2021年02月03日

美食のイタリアンにどうぞ


あと1ヶ月以上も緊急事態宣言が続くなんてー

別の意味で緊急事態ですわ



もう2月ですね。
少ないですが新しいワインがありますので、順番に紹介していきます〜

まずはこちらから

パッソ・ロッソ32625df2f51ad90098036f6ede0f8ce2e6b42630.0x500.none.png

パッソピシャーロ パッソ・ロッソ2017

再入荷です。
長らく欠品していまして、コロナの影響もあって輸入が全然ありませんでしたがやっと来ました

これはイタリアの赤ワインです
シチリア島のワインですよ。

ワイナリーのパッソピシャーロのオーナーはトスカーナで高級ワインのテヌータ・ディ・トリノーロを作るアンドレア・フランケッティさんです。

ローマのお金持ちだった彼は、家族を置いて単身でトスカーナへ移住し理想のワイン作りを始めたという稀有な人。
彼の理想のワインはCh.シュヴァル・ブランです
なので、トスカーナなのにカベルネフランを育て始めたんです、珍しい…

パッソピシャーロ884-16.jpg
輸入元より

で、トスカーナで成功したフランケッティさんはシチリアへも進出しました

2000年に廃屋と化していたワイナリーを購入し、翌年2001年にファーストヴィンテージを発売
それがパッソピシャーロです
パッソピシャーロとはワイナリーのある場所の名前です。

ここです ↓

パッソピシャーロ場所.png

って、違う。
ご近所の別ワイナリーにピンがたっておる

訂正させていただきます、せっかくなんで別縮尺でシチリア島全体から ↓

パッソピシャーロ.png

エトナ山の北斜面にある畑は溶岩がゴロゴロしているような土地で、土は黒くオイリーだそうです
ここにしかない、まさに固有のテロワールがあります

ここで育っているブドウはネレッロ・マスカレーゼという土着品種 ↓

パッソピシャーロ.jpg

畑は標高が1000メートルにもなるような高地にもあります
エトナ山がいつ噴火してもおかしくない上に、噴火の直撃を受ける所にあるので、それなりに心配です ↓

パッソピシャーロEtna-reworked.jpg
HPより、雲じゃなくて噴煙です

ネレッロ・マスカレーゼは酸が強く、出来るワインは色の薄い、酸っぱいワインでした。

大昔は暑いイタリアでは酸がないワインは輸送や長期保存に耐えられず、ワインがダメになってしまうので、どうしても酸が強い必要がありました
まろやかで濃いワインってなかったんです。
強いと渋くて酸っぱい、あっさりでも酸っぱい

その為、低温での輸送が可能になると、遠くからでもまろやかなワインが手に入るようになり、酸味の強いワインが嫌われるようになります。
結果、人気が無くなったネレッロ・マスカレーゼ。
立ち行かなくなるワイナリーが多くなり、何百年(もっとか)もワイン作りが行われていた場所なのに、新興産地に負けて耕作が放棄されるという畑が増えました
さらに元が安売りのテーブルワインを作っていたので、イタリア以外の安価なワインが手に入るようになると競争には勝てなかったようです。

そうした畑を手に入れたフランケッティさんは、収穫を半分にして醸造にも時間をかける事で酸味を和らげ、洗練されたワインを作る事に成功しました

収穫も30回以上にも分けて行っているそうで、めちゃめちゃ面倒です。
さ、さんじゅっかい??
2,3回で十分いーやん、と思う人が大半だろう…

これって今でこそ、誰でも思いつきそうですが、そんなに簡単な事じゃないと思う
流石の鬼才、いや奇才か。
樹齢が80年以上という古木の畑だったのは利点だったはずですが ↓

パッソピシャーロ1.jpg
HPより

よくある黒い単純な濃いワインにしなかったのは、素晴らしいですね

ピノノワールと間違えそうなエレガントで洗練されたワインです

初めて飲んだ時にその高貴さに驚きました

香りも豊かで、バラや芍薬みたいな香りがあります。
若くてもしなやかで、余韻も長め
正統フレンチに合わせてもいいと思いますよ〜

パッソピシャーロでは現在、単独区画のワインも作っていますが、最初はこのパッソ・ロッソがスタートです
始めはパッソピシャーロと言っていましたが、2013年からパッソ・ロッソと名前を変えました。

14年が最高に良かったんですが、既に完売で今は17年が少し残るのみ
それでもあと少し。
輸入元では既に欠品してます。

価格もブルゴーニュと比べたら全然お買い得なので、是非飲んでみてください







posted by cave MITSUKURA at 17:51| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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