貴重なワインですが、マシャール・ド・グラモンは良心的な価格でありがたいドメーヌです。
(と言ってもゴーディショは少ないので全く買えませんが)
所在地はニュイサンジョルジュで1963年創業。
ピノノワール100%
ゴーディショは現在、3か所に分かれた飛び地になっています ↓
緑の線で囲った部分です(フリーハンドですんません)
極小の区画が3つあるって大変珍しい事ですが、このゴーディショはそうなった非常に興味深い歴史を持っている畑です。
それは、この畑が現在DRCの単独所有であるラ・ターシュに隣接してることに大きく関わっています
1930年代の初めまで、DRCがゴーディショ(のほとんど)を所有し、特級ラ・ターシュはリジェ・ベレールが所有していました。
当時のラ・ターシュはロマネコンティよりも小さな区画で、ゴーディショのワインはずっと「ラ・ターシュ」「ロマネ ラターシュ」などと表記されて販売されていたりと、今日ほどの厳格さはありませんでした。
隣の有名畑にあやかるって感じでしょうか
その後、リジェ・ベレールはラ・ターシュの畑をDRCに売却します。
こうしてますます両者の区別がなくなったところで、DRCはこの二つの畑を併合してラ・ターシュとしたいという要望を政府に認めてもらい、現在の広いラ・ターシュが出来上がったという訳です。
ゴーディショをラ・ターシュに組み入れちゃったんですね
今だったら絶対に認めてもらえないでしょう
この間のやり取りには裁判あり、経済危機あり、と大変ドラマチックですけど詳しく書くと長いので省略。
簡単に書きすぎて分かりにくいでしょうか…
こうして現在のゴーディショはその当時DRCの所有じゃなかった部分のみ、となり、3か所に分断された状態で残った、という訳です
滅多に見ない1級で、しかも08年、どーなってるんでしょう??
08年は雨が多くて、2000年以降では3本指に入る困難なヴィンテージです。
だからなおさら、期待したいところですが…
以上です〜
2024年07月22日
来たれ、夏のチャレンジャーよ
この暑さにまだまだ堪えないといけないと思うと、辛い
皆様、無理をしませんように
今朝からまた新幹線が止まっていますね。
月曜な上に、ちょうど夏休みが始まったところで、何ともタイミングが悪い。
ついこの前にも停電があったり、新幹線に限らず日本の安全神話はもはや昔話なのでしょうか…
今日のワインはこれです
こんなに暑いけどワインはやっぱり赤ワイン!という方へ
サン・マルツァーノ タロ プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア2022
イタリア、プーリア州の赤ワインです
フルボディ。
プーリア州はイタリア長靴半島のアキレス腱です ↓
WIKIより拝借
アドリア海側は、少し前までは、イタリア近代化の発展から取り残された感が強く、特に南部になるほど交通も不便な場が多いのですが、近代的な農業が導入されなかったからこそ無農薬で残った樹齢の高いブドウ畑や、手つかずの自然が残っていて、今になってそれが見直されています
未発展の「逆」アドバンテージがあるというか。
南北に長い海岸線を持ち、面積も広いプーリア州は平地が多くブドウ栽培も盛んで、今ではイタリア国内第3位のワイン生産量を誇っています。
生産は赤白が約半分ずつで、やや赤が多い。
土着品種では、黒ブドウのネグロアマーロ、プリミティーヴォが有名です
代表的なワインには、
カステル・デル・モンテ
プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア
サリーチェ・サレンティーノ
があります。
知ってますか?
最近、カステル・デル・モンテを見かけなくなりましたね…
南のサレントの赤ワインの方がフルボディで人気が出たから、あっさりしたカステル・デル・モンテはちょっと鳴りを潜めている感じです
しかし、温暖化で行き過ぎた感じのフルボディ&ハイアルコールが敬遠されるようになると、状況はまた変わってくるかも
今日のサン・マルツァーノは1962年に始まった組合です
産地呼称が制定される前から、この土地のブドウを大事にしてきた栽培農家さん達です。
サレント半島にあります
ここ、一度行ってみたいですね〜
最初は19軒の農家が集まってできた組織で、土着ブドウを栽培して売っていましたが、1996年から元詰めを始めて急成長しています
2000年に発売したセッサンタアンニ プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア 2015はイタリアのワイン評価本、ルカ・マローニで満点を獲得し、一躍、世界で知られる生産者となりました
樹齢60年以上の古木のブドウを使った地元のワインです。
設立50周年を記念として発売されたチンクアンタは、ミツクラの店頭でも非常に人気があります ↓
HPより 只今欠品中で8月の入荷待ち
このワイン、あまりに評判が良くて、最初は50周年限定のはずだったんですが、定番になりました
現在、加盟する栽培家は1200、生産するシリーズ(ブランド)は20余り、非常にたくさんの種類のワインを生産する巨大企業になっています
イタリア、このパターンよくありますね。
昨年の収穫 これはどっちかな?
HPにワイナリーの写真がありませんが、グーグルマップで見るとほんと工場です
今日のタロは新しく発売されたシリーズです
このプリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア以外にも、
白
フィアーノ
ベルデカ
シャルドネ
赤
マルヴァジーア・ネーラ
ネグロアマーロ
メルロー
等、タロだけで9種類も生産しています
タロとはこの地域に多い苗字なんだそうで、組合の農家さん達は「自分の家の庭を手入れするようにブドウ畑を手入れしてきた」そうです
組合員の努力を称え、共同のシンボルとするためにタロという名前を付けたと。
…日本なら、加藤、佐藤ですかね
ワインは、プリミティーヴォ100%
発酵の後、6か月樽熟成しています。
畑の標高が100メートルで雨が少ない、という事なので、収穫の時期を今後は一層吟味する必要がありそうです
サレント半島では温暖化対策、何かしてるんでしょうかね?
HPには特に何も言及がありませんが。
味は…結構なフルボディです
黒い外観、甘い香り。
こういうの、お好きな方には受けそう。
ワインは野暮じゃないので、そこは流石です
アルコール度数は14%の表示ですが、もっとありそうです
夏でも赤ワインがいい、フルボディしか飲まない、っていう方には最適です
価格も税込み2000円以下
嬉しいですね
2024年07月21日
音楽か ワインか
梅雨明けして、分かってはいたものの途方もなく蒸し暑い毎日ですね
街路樹の百日紅が綺麗です…
が、夜も全く涼しくならない
昨日、フランス、シャブリ周辺ではまた豪雨で道路冠水してます
あの辺りは雨が特に多い今年。
今日はこのワインを紹介します
随分前にも書いたことありますが、ラベルデザインが変わってます。
マイヤー・アム・プァームプラッツ グリューナー・ヴェルトリナー ベートーヴェン第9ラベル2023
オーストリアの辛口白ワインです
グリューナー・ヴェルトリナー(フェルトリナーでもOK)というブドウは、かなり日本でも浸透してきたので、これでオーストリアのワインだって分かる方も多いと思います
念のため。
ニュージーランドの隣のオーストラリアではありません。
ウィーンの方ね、中欧です
今日のワインは、大作曲家のベートーヴェン所縁のワインです
誰もが必ず音楽室で見たであろうベートーヴェンはドイツ生まれですが、ウィーンには何度も訪れています。
クリスマスの合唱で有名なあの第9もウィーンで書かれた交響曲で、滞在していた建物が現在ベートーヴェンハウスとして観光名所になっています
HPより、以下同様
今日のワインを生産するマイヤー・アム・プァームプラッツがそれを所有している縁から、ワインにもベートーヴェンの肖像と第9の名前を関することを許されています
マイヤーはウィーンにあるワイナリーで、同所でホイリゲ(居酒屋)も経営しています。
てんちょ、行きませんでしたが、日本語のHPもあります ↓
https://www.pfarrplatz.at/wp-content/uploads/sites/25/2024/02/Wendefolder_JAPANISCH.pdf
この居酒屋、1638年創業という非常に歴史あるホイリゲです。
ウィーン郊外のホイリゲ発祥のグリンツィングにあります
ベートーヴェンハウスも同じ場所です。
音楽の都と言われるだけあって、ウィーンには著名な音楽家に纏わる名所が沢山あります
ハイドンハウスや、ヨハン・シュトラウスハウスもありますよ〜
マイヤーのホイリゲ ↓
いい雰囲気です
毎日、昼から営業しています。
行きたーい
…が、ホイリゲはどこも食事(おつまみ)がかなり塩辛いです
お酒のアテとしては多少の塩は歓迎ですし、飲ませようという作戦かもしれませんが、日本人にはちと厳しい物が、ままあります。
とーっても美味しそうなんですが
で、ワインですが、これは典型的なウィーンワインです
グリューナー・ヴェルトリナー100%、ステンレスタンク発酵・熟成の若い辛口です。
2023年ヴィンテージです。
オーストリアのワインは発売されたらさっさと飲むのが慣例です。
熟成させません。
新鮮な白ワインが毎年豊富に供給されたオーストリアでは、ワインは「新しいほどいい物」という意識が強く、フレッシュなワインを楽しむことが重要視されていました
ですから、市民は毎年秋の新酒が発売されるのを心待ちにしており、一年その年のワインを楽しんだ後は次のワインに移るという習慣を持っています。
ブドウ産地が近くに沢山あって、安定した収穫があったからこその贅沢ですね
100年くらい前までは悪くなったワインでも我慢して飲まなければいけない地域がヨーロッパにはたくさんあったんです。
熟成の可能性が言われるようになったのは、せいぜいここ2,30年の事です
赤の生産もしかり。
グリューナー・ヴェルトリナーはオーストリア固有の品種で、「緑の」という意味通りのグリーンなアロマとフレッシュな酸味が特徴です
微発泡してるワインもあります。
若々しく、軽やかで日本の夏にもとてもよく会います。
良く冷やして飲んでください
グレープフルーツやレモン、セージの様なハーブの香り、甘い香りはあまりしません。
控えめに青リンゴや白桃があるくらい。
酸の切れが良く、さっぱり爽やか。
アルコール度数は13%、これでも昔よりやっぱり少し上がっています。
温度が上がると少し酸が優しくなりますが、冷たい方がおすすめです
価格もお手頃なのでデイリーワインにも
ベートーヴェンが半分覗いてるラベルですし、音楽好きな方への手土産などにもいいかも
これって日本向けだけ? HPに載ってませんね。
ビールの次、もしくは最初からこれで
2024年07月18日
青い海と空のワイン
日差しが眩しい、今日も暑いですね
ブルゴーニュでは週の初めに嵐があって最高気温25度以下とかなり低めの気温でしたが、ようやく日差しと気温が回復しそうです
今年は雨が多いので、ここから一気に挽回してほしいところです。
もうすぐオリンピックも始まりますね
特に見たい競技がある訳ではありませんが、放送してたら何かしらは見ると思う。
今日も夏におすすめのワインを紹介します
ザシャリヤス オミクロン・ホワイト2022
ギリシャの白ワインです
辛口。
ロディティス 70%、モスホフィレロ30%
なんだそのブドウ???
知りませーん
このワイナリーはしばらく前に同じオミクロンの赤を紹介していますが、覚えてますか? ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/499269537.html
軽ーい赤でこれも夏にオススメなんですが…
残念ながら欠品中でした
白の方も軽い辛口、あっさりしています
二つのブドウはギリシャを代表する白品種なんだそうですが、全然未知のブドウです…
ロディティスは酸味が特徴的で、モスホフィレは華やかなアロマがある、らしい。
PGIペロポネソスで産地はネメア。
詳しくはリンクの赤の紹介を見てみてください〜
何故15(オミクロン)なのかは分からないままです
価格は非常にお手頃、失敗しても気にならないくらい
軽い辛口でとにかく冷やして飲みたいっていう方にはオススメします。
休日のお昼からでも飲めますよ〜
2024年07月15日
夏の泡の一つにどうですか
3連休の最終日、今日って雨だと思ってましたが… 今の名古屋は晴れてて蒸し暑いです
今週末には梅雨明け?
今日は、夏には特に美味しいスパークリングワインを紹介します
ジャインアンス クレレット・ド・ディ セレス ブリュットNV
フランス、コート・デュ・ローヌ中部のスパークリングです
辛口。
皆様、ディという町をご存じでしょうか?
ローヌの南部の真ん中辺り、バランスという町の南を東へ入ったところにあります ↓
ローヌ川の支流であるドローム川の上流です
バランスの南には蜂蜜やヌガーのお菓子で有名なモンテリマールがあります
もう少し引くとこんな位置関係です ↓
この町は、クレレット・ド・ディ(或いはクレマン・ド・ディ)の名前で聞くことしかありませんが、ワイン名はそれなりに知名度が高いと思います。
(一応AOCにはスティルワインのコトー・ド・ディっていうのもありますけど、まず見ない)
クレマン・ド・ディはフランス国内に8つしかないクレマンの一つですので、聞いたことある方もいるのでは
しかし、ディではクレマンよりもクレレットの方が伝統的に生産されてきました
クレレットとはブドウの名前で、クレマンよりも気圧の低いスパークリングで、アンセストラルという製法で作られる(ことが多い)微発泡ワインです。
ロワールのペティアンと似てます。
法的には白とロゼが生産可能ですが、ほとんど白です。
メトード・アンセストラルという、この伝統的な製法は、一次発酵途中のワインをそのままボトルに詰めて発酵を続けさせたワインで、残りの発酵で発生する二酸化炭素がボトル内に残り、これが微発泡の元になっています。
ルーラル=田舎方式(Methode rurale)なんて言われることもあります。
現在の法律では、クレレレット・ド・ディもシャンパーニュの様に瓶内二次発酵での生産も可能ですので、発泡のしっかりした物も多くあります。
ややこしいんやん
辛口はクレマン・ド・ディに統一すればいいんですけど、原料ブドウ品種や二次発酵期間の点でそうしないんでしょうか…
そしてもう一つ、大変紛らわしいのですが、クレレットというブドウの名前がついているのに、
アンセストラル製法の場合のクレレット・ド・ディは、75%以上がミュスカ・ア・プティ・グランである必要があり、クレレットはおまけ程度に入ってるだけなんです
また、これは甘口でなければなりません。
ミュスカ・ド・ディ アンセストラル
に名前変えるべきでは
まぁ、法整備がされる前からクレレット・ド・ディの名前が知られていたので、市場価値を慮ってこうなってるのかもしれません
その方が売りやすいですし。
伝統を尊重するっていう大義名分もありますけど
ですが、甘口が売れない現在では前述の通り、クレレレット・ド・ディの名前で辛口の生産も可能になっています
繰り返しますが、クレマン・ド・ディはアンセストラルでは辛口NGで瓶内二次発酵による物だけが辛口OKになってます。
瓶内二次発酵は逆に甘口NGです。
ほんとややこしー
という事で、今日のクレレット・ド・ディは瓶内二次発酵による辛口です
クレレット100%
瓶熟9か月以上
ジャインアンスはディを代表する巨大な協同組合です
1950年に266の農家が集まって誕生しました。
西隣のシャティヨン・アン・ディノワのワインと共に成長してきました(このワインを飲んだことある方は少ないかなぁ、ディとは全く違うセパージュなんです)
この地区のAOCの70%以上を生産しています
GoogleMapより
現在は組合から株式会社になっており、ボルドーにも進出してクレマン・ド・ボルドーも手掛けています。
ミツクラでも人気のブルエットはここの生産です。
HPより ディの畑
クレレット・ド・ディとクレマン・ド・ディで、年間785万本も生産しており、フランスのスパークリングメーカーとしてかなりの大企業にまで成長しています
シャンパーニュを除くフランスのスパークリングワインでは国内シェアNO.1です
ツアーも沢山あるので、是非行ってみたい
で、肝心のワインですが、クレレレット100%の優しい香りがします
もともと甘口に向いてるのが分かるようなブドウです、砂糖菓子や桃、マンゴーみたいな甘いフルーツの香りです。
味は辛口ですが、軽い口当たりでそこまで余韻は長くないので、暑い日によく冷やしてさらっと飲むには最適です。
重くないですが、繊細です。
シャルドネやピノノワールだけが優れたスパークリングになる訳じゃない、っていういい例だと思います
瓶熟が長くないので泡も軽め。
それが夏にはかえっていいかも
「セレス」はローマ神話に登場する豊穣の女神の名前です
価格も普通、デイリーに飲めますよ〜
酸味が苦手な方にもオススメです。
2024年07月13日
ミエだよ
2024年07月08日
ニューお札はどこにあるの
今日もかなーり蒸し暑いですね、ほんと倒れそう
昨日は七夕でしたね、星空を見上げることなんてまずありませんが、星は見えたのでしょうか?
願いは紛争解決かなぁ(もちろん邪心は色々ありますけど)
ところで、皆様、新紙幣はもうご覧になりましたか?
てんちょ、まだどれも手にしておりません
わたくし、聖徳太子が5000円札だった事が記憶にありません
子供時代はそんな大金を手にすることがなかったんだろうなぁ…
伊藤博文はもちろん覚えてますが。
あと、500円札もちゃんと覚えています、当時は500円が硬貨になって非常に価値が減ったような気になりました
うーん、紹介したワインがない…
どれも気が乗らない
9月までは積極的に仕入れはしませんし。
あびあんとー
2024年07月06日
最後の購入になったりして
暑いですねー
まだ梅雨明けしてませんが、毎日体温以上の気温って
体調管理、気を付けたいです
これから2.3か月はこんな気温かと思うと、辛い…
今日あたりボーヌの町をオリンピックの聖火ランナーが通るらしい
オリンピックももうすぐですね。
店頭にはこれが入荷してきました
2022年最新ヴィンテージ。
ロベール・グロフィエ
左から、
ブルゴーニュ・ピノノワール2022
ジュヴレイ・シャンベルタン レ・スヴレ2022
シャンボル・ミュジニー1erレザムルーズ ラ・グラス・デ・ザルジル2022
シャンボル・ミュジニー1erレザムルーズ ラ・デリカテス・デ・サブル2022
シャンベルタン クロ・ド・ベーズ2022
…先行予約案内が来まして、どうせそんなに確保できないだろうな、と思って多めに発注だしたところ、
全部確保出来ちゃったそうで
営業さん、ありがとう
でもねー、本当言うと、そんなに買うつもりなかったんだよね
在庫過多の数字が重くのしかかってきてます
グロフィエはブルゴーニュの超人気生産者なので知ってる方が多いと思います。
シャンボル・ミュジニー1級のトップ、レザムルーズの最大所有者として知られています
ドメーヌはモレサンドニにあるんですけどね、作ってるワインはシャンボル・ミュジニーが多いという。
ドメーヌは現在4代目のニコラさんが仕切ってます。
ここはHPがありませんので、輸入元からの情報くらいしかない…
ラックコーポレーションHPより
グロフィエのワインは、全て赤ワインです
非常に透明感のある赤い果実そのままで、ピュアさが前面に出ています。
甘酸っぱいイチゴやフランボワーズ、ベリーのイメージです
新樽の比率も低いので、若いうちからこのピュアさが弾けるようです。
熟成させると複雑な香りに変化していきますので、待って飲むのがおすすめ
…今から20年待ったら、あたしゃ何歳だ
店頭には最新の2022年以外にも、2018年や2019年もありますので、そちらもオススメです ↓
https://cavemitsukura.com/?s=%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A8&post_type=product
今回、サンティエやオードワは買いませんでした
だって、参考上代66000円(税込)もするんです…
ひょえー
弊店在庫なら35000円税込みで買えまっせ
そして、今年から、1級レザムルーズは2つのキュヴェに分かれて生産されています
ラベルの字体も違いますね。
値段も違う。
レザムルーズは特級ミュジニーの下部にある5.4haの区画ですが、畑は結構勾配があります。
グロフィエはそのうちの1.12haを所有していますので、約5分の1がグロフィエの畑という事になります
だからこそ、土壌の違いで2つに分けることも可能だったんでしょう。
ラ・グラス・デ・ザルジル La grace des argiles 粘土質土壌(argile=粘土)
ラ・デリカテス・デ・ザブル La delicatesse des sables 砂質土壌(sable=砂)
命名からすると、粘土質の方はリッチなイメージで、砂質の方は繊細なんでしょうか…
飲んでいませんので、違いは不明です
値段を見て、とてもじゃないけど気軽に飲めません
…レジョナル(ブルゴーニュ・ピノノワール)でも、上代16500円(税込)もするんです
今あるブルゴーニュが非常に安く感じますね。
これね、本当にそうですよ、今のうちに買っておいてください。
これからずっとこんなだと思うと、暗い
2024年07月02日
良品とはいえ価格にびっくり
円安が止まりません
1ユーロ=172円ですってぇぇぇぇ
うっそでしょ
もうヨーロッパ旅行は遠い夢か
やめてぇ
ワインも9月、10月にまた値上がりしますし、先行き暗い
今日はこれを紹介します
しばらくぶりの入荷です。
ダル・フォルノ・ロマーノ アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ2008
2008年が何故か、ぽろっと出てきた?
しかも、いつもの輸入元じゃない会社から(来歴や保管は完璧なので心配無用ですよ)
アマローネは有名ですね。
イタリア、ヴェネト州の赤ワインです
ヴェネチアがある海の方ではなくて、もっと内陸です。
ヴェローナという町があって、ここは「ロミオとジュリエット」の舞台になった場所です。
もうすぐ東にガルダ湖があって、ロンバルディアとの州境が迫っています。
アマローネはヴェローナ近郊のヴァルポリチェッラ地区で作られる高級ワインで、「アマーロ=苦い」という言葉が語源になっています。
陰干しして干しブドウの様になったブドウを発酵させて作るので、とても濃厚で凝縮したワインになります
深い味わい、強いアルコールで長熟です。
チョコの様な甘く濃厚で、余韻の長い豊かな赤ワインです
このアマローネの筆頭生産者が、クインタッレリです。
今日のダル・フォルノ・ロマーノさんは、そのクインタレッリに師事した方です
モトックスHPから拝借
今や、二大巨頭となった二つの作り手です
…しかし、2008年というヴィンテージを考慮しても、高いですねぇ
16年熟成でも、まだまだ若いくらいだと思いますが。
まぁ、値下がりはしないでしょうが。
値段はネットショップのトップページを見てみてください…
うーん、自分が飲んでみたい