がーん、ラファ負けた

(全仏オープンテニスでナダルが準決勝で敗退しました)
さよーならー、ローラン・ギャロス。
また来年〜
今日もブルゴーニュの話です

ですが、具体的なワインどうこうではありません。
皆様、キールっていう飲み物をご存知でしょうか?
アペリティフにもなりますが、昔流行ったカクテルってイメージの方が多いかも

何で流行らなくなったんでしょうね…?
キールはカシスリキュールを白ワインで割ったカクテルです

カシスリキュールはスーパーでも買えますよね ↓

サントリーHPより
多分、シェアNO.1のルジェ クレーム・ド・カシス

ルジェ(ルジェ・ラグート社)はカシスリキュールの祖です

大会社で、1841年にカシスリキュールを製品化した草分けでもあります。
日本ではカシスの実を生で見る事は稀ですよね、リキュールなら親しみがありますけど。
サントリーのHP、せっかく素晴らしいカシスがあるのに、おすすめレシピが「生カシオレ〜

キールだろう、ここは

(世間では古臭いんでしょうか)
キールは簡単で美味しい、甘くて飲みやすいです

氷を入れてもいいですよ

キールの成り立ちはハイボールとは違って、はっきりしています

キールはブルゴーニュの州都、ディジョンで誕生しました

(現在はコート・ドール県の県庁所在地)
1945年からディジョン市長を務めた美食家のキャノン・フェリックス・キール氏が考案したものです

大戦中には対独レジスタンスとして活動していた彼は、戦後に市長に当選し5選も選挙に勝ち続けた人気者です。
さらにカトリックの司教でもあったそうで、多才な人だったようです。
食通として知られるフェリックス氏は、地元ブルゴーニュの名産だったカシスのリキュールを、同じく地元名産の白ワインで割ったカクテルを考案し、瞬く間に巷に広まりました

戦後、消費が伸び悩んでいたブルゴーニュのワイン産業を救うためであったそうです。
市の公式な食事会でも振舞われ、「お上のお墨付きのカクテル」として知られるうちに、考案者の名前を取ってキールと呼ばれるようになったらしい。
この時、使われたのは当然ルジェのカシスリキュールです

当時の様子がサントリーのHPで見られます(ルジェのHPにはないなぁ、残念。何故だろう) ↓
https://www.suntory.co.jp/wnb/lejay/
…日本で昭和に同じような事があったとして、みかん酒やリンゴ酒が「ナカソネ」「カクエイ」とか呼ばれるとしたら、同じようにおしゃれに感じないのは何故だろう…

体操の技かな。
キールは綺麗な薄紫&ピンク色で、甘口、飲みやすいアルコール度数で親しまれたのが分かります

(ワインは11度くらい、今はもう少し高いですが。カシスリキュールで20度です)
ディジョンのカフェで頼むと、カシスとワインがほぼ1:1で出来ていましたので、私には甘過ぎました

レストランでは辛口にしてくれって頼んで、ようやくほの甘いくらいです。
とても飲みやすいですが、気をよくして沢山飲むと簡単に酔っぱらいますのでご注意です

身近な材料でできるのが嬉しいですが、誕生当時、使用された白ワインはアリゴテで、以来、キールの正当なレシピではアリゴテを使う事になっています

割る白ワインをシャンパーニュに変えると、キール・ロワイヤルですね

これもとても美味しいですが、シャンパーニュを使うと高額になるし、ブルゴーニュじゃないし

そんなあなたに、ブルゴーニュのビストロでは地元のクレマン・ド・ブルゴーニュを使ってキール・クレマンとして飲ませてくれるお店も多いです

3つ星ラムロワーズの姉妹店ビストロにて
キール・クレマン、いいですよ


でも、キール・カヴァとか、キール・プロセッコは違うんだろうな

見た事ないし、やらないよね

今、店頭にはアリゴテが、ヴィレーヌのブーズロンとポンソのモンリュイザンしかない

かなり昔の記事ですが、ヴィレーヌはこちら(ドメーヌがまだ前の名前です) ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/395372070.html
ポンソも古い記事です、こちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/article/369048164.html
カシスリキュールもないわ

もう少し、アリゴテ置きたいですね

パカレのアリゴテは3本しか来ないし(一瞬で完売しました)、アラン・ユドロ・ノエラも売切れてるし

マルク・コランも売切れてる。
人気の生産者はアリゴテも美味しいもんね、売れるのも超早い

3年前にアリゴテ会をやってみましたが、↓

アイテムを変えてもう1回やりたいな〜
てんちょ、今の流行りのずーっと昔からウィスキーは割るなら水じゃなくてソーダ割で飲んでましたが、
キールもまた流行る時が来るかも

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