2021年01月13日

聖母顕現のお酒


今日は少しは暖かいでしょうか、名古屋も最高気温が2桁あったようです

ニュースはコロナばっかりで
愛知県に緊急事態宣言出ても、てんちょの仕事はテレワーク不可能なのです…

カーヴミツクラは通常通り、12時〜20時で毎日営業いたします



今日のワインを紹介します

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クロスター醸造所 フロイデ・リープフラウミルヒ ナーエ2019

てんちょくらいの年齢かそれ以上の方にはちょっと懐かしいワインかもしれません
もちろん、今でも好きな方はいらっしゃるでしょう。
30年くらい前に大ブームになったワインです、
このリープフラウミルヒではないですが。

ラベルの聖母子が必須ですね
ブルーボトルが素敵です

このワインは、ドイツ、ナーエ地方の白ワインでやや甘口です

このワインでなくても、リープフラウミルヒというワインは見た事、飲んだ事ありませんか??
リープフラウミルヒという名前には聞き覚えがある方が多いのではないでしょうか

この名前は「聖母の乳」という意味で、元々はラインヘッセンのヴォルムスにある聖母教会であるリープフラウエンキルヒェに因んで名づけられたワインです
ライン川のほとりで栄えたこの街にはワーグナーゆかりの聖堂があり、宗教改革の弾圧にも名前が登場する歴史のある街です。
聖母教会は今でもちゃんとあります

ヴォルムスはここ ↓

リープフラウミルヒ.png
赤い印が聖母教会の場所です。

ライン川が北上してマインツで西へ折れてるの分かりますかね??
ちゃんと見たい方は自分で地図を開くべし、地図は大事だ


で、リープフラウミルヒというワインは、本来その教会のブドウ園で出来たワインのみが名乗れるはずの名前だったんですが、周辺のブドウ畑のみならずランイヘッセンを越えてファルツやナーエにも広がって生産されるようになってしまったのです。
色んなリープフラウミルヒがあるのはこういう訳です。

みんな売れそうな名前にはあやかりたいもんです
真似っこ万歳〜

いやいや、敬虔なカトリック信者の支えですな(棒読み)


そうして1960年代にはあちこちで作られるようになったリープフラウミルヒなんですが、流石に猫も杓子も作り始めると心配なのがその品質です
人気があって、需要が供給を上回る事、甚だしい事態になってたんですね。
誰もが作りたがる訳です。

そういう背景で、1971年にリープフラウミルヒという名称に関して法律が改正されました

1.生産地域は、ラインヘッセン、ファルツ、ラインガウ、ナーエの4つの指定栽培地域に限る
2.品種は、リースリング、シルヴァーナー、ミュラー・トゥルガウ、ケルナーを70%以上使用する事
3.味は中甘口でなければならない、辛口はダメなのです。
4.クオリテーツヴァイン以上である事。
が主な規定の内容です。

今でも多くのリープフラウミルヒがありますが、全てこの法規制に基づいています

リースリングじゃなくてもいいんですよ
ラインヘッセンじゃなくてもOKなんです

因みに、マドンナっていうワインも有名ですね、あれはリープフラウミルヒの中でも本家本元の聖母教会の畑を基に作られたワインです。
19世紀はじめにオランダ人のファルケンベルク氏が購入した教会の畑は荒廃していたんですが、彼がこれを復興しました。
行方不明になってた聖母像を見つけたらしい。
リープフラウミルヒの名称使用にも寛容な姿勢であったそうです。


今日のは、ナーエ産です。
ナーエは、ナーエ川の両岸に広がる産地で、ラインヘッセンの西隣です。

以前にデーンホフを紹介しましたが、てんちょ、ナーエってやっぱりあんまりよく知らない…

作っているのは多くの醸造所を傘下に持つ、クロスター醸造所です
ファルツを中心に7つの蔵がある協同組合ですが、ここはコスパに優れた品質の高いワインを色々作っていますね。

セパージュはミュラー・トゥルガウ50% 、シルヴァーナー50%
醸造も熟成もステンレスタンクで樽の使用はなし。
アルコール度数が9%しかない、優しい口当たりのやや甘口です
ワインとしてはクオリテーツヴァインになります。

フロイデとはドイツ語で「喜び」という意味です

大変リーズナブルな価格なので、気軽にお試しいただけます
お酒に弱い初心者さんにもいいかも。
ほんのり甘口なので食事のお供にも出来るでしょう

たまにはちょっと甘いのもいいかなーという方に是非







posted by cave MITSUKURA at 18:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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