2021年08月14日

このボトルはありかなしか


カーヴミツクラはお盆休みありません
毎日12時〜20時で営業しております

雨ですが、ぜっひ、ご来店ください〜


お盆の時期だというのに、梅雨に戻ったみたいな天気ですね
流石に降りすぎ、「百年の孤独」並だ。
雨が続くと、お店も暇になるし、気が滅入るなぁ…

コロナも全く収まりませんし、8月末で何とかなると思えない



今日はこのワインを紹介します

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ヴァルデマー・ブラウン ノルトハイマー・フェラーゲン リースリング Qbaトロッケン2019

ボトルの形をご覧になって分かるかと思いますが、ドイツ、フランケンの白ワインです
リースリングです、ドイツの代表品種であるリースリングですがフランケンではマイナーなんです

ドイツワインの中でもこのボトル形状で独特の産地となっているフランケンですが、どこにあるか分かりますか??

この水色の地域です ↓

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ドイツワイン事典より

フランケン地方は、マイン川に沿った産地でバイエルン州の北西に位置しています。
バイエルンって言うとビールのイメージですが、ワインも作ってます。

マイン川はマインツでライン川と合流し、著名な産地を左右に見ながらやがてオランダへ流れ、北海に注いでいます。

南には赤ワインで注目されているヴュルテンブルグバーデンというワイン産地があります

ドイツワインは、モーゼルやラインヘッセン、ラインガウが有名なので、フランケンやビュルテンブルグ、バーデンなどの産地の中を詳しく知ってる方は日本では少数かもしれません
しかし、気候変動で暑さが大問題になっている最近では、より北にあるドイツワインの価値は更に見直されています

食文化が日本とは大きく違うので、ドイツの食卓をそのまま日本で取り入れるって言うのは難しいかもしれませんが、いいワインが沢山あるのでドイツの中でも、フランケンは経験してもらいたい産地です


そう言っておきながら細かい産地の内容は私もイマイチ分かっておりませんので、
ドイツ及びフランケンのワイン法を簡単に復習してみます

…うーん、基本的な事を説明するだけでも結構長くなりそう
なるべく手短に書きます。

フランケンはドイツワイン法に規定された13の指定栽培地域(BA)の一つです。

このBAに定められた産地内だけで、クオリテ―ツヴァイン(今日のQbaがそれです)とプレディカーツヴァイン(シュペトレーゼやアウスレーゼなどの選別された高級品)を生産する事が出来ます。

Qbaは、Quäitatswein bestimmter Aubaugebieteの略で、クー・ベー・アーと読まれます。
ワイン法が改正されて現在では、単にQuäitatswein=クオリテーツヴァインと表示するだけになっています。

ベシュティムテ・アンバウゲビーテ、いかにもドイツ語の響きですよね
しかも、ドイツ語はスペルが長い。

クオリテーツヴァインの上になるのがプレディカーツヴァインで、こちらも一語の簡略された名称になりました(これでも)
プレディカーツヴァインは収穫時の糖度によってカビネットからトロッケンベーレンアウスレーゼまで6つの等級に分類されています。

この2つの高級分類ワインでドイツ全体のワイン生産の95%以上を占めています。
(これ以外には、栽培地域に関係のないテーブルワインや、BAより緩い規制の広域産地のワインがありますが今日は言及しません)

今、ターフェルヴァインって言わないんですねぇ、簡単でいいのに

様々な法改正があって、未だに確定せず混乱してるっぽいドイツワインです

すんませんー
とても簡単には説明しきれません、こんなじゃ分かんないですよねー


で、

フランケンがあるバイエルン州はドイツ南東に位置する大きな州(下記地図の赤い部分)で、州都はミュンヘンです(同じく黄色い☆)
(フランスではバイエルンの事をバヴィエールって言います、ババロワの語源、因みにフランケンは「フランク人」を差すドイツ語)

バイエルン州Locator_map_Bavaria_in_Germany.svg.png

ワイン産地のBAフランケンは、州の北西の州境に沿ってあり、マイン川に沿って上流・中流・下流の3つのサブリージョン(ベライヒ)に分かれています
東(上流)から、
マインフィアエック
マインドライエック
シュタイガーヴァルト
、です。

中心となる都市のビュルツブルグは中流にあります。

生産の80%以上が白ワインで、ミュラー・トゥルガウシルバーナーでその半数を占めています。
リースリングがトップじゃないのがフランケンの特徴です

著名な村は、
イプホーフェンカステルテュンガースハイムなどで、酸の綺麗な辛口の白ワインが美味しいです
それぞれに畑があり、村名+畑名でワイン名とするのはドイツ全体で同じ。

しかし、ドイツワインがあまり普及しないのは、その言語の頑なさというか難解さもあるだろうなぁ…

テュンガースハイマー・シャルラッハベルグ、ってとっても美味しんですが、名前が長い
これに品種と等級が加わって、更に長くなりますし。

反対を言えば、必要な事に全て言及されているので品種や産地で悩むことがないのは利点だ、とも考えられます




ようやく今日のワインの話。

生産者のヴァルデマー・ブラウンは1985年設立のまだ新しい蔵です
ラングドックに旅行した時にワイナリーの農夫の生活を見て、自分もそういう暮らしがしたいと決意、ドイツに戻ってワイナリーで修業をする傍らで準備を進め、2haの畑からブドウ栽培を始めたそうです。

こんな方 ↓

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輸入元HPより、以下同様

右がヴァルデマーさん
左は息子さんのパトリックさん、今は彼が蔵の指揮を執っています。

背景はマイン川を挟んで右の集落がエッシェンドルフ(北)、左がノルトハイム。

蔵はワイン名と同じ、ノルトハイムにあります ↓

ヴァルデマー・ブラウン.png
赤いピンがワイナリー

マインツから直線で120キロくらい、バイエルン州と言ってもラインヘッセンやファルツと変わりません。

それにしてもマイン川ってめちゃくちゃ蛇行していますね
くねくねです。
こうした河川を日本であまり見かけないのは、水源から海までが近いのでこんなにあちこちくねくねしてる土地がないでしょうし、平らな所は治水されてる歴史もあるでしょうね。

川の南側にあるノルトハイマー村で、フェーゲラインの畑は西向き、ながらかな丘で朝日から夕陽まで日照に恵まれています
(対岸のエッシェンドルフの畑は南向きですが急斜面です)

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フランケンでは珍しく垣根仕立てでブドウを育てているそうで(しかもケーンから延びるシュートは全て剪定してしまう)、小さな房の凝縮したブドウを得ることが出来ます。

畑は貝殻の化石を含む石灰の層になった岩が重なり、シャブリの様な鉱物感のある綺麗な酸を生み出しています
一番大事な品種はやっぱりシルバーナーだそう。

今日のリースリングもシルバーナーと同じ斜面で栽培され、ステンレスタンクのみで醸造・熟成されています
シルバーナーに比べると優しい酸味ですが、透明感のある綺麗な辛口です
最近、アルザスのリースリングがどうも気に入りませんで、ドイツやオーストリアの方がいいなと思う物が多い。

これも好きです
フルーティです、昔のように白桃バリバリとは行きませんが、石油香だらけ、でもありません。
よく冷やした方がオススメ、樽を使っていないし、バトナ―ジュもしないので冷たい方がワインの良さが引き立ちます

価格もお手頃、デイリーに使えます


外見も目を引きますよね
ボトルが伝統的でありながら、モダンです
角ばってます。

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このボトル、ボックス・ボイテルって言うの御存知の方も多いと思います。
意味は「山羊の○○」
(知らない方は調べてみてください

でかっ
しかも1個?

…失礼しました


冷蔵庫やセラーで嵩張るんですよね、このボトルって
ポルトガルのマテウスとか。

このボトルを一番最初に採用したのがビュルガーシュピタール、こちら ↓

ビュルガーシュピタール.jpg

これはシルバーナー、酸のキレがある辛口で今の季節にピッタリです
店頭にありますよ。

フランケンワイン、涼しくなる前に是非飲んでみてください〜


それにしてもドイツワイン法は一回、VDPも含めて明瞭に説明したいところではあります










posted by cave MITSUKURA at 15:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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