今朝は空気が冷たかったですね

ドラマ「テセウスの船」が終わったのでどうのこうの、という記事をネット上で沢山見かけました。
てんちょ、ドラマは全く見ませんのでストーリーなどは良く知りませんが、このタイトルは興味深いなと思ってました

テセウスはギリシャ・アテネの英雄で、クレタ島での戦勝記念の船が保存されていく過程と結果においてタイトルのパラドックスについて哲学者の見解を表すものですが…
有名ですよね。
テセウスってあんまし良いイメージがない…
クレタ島のミノタウロスを退治する時には、王の娘のアリアドネを篭絡して迷宮を脱出する術を得て一緒に遁走しちゃうくせに、立ち寄ったナクソス島で彼女を置き去りにしちゃうという悪党だ

彼女はその後バッカスと暮らしたそうで。(諸説ありますが)
ヴェネチアの巨匠ティツィアーノの絵画「バッカスとアリアドネ」が有名ですね

去って行くテセウスの船が小さく水平線に書かれていますが、なんか切ない…
ロンドンのナショナルギャラリーにあります。
保存状態が最高で素晴らしいです

テセウスって言うと、どーも、この「卑怯な男」のイメージが強い

因みに、アリアドネに知恵を授けた賢者がダイダロスで、その罰で高い塔に息子イカロスと幽閉されちゃいます。
…どーでもいい話でした💦
さて、3月も終わりが見えてきました。
今日は個人的に楽しみなワインを飲むのですが、在庫もあるので紹介します

ピエール・アミオ モレサンドニ・ブラン2015

フランス、ブルゴーニュの白ワインです。
シャルドネ100%
シンプルなラベルですが、緑色がいいアクセントになってます


赤ワインだとこの緑が赤になります。
モレサンドニはコート・ド・ニュイの中でも白ワインが村名にあるアペラシオンの一つです

ニュイではグランクリュは赤しかないので(あ、ミュジニーブランがあるか)、どうしても赤ワインが有名ですが、良い白もちゃんとあるのです

モレサンドニでは1級のモンリュイザンの白が人気が高いですね

特にポンソのアリゴテは素晴らしい香りと味と余韻。
飲み頃だとホワイトチョコみたいな印象で、驚きますよ

ポンソもそうですが、デュジャックやリニエ、グロフィエなど超有名ドメーヌが多いモレサンドニ

ピエール・アミオはスターではないかもしれませんが、作るワインは本当にいい物ばかりです。
自分の畑でやるべき仕事を淡々とこなし、誠実にワインを作る、そんなイメージのご当主、ジャン・ルイさんは5代目です。
ドメーヌとしてはお父さんが始めましたので今2代目で、弟さんと一緒にやっています

栽培はリュット・レゾネ、必要な時にだけ最低限の農薬などを使用します。
醸造は天然酵母のみ。
父親からドメーヌを引き継いだ最初の年は93年で、続く94年と、ブドウの出来はあまり良くない年だったので、
お父さんに怒られながらワインを作ったそうですが、最初の困難があればこそ、のちの95年など良いヴィンテージでは一層良いワイン作りができたそうです

ジャン・ルイさんはモレサンドニでブドウ栽培の組合長も務めた事があり、畑の事も良く知っていて人望のある方です。
本当に実直というか、飾らない誠実なお人柄が伝わってくるような方です

株の密度を高くすることでも収量を抑え、3年ごとに畑を休ませるようにしてブドウ樹を大事にしています

熟成には228Lの樽を使用、グランクリュでも60%しか新樽は使いません。
特級の自社畑にクロ・ド・ラロシュがありますが、
ここは白ワインも非常に美味しいのです

昔、セミナーで09年を飲んで感動しました

それ以来、買える時には買っておくのですが、今回の15年は後数本でおしまい。
しかも現行の17年は既に完売

15年も豊作で成功したヴィンテージですよ〜
白については特に言及がありませんが、赤と同じように大事に作られていることは間違いない

シャルドネ100%で、コクと酸味のバランスが取れていて早くから楽しめます。
過剰な樽の香りはしませんが、樽熟したことを感じさせるくらいの風味はあります。
2杯目以降も美味しいのは、やはりいい酸味があるからでしょう

さっぱりした料理にも、クリーム系のこってり料理にもよく合わせられます。
今日は和食だけど、どうでしょうか??
寒いからあまり冷やさずに飲むのがきっといいでしょう

15年のモレ白、中々飲めませんので気になる方は買ってみてください

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