2021年03月06日

たまに飲みたい品種


風が強くて花粉が…目がかゆい



今日はヴィオニエです

また白ワインですが、これを知らずにフランスワイン通とは言えまい。

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ジョルジュ・ヴェルネ コンドリュー ル・テラス・ド・ランピール2016

フランス、コート・デュ・ローヌの北側、コート・ロティのすぐ南に続く産地がコンドリューです

コート・ロティと同じく、コンドリューもローヌ河の右岸の急斜面に張り付くようにある非常に限られた地区です。
コンドリューの名称はヴィオニエ100%の白ワインだけに認められています

ヨーロッパワインの面倒なのはここ
決まりに例外はない

ですが、決まりを知ってれば簡単だけど、知らないとさっぱり分からん
そして決まりはゴマンとあるので道は長い…
ワイン通になりたい方、頑張ってちょ


で、もちろん産地呼称なので、コンドリューっていう村があるんですよ


コンドリューはヴィオニエと言う特異な品種だけを栽培する困難な土地で、第二次世界大戦後には栽培者が激減して一時は絶滅しかけたワインなのです

ヴィオニエは病気には強いらしいが、収量は少ないし、急斜面での仕事は大変だし、と、いいとこなし。
風が当たる事は病害を防ぐにはいいけど、強風には弱い。
さらに干ばつには強いですが、水分供給が過多になるとよくありません。

しかし、ヴィオニエにしかない香りや味があり、他の土地ではコンドリューの様なワインは出来ないと、頑張ったのがジョルジュ・ヴェルネさんです

新しく畑を開墾したり、耕作しやすいように区画を整備し直したり、コンドリューワイン委員会の役員になってこの地区を盛り立てた功労者です。
ジョルジュ・ヴェルネを抜きにコンドリューは決して語れません

この急斜面を見よ ↓

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HPより、以下同様

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功労者の御大は数年前に鬼籍に入ってしまいましたが、ドメーヌは今も2代目と3代目が頑張っています。

エンパイア・テラスと名付けられた今日のキュヴェは、複数の区画のブレンドです。
樽発酵の後8ヶ月樽熟成をしていますが、ヴィオニエのアロマが華やかな辛口です

ヴィオニエの良い所は、アルバリーニョにも似ていて、がちゃんとある事ではないでしょうか

香りの良さではゲヴェルツトラミネールと同じ扱いになる事があるかもしれませんが、ゲヴェルツは完熟すると特に酸が足りないのが残念です
長く熟成させるとヴィオニエとゲヴェルツって似てきますけど、最近の暑い環境下では同じように熟成しないのではないかと思っております

どうも、最近のゲヴェルツって美味しく感じないのですよー



ヴィオニエという品種は、フランス以外でもオーストリア、クロアチア、ギリシャ、ポルトガルなどでも公式に登録された品種です。
ただ、ほとんど聞きませんが。

ブドウの房は小さめ、粒も小さく、好条件下ではアプリコットや桃の様な芳香を持ち非常に複雑な味わいになる。
高い糖度に達するとワインに力強さをもたらす半面、酸が欠落したり苦味が出たりする、だそうで。

コンドリューは急斜面の上の方でヴィオニエを栽培することにより、風に当てて病気を防ぎ、朝晩の冷え込みでブドウの酸を温存させています

一時、新し畑の開墾を推奨して増えたコンドリューの区画ですが品質を厳しく守るために標高など様々な規定を見直し、基準に合わない区画はAOCの認定をはずしました。

今日のテラス・ド・ランピールは年間2万本しか生産のない希少なワインです

2016年はもうありません。
そして次のヴィンテージの在庫もないわ
あー、でも9日の火曜にコンドリュー レ・シャイエが入荷します。
ジョルジュ・ヴェルネではコトー・ヴェルノンと並んで賞賛されるワインです。

諭吉さん一人とあと一葉さんでおつり来るくらいなので安くはありませんが、飲む価値はありまっせ

ヴィオニエ










posted by cave MITSUKURA at 19:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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