2022年03月13日

泡のないシャンパーニュ


今日は名古屋ウィメンズマラソンの日でしたね
気温高くて、ランナーの皆さん大変かも。
大きな道路があっちもこっちも渡れなくて、一年に一回だけ歩道橋を使う日だ。



先日飲んだルネ・ジョフロワ コトーシャンプノワ赤NV会心の香りで、久しぶりに感動しました
 
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5つ程度の複数ヴィンテージのブレンドですが、非常にいい香り
外観は透明度の高い赤い液体です、果実味と酸のバランス、余韻の長さも完璧。

でも、そう言うのに限って、もう店頭在庫ないんですよね
元々が予約販売だったし‥残念

ここんとこ、いいワイン開けてもどーも満足できなかったので嬉しかった
…贅沢になってますかね

違うコトーシャンプノワにも挑戦したい



と言う事で、今日はコトーシャンプノワを簡単に解説いたします
過去にも何回も書いてますけど、

発泡性ワインで知られるシャンパーニュ地方ですが、法的に認められたAOCは3つありまして、

シャンパーニュ

言わずもがなの名称です。
発泡性のワインの名称で、瓶内二次醗酵で一定期間の瓶熟を経る必要があります。

5つの県にまたがる34000haもの広大な産地をこの一つのAOCがカバーしてるという、とんでもない「産地呼称」ですが、
村ごとに生産が認められるか認可があり(と言っても村も300以上あります)、更にそれが3ランクに格付けされていますので、一応の序列はあります。

グランクリュの村の全ての畑が一流とは言えませんが、シャンパーニュは人為的な二度目の発酵と瓶熟を経るためにブルゴーニュ程の細かい区画の区分はされていません。
同じ理由で収量もボルドーやブルゴーニュのグランクリュと比べると桁違いに多く認められています。
(ブルゴーニュの人気ドメーヌの3倍以上採ってもOK、この辺りは生産者のポリシーにもよりますが)

が、それでも誠実な品質維持の賜物でしょう、シャンパーニュの絶大な人気はコロナでも翳る事なく、順調に復活しています

ロゼ・デ・リセイ

3つの内、2つは非発泡性ワイン(いわゆる普通のワイン)です。
スティルワインっていうのですね

この、ロゼ・デ・リセイオーヴ県のリセイ村を中心とした地域でピノノワールだけで作られるロゼのみに認められた名称です。

かつては格下産地としてブドウの値段も低く買いたたかれていた南の産地ですが、今では沢山の優良ドメーヌがあります
法整備がされる前は、ロワールなど他地域からのブドウ供給に怒った農民が役所を焼き討ちするなどの暴動事件も起きるほどの不遇の地だったんですが。
しかし現在ではオーヴ県はシャンパーニュの生産を支える非常に重要な地域で、大手メゾンはここがなければ生産が立ち行かないくらい依存してるはずです。
ネゴスにとって、今や土地持ちの栽培家には頭が上がらない、立場逆転だ。

ブドウが不作の年には、ちょっと南に行ったオーセロワやトネール当たりのシャブリ周辺のブドウがシャンパーニュになってるんじゃないか、という邪推もあるほど、レ・リセイのすぐ南はコートドール(ブルゴーニュ)です
県境まで車で5分。

リセイもいつか行ってみたい ↓

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シャンパーニュ委員会より、他も同様

しかし、なんせ、遠いんですよ
ランスから言ってもディジョンから言っても結構あるので。

樽で熟成中のロゼ・デ・リセイ ↓

リセイ4001000MIG65B004_C.jpg

そして、ロゼ・デ・リセイの評判は未だ大したことないような
生産も増えていませんね。
すんません。
これだ、っていうのに出会った事がなくて。
いいのあったら教えてください

コトーシャンプノワ

説明の順番としては2と3が逆になってる事が多いでしょうけど、今日の主眼はこれなんで、最後に登場。

コトーシャンプノワもシャンパーニュと同様に5つの県全体で名乗れる名称です
ACシャンパーニュが作れるところならコトーシャンプノワも作れます。
しかも赤白ロゼ、全部OK

これまた何でもアリな名称だ

ですが、やはりシャンパーニュでは発泡ワインを作った方が圧倒的にネームバリューがある(つまりお金になる)ので、
わざわざスティルワインを作る人は少数でした
まぁ、そりゃそうだ。

しかし、ここ何年かでコトーシャンプノワの生産量は増加しています
やっぱり暑さが影響してると思います。
そして、各生産者が自社のブドウの品質の証明と、多様性の表現のため、もある。

最も必然の理由は、ロゼ用の赤ワインを確保する必要があるから、ですが


その昔、シャンパーニュ地方は北の産地だった為に黒ブドウが十分色づかない事も多く、赤ワインの産地としては厳しい環境でした。
アルザスのグランクリュにピノノワールがないのも同じ理由です。
冬の気温の低下で発酵が止まり、瓶詰めされたワインが春に再発酵を始めたせいで偶然出来上がったシャンパーニュ、これも北の産地だったから起こった事です。

発泡ワインの製法が確立されると、その独自性でもはやブルゴーニュやボルドーと争う必要がなくなり、我が道を行けばよくなった事もあり、シャンパーニュ地方ではスティルワインの生産が忘れられて行きます
一部の良いピノノワールを持っているアイやブジー当たりの農家が自家製酒としてのスティルワインを作るのに留まっていたようです。

戦後、シャンパーニュが世界中に行き渡ると、優れた生産者は自社のいいブドウを使って伝統回帰に乗り出しました。
こうして生産を再開したスティルワインはコトーシャンプノワとして、ごく一部の人に飲まれる希少ワインとして流通しています


コトーシャンプノワ(と言うか元々のシャンパーニュのワイン)の歴史は、ルイ14世の宮廷(17世紀)まで明確に遡ることが出来ます。
(余談ですし、前にも書きましたけど、太陽王ルイ14世とドンペリニヨンって、全く同じ生年&没年なんです。全然違う生き方の二人ですが、シャンパーニュにも大きな影響がある二人、偶然とはいえこの一致は不思議に思います)

宮廷の美食家として知られた貴族のシャルル・サン・エヴルモンがシャンパーニュの3つの丘のワインを賞賛し、オルドル・デ・コトーと呼ばれ、人気となりました。

その3つの産地は、
アイ
アヴネイ(アイの東に続くマルヌ川の北岸の1級)、
オーヴィレール(ドンペリニヨンの修道院があった村で1級)で、
特にアイは優れたピノノワールの産地として一目置かれていました。

この頃のライバルはブルゴーニュの赤ワインで、どっちがより高貴なワインか、し烈な競争があったようです。

その後フランス革命でその伝統は失われますが、1956年にテタンジェの当時のオーナー、フランソワ・テタンジェがこのオルドル・デ・コトーの伝統を復活させ、コトー・シャンプノワ団体を設立し今日に至ります。

会員4000らしいけど、団体HPには具体的な事が全然書いてない
まちっと、詳しい情報くれたまえ。

コトーシャンプノワは圧倒的にが多く、白やロゼはまれです。
てんちょ、ブジーのエドモン・バルノーでロゼのコトーシャンプノワ買った事がありますが、日本へは輸入無しだった
今でもなさそう。

コトーシャンプノワの生産者は皆さん、ブルゴーニュと比較されることを嫌いますが、
それはそれとして(そして比較したとしても)、とても有意義に楽しめますので、贔屓のメゾンやドメーヌがコトーシャンプノワ作っていたら是非飲んでみるべきです


随分前にコトーシャンプノワ会やりましたが、またやってみたいなぁ〜

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posted by cave MITSUKURA at 16:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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