2025年02月02日

中国ワインの未来は明るいか


昨夜からの雨で乾燥対策になった名古屋
じゃなくてよかった

今日は節分なんですね、今年は3日じゃないそうで
てんちょ、恵方巻にも豆まきにも無縁ですが。



今日は個人的な知識整理のために書かせていただきます
先日、中国ワインを飲む機会がありまして、その中のツートップについて書いておきます。
(以前にも書いたことありますが)

現在、中国寧夏省ではワイナリーが続々と作られています

中国のナパバレーと呼ばれるこの寧夏(ニンシャーと発音します)、広大な自然が残る内陸です ↓

Republic_of_China_edcp_location_map_(disputed_territories)_Ningsia.svg.png
WIKIより

13世紀に西夏文字を作った西夏があったことに由来して、寧夏の名前が付けられているそうです。
昔「敦煌」って映画を見たなぁ、西田敏行さんが出ていた

国際市場をターゲットに質の高いワインが多く、向上著しい中国ワイン
ヨーロッパからも資本と技術者の両方が流入しています。

その2代巨頭が、
ロン・ダイ
アオ・ユン

です

どちらも寧夏省ではありません(違うんかい!)が、非常にレベルの高いワインなんです。


まずはロン・ダイ。

ロン・ダイ2.jfif

ロン・ダイは、ボルドーのラフィットが手がけるワインで、山東省で2008年にスタートしたプロジェクトです

ロン・ダイ4.png
HPより、以下同様

この辺り ↓

ロン・ダイ1.png

これで、ドメーヌ・ロン・ダイ です ↓

ロン・ダイ.png
箱は布張り

海がすぐそばの丘の上にあるようです。
「黄海から500フィートの高地」との記載があります。
山東省の伝統農法に従い、600段のテラス(段々畑)でブドウを栽培しています。

ロン・ダイ3.png

気候は温暖でしょうが、雨が多そうですが違うんでしょうか??

ブドウは、ラフィットの代表的なブドウに倣い、
カベルネ・ソーヴィニヨン (39%)
マルスラン (27%)
カベルネ・フラン (19%)
メルロー (9%) が栽培されています。
そして、プティ・ヴェルドとアリカンテも少量植えられています
現在ブドウ畑は38ha

ロン・ダイの漢字のロン=龍は、農民が豊作を祈願する翡翠の石板から来ており、ダイ=戴は山の意味ですが、山東省にある神聖な山、泰山へのオマージュを表しています
持続可能な農業を中国でも実践中です

収穫は全て手摘み、醸造には区画に合わせた様々なサイズのタンクを使い、区画ごとに発酵を行います。
ポイヤックで培われた醸造のノウハウを用いて、フレンチオークで熟成させています。
かなりの低収量です。

初ヴィンテージは2017年です
てんちょが飲んだのはその翌年の2018でした。
2018年は、カベルネソーヴィニヨン 75%、マルスラン17%、カベルネフラン 8%

このワイン、めっちゃくちゃ美味しいです

カチコチかと思いきや、非常に複雑で高貴な香り、甘さとアルコールのとろみがいい感じです
ただ、開けたてよりは時間をおいて、デキャンタージュ等した方がいいでしょう。

余韻こそ、戻ってくるような官能はありませんが(まだ若いので)今でも十分に美味しくて、ハイレベルな出来です。
流石はラフィット

まー、そりゃ、88000円もするので
そして、2018年は既に完売しています。
(2019年は11万円ですが、こちらも完売)
2020年からはセカンドのフー・ユエも作っています、見たことありませんが。

感動的ないいワインでした、また飲む機会があるだろうか… 



では二つ目のアオ・ユン。

アオ・ユン3.jfif

アオ・ユンはこちらもフランス出資で、LVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)が作っています

こちらは雲南省にあります ↓

アオ・ユン.png

ベトナムを流れるメコン川の上流にありますが、かなり山深い土地の様です。

アオ・ユン1.png
HPより、以下同様

ボルドーに似た気候の土地を4年かけて探した結果、この地域にブドウ畑を作ることにしたそうです
ヒマラヤ山脈の麓で、畑は4つの村にありすべてが標高2200メートルから2600メートルの高地にあります。

アオ・ユン2.png

全部で28haの畑ですが、区画は314にも分かれています。
初ヴィンテージは2013年。

アオ ユンとは「雲の上の飛翔」を意味しており、周囲の山々の頂にかかる雲から名付けられました。

てんちょが飲んだのはこちらも2018で、
カベルネソーヴィニヨン 60% 、カベルネフラン 19% 、メルロ 10% 、シラー 7% 、プティ ヴェルド 4%

こちらも非常に洗練されたフルボディ、細やかで複雑、いいワインがどれも備えている要素があります
とてもいい香り、まだピークは先ですが今でも十分楽しめます。

こちらもすっごく美味しいです。

因みに2018年で60500円【完売】、2019年は71500円でこちらはまだ購入可能です。
取り寄せしますので、ご注文ください



この二つのワイン、生まれる場所が違いますので同じではありませんが、どちらも甲乙つけがたい素晴らしいワインです

値段を考えるとびっくりですが、中国の富裕層には自国の高級ワインが出来たことは喜ばしいに違いないでしょう

チャンスがあれば是非飲んでみてください。








posted by cave MITSUKURA at 17:10| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする