2023年03月15日

再会と未来ワイン試飲


肌寒さがあるとは言え、すっかり春の陽気になりました


今日は一年に一度、ルイ・ジャド社のバレルテイスティングセミナーに行ってきました
今回は2021年のサンプルです。

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実際に商品になる2021年のワインはまだ樽熟成中です
今回はセミナー用のサンプルとして半年前に樽から瓶詰したハーフサイズの試飲用ボトルです。

なので、この先の変化や熟成の過程を、より考慮に入れて試飲する必要があります。



昨年もその前も、コロナで大きな試飲会ができず、サンプルを小分けにして送っていただいたり、オンラインのセミナーだったりと、何かと大変でしたが、今年はやっと着席で対面のセミナーが開催されました
それでも名古屋はわずかに10名の招待。
ありがたいことです

昨年のテイスティング(2020年ヴィンテージ)についてはこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/archives/20220209-1.html

昨年7月にミツクラでシャトー・デ・ジャックのセミナーをやってくれました、アジア輸出部長のエリー・ペレスさんが講師でした

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昨年の記事はこちら ↓
https://cave-mitsukura.seesaa.net/archives/20220706-1.html

エリーさん、ちゃんと覚えててくれましたよ
この時のセミナーの最後にみんなで撮った写真を後日送りましたが、PCに保存してあって見せてくれました

いい話もできました
実現を最大限に努力したい。


で、2021年なんですが。
皆様、ご存知のように2021年のフランスワインは春の霜害で大打撃を受け、生産量が激減した年です
平均で30%ほどしか生産できなかったとか。
少なー
2016も同じように低い生産なんですが(特に白が少ない、2017年に行った蔵はどこもセラーがガラガラでした)、21年も劣らず酷い

そして、暑さと早い収穫がお決まりになっていたここ数年では、2021年は最も平均的な年になっています
(コロナ中であんまり情報が出てこなかったかなぁ…
実際にそういうイメージはなかった、てんちょです)

7月に雨が多めですが、概ね、気温、日照、降水量など、過去20年の平均に最も近い数値となっています。
そして、収穫も9月中旬開始と、ここ数年では遅め

ブドウの出来にもバラツキがあって、選果を厳しく行う必要があったそうです。

21年に関してはそういう意味でも全房発酵は行わず、必要なかったとのこと。
元々ジャドは完全除梗を謳ってますので、20年では一部の区画のブドウで実験的に行ってみただけのようです。
しかし、今後、また暑く小粒の年が来れば、新しい取り組みとして行う可能はあるでしょう

2021年は非常に繊細なワインです
酸がしっかりあって、透明感を感じる古典的なスタイルのワインになっています

アルコール度数も平均13%しかないそうです、しかも補糖ありでこの数値。
(うっそでしょって感じ、てんちょ試飲してて酔うなぁって思いましたが。部屋が暑かったからだろうか)

やや紫のエッジ、赤味が強い中心、と「黒さ」「濃さ」と言うイメージではありません。
クロサンジャックやクロドヴージョは流石に強いですが。

最近珍しい、酸がはっきり分かる若いワインだと思います

そして重要なのが、この酸が全く青くない、という事です。
タンニンも(少ないですが)、未完熟の青さを感じさせる物ではないのと同じ様に、酸味もとても健全な温かい酸味とでも言うんでしょうか、
美味しい酸なのです

飲み終わった後に、舌の上に(青渋い)酸味がくっついていないのもいい印象です
これは赤も白も同様です。

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どれも素晴らしいワインですが、赤ではヴォルネイ1erクロ・ド・ラ・バール(モノポール)がすごく気に入りました
繊細だけど、シャープ過ぎず、切れがあるのにふくよか。
和食に合わせるとものすごくよさそうです。
春の山菜にも行けそう

2019や2020の様な暑い年だとこうはならなかったでしょう

ジュヴレイ、Cミュジニー、ヴォーヌロマネにしか目がいかないミーハー君よ、
こういうワインを飲まなくては


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白はミネラルを感じる一方で、オレンジや洋ナシのようなフルーツ感がすごくあって、やはり美味しいです
シャブリとコートドールの違いがはっきり分かります。
コートドールにはをより使ってることもありますが、洋ナシ(特にコンポートみたい)やヌガーの香りがすごくボリュームいっぱいです

香りは甘く驚くほどですが、味はまだ全く若すぎです。
サンプルですし、今はこうでいいんです

長期熟成をした方がより一層よくなるであろうヴィンテージです

しかしですね、
クロサンジャックで45000円税抜き
ミュジニー・グランクリュなんて230000円税抜きですよ

余談ですが、ミュジニー、作ったんですね。
毎年おそらく1樽あるかどうか、のはずなので逆にあって意外かも
飲み頃を待つ頃にはてんちょは引退しておるでしょう

21年は生産量の激減で、バレルサンプルもですが、販売予定もかなり少ないです

それなのに、
来年以降もブルゴーニュの値段が下がることはないだろう、と。
22年は収穫も戻っていい年になりましたが、上がることはあっても下がることはない。
ですって…
去年も同じこと言われましたね、知ってはいても再確認したくない事実だ

少ない生産に需要の増加、そうなると経済の法則で値上がりするのは当然。
生産を増やそうというドメーヌはまずいません、みんな質を守るためにかえって生産を減らしています
後は瓶やコルクなどのマテリアルの価格上昇、輸送費の高騰、など、値段が下がるわけない


…暗い


さて、何を予約しようかなぁ
DDMも色々あってジャドから半分離れるそうですし。

今、高いと思っているブルゴーニュのワイン、これからまだ一段と値上がります
今のうちに買っておくのは本当に賢明でっせ











posted by cave MITSUKURA at 18:54| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする