2022年10月02日

複雑ってこれだよ


10月25日14周年セミナー&懇親会ですが、残席僅かになって来ました

お申し込みいただきました皆様、ありがとうございます。
ご検討中の方は是非お急ぎください

多少は席数増やせると思いますので、会場と相談してみます



10月になったのにまだ昼間は暑い
名古屋は30度超えてるでしょ


久しぶりにワインの紹介します

Ch.サンジョルジュ・コートパヴィ2011.jpg

シャトー・サンジョルジュ・コート・パヴィ2011

ラベルが気に入って買ってみましたが、味も香りも非常に良かったです
2011年で既に11年が経っています、澱が出始めていい飲み頃です

ラベルを見ていただくと分かる通り、フランス、ボルドー右岸のサンテミリオンのワインです。
(なので当然赤ワインです)
グランクリュ・クラッセです

残念ながらプルミエ・グランクリュ・クラッセではないのです
サンテミリオンの格付け、何回もしつこく書いてますけど、正しく理解してる方本当に少ないんですよ)

先月9月8日に発表になった2022年の新しい格付けでは、
プルミエ・グランクリュ・クラッセAが2シャトー
(過去にAに格付けされたシャトー3つは不参加)
プルミエ・グランクリュ・クラッセBが12シャトー
その下の、グランクリュ・クラッセには71シャトーが認定されました
(前回の2012年の64から増加しました)

このグランクリュ・クラッセ71の一つが今日のサンジョルジュ・コートパヴィです

名前にパヴィが入る通り、サンテミリオン・コート地区の「パヴィの丘」に畑がにありますが、その区画はオーゾンヌとも、パヴィとも接しており、最高の場所にあります

ここ ↓

サンジョルジュ・コートパヴィ2.png

も少し俯瞰するとこうですが、分かりますか? ↓

サンジョルジュ・コートパヴィ3.png

所有畑は5haと、ボルドーのシャトーとしてはかなり小規模です。
なので、知らない方が多くても不思議はありません

サンジョルジュ・コートパヴィ.png
素敵な外観 HPより、以下同様

この小さなシャトーは、規模は小さいながらも畑でのブドウ栽培は3世紀から記録があるそうで、(おそらくシャトー修復の際の)発掘調査でローマ時代(ガリア帝国)の別荘跡なども遺跡がいくつも発見されています
3世紀って、日本だと弥生時代の終わりごろ??
それ以来1800年以上もブドウ栽培が続けられてきた事を考えると、あまりに長い時間で俄かに想像が及ばないですね

もちろん当時は今の様なシャトーの区別はありませんが、あの辺のブドウ畑は良いワインが作れるっていう評判があったのは確かでしょう
現在のオーゾンヌの区画と同様に日当たりや水はけがよく、良いブドウが取れたのでしょうね。
そこは納得。

アキテーヌ時代には修道院の所領になったからでしょうか、聖人サンジョルジュの名前を名乗り、その後フランス宮廷につかえる貴族(男爵)の所有になっています。
それから革命を経て国有となり、所有者を変えて現在のオーナーであるシャルーレ家に1873年に買収されます。

驚くべきことに以後ずーっと同じ一族がこのシャトーを持ち続けています

来年で取得150年です
この一族はかつてクロ・ラ・マドレーヌやモンブスケも所有するなど、ワイン商としてかなり成功していますね。
今は、ステファン・ドルノンクール(またこの方ですか)をコンサルタントにしています。

所有する畑は、メルロー80%、カベルネフラン20%
収穫は3700L/ha

絶好のロケーションです ↓

サンジョルジュ・コートパヴィ1.png


このワイン、今とてもいい飲み頃になってます
まだピークにあと少し、でもいいブケがします

澱が少しありますが扱いは難しくありませんし、メルローの良さが分かるややフルボディです。
黒い見た目に感じますが、口当たりは柔らかく、いいコクがあるので誰もが好きになってくれそう

お手頃価格(一葉さんと少し)で久しぶりに飲み頃のいい右岸に出会った気がします
やっぱり、欠点はないけど単一な新世界メルローとは全く違いますね。

是非、皆様にも飲んでいただきたい
羊の煮込みがいいけど、牛でもOK
焼肉屋さんでもいいでしょう
こりゃー、絶対にお肉です

気温が下がって赤が美味しくなってきました
複雑で洗練されたメルロー、是非お試し下さい〜













posted by cave MITSUKURA at 16:58| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする