2023年12月24日

やっぱりヴォーヌ・ロマネ


今年もあと1週間

夜の寒さも今週くらいだそうで、大晦日あたりからは暖冬を一層実感できそうな名古屋です

昨日と今日は街中の人出がとても多くて、コロナ中の昨年と比べると格段に賑やかです
クリスマスらしいウキウキした雰囲気なのはよいと思います


今年も一年いろんなワインを飲みました
一度にまとめて飲む「修行」も色々とやって、それぞれ発見や感動がありました。
来年も修行したい

皆様の「今年の1本」は何ですか?

てんちょは何だろうなぁ…

ベルデ・ボンテ シャトー・シャロン1986
シャトー・デジャック  シラー2019

は忘れがたい経験です
日本未発売ですし。

とは言え、やはり1本だけに決めるのは難しいです。




今日はこのワインを紹介します

vosnes-romanee-leschampsperdrix.png

ブリュノ・クレール ヴォーヌ・ロマネ レ・シャン・ペルドリ2019

この畑が好きな方、良さが分かってる方はどのくらいいるでしょうか?

すんごくいいワインなのに。
なぜか店頭でずーっと売れなかったんですよね
最近になってようやく動き始めた

今日のワインはフランス、ブルゴーニュの赤ワインです
ピノノワール100%



ブリュノ・クレールはマルサネのドメーヌです
今では20haを超える畑を所有していますが、そのスタートは全然簡単ではありませんでした。

ブリュノ氏の祖父はマルサネの大ドメーヌ、クレーリュ・ダユのご当主のジョセフさんです。
このジョセフ氏の尽力によって、コート・ドールで唯一、村名のロゼであるマルサネ・ロゼが誕生したというブルゴーニュの歴史に名を遺す一人です

ジョセフ・クレール氏はサントネイ出身で、1919年にマルサネのマルグリット・ダユさんと結婚してマルサネにやってきました。
それでドメーヌ名が、クレール=ダユとなったわけです。
30年代以降、ジュヴレイ・シャンベルタン、モレサンドニ、シャンボル・ミュジニーの畑を手に入れ順調にドメーヌを拡大します。

しかし、71年のジョセフ氏の死後、兄弟姉妹で相続争いが起こってドメーヌは分裂
85年には半分の畑がルイ・ジャドに売却されてしまいます。
(これによってジャドはクロ・サンジャックなど著名な畑を手に入れることができました)

残った畑を孫のブリュノ氏のドメーヌに統合して再スタートが切られ、今では息子さん兄弟とお嬢さんも一緒にドメーヌ運営に当たっています。
よかったですね

ブリュノ氏はこんな方 ↓

bruno-clair.jpg
HPより

今ではコート・ド・ボーヌにも畑を持っているので、管理は大変だと思います(28ものアペラシオンを作っています)が、
どのワインを飲んでもおいしいのは流石です
赤も白も本当においしいです。


今日のワインはヴォーヌ・ロマネのど真ん中、特級ラ・ターシュの上部に位置しています
ここ(水色の丸で囲った区画) ↓

ペルドリ.jpg

村名クラスですが、とても繊細で香りのよいワインができるのです

ブリュノ・クレールはヴォーヌ・ロマネにもう一つ、隣の1級のオー・レーニョも所有していますが、こちらは日本ではあんまり見かけません
所有区画が0.078haしかないので、とても生産が少ないのです。

レ・シャン・ペルドリは0.8haあるので、まだ入手可能です

1948年植樹のヴィエイユ・ヴィーニュで、20〜30%程度全房発酵しています。
30%新樽で、18か月熟成。

vinification-3.jpg
HPより 熟成庫


このワイン、今から20年以上前に初めて飲んで、めっちゃくちゃ感動しました

繊細なのに力強く、複雑だけど重くない、アンビオバレンツが成立してるバランスの良い素晴らしいワインでした
当時のラベルは、ツヤのない和紙みたいな材質で字がたくさん書いてありました。

今のラベルは字が減りましたね…
ちょっと不満(味には無関係ですが)

透明なレッドカラントと黒いチェリーに腐葉土が少し混ざったような複雑な香り
こういう香りは狙って出せるもんじゃんないですよね。
ボディは柔らかですが、中心にはぎゅっとした芯があります。

4年経って、ようやく飲み頃になってきたこのワイン、まだ熟成途上です

この19年を買って以降はどのヴィンテージも完売してて、買うことができませんでした。
20年でも24200円もしますので、19年のこの値段は貴重です

価値の分かる人に飲んでほしい。
飲んだことない人にも是非飲んでほしい。

王道のヴォーヌ・ロマネですよ

諭吉二人でおつりがくる。
あと6本。











posted by cave MITSUKURA at 18:43| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする