まだ寒いですね… でももう少しの我慢かなぁ

気温の乱高下で昼間出かける時はダウンだと暑い、でも着てないと帰りが寒い。
どーしろっての

今日は業界向けルイ・ジャドの2015年バレルテイスティングです

まだ熟成中ですが、当たり年の15年、05タイプか09タイプか、はたまた別タイプか。
16年が壊滅的にダメなんで、価格が心配なところです

毎年いらっしゃる輸出部長のオリヴィエ・マスモンデさんに聞いてみよう。
昨日のヴァンサン・ジラルダンのセミナーも良かったです

来日はこのお二人 ↓

稲葉HPより
右が輸出部長のマルク・カスケールさん、左が栽培・醸造責任者のエリック・ジェルマンさん。
エリックさんは生粋のムルソー人で、生家はアンリ・ジェルマンというドメーヌを経営しています。
2002年にドメーヌをサントネイからムルソーに移転していますが、その前年からエリックさんはジラルダンで働きだしています。
今では二人ともジラルダンの役員です。
ジラルダンは2012年、健康上の理由でオーナーヴァンサン氏はドメーヌをコンパニエ・ド・ヴァン・ドートルフォアと言う会社に売却します

ドメーヌ売却後もスタッフはそのまま、運営も醸造も温存されています

通常スタッフ僅か13人のジラルダン、この偉いさんのお二人が来日中なので今はお休みだそうです

畑もそこまでやる事ないですし、農閑期なので。
ジラルダンは日本でもお馴染みですが、82年設立のドメーヌです

コート・ド・ボーヌのサントネイにありました。
父親から受け継いだ僅か2haの畑を元にドメーヌを起こしたヴァンサンですが、アメリカ資本を得て急速に拡大します

今、作ってる銘柄は何十種類もある。
セミナーでは「昔に比べて新樽比率を下げた」と何度か言及がありましたが、そりゃそうだ。
最初はアメリカ向けに作っていたんだから、ある意味コテコテで当然。
30年前のスタイル、分かります??
その後、嗜好の変化や流行もあって、現在のような「より自然でエレガント」なスタイルになっていくのは、カリフォルニアもフランスも同じ

この辺の事は全く触れませんでしたね。そんなもんか。
因みにヴァンサンにはお兄さんがいて、彼も自分のドメーヌをサントネイでやっています

こちらは正直そこまで注目されていません、やっぱり金かぁと思ってしまうてんちょ

話が逸れた、決して悪意がある訳ではありません。ほんと

お二人ともとても熱心なお話でした。大きな声で誠実な姿勢で好感度

しかも、エリックさん曰く、
「マークにしゃべらせるとあと9時間はかかるので」

印象に残った話を少し。
ジラルダンはブルゴーニュで最初のネゴシアン・ワインメーカーという業態を作りました

自社畑はたったの2haしかないが、この畑からのブドウのみでワインを作っても大した稼ぎにならない

しかも当時は無名のサントネイであればなおさら。
畑を増やすお金を貯めるまでにネゴシアン業をやるのはいいけど、人のワインを売るのは嫌

と言う事で、ヴァンサン氏は栽培農家から「ブドウを買って自分で醸造して作ったワインを売る」事にしました

これがネゴシアン・ワインメーカーという訳です。
今ではブドウを買い付けることは珍しい事ではありませんが、当時は栽培農家から樽に入ったワインを買い付け、それらをブレンドして自分のラベルを貼った瓶に詰めて売るのが普通でした。
そういう物だったんです。
現在は、ブドウまたは果汁を買い付けるというネゴスは多いですね。
てんちょ、20年前でも「栽培家は圧搾までは自家でやりたがる」という話を聞いていましたよ〜
ホント、この50年で何もかもか変わったんですね

試飲は6種類 ↓

(銘柄書きませんけど、ごめんね)
どれも良かったですね、白は新樽が10%程度とは思えません。
香りの変化も早くて楽しいです。複雑なアロマです。
が、アルコールや酸が上手く調和していて、ボリュームもあって美味しいです

白も赤もこの「酸の質」が素晴らしく良いです

これはとてもいい事です、酒質の上品さやエレガンスに多大な貢献をしています。
ブドウを大事にしてるんだなぁ、醸造工程もかなり手間をかけています。
土壌やヴィンテージの話も聞けて良かったです

全部書くのは無理なんでこれでおしまい。
さて、今日はうちの試飲会です

今日は25名に満たない人数ですが、のんびり飲みますかね〜

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