2020年04月05日

家飲みにおすすめ


今日の名古屋は昨日と違って強風で肌寒いです
お天気はいいのですが。


唐突ですが、
やっぱりいいワインを飲むと目が覚めますね
感覚がより鋭くなるというか。

良いワインとは、値段が高い、という意味ではなくて、ブドウの出来が格段に良いであろう事が分かるようなワインや手を抜くことなくじっくり丁寧に作られているワインです
(まぁ、そういうのは値段もそこそこしますけどね)
香りや余韻が非常に心地よい

更に熟成のピークだとなお良い
産地や品種が違ってもそれぞれに良さがあって、そういうワインを楽しめると嬉しいですね〜

と言う事で、味覚も嗅覚も真っ当なんで、わたくしは今の所は大丈夫そうです


しばらくは家飲みかぁ… もつかな


では、家飲みにもおすすめのリーズナブルなフルボディ赤ワインを紹介します

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ラ・クロワザード ヴァン・ド・ペイ・ド・エロー レゼルヴ・カリニャンVV2018

南仏、ラングドックの生産者です。
カルカソンヌで創業したようですが、現住所はサンシニアンの南にあるセバザンになってますね。
協同組合の様ですが、HPもないみたい

この辺です ↓

クロワザードmap_LCR-1.jpg
輸入元より

クロワザードの名前は、歴史的にも古いこの地方の大都市、カルカソンヌ・ナルボンヌ・ベジエの3都市からの道が「交差する」地区を差す名称が元になっています

この生産者ですが、輸入元の情報だけだとどうも腑に落ちません
郵便番号はサンシニアン、セバザンですのでそっちに醸造所があるのでしょう ↓

クロワザード.png
赤い印がセバザンです

クロワザードでは、カベルネやピノノワール、シラーやシャルドネと様々な品種のワインを作っていますが、
今日のカリニャンVV(=vieille vigne ヴィエイユ・ヴィーニュの略、ブドウ樹の樹齢が高い事を示します)なので、一層美味いと思います

カリニャンと言う品種、どんなだかお判りでしょうか?

ミツクラで昨年の8月に開催しました、ラングドック&ルーションのジェラール・ベルトランのセミナーにご参加の方は覚えていらっしゃるでしょうか?
情野ソムリエの丁寧で面白いお話がとっても良かったですね
初めて知る、なるほど、というお話も多くて大変勉強になりました。

ちょっと脱線して、セミナーの内容をおさらいしながらラングドックという土地を復習してみましょう

歴史的にもラングドックはフランスワインの発祥の地であり、ブドウ栽培・醸造の先駆者であった重要な場所です

1531年には既にリムーにて、発泡性のワインが作られていたことが分かっています、これはシャンパーニュよりも200年以上も古い事実です。
シェリーやポートの大事な工程であるミュータージュが発明されたのもラングドックです。
モンペリエには国立ブドウ研究所があり、栽培や醸造ではフランストップの研究がされています。

典型的な地中海性気候の土地で、一年を通じて日照に恵まれています
また、夏には乾燥した北風が山から吹きおろし、ブドウ樹を乾燥させてくれるので病気が少なく、その為ラングドックではビオ栽培が盛んに行われているのです。
病気の心配が少ないので農薬に頼る必要が元々低いから、無農薬には転換しやすいという訳です。

このように優れた条件が整ったラングドックですが、戦後になって政府からテーブルワインの大量生産を奨励されたせいで、2級の産地へと転落してしまいます
(今でもそのイメージが強く残っていますよね、でも現在は安ワインばっかりじゃありません)

その大量生産の為に持ち込まれた品種がカリニャンです
話をブドウに戻して。

載せてよさげなブドウの写真がなかった

カリニャンはグルナッシュと同じくスペイン原産のブドウで、現地ではカリニェナと呼ばれています。
アラゴン州サラゴサの町であるカリニェナの名前をそのまま付けた品種です。

酸味とタンニンが強いためにカリニャン単体で醸造するととても渋い濃い強いワインになり、飲みやすさとは程遠い、難しいワインになってしまいます
そのため、大抵の生産者はグルナッシュと混ぜたりして骨格を作る品種として部分的に使用する事が多いのです。
カリニャンが入ってるだけで、濃いんだろうな、というイメージですね。

クロワザードではそのカリニャンを単独で仕込むという、面白い試みを行っています。
チャレンジャーです。

それは一つには樹齢が高い事があるでしょう
古木のブドウは収量が少ないですが香りや味わいの面では複雑なワインになると言われています。

さらにフレンチオークの香りを付ける事によって、バニラの風味でまろやかな印象にさせています。
驚くべき事にタンクにチップを入れてます(合法です)

こうして出来上がったワイン、大変リーズナブルですが内容の濃さや充実度は高いですよ
こうしたワインは中々ありません。

ミディアムからややフルボディになってます
タンニンもさほどではない。

カベルネやシラーよりも、このカリニャンはおすすめです。
品種の勉強にも大変良い1本です
香りが乏しいと言われるカリニャンですが、南仏らしい黒い果実のイメージ通りです。

ベルリンワイントロフィーで、金賞受賞してます⭐️   ↓

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家のみの1本に加えてみてください
入口入ってすぐの左側にありますよ〜

















posted by cave MITSUKURA at 17:27| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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