2023年02月09日

ナポレオン飲み尽くし


快晴ですが、冷たい風が強くて体感はすっごく寒い名古屋です


今日はワインの紹介ではありませんが備忘録にさせてください。
読み物として多少の興味と知識の一助になれば嬉しいです

このワイン達、貯めて貯めて、ようやく飲むことにしました。
が、出来たらあと2,3年待つか増やすかするべきだったかとも思ったりして
 
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ピエール・ジュラン
フィサン1erレ・ゼルヴレ2018
ジュヴレイ・シャンベルタン クロ・ド・メルヴェイユ2018 モノポール
フィサン1erクロ・ナポレオン2013〜2018 モノポール


先に、ヴァーティカルのクロ・ナポレオンを紹介します。

フィサンの1級でも特異なこの畑、高品質である事はもちろんですが、
ブルゴーニュで唯一つ「ナポレオン」の名を持つワインです
この区画は、1級オー・シュゾの一部でAOCとしてはオー・シュゾの登記になっていますが、例外的にクロ・ナポレオンの名称が許されています。

ここです ↓

ピエール・ジュラン.png
赤い矢印がドメーヌの所在地です

区画の地図ではここ ↓

ピエール・ジュラン IMG_2178.jpg

…これじゃありませんが、ブルゴーニュ委員会の簡略地図、場所が間違ってませんかね
(よくある)


特例の訳は、この畑のわき道(Rue Noisot)にも名前が残っている、かつての所有者であったクロード・ノワゾ近衛兵がナポレオンの側近で、ナポレオンがセントヘレナへ送られた後にその復活を願って畑の一部をクロ・ナポレオンと改名したからだそうです
今は規定が厳しいので、勝手に名前を変える事は出来ませんが、19世紀初頭ならばアリだったんです。

ラベルの絵は、実際にある銅像「寝るナポレオン」だそうです

確か、畑の付近にロワゾ公園があって、そこにこの銅像があるんですが…
少し遠い、畑の斜面の上の林の中ですね、夜は行きたくない場所かも

畑は僅か2ha、ピエール・ジュランの単独所有です
「クロ」の名の通り、立派な門があります ↓

ピエール・ジュラン8.jpg
HPより

2015年からはビオロジックに転換しており、他のキュヴェでもとても低収量です。
新樽は多用せず、ピュアですが力強さも持っています

元々フィサンはジュヴレイ・シャンベルタンと同一視されており、陰に隠れた存在だったとも言えます。
有名な村の恩恵を被りつつ、ペリエール侯爵(クロ・ナポレオンの上部にある1級畑に名が残っています)の尽力で単独の名声を確立したとも言われています。

ワイルドで頑強なスタイルの一方で、洗練された細やかさもある良質なワインです
各ヴィンテージの違いを体験してみたいと思ってました。

ホントは07,09,12もあったんですが、全て売って(飲んで)しまった
今さら悔やんでも遅い


後の二つのワインの一つ、フィサン1erレ・ゼルヴレモノポールです
HPに分かりやすい地図がありました ↓

ピエール・ジュランfixin-petit.jpg

所有を表す礎石あり ↓

ピエール・ジュランterroir-fixin.jpg


ジュヴレイ・シャンベルタン1erクロ・ド・メルヴェイユはここ ↓

ピエール・ジュランgevrey-petit.jpg

特級の塊の方じゃなくて、北の、フィサン(ブロション)との境のあたりです。
年産9500本の希少品です

…残念ながらそれぞれのキュヴェの醸造の違いなどには言及がありません。
が、果実味豊かなスタイルだそうで、塩味の旨味を後から感じるリッチな作りみたいです
ジュヴレイらしい野性味はあんまりないのかな。

そして飲みました ↓

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若いビンテージもツヤツヤ、ふくよかでした‼️
とても美味しいです。
フローラルな香り、丸い酸、旨みのある塩気、全てバランス良くてスイスイ飲めちゃいます❤️



少し前までは隠れたお買い得ワインだったピエール・ジュラン、特にクロ・ナポレオンは値上がりが著しい
今、クロ・ナポレオンは新ヴィンテージの入荷待ちですが、予定なし、だそうで

他のワインでも見かけたら是非飲んでみて欲しいです






posted by cave MITSUKURA at 18:44| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする