2025年03月09日

金杯ワイン来ました


今日は名古屋ウィメンズマラソン、晴れて良かったですね

てんちょには一年に一度、歩道橋と地下道を使って出勤する日です。
道が渡れませんので。

しかし、地下鉄伏見駅のエレベーター工事って、一体いつになったら完成するんでしょう?
コンラッドホテルですら数年で完成してるのに、何年かかってるんだか…
ミツクラに一番近い出口がずーっと閉鎖されていて不便極まりないです



店頭にはグロ・フレール・エ・スールが少し入荷してきました。

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シャルドネ・ピノノワールだけのラベルは、ヴァン・ド・フランスです。
ヴォーヌ・ロマネもあります。

レジョナルクラスはネットショップには載せていませんが、昨今の値上がりを考えるとまだましな方かも
(6000円台です)


今日はこれでさらば。



posted by cave MITSUKURA at 15:53| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月08日

寒さ戻った


寒い〜
ついこの前は昼間に半袖の人がいたりしたのに

関東の積雪の影響で昨日入荷するはずのワインが来なくて、今日にまとめて配達されました
配送業者の皆様、いつもありがとうございます。



4月からまたもや値上げの連絡ばっかりです
あれもこれも、全部値上がりしてます



個人的な事ですが、この前、名古屋市美術館で開催中のフォロン展に行ってきました
愛知県美術で開催してるパウル・クレーとペアチケットを購入していたので。
もっと早く行くつもりが3月になってしまった。

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元々絵画は好きですが、こういうジャンルの絵はあまり見ないのです。
結果、とても楽しめました
良かったですよ





posted by cave MITSUKURA at 14:36| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月07日

ルイ・ジャド2023年バレルテイスティング報告


良く晴れていますが、寒風が強くて頭がぼさぼさになってしまう
花粉も良く飛んでるみたい

春と秋は業界向けのセミナーや試飲会が多いのですが、今月は都合が合わなくて行けない催しも多くて残念です
行ける会には出来るだけ参加したいと思っていますが。



先日は毎年恒例のルイ・ジャド2023バレルテイスティングセミナーに行ってきました

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昨年9月にボトリングしたサンプル(今年は750ミリだった)の試飲と、2023年の作柄などに関する報告です
このテイスティング会は世界でもイギリス、アメリカ、日本の3か国のみでの開催で、日本でも招待のみの希少な機会です。

昨年は醸造家のフレデリック・バルニエ氏が来日していましたが、今年はアジア・パシフィックマネージャーのエリーさんが講師でした

非常に有益なセミナーでした

昨年2022のテイスティングはこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/502652955.html

エリーさん、昨年の秋にディナー会やって以来ですが、相変わらず忙しそうでした
世界経済の変動にも対応していかなくてはいけませんし、戦略がますます重要になります。

セミナーで出た話題ではありませんが、ワイン市場でのアジアの中の日本の地位はすぐにではないでしょうが、今後は低下していくと思った方が良さそうです
日本はアジアでは成熟したワイン市場だと、フランスでも一定の尊敬をもって受け止められているんですが…

若年層の比率、今後の経済成長などを考慮すると、もう日本ではかなわないでしょう…
大勢が集まる場所では政治の話は控えるべきとの暗黙の了解があると思いますが、それでも国策を疑問視する意見がちらほら出るくらい、誰もが現状には不満があると思います


さて、2023年ですが。

いつもながらジャドのデーターの蓄積と分析・統計には目を見張るものがあります
これを頭に入れておけば、2023年のブルゴーニュについて大いに語る事ができますし、いつでも使える大変有益な情報満載です
ありがたい

22年と並んで暑い年になった23年ですが、予想よりも萌芽が遅れたことが幸いして霜害にも合わず、いいスタートを切りました。
夏はやはり暑くて8月に収穫開始のつもりでいたのが、雨が降ったことに救われて水不足にもならず、9月上旬に収穫となりました。
いいタイミングで雨が降ったおかげで、ブドウの糖度と酸のバランスも良く十分な収穫量も確保できた成功したヴィンテージとなったようです

てんちょ、23年の7月にブルゴーニュにいましたが、どの生産者も22年は水不足になったけど23年はそれがなくてよかったと言ってましたね。
「去年に比べて葉が緑色してる」と。

ただ、9月の熱波の中での収穫となり、非常に限られた日数での収穫作業はタイト過ぎて全員総出の総力戦になったらしい
早く取らないと酸やフェノールが無くなっちゃいますからね
大変だわ。


恒例のバブルグラフに、2023が加わりました ↓

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ブドウの熟度だけだと2015や2019の方が上なんですが、平均(コートドール)するとこうなるらしい。
このグラフだけだと、2013ってそんなにダメだったかなぁっていつも思いますが

このグラフは非常に印象的で使いやすいので、おすすめですよ。
(勉強してないバッジ付けてるだけのソムリエより、知識をちゃんとブラッシュアップしてる一般の方の方がこういう物には敏感だと思う)


ジャドでは、珍しく、23年の赤には一部セニエをして、凝縮度を高めたそうです
びっくりです。

セニエとは、瀉血あるいは血抜きと言われる手法で、果汁と果皮や種子が一緒になってる発酵槽から果汁を一部抜くことを指します。
果汁中の果皮や種子の比率が高まる事でより濃い色になり、タンニンも増える、という訳です。

因みに抜いた果汁はロゼになる(コトーブルギュイニョン)そうです

このやり方で、赤とロゼを一度に作ってるラングドックの生産者は多いですね。
ワインの量は増えませんが(当たり前)、ある意味錬金術的手法かも
しかし、色づきのタイミングを間違るとどちらもおじゃんになってしまいますので、とても気を使う作業なんです。

ここ20年ほどの温暖化で、ピノノワールでもアルコール度数が15度になってしまったり、黒々とした外観のブルゴーニュワインが増えた事で、どの生産者も濃くしないように、繊細さを保ったエレガントな赤ワインを目指してるのですが、
ジャドでセニエを行ったという報告には衝撃でした
まじですか。

まぁ、あくまで軽く、タンニンの調整程度の事なんでしょうが。
酸とのバランスを見つつ、長熟可能なワインにするためとのことで、納得

白も早めに収穫を行い、酸味を温存しつつバランスを取った醸造にしたそうです。
MLFは一部行っただけで、リンゴ酸を残すことでフレッシュ&クリーンなワインを目指し、重くなりすぎないように気を付けたとのこと


やはり暑い中では酸が重要です、如何に糖度とのバランスを取るか、ですね。

そして、ジャドでは温暖化になる前からもデータと経験を蓄積していますので、一つとして同じヴィンテージはないものの、経験を生かした対応ができていることが素晴らしい
常に最悪を想定して動く、2手も3手も先を考えておく、と話してました。

いつも、出来うる最高のワインを作る、と。

23年のおかげで暑さに対しての経験が増した、とも。
そしてこれはブドウも同じ。
植物も暑さに適応して、ちゃんと酸を残して熟するようになってきているようです
生物の順応力ってすごい。

確か、DRCのオーベールさんのお話でも同様に、ブドウの適応力を考えると温暖化が進んでいるからといってすぐに一大事だと大騒ぎする必要は感じない、と言ってましたね。


そして試飲。
あくまでサンプルなので、これがもう少し熟成してから出荷されるのですが。

香りからも、飲んでも、すぐに「暑かったんだろうな」と分かる、厚みのあるスタイルです
赤も白も肉厚でボリュームがあります
こってりの白(これでフレッシュ&クリーンかぁ)、甘い赤。

早くから楽しめますので、2023年は好きな人が多そうです
2022よりも前向きですね、派手かも。
もう「ニュークラシック」じゃないですけど(昨年ブログを参照ください)、これはこれでいいかな


そして、セミナーの最後には暗黒の2024年についても言及がありました
21年が霜害で収穫が激減したことは皆さん知ってると思いますが、それよりもさらにダメだった24年。
多雨と土砂崩れなどで特に北部がだめで、一番ひどいのがシャブリ、コートドニュイもよろしくない
コートドボーヌは比較的まし、シャロネーズやマコネ、ボジョレー等南にいけば大丈夫らしい。

24年が記念の年の方は早く購入してくださいね
小さな区画では生産がないワインも多いので、市場からすぐになくなりますよ。

値上がりを考えると、簡単に23年をストックしておけませんし、これからどうしようか迷うばかり。








posted by cave MITSUKURA at 15:50| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月04日

俺を踏み越えて行け


久しぶりのですね
山火事の場所にもっと降るといいのに。

今日は寒い
これが本当に最後の寒さになるでしょうか


店頭には、
ラモネ
アルマン・ルソー
(1本だけ)
ギベルトー
等が入荷しています

どれも各数本(または1本)ですが…
そして高くなってますねぇ



一緒に、ギベルトーのお弟子さんのワインも入荷しています

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ブレンダン・ステイター・ウエスト
ソミュール・ブラン2022
ソミュール・ブラン レ・シャポデーズ2021
ソミュール・ブラン ブレゼ2020


全部白、シュナンブラン100%の辛口です。

鳥の群れの様な、音楽的な何かの様な幻想的なラベルですね

アメリカ人のブレンダンさん、2007年に英語教師としてパリにやってきてワインにはまったそうです。
若いなぁ

2012年からギベルトーに熱心に連絡し続け、ついに見習いになることを許されたとか

そして、2015年にギベルトーの区画を貸与されるに至って、自分のワイン作りを始めました
今では自分で畑も買って着実に成長しています。

面白そう。
クロ・ルジャール → ギベルトー → ブレンダン
の継承を飲み比べしてみたいですね
子弟のワインにはどんな共通点や違いがあるでしょうか??

お値段もまーまーご立派、それに本数が少ない
やはり注目のワインなんでしょう







posted by cave MITSUKURA at 16:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月01日

潮なんだよ


今日から3月
早くも2ヶ月終わってしまった

しかし、いきなり暖かくなりましたね〜
今日なんて昼間ならコートなしで日傘必要かなってくらいの日差しです。
寒さが和らぐのは歓迎ですが、それにしても極端すぎる。



先日、取引先の営業さんが珍しいピコ島のワインを試飲に持ってきてくれました

ピコ島って聞いて分かる方、いないだろうなぁ…
てんちょも全然知りませんでした。

ピコ島は大西洋のアゾレス諸島の島です、ここ ↓

ピコ島.png
ヨーロッパ大陸を入れるとこんな縮尺になってしまう

ポルトガル領です。
9つの火山島からなる諸島で、ピコ島のピコ火山は2351メートルにもなる高峰です。
(余談ですけど、ピコって行くとサイクス=ピコ協定しか思いつきません

「本来の」アリント・ドス・アゾーレスヴェルデーリョの白ワインで、非常に興味深い香りと味だったんです

赤でヨードの香り、なんて言いますけど、白でこういうのは初めてですね。
ミュスカデやリアスバイシャスの「海のワイン」のミネラルとはまた違うんです。

フルーツに混ざって潮の香りがします、いやほんとに

本来の、というのは。
ポルトガル本土でもアリント、ヴェルデーリョの名前のブドウがあり、ワインも沢山作られています。
最近人気のヴィーニョ・ヴェルデでもよく聞く品種です

ですが、本土の品種とこのアゾレス諸島の品種は全然違う物で、「似てる」だけの理由でその名前を使っているんだそうです
まあ、大航海時代以前から歴史がありますし、当然その当時には商標や品種という概念はありませんので。


お値段がそこそこなこともありまして、レベルの高いいいワインでした
皆さんにも紹介したい
(けど値段を考えると売れるかしら…という懸念もある)


やはりワインは実際に飲んでみないと何も分かりませんね
いつもながら、しみじみ思います。

如何によくできたパンフレットを読んで、信頼してる人のお話を聞いたとしても、
自分で体験しない事には始まりません
ほんとワインは面倒ですね、お金も時間もかかります

さぁ今月も頑張るぞ〜
(飲むのも売るのも勉強するのも ←順番問わずじゃ)













posted by cave MITSUKURA at 14:52| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする