2018年07月21日

ボジョレー・ヌーボー中間報告


くーっ、今年はお店で生活したいくらい暑いわ
毎年、寒い寒いって困ってるんですが、今年はお店の中の方がずっと良いですもん。


ボジョレー・ヌーボーに関して、ルーデュモンの仲田さんからの中間報告がありました
(以下、ヌーヴェルセレクション提供)

1964年以来最大の降雨量となった冬を経て、温暖な4月が訪れました。
5月は再び雨がちとなり、5月末に開花が始まりました。
6月は高温多雨で、1960年以降で2003年の次に暑い6月となりました。

高台斜面にある私の契約区画は風が強く水捌けも良いため、雨によるミルデューなどの病気は皆無です。
また、これまでのところ南ボージョレには雹害も霜害も発生しておりません。

私の契約畑では毎年、ミルランダージュによる小粒の凝縮したぶどうができることが多いのですが、
今年も開花期の昼夜の温度差がかなり大きかったためクリュール(花ぶるい)が多く発生し、
そのためほとんどのぶどうがミルランダージュとなっております。

6月末から一転して好天が続いており、今日現在、畑は最高の状態です。
今後の天候次第ではありますが、皮の厚い、最高度に凝縮したぶどうの収穫を期待しております。
最も重要な収穫直前3週間の天候が良好であれば、近年で最高のヴィンテージとなり得ます。

開花日から計算した収穫開始予定日は8月末日以降ですが、
私はさらに1週間程度、ぶどうの完熟を待つつもりです。
「ガメイは、完熟が命」ですので。

2018年7月7日
メゾン・ルー・デュモン
仲田晃司


このレポートにもあるように、今年のフランスは北を中心に雨の多い春になりました
6月の後半の時点で、土壌に含まれる水分が飽和に近く、日差しが渇望されていました。

今年はどの産地も開花が早く、雨の影響で病害の発生が心配されていましたが、初夏の訪れと共に天候が回復して結実も進み、かなり早い成長となっています

レポート中にあるミルデュと言うのは、ベト病と言われる病気です
細菌(プラズモパラ・ヴィチコラって言います)が繁殖して白いカビ状の胞子が葉や実に付き、枯れさせてしまいます。

硫酸銅と生石灰を混ぜたボルドー液(ボルドー大学で開発されたのでそう呼ばれてます)を散布するのが有効とされています。
ボルドー液の過剰使用は土壌に沈着するが増え生態系を壊す懸念があるために、近年では最低限の使用にとどめる生産者も多いそうです。

てんちょ、15年以上前に初めてボルドーに行った時9月初旬でブドウも収穫直前でした
実ってるカベルネやメルローに、ボルドー液が露骨にかかっていて青白くなってるのを目の当たりにして、
「ブドウって洗わないんだよね」と思った覚えがあります…💦

実は洗ってる蔵もあるんですけどね
今日はこの話は割愛。

文中にあるように、畑に風が吹くというのは非常に重要です(なので畑は自ずと丘の上が良いとされます、水はけが一番大事ですが)

風通しのいい場所にはカビが生えない、って誰でも納得ですよね

南仏でも内陸から吹く風=ミストラルが病気を防ぐ役割を果たす事は、どの生産者も重視していることですし。

結実が進むと生産者は実の周りの葉を少し取り除いて風を当てるようにします。
早い段階では日照を得るためではなく、病気の予防のためです。


産地によっては雹害の報告も一部ありますが、ボジョレーに関しては今のところは順調の様です。
このまま進めば8月の半ばでの収穫もあり得るでしょう


去年はびっくりするくらい酸が目立ったヴィンテージでしたが、今年はどうなるでしょう











posted by cave MITSUKURA at 15:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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