2024年12月27日

のほほん年末


今年もあと僅かですね。


カーヴミツクラは12月30日まで営業しております
ただし、30日は18時で閉店しますのでご注意ください。
新年は4日から通常営業(12時〜20時)いたします

皆様のご来店をお待ちしております


今月はほとんどブログ書きませんでした

来年は頑張りたいですねえ
残り数日、のんびり御店番してます。




posted by cave MITSUKURA at 15:48| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月21日

年末って感じゼロ


今日は寒くてストーブの前から動く気がしません


今年も残すところ10日余り…
一年が本当に早いですね

てんちょ、今年は珍しく色々出かけました
飛行機も5往復したし(いつも毎年1回)、東京へも4回も行きました(普段なら0です)

色んなワイン会もやりました〜

2024年の印象に残ったワインは、
ウィンザー スパークリング(イギリス)
オレムス エッセンシア(ハンガリー)
トリノーロ カンポ・デ・カマージ(イタリア)

書ききれませんので、やめます

今年のテーマ「熟成」を念頭に沢山のワインを飲む機会に恵まれました
来年も引き続き熟成を追っていきたいです

皆様の今年のベストワインは何でしょうか?




店頭のおすすめワイン。
これは買っておいてもいいでしょう

シャルロパン.jfif

フィリップ・シャルロパン 
ジュヴレイ・シャンベルタン ル・ジュスティス2018


2018年です
定価18700円税込みですが、店頭なら15500円税込み
(因みに2021年は「ただの」ジュヴレイ・シャンベルタンでも23100円です)

正義を意味する「ジュスティス」区画のブドウを使用したキュヴェです

ネットショップでも買えます ↓
https://cavemitsukura.com/?s=%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3&post_type=product



さて、お知らせですが。

来年も福袋の販売します

福袋.jpg

今年と同じく、
シャンパーニュ
赤ワイン
白ワイン
で作ろうかなと思っております。

詳しくは年明けに案内しますので、お待ちください
販売は例年通り、遅めの10日以降です。









posted by cave MITSUKURA at 15:22| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月17日

熟成ワイン・古典の魅力


晴れが続く名古屋です
乾燥が気になりますね。


寒い日には嬉しいホットワインにお揃いの紙コップが付いてきました

IMG_4174.jpg

可愛いですね、1本に3個です、無くなり次第終了です




今日は初心に返って?、このワインを紹介します

IMG_4175.jpg

Ch.ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャック1999

古さを感じさせるラベル、個人的にこういう「字が多いラベル」が好きです

記載にある通り、フランス、ボルドーのサンテミリオンのワインです。
ですから当然赤ワイン。

グランクリュ・クラッセです

ちょっと話が逸れますが、
ラベルにはサンテミリオン・グランクリュと言うAOCの記載があります。

サンテミリオンには、
サンテミリオン
サンテミリオン・グランクリュ

の二つのAOC があるだけです。

サンテミリオンではグランクリュは収量制限を守ればほとんど誰でもグランクリュを名乗れますので、大きな意味はないと言ってもいい
余り知識のない消費者を騙すような表記にも見えるかもしれません。

そして格付けワインはは、このサンテミリオン・グランクリュの中から選ばれます
ここが重要

グランクリュ・クラッセ、中でもプルミエ・グランクリュ・クラッセになる事にはとても意味がありますし、名誉な事です。
クラッセとついてる事が大事なんです

この違いを理解できていない人がエキスパートでも多くいますね


2022年の格付けでは、プルミエ・グランクリュ・クラッセがAB合わせて14、グランクリュ・クラッセが73、選出されています

しかし、この年から長年のツートップのオーゾンヌとシュヴァルブランは格付けに不参加、アンジェリュスも申請せず、ラ・ガフリエールも同様に辞退、と著名シャトーがいないので、少し価値が薄れた感も否めません

10年に1度見直しがされることになっているサンテミリオンの格付けですが、過去には大揉めに揉めてます
訴訟になって反訴あり、最終決定までに何年もかかってます。
次回の2032年にはどうなっているでしょう??


話を今日のワインに戻しまして。

このシャトーは19世紀後半には記録があるような名門シャトーですが、現在は小規模なシャトーになっています

まず、名前からしてお分かりの通り、シャトー・フィジャックと所縁のあるシャトーです
サンテミリオンでもポムロルに近い場所です。
すぐ南西にシュヴァルブランがあり、近所はシャトー・フィジャックを始め、なんたらフィジャックが沢山あります。

ここ ↓

ラ・トゥール・デュ・パン.png

googleマップでは「閉業」になってますが、今でもワインはちゃんとありますよ。
2014年までは同じラベルの様ですね… HPにはそれ以降の記載がない


輸入元の資料から歴史を抜粋しますと…

1879年に、シャトー・フィジャックは分割し売却され、シャトー・フィジャックとシャトー・ラ・トゥール・フィジャックになり、
その2年後、シャトー・ラ・トゥール・フィジャックがさらに分割され、シャトー・ラ・トゥール・フィジャックとシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックが別のシャトーとなりました。

1923年にベリヴィエ家がシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックを購入しますが、
1947年にムエックス家が一部を買収。ムエックス家が名を変えずに造り続けていたため、シュヴァル・ブランに売却する2006年まではベリヴィエ家のシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックとムエックス家の二つのシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックが存在することとなりました。

ベリヴィエ家のシャトー・ラ・トゥール・デュ・パン・フィジャックは1972年からギロー家に継承され、現在に至ります。
以上

今日の1999のワインは、その後の格付け(1996年)に選出された当時の物で、ラベルにもオーナーのギロー・ベリヴィエの名前が書かれています

一部分割された土地が別ワイナリーになって、それがさらに二つに分かれ、その片方が今日のワイン、という訳です。
ややこしぃ?

メルロ75% カベルネ・フラン25%

25年を経ていますので、澱もいっぱいですが、きっといい香りがするでしょう〜
渋沢君でおつりが来ます。

飲むときは1週間は立てておいた方がいいでしょう
パニエが使えなかったら、そぉーっと注いでください。
ぎったんばったん、してはだめですよ、すぐに澱が舞って濁ってしまうので

しかし、最後の1本になってしまいました。
これを飲む人は幸運です







posted by cave MITSUKURA at 15:32| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月13日

巳年のワイン


冬の空気になってきましたね〜

何かと時間が取れず、ブログが書けず申し訳ありません
今月はちらほらと書かせていただきます



今日はこのワインです
ここ数年の定番になってます。

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クネ 干支ラベル ルエダ・ベルデホ3023 & リオハ・クリアンサ2020

来年の干支、巳年のラベルです
水引に打ち出の小づちと巳のデザインになってます

毎年、2本セットなんですが、今年はバラで販売します。
もちろんセットで包装も可能です

クネスペインの名門大手です

スペイン屈指のワイン産地であるリオハで1879年に創業、現在5代目ですが今でも家族経営を続けています。
現在10か所のワイナリーを運営しており、リオハで最も大きなワイン会社の一つです。

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HPより

今年、新たにリアス・バイシャスのワイナリーを買収して、ますます拡大しています


ところで、クネってどういう意味だと思いますか?
この話は面白いんです

クネの元はCVNE=Compañía Vinícola del Norte de España というスペイン語です。
「北スペインワイン会社」みたいな意味でしょうか。
ところが、創業間もなく、ラベルの印刷ミスでVがUになってしまっているのに気が付きます。

創設者のレアル・デ・アスア兄弟はこれを大変気に入り、C.V.N.E.社の最初のブランドは「Cuneクネ」でいんじゃん、ってことになったようです
以来、C.V.N.E.社は「クネ」と呼ばれています。

ミスが定着したっていう訳です
わはは〜


そんなクネですが、日本向けに毎年、干支のラベルでワインを販売してくれています

白は、DOルエダのベルデホ100%、スペインの土着品種で華やかな香りですが酸もあって、いい具合にフルーティな辛口です。
赤は、DODaリオハで、テンプラニーリョ85%、ガルナッチャ及びマスエロ15%、優しい丸みのあるミディアムボディです。

どちらも中道、真ん中あたりの味なので誰にでも好かれる味です

まだお正月には早いですが、年始のお使い物にいかがでしょうか〜






posted by cave MITSUKURA at 14:44| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月08日

黄金色の泡


今朝は寒かったですねー
名古屋は快晴で、こんなの寒いうちに入らないって言う地域の方もいるとは思いますが


今日はこれを紹介します

アヤラ2.jpg

アヤラ A18 ブラン・ド・ブラン2018

シャンパーニュです。
写真はアヤラのSNSより拝借(以下全て同様)

店頭に箱入りでありますが、こっちの方が写真の質が高いので。

アヤラは知ってる方が多いと思います
グランクリュ・アイにある老舗のメゾン(ネゴシアン)です

アヤラ1.jpg
ボランジェに似てる

創業は1860年、創始者はスペイン、バスクの貴族出身のエドモン・アヤラです
19世紀までの創業のメゾンは20程ありますが、その内の多くがドイツ系なのに対して、アヤラはスペイン系とやや珍しい出自です。
(エドモンは帰化しており、フランス人ではあったのですが)

その為、20世紀においてイギリス・スペインの両王室の御用達となった唯一のシャンパーニュです
コネがあった訳ですね。


アヤラは現在でも独立系の家族経営の数少ないメゾンの一つです。
今はボランジェの傘下になっていますが、経営についてボランジェとのバランスを図るようなことは一切ないそうです

そーなんですね。
てんちょはてっきり、守備範囲を分けてるのかと思ってましたよ


アヤラの創業当時のシャンパーニュは甘口が普通だったのですが、イギリスの顧客から食事に合うようなもっと辛口のシャンパーニュを要望されます。
そこで、辛口好みのイギリス人に合わせたシャンパーニュを作ることになり、1865年にドサージュ20グラムの辛口を発売します

これが大当たりしまして、現在の様にシャンパーニュは辛口が主流になっていきました

…現在では20グラムのドサージュしたら十分甘口なんですが(今の規定ではセックとなります)、どれだけ甘いのが標準だったんでしょうね
甘いものがなかった時代の贅沢品です。

 
アヤラは醸造から熟成までの全てをアイのメゾンで行うハンドメイドのシャンパーニュメーカーです
年産は約100万本、30人の従業員がいて、その内の15名が醸造に携わっています。
所有する70の区画と買いブドウのキュヴェを管理し、多様性に富んだテロワールを統合して常にベストのシャンパーニュを作るべく尽力しています。
醸造家のノウハウの結晶です。

さらに所有畑の70%以上がシャルドネの畑だけあって、シャルドネのスペシャリストなのです。

アヤラはそのピュアさ、精度の高さを常に意識しており、少ないドサージュで済むような長い瓶熟を行っています
温暖化でブドウの成熟度が上がってきているので、一層ドサージュが不要になってるそうですが。


さて、今日のシャンパーニュは、2018年のシャルドネ100%のヴィンテージシャンパーニュです

良年のみの生産で最高のブラン・ド・ブランを目指して作られました。

A18は、アヤラのAとヴィンテージの18を合わせたロゴ?です。
2018年は日照に恵まれた当たり年で、質・量ともに十分で造るのが容易に思えるほどのいいブドウが取れたそうです。
瓶熟に6年かけていますが、まだ熟成の途上です

「当たり年のシャンパーニュは若いうちからバランスが良くて、それが持続する」
と先日のセミナーで来日したCEOのアドリアン・ムフラールさんが言ってました ↓

アラヤ.jpg

近年の当たり年は、
2012
2013
2016
2018
2019
で、
「2019年は今からお金を貯めておいて是非買うべき」とおっしゃっていました
温暖化で当たり年が多いかな。


今日のシャンパーニュは、ものすごくいい香りがします
甘く砂糖菓子の様な香りと、香ばしさ、柑橘のフルーツ感が混ざってとても複雑です。
色んな香りが湧いてきて、すごくボリュームがあります

あー、こりゃいいね
って思いました

味わいは優しいアタックで刺激は柔らかいですが、はっきりした酸があり、引き締まっています。
この辺りがまだ若いのだろうと思いますが、味も非常に洗練されています。
ドサージュ5グラムのエクストラブリュットですが、これでちょうどいい感じです。

てんちょ、シャンパーニュはシャルドネよりも断然ピノノワールなんですが、
これは美味しいと思います
最近、良いブラン・ド・ブランを飲ませてもらう機会に恵まれて、シャルドネもいいなぁ…なんてね

BOX入りで1万ちょっと、これはヴィンテージシャンパーニュとしては破格です

プレゼントにも最適。
こういうのを持ち寄りに持って行けばセンスの良さが光る事間違いなし

シャンパーニュファンは飲むべき1本です。






posted by cave MITSUKURA at 14:12| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月07日

でっかいボトルの魅力


雨は降らずとも曇天で冬のお天気ですね
乾燥による静電気も気になってきました


しばらくブログ書けていませんでした、紹介したいワインはあるんですが

では今日はこれを。

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トリエンヌ IGPメディテラネ サントーギュスト2020 マグナム

マグナムを本当に久しぶりに発見して早速買いました

今日のワインは南仏、プロヴァンスの赤ワインです。

プロヴァンスはラングドックに比べて産地が小さくて、AOCも少ないのであまり知らない方が多いかもしれません。

多くの生産者が小さなAOCを名乗らないで、
コート・ド・プロヴァンス
として販売してるので、
ベレ
カシー(カシス)
バンドール

等の名称は知っていてもあんまり見ないかもしれません

ピエールヴェールなんてもっと見ないですね…

しかし、プロヴァンスはフランスロゼブームの発祥地なんです

温暖化で暑くなりすぎて、白ブドウの収穫のタイミングが非常に難しくなってきたこの地では、黒ブドウでロゼを作って白の代わりとしようという試みが成功して、今ではフランス全体でロゼの生産が盛んになっています
ロゼが見直され、復活したのはプロヴァンスのおかげと言えるでしょう


今日のワインは広域名称のIGPメディテラネを名乗っています
所謂ヴァン・ド・ペイです。
(ボルドー品種を使っているのでコート・ド・プロヴァンスは名乗れません)

セパージュは、シラー、カベルネソーヴィニョン、メルロー(比率不明)

トリエンヌはその名前(トリ=3)の通り、3人が集まってできたワイナリーです
知ってる方が多いでしょうが、ブルゴーニュの2大巨頭、デュジャックのジャック・セイスとドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティのオベール・ド・ヴィレーヌの二人が手を組んで南仏にワイナリーを作ろうとしたのが、1980年代後半。
その後、プロヴァンスのナン・レ・パンという小村に理想の土地を見つけた彼らは、パリの友人のミシェル・マコー氏を誘って3人でワイナリーを立ち上げました。

ここ ↓

トリエンヌ.png

その際に、得意のピノノワールではなく、プロヴァンスの気候に合ったブドウを選択したのが流石です

2008年からはビオの認証を取得、ワイナリーも最新の設備を備えています ↓

トリエンヌ1.png
HPより

トリエンヌ2.jpg
SNSより

赤・白・ロゼを生産していますが、どれもお手頃でリーズナブルな価格なのが嬉しいです

少し前まではマグナムも普通に買えたんですが、最近は滅多に見なくなってしまいまして、
久しぶりに試飲出来たのですが、いい香りで味も良かったので少量ですが買えてよかったです

もちろん1万円以下、余裕です
まだまだ熟成すると思いますので、ゆっくり寝かせておきたいところ。

買えるときに買っておきたいマグナムです

今飲んでも十分楽しめますよ
クリスマスや年末年始の集まりにもおすすめです










posted by cave MITSUKURA at 14:37| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月01日

ギリシャワインと言えば


良く晴れてる名古屋ですが、流石に風は冷たいです


店頭にはホットワインも入荷しています
去年も扱った銘柄です。

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ジ・アグリー・グリューワイン

「おばあちゃん編んだダサいセーターみたいな柄」と言う自虐的な名前のホットワインです
いや、おばあちゃんが編んでくれたセーターは全然ダサくないでしょ

意外なことにスペイン産です
ほんのり甘口で、寒い夜には嬉しい美味しさ



今日は珍しいこのワインを紹介します

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アオトン レッツィーナ2022

レッツィーナの名前を知ってる方はどのくらいいるでしょう?
さらに飲んだことがある方は…??

今日のワインはギリシャの白ワインです
土着品種のサヴァティアーノ100%

このワインが珍しいのは、松脂風味だからです

マツヤニ、って食べられるんですか
って思っている方、私も全く同感です。


その前に、軽くギリシャワインの概要を書いておきます

ギリシャはご存知の通り、紀元前より文明が栄えており、ローマ帝国よりも古く繁栄の歴史があります。

近年のニュースでは財政危機に陥ってるのにみんなビーチでのんびりしてる国民性が印象に残っていますが
失業率が高い上に公務員だらけで、そりゃ経済が上向かないよね・・・・って思いました。

そんな4000年の歴史があるギリシャワインですが、1981年にEUに加盟したことにより、EUの基準に合わせた法整備が進められました。
(その後の法改正もありまして、てんちょが一番最初に勉強したワインたちは名称が無くなっています

それでもギリシャは独自のブドウがかなり多いので(それしかない)、イタリアもびっくりな土着品種王国になってます
これはこれであり、独自性って強みだと思います。


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WIKIより

ギリシャはヨーロッパ大陸の東南端にあり、多くの島も国土に含まれています。
ワインは4ランクに分類され、一番上はフランスのAOCに相当する産地呼称をPDOと言い(意味は同じ)、主な産地として7地域に分かれています。

マケドニア(北端にあり、主要都市のテッサロニキはギリシャ2番目の規模)
トラキア(東端の地域でトルコをブルガリアの国境地帯)
イピロス(最も小さい地域でイオニア海に面する、イタリア側に向かった地域)
テッサリア(ギリシャ本土の中央にある)
イオニア(イオニア諸島=そのまんまです、小さな島々)
ペロポネソス(同名の半島、ネメア、パトラスが有名)
クレタ(ミノタウロスの伝説の島)

あとはエーゲ諸島にもPODがあります。
なお、首都のアテネがあるアッティカとその西の中央ギリシャ地域にはPODに認定された産地がありません。

そして地名がかなり謎です。
やはりギリシャの地理には詳しくないので地名が全然分かりません
歴史に登場するような都市はまだ分かるんですが…

ワイン全体では、白ワインの方が生産が多く、白の筆頭品種はサヴァティアーノ(今日の品種)で黒ブドウではアギオルギティコとなっています。

クシノマブロじゃないんだ… ←4位でした


さて、今日のワインに戻りまして。

ギリシャののワイン法は西ヨーロッパと同じように4ランクに分類されて、それぞれ認定地域があるのは前述のとおりですが、
ギリシャではこれ以外にTraditional Designation=トラディショナル・デジグネーションと言う伝統ワインの認定があります

この伝統ワインは2つのワインだけに限られていまして、
一つは今日のレッツィーナ
もう一つはヴェルディアと言うイオニア海のザキントス島(どこ?)だけで作られるシェリーの様な酸化した風味のワインです。

…ヴェルディアって、見たことないなぁ…


レッツィーナとは。
前述したように、松脂の香りの付いたワインで、これはギリシャを象徴するワインなのです

古代ギリシャでは土器のアンフォラにワインを詰めて保管・移動させていたのですが、もちろん当時はコルク栓はなく、土器や木製の蓋を松脂で固めて密閉していました。
松脂の香りが隙間からワインに移り、独特のあの風味をもたらしたのですが、それが今でもギリシャのワインを象徴するテイストとなってる訳です。
とても風変わりなワインでもありますが、ギリシャ伝統の味でもあります
伝統的にはサヴァティアーノ100%ですが、現在では産地がギリシャ全土に広がったこともあり他品種も認められています。


この松脂風味ですが…
やはり独特、です。
(形容するに、うがい薬、とか、湿布とか、どうもいい表現が浮かびません)

見た目は黄色めの白ワインですが、香りも味もこれまで飲んだどのワインとも似ていません
多分、お一人で1本飲む感じでは辛いかも

料理も一体何を合わせたらいいんだろう…

生産者のアオトンはナチュラルワインの作り手として他のワインも作っています
暑すぎる夏が問題になっているギリシャでは納得のいくブドウにならないこともあるそうで、生産をやめて組合に売却することも考えるほどだそうです。
レッツィーナにも良質の松脂を仕入れて香りがきつすぎないように工夫しているらしい(それでもあの風味ははっきり感じますが)

名前は知っていても飲んだことのないワインって色々あるかもしれませんが。
ヴァン・ジョーヌ
ミード
キナート
レッツィーナ

経験としてみんなで1本どうでしょうか?













posted by cave MITSUKURA at 15:04| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする